当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、2030年に向けた「長期ビジョンCCC2030」において、サステナブルな長期視点での経営をおこなっていくための経営モデルとして「森林経営モデル」を掲げ、「自律協働社会」の実現に向けた自らの役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と定め、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域で、豊かな生き方を創造する企業となるべく取り組んでおります。
これまで当社グループでは、圧倒的な顧客起点で少し先のワクワクする未来を提案し、ライブオフィスや直営店、Web コミュニティなどを活用して社員と顧客が具体的にワクワク・共感し、モノだけでなくコト視点でワクワクする新たな体験価値を生む、「ワクワク価値創出サイクル」を強みとして事業を発展させてまいりました。
2025年12月期からは、「長期ビジョンCCC2030」達成に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しており、既存事業の成長と領域拡張に向けた取組を進めております。これまで培ってきた当社の強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、これまで以上に各事業が一体となって事業間シナジーを生み出し、既存事業の成長と領域拡張を進めることで、様々な顧客ニーズに応えながら持続的に成長する売上高5,000億円規模の多様な事業の集合体(森林)へと変化することを目指してまいります。
また、創業から120周年を迎え、当社グループの提供価値を国内だけではなく、グローバルに展開していくことを視野に、大幅なリブランディングを実施しております。ロゴを含むコーポレートアイデンティティをリニューアルすることに加え、自律協働社会の実現を目指す当社グループの新しいコーポレートメッセージとして「好奇心を人生に」を掲げております。
(2)目標とする経営指標
2027年度を最終年度とする第4次中期経営計画の目標数値として、売上高4,300億円、海外売上高比率20%、EBITDA430億円、自己資本当期純利益率(ROE)9%以上の達成を目指します。
(単位:億円)
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2024年12月期 |
2027年12月期 |
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実績 |
目標 |
2024年12月期比 |
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主要財務目標 |
売上高 |
3,388 |
4,300 |
+26.9% |
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海外売上高比率 |
13% |
20% |
+7pt |
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EBITDA (率) |
314 (9.3%) |
430 (10%) |
+36.5% (+0.7pt) |
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ROE |
8.5% |
9%~ |
+0.5pt |
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参考 |
営業利益 (率) |
225 (6.6%) |
約300 (約7%) |
+33.1% (+0.4pt) |
(注)EBITDA は、営業利益+減価償却費+のれん償却額+その他償却額で算出
当連結会計年度より、一部の賃貸等不動産に関する損益について、営業外損益に表示する方法から売上高及び売上原価に表示する方法に変更したため、2024年12月期に係る売上高及びEBITDA、営業利益については、当該表示方法の変更を遡って適用した組替え後の数値となっております。
(3)経営環境
当社グループの経営環境については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績」をご参照ください。
(4)中長期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、「長期ビジョンCCC2030」の実現に向けた第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」において、これまで培ってきた当社の強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、これまで以上に各事業が一体となって事業間シナジーを生み出し、既存事業の成長と領域拡張に向けた取組を進めてまいります。
・経営戦略
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」の概要は下記のとおりです。
①キャッシュ・フローを重視したフレームワーク
中長期的な利益成長と企業価値向上に向け、キャッシュ・フロー(≒EBITDA)を重視したフレームワークを設定いたしました。本フレームワークと「森林経営モデル」に基づき、2030年アジアNo.1、長期的なグローバル No.1を目指すとともに、企業価値の最大化を図ってまいります。
②体験価値拡張戦略
「ワクワク価値創出サイクル」の強みを活かし、体験価値拡張戦略を実行してまいります。戦略と規律ある投資を実行し、日本・海外における既存事業強化による成長とM&Aによるインオーガニック成長を通じた、EBITDA の持続的成長を追求いたします。
③経営基盤の強化
人材やナレッジの充実等により事業成長の再現性を高める経営基盤を強化することで、リスク(資本コスト)を低減するとともに中長期的な観点でも持続的成長を目指してまいります。
・事業戦略
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における各事業の戦略の概要は下記のとおりです。
①ファニチャー事業
働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国・香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用することで海外事業の成長を推進し、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。
②ビジネスサプライ流通事業
プラットフォーム型購買管理サービスである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。
③ステーショナリー事業
提供価値の中心を「まなびかた」に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。
④インテリアリテール事業
既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。
・財務戦略/資本政策
第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」における財務戦略及び資本政策のサマリーは下記のとおりです。
①バランスシートマネジメント
EBITDAの成長と資本効率を両立しつつ、2027年9%以上、2030年10%以上のROE目標の達成に向けて、政策保有株式のさらなる売却を含む非事業資産売却や資本構成の改善等を推進してまいります。
②キャピタルアロケーション
第4次中期経営計画期間に創出するキャッシュ・フローと手元現金、非事業資産の売却を基に、成長戦略の実現に向けて、890億円(成長投資700億円、定常投資190億円)を投資しつつ、640億円(連結配当性向50%、自己株式取得350億円)の株主還元を実施いたします。
③株主還元
株主還元方針を以下のとおりといたします。
配当については、原則として年間配当金(特別配当等を除きます。以下同じ。)が前年度の年間配当金を下回らない(いわゆる累進配当)こととし、第4次中期経営計画期間中の連結配当性向50%を目安として算出することを基本方針といたします。ただし、連結配当性向の適用に際し、一過性の損益については、その性質を勘案してこれを除外することがあります。
また、第4次中期経営計画期間累計で総額350億円の自己株式取得を行うとともに、取得した自己株式については、発行済株式総数の2%を超える部分を原則として随時消却する方針です。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般
当社グループは、2030年に向けた長期ビジョン「CCC2030」において、「自律協働社会」の実現に向けた自らの役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と定め、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域における豊かな生き方の創造を通じ、持続可能な社会の発展に貢献することを目指しています。「自律協働社会」とは、自律した個人が、互いを認めあい協働することで、新しい価値が生まれてくる社会です。多様な個人がそれぞれのやりがいを持ち、同調ではなく親密な関係の中で、互いに創造性を高めあう。そんな社会を実現する事が、数多ある社会課題の解決につながると考えています。この社会像の実現を、人と社会、そして地球環境全体のWell-being(ウェルビーイング)向上に資する重要なソーシャルインパクトと位置づけています。このインパクトを最大化するため、経営上の優先順位の高いマテリアリティ(重点課題)を特定し、事業活動を通じて社会課題の解決と経済価値の創出を両立させ、地球・社会とともに持続的に成長することに努めてまいります。
■インパクト定量化に向けたロジックモデル
(2)戦略
当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」に向けて、マテリアリティ(重点課題)を2022年に特定しました。マテリアリティの特定にあたっては、当社グループが「積極的に解決すべき社会課題」と「実現したい社会像と会社像」から個別課題(リスクと機会)を抽出し、事業成長を実現する「経済性」と「社会性」の2軸で重要性評価を行った上で、より上位の課題にカテゴライズ・統合の上最終化しました。2025年には定期的な見直しとして「循環型社会への貢献」に含んでいた「循環型ビジネスモデルの構築」の活動を「サステナブル調達の推進」として切り分けました。また、これら活動の基盤として、国際的な規範に基づき人権を尊重する責任を果たすべく「コクヨグループ人権方針」を2025年11月に制定しました。特定プロセスにおいては、全執行役・執行役員が参画し、また社外有識者からの意見を反映しております。
各マテリアリティにはそれぞれ推進体制を構築し、長期目標としての2030年目標(施策とKPI)、中期目標としての2027年目標(施策とKPI)を設定しています。また、グループ目標とともに事業別の目標を設定し、事業活動を通じたサステナビリティの実現を図っております。
■マテリアリティのリスクと機会
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戦略テーマ |
重点課題 |
リスク |
機会 |
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社内外のWell-beingの向上 |
新しい働き方の提案 |
- |
社内の Well-being の向上は、競争力の源泉であるクリエイティビティ溢れる多様な人材の採用と定着に繋がります。更に、それらの人材が能力を最大限発揮することで、新たな価値の持続的創出と生産性の向上ももたらします。社会の Well-being の向上は、障がいをお持ちの方々をはじめ、あらゆる人々が活躍できる社会を実現するためのモノづくりやサービス提供を通じ収益機会の拡大が期待できるほか、コクヨの姿勢に対する外部評価の向上や共感によるビジネスネットワークの拡大ももたらします。 |
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ダイバーシティ&インクルージョン&イノベーション |
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森林経営モデルの実現による事業領域拡大 |
社会価値創出に向けたマネジメントシステム変革 |
ビジネスインフラの強化やリスクマネジメント等の森林経営を推進するためのマネジメントシステム改革が、領域拡張に伴うリスクの低減に繋がります。 |
未充足ニーズを捕捉し、事業ポートフォリオの絶え間ない変革と事業間シナジーの創出を通じて新たな価値を継続的に生みていくことで、経営環境の変化に対応し、持続的に企業価値を高めていくことができます。 |
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WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動 |
気候危機への対応 |
気候変動への対応は、エネルギーコストや輸送コストの増大等の短期的な財務リスクだけではなく、将来の環境コスト拡大や物理リスクの抑制・備えにも繋がります。 |
低排出型の製品やソリューションの提供、ブランドイメージの向上による収益機会の拡大や、外部評価の向上を通じた株価への影響なども期待できます。 |
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循環型社会への貢献 |
資源の回収・再利用によって資源調達リスクの低減やブランドイメージの毀損リスクを低減できます。 |
持続可能な製品を求める消費者の支持獲得を通じて機会を拡大できるほか、多くの顧客と資源循環を通じて継続的な関係を構築することで、メンテナンスやアップデート等のサービスでの収益拡大も見込めます。 |
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サステナブル調達の推進 |
サプライチェーン上の人権・環境リスクへの対応を行うことで、不買運動等のリスクを回避することは事業を持続的に行っていく上で、不可欠な取組となります。そうした取組を顧客に伝えていくことで、リスクへの対応コストを転嫁した適正なコストでの販売も可能になります。 |
- |
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自然共生社会への貢献 |
生物多様性の理解や原材料にかかるリスク、事業所周辺の環境リスクの把握に努め、自然資本とバランスのとれた事業運営を行うことで、原材料の安定的な調達の実現と事業の持続性が確保できます。 |
顧客の共感やブランドイメージの維持・強化を通じ、収益の拡大にも繋げていくことができます。 |
(3)指標と目標
指標と目標及び、2025年度の実績と主な取組は以下のとおりです。
■マテリアリティの指標と目標・実績
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戦略 テーマ |
重点課題 |
2030年 チャレンジ目標 |
2027年目標 |
2025年度の実績 (2027年目標に向けた) |
2025年度の 主な取組 |
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社内外のWell-beingの向上 |
新しい働き方の提案 |
Ⓐ多様な働き方の選択肢の挑戦数:27挑戦 |
・有給休暇取得率:100% |
76.8% |
● Well-beingを「働きやすさ」「関係性の質」「働きがい」で構成されるものと捉え、その向上に取り組む |
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・女性管理職比率:16% |
13.8% |
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ダイバーシティ&インクルージョン&イノベーション |
Ⓑインクルーシブデザインを経た新シリーズ上市率:50%以上 |
・インクルーシブデザインを経た商品上市率:35% |
48.8% |
● HOWS DESIGNによる商品開発に取り組み、また他の団体との協働活動も行い社会インパクト実現の拡大を目指す |
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森林経営モデルの実現による事業領域拡大 |
社会価値創出に向けたマネジメントシステム変革 |
Ⓒ社会価値と経済価値を両立している売上高:100% |
・未来のヨコク実験数:30個 |
13個 |
● 新規事業創出活動の推進 |
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Ⓓ社会課題解決に関わる人材:100% |
・現業を社会課題解決へつなげていく社員:100% |
91.1% |
● ロジックモデルの理解浸透など、現業と社会課題解決のつながりの意識を醸成する |
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WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動 |
気候危機への対応 |
ⒺSBTに準拠した削減目標設定と達成 |
・Scope1~2:2022年比35%削減 Scope3: ・12.5万tに相当するサプライヤーにSBT目標を設定させる(カテゴリ1の12.5%相当) ・2030年目標達成に向けたアクションプランができている |
31.9%排出削減 ※2025年実績未確定のため、2024年実績値を記載
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● 非化石電源への切り替えを海外へ拡大 ● サプライチェーンの排出削減のため、サプライヤーとのコミュニケーションを開始 |
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ⒻCO2吸収:6,000t-CO2以上/年の吸収量に貢献する |
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戦略 テーマ |
重点課題 |
2030年 チャレンジ目標 |
2027年目標 |
2025年度の実績 (2027年目標に向けた) |
2025年度の 主な取組 |
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WORK&LIFEの基盤である地球を守るための活動 |
循環型社会への貢献 |
Ⓖコクヨグループ(海外含む)が取り扱う循環型商品売上高:80%以上 |
・循環指針に基づく商品売上比率:40% |
11% |
● 循環指針の既存商品への適用、海外商品への展開準備 ● コクヨの循環施策参加者の拡大 ● 施工現場廃棄物にまつわる課題整理と改善施策のトライアル開始 |
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Ⓗ廃棄物(事業所、施工現場、棚卸在庫)のリサイクル率:100% |
・事業所廃棄物(デッドストック含む)リサイクル率:97% |
95.7% |
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・産業廃棄物のプラスチックリサイクル率:100% |
88.2% |
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・施工現場混合廃棄物発生率2023年度比:75%減 |
22.4%減 |
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サステナブル調達の推進 |
Ⓘコクヨの循環指針に賛同するBランク以上のサプライヤーからの調達先比率100% |
・Bランク以上のサプライヤーからの調達先比率:75%以上 |
65% |
● 主要サプライヤー(500社)の評価・改善項目をフィードバック |
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自然共生社会への貢献 |
Ⓙ事業活動における自然環境負荷可視化を実現し±0達成 |
・紙・木材木調達基準をクリアする商品売上比率 :75% ・自然環境負荷の見える化:主要事業における見える化完了 |
・ステーショナリー事業について TNFD提言に基づく情報開示を実施 |
● ステーショナリー事業でのTNFDを開示 ● 紙・木材調達基準の推進 |
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Ⓚ森林保全(毎年150ha程度の間伐) |
・自然環境保全活動 :3件 |
●第3の自然環境保全活動を選定 |
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Ⓛヨシ原保全(毎年1.5ha程度のヨシ刈り) |
※目標Ⓐに対する実績はコクヨ㈱、㈱カウネット、コクヨマーケティング㈱、コクヨサプライロジスティクス㈱、
㈱コクヨロジテム、㈱アクタスと、コクヨアンドパートナーズ㈱を対象としています。
※目標ⒺⒻⒽに対する実績は2024年度のデータを記載しています。
※目標ⒷⒸⒹⒼⒾⒿについては範囲が限定されているため、今後国内外連結子会社に範囲を拡大していきます。
(4)ガバナンス
当社グループでは、サステナビリティ全体の戦略策定や、マテリアリティ(重点課題)の解決及びソーシャルインパクト(社会価値)の創出に向けた議論を行う場として「サステナブル経営会議」を設置しています。本会議は、代表執行役社長を議長とし、サステナビリティ推進を担当する執行役員を事務局長に、全執行役及び全執行役員をメンバーとして構成されています。また、「サステナブル経営会議」の下部組織として、環境部会・調達部会・Well-being部会・森林経営部会を設置し、各分野における専門的な検討を行い、同会議に報告をします。サステナブル経営会議と4つの部会で審議されたサステナビリティに関するリスクと機会、戦略、方針などは、定期的に取締役会へ報告し、承認を得るとともに、監督の対象としています。当社はこのような体制を通じて、サステナビリティ経営を推進し、持続的な価値創造を目指しています。
■サステナブル経営体制
■会議体の構成員及び役割
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会議体 |
議長 /部会長 |
構成員 |
機能/役割又はマテリアリティ |
開催 回数 |
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取締役会 |
社外取締役 上釜健宏 |
社外取締役 社内取締役 |
サステナブル経営戦略及び中期計画、年度計画を承認し、目標進捗を監督します。またサステナビリティ関連基本方針、並びに非財務情報開示内容について承認と監督を行います。 |
● サステナブル経営戦略の承認と監督 ● サステナビリティ関連基本方針の承認と監督 ● 非財務情報 開示内容の承認 |
3回※ |
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サステナブル 経営会議 |
代表執行役社長 黒田英邦 |
<事務局長> 執行役員 梅田直孝
全執行役 全執行役員 |
サステナビリティに関わるリスクと機会を識別し、マテリアリティの特定や目標設定を含む戦略を立案します。サステナビリティ関連方針や非財務情報の開示内容について審議し、取締役会の承認を経て実行計画へと展開します。 |
● サステナブル経営戦略の立案と実行 ● サステナビリティ関連方針案の作成 ● 非財務情報開示内容の審議 ● 取締役会への報告と承認付議 |
8回 |
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環境部会 |
執行役員 福井正浩 |
コーポレート部門
各事業部門 事業会社メンバー |
コクヨグループ全体の環境課題に対応します。マテリアリティ目標達成に向け、部門横断の3つのタスクフォース(気候危機、循環社会、自然共生)を設置します。 |
● ISO14001の運用 ● 気候危機への対応 ● 循環型社会への貢献 ● 自然共生社会への貢献 |
3回 |
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調達部会 |
執行役員 森田耕司 |
同上 |
サプライヤーの皆様と「共感共創」理念を共有し、サステナブル調達を推進します。コクヨブランド商品及び流通PBの一次サプライヤーから取組を開始しPDCAを回しながら対象範囲を拡大していきます。 |
● サプライチェーンマネジメント ● 紙・木材調達基準の運用 |
12回 |
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Well-being部会 |
執行役員 越川康成 |
同上 |
「新しい働き方の提案」と「ダイバーシティ&インクルージョン&イノベーション」に取り組みます。マテリアリティ目標の達成に向け、部門横断の2つのタスクフォース(社内のWell-being、社会のWell-being)を設置します。 |
● 社内外のWell-beingの向上 |
1回 |
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森林経営部会 |
執行役 内藤俊夫 |
同上 |
森林経営モデルに基づく価値創造を、コクヨグループ全体へ浸透させます。社会価値と経済価値の両立に向けて、現業を社会課題解決へつなげていく社員を増やすことと、「未来のヨコク」創出に取り組みます。 |
● 社会価値創出に向けたマネジメントシステム変革 |
2回 |
※取締役会は全16回実施しており、そのうちのサステナブルテーマについての開催数です
(5)リスク管理
当社グループが事業活動を行う上での様々なリスクを網羅的に把握・評価し、経営への影響を適切にコントロールするため、代表執行役社長の諮問機関としてリスク委員会を設置し、全社的な立場から審議しています。
サステナビリティに関するリスク・機会に関しては、サステナブル経営会議において管理しています。当社グループにとっての重要なESG課題やリスクと機会に関するテーマをサステナビリティ推進室が、サステナブル経営会議の下部組織である4つの部会や各事業部門のサステナビリティ担当とともに抽出し、「経済性」「社会性」の2軸を主に識別・評価をし同会議にて審議されます。特に、購買調達、人権及び環境への配慮、人材及び労務は事業上の重要リスクとしてとらえており、リスク委員会と連携し適切に解決に努めております。
(6)人的資本に関する取組
当社グループは、「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする。」をパーパスとし、誰もが活き活きと働き、暮らし、つながりあう「自律協働社会」の実現を目指しています。そのために、社会課題に真摯に向き合いながら、「働く」「学ぶ・暮らす」の領域で各事業のナレッジを束ね、ひとつになってシナジーを生み、事業領域を拡大する「森林経営モデル」を推進していきます。
事業領域を拡張する新しい価値の創出には、多様な人材による創造性豊かな「ヨコク」が鍵となります。ヨコクとは、よりよい未来をつくるための意志や挑戦と定義付けています。当社の価値創出の強みは、顧客が抱える様々な課題に誠実に向き合い、その解決のために従業員一人ひとりが意志・ヨコクを持ち、創造的なアプローチをするところに源泉があります。この強みを最大化させるため、従業員一人ひとりがヨコクを発信しやすい風通しの良い風土の醸成や、ヨコクに共感した多様な人材が協働する「結いあう」環境づくりに注力しています。また、一人ひとりに光を当てた育成を行い、従業員のユニークな個性や強みの発揮を最大化するとともに、ヨコクを実現まで後押しするリーダーを育成します。
意志・ヨコクを持つ多様な人材が挑戦しやすい組織文化の構築と、成長の機会を提供し個々人の能力発揮を促していくことを人的資本経営の根幹に据えて、以下の取組を実行しています。
■挑戦しやすい組織文化の構築(取組)
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ヨコクを後押しする風土醸成 |
当社には、社会課題を解決したいという意志や想いを発信することで、共感する仲間が集まり、ヨコクの実現に向けて協働・応援する組織文化があります。このような「結いあう」関係性の質をさらに高めていくために、次のような施策を実施しています。
・社内の挑戦を共有する「全社ヨコク朝礼」 ・挑戦する人を称えあう社内表彰制度「THE AWARDS」 ・自身のヨコクを周囲と共有する「ヨコクワークショップ」
また、部門を超えたコミュニケーションの活性化によって、社員同士の自発的な活動が増え、挑戦しやすい風土醸成につながっています。
・社員が互いに知や興味を共有する「マナビゼミ」「マナビシェア」 ・社員が企画運営する交流イベント「SUMMER FES」「CULTURE SNACK」
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中でも、街の新たな一面(=B面)を発見する文化祭「CULTURE SNACK」はコクヨらしさが全面に表れたパブリックイベントです。品川という街やそこで働く人のB面を感じられるような、物販やワークショップなど多彩なコンテンツを開催し、2日間で2,000名を超える方に来場いただきました。
社内募集による200名の有志社員がイベントの運営や出展に関わり、海外拠点(タイ、インドネシア、中国、インド)の社員も参加しています。運営に関わった社員の約95%が、活動に「コクヨらしさを感じた」と回答し、エンゲージメントサーベイにおいて「コクヨの目指すビジョンへの共感」「挑戦する風土」のスコアが上昇しました。イベントへの主体的な関与を通じて、挑戦や創造を後押しする風土への変化が起こっています。
2026年は本社をグラングリーン大阪に移転します。「CULTURE SNACK」の活動経験を活かし、働き方や働く環境で人と企業を繋ぐ実験的な取組を拡大していきます。
(CULTURE SNACKサイト:https://culture-snack-shinagawa.kokuyo.co.jp/)
■挑戦しやすい組織文化の構築(指標)
|
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2021年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 |
2025年 |
|
「挑戦する風土」スコア |
66 |
66 |
68 |
71 |
72 |
|
「ミッション・ビジョンへの共感」スコア |
73 |
71 |
72 |
74 |
74 |
|
eNPS |
- |
- |
-65.8 |
-62.4 |
-58.2 |
スコア:従業員エンゲージメントサーベイ「Wevox」による算出
eNPS:Employee Net Promoter Score 職場の推奨度を示す指標
■一人ひとりに光を当てた成長機会
長期ビジョンや戦略の実現に必要な人材の活躍を促すために、2023年に「人材マネジメントポリシー」を策定しました。人材マネジメントポリシーとは、当社が人と向き合う上で大切にすべき考え方をまとめたものです。「人材を社会の財産と捉え、一人ひとりの可能性に伴走しながら、事業成長と社会に貢献できる人材を輩出する」ことを経営陣・社員全員の共通認識として、一人ひとりの価値を引き出し、社員の挑戦を後押しする機会や環境を整えています。
(
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一人ひとりに光を当て活躍できる機会を提供する |
自ら手をあげ、業務時間の20%程度を活用して他組織の業務に参画できる「20%チャレンジ(社内複業)」には、若手からミドルシニア層まで幅広い社員が参加しています。2020年の第1期スタート以降、累計で500人以上が参画し、所属事業や組織をまたいだテーマに挑戦しています。
キャリア形成の重要な施策として、2024年からは人材流動化の取組を開始しました。本人のキャリア志向を尊重した上で、異動はまだ見ぬ自分の可能性を発見し成長するチャンスと捉え、全社視点で部門や国を超えた多様な活躍の機会を提供していきます。
|
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能力・意欲がある社員の成長スピードを最大化させる |
2024年に人材育成機関「コクヨアカデミア」を設立しました。コクヨアカデミアでは、会社や個人の成長の源泉となるヨコクを描き、実現に向けたリーダーシップやクリエイティビティを磨くことを促進していきます。社員の成長を後押しする研修として以下のようなプログラムを実施しています。
・顧客起点で未充足ニーズを捉えて課題解決を行う「コクヨマーケティング大学」 ・未来の事業環境を考察し、コクヨの成長戦略を経営答申する「コクヨマーケティング大学院」 ・グローバル人材を育成する「グローバルキャリアワークショップ」 ・AIのナレッジを獲得し、AI活用人材になる事を目指す「文系AI塾」
若手社員を対象としたキャリア研修「Kokuyo Career Dock」にも注力しています。本研修では若手社員向けの「自己成長プログラム」と、上司向けの「部下育成プログラム」を同時期に進行し、成長やチャレンジについて双方が同じ認識を持つことを目指します。研修には経営層も出席し、若手社員の成長と上司による育成を後押ししています。
将来グローバルで活躍する経営リーダーを育成するため、「グローバルチャレンジトレーニー」を新たに導入しました。若手社員を対象に、海外でタフアサインに挑戦するプログラムで、2026年1月から第1期生の派遣を開始します。
人事制度では、年齢や経験年数にとらわれず早期にステップアップできる仕組みを運用しています。
|
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チームで価値を創造するリーダーを育成する |
当社では育成を上司任せにするのではなく、周囲の役職者や他部門の上司・人事も一体となって育成に向き合っています。
人材育成会議では、社員一人ひとりのキャリアや成長機会の提供について役職者が複眼で討議しています。女性リーダー育成やビジネスリーダー育成等のテーマを設定し、仕事のアサインや異動を議論し、本人のキャリアの実現とともに戦略的な人材育成につなげています。
また、基幹職全員に360度アセスメントを実施し、自身のリーダーシップの内省と、さらなる強みの発揮を目指したワークショップを実施しています。
|
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多様で豊かなキャリア形成を支援する |
育児や介護によるキャリアの中断をボトルネックにしないために、ワークルールの改正や両立支援を行っています。 ・フレックス勤務者における中抜け勤務ルールの明確化 ・子の看護休暇の対象を小6まで拡大 ・介護休暇の取得要件の緩和 ・ベビーシッターの利用補助 ・子連れ出勤トライアル/社内学童保育の実施
あわせて産休育休者の評価運用を見直し、評価に空白期間が生じることを解消しました。継続的に能力の蓄積度の把握とフィードバックを行い、本人の成長につなげています。
また、ミドルシニアのキャリア自律として、これまで原則禁止としていた副業を一部解禁しました。社員が自身のキャリアや成長について自律的に考え、実践できる仕組みを整えることで、人材の価値の向上を進めています。
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■一人ひとりに光を当てた成長機会(指標)
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2021年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 |
2025年 |
|
「 |
72 |
71 |
73 |
75 |
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「 |
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スコア:従業員エンゲージメントサーベイ「Wevox」による算出
当社では、多様な人材の活躍を測定する指標として、マテリアリティ目標の1つに「2027年 女性管理職比率16%」を設定しています。一人ひとりの人材の価値を引き出す取組を通じて多様な人材の活躍が進み、女性管理職比率は2021年度7.8%から、2025年度13.8%(注1)に上昇しました。
(注1)
コクヨ㈱、㈱カウネット、コクヨマーケティング㈱、コクヨサプライロジスティクス㈱、㈱コクヨロジテム、コクヨアンドパートナーズ㈱、㈱アクタスを対象としています。
■人的資本に関する指標及び目標について
当社グループでは、主要な事業を営む国内子会社にて指標の管理及び関連する具体的な施策を実施しています。人事制度が異なる連結子会社や、M&Aによる連結子会社、海外の連結子会社においては、事業特性や地域特性による独自性があり、共通の制度や施策を行っておりません。連結グループに属するすべての会社を対象とした記載が困難であるため、現在は、指標に関する目標及び実績は、連結グループ内の国内の主要な事業・会社での開示を行っております。今後はグローバル経営の強化を図り、海外を含めた連結グループで指標の管理と開示を行うことを計画しています。
(7)気候変動に関する取組
当社グループは、広いサプライチェーンを持つ製造・小売を営む企業の責務として、世界共通の課題である気候変動への取組を推進しています。グローバルでカーボンニュートラルに向けた取組が強化される中、当社グループとして気候変動のリスクと機会を適切に把握し、対応を進める必要があると考えています。
当社グループは商品ラインナップが多く、製品や調達先も多岐にわたるため、自社のみで温室効果ガスの排出削減に取り組んでも大きな効果を得ることはできません。そのため、自社の排出削減だけでなく、サプライチェーンのパートナーの皆様と協働し、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでまいります。
■SBT認定の取得
2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、2024年8月に当社グループ(コクヨ及び連結会社)が掲げる温室効果ガス排出削減目標が、下記の目標においてSBTi(Science Based Targetsイニシアチブ)による短期目標の認定を取得しました。
● Scope1,2の温室効果ガス排出量を2022年から2030年までに総量で42%削減する
● Scope3の“購入した製品・サービス”による温室効果ガス排出量を2022年から2030年までに総量で25%削減する
● 2028年までに“購入した製品・サービス”による温室効果ガス排出量の12.5%に相当するサプライヤーにSBT目標を設定させる
今後は、温室効果ガスの排出削減対象をScope3(サプライチェーン上の排出)まで拡大し、サプライヤーの皆様との連携を通じて、社会の脱炭素化へ貢献してまいります。
■TCFD提言に賛同
当社グループでは、2022年5月にTCFD提言(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)に賛同を表明しました。シナリオ分析の手法を用い、気候変動に関連するリスク・機会の特定、財務への影響分析、及びリスク・機会への対応策の検討を行っております。分析の時間軸については、長期ビジョンを踏まえ、2030年における社会やステークホルダーの変化を想定しております。
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シナリオ |
ファニチャー事業 |
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1.5℃ シナリオ |
脱炭素に向けた政策は日本国内外において強化され、顧客やサプライヤー、社会一般における脱炭素や廃棄物削減に対する取組が進展します。財務影響として、リスクの面ではCO2排出コスト増、設備投資等によるコスト増、原材料コストの増加、顧客ニーズの変化による売上高の減少といった影響が想定される一方で、顧客のニーズや行動の変化に対応した新製品・サービスの開発や、低排出型の事業開発によるドメイン拡張の機会も生じます。かかる状況下、新製品・サービスや新事業開発といった機会を活用する取組も実施していくことで、顧客や社会の変化に対応した価値創造を実現していきます。 |
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4℃ シナリオ |
世界的な消費活動の拡大や気候変動の影響により、木材調達価格の高騰や、災害等による製造活動・輸送への影響への懸念があり、財務影響としては調達価格の大幅の高騰、木製家具製品の価格上昇に伴う需要の減退、物理的リスクの顕在化による機会損失、事業停止、対応コストの発生が想定されます。かかる状況下、自社のレジリエンス向上に取り組むほか、顧客オフィスにおける災害対策や、働き方の変化等、市場のトレンド変化を機会と捉え、新たなソリューションの展開を行うことで価値創造を実現していきます。 |
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シナリオ |
ビジネスサプライ流通事業 |
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1.5℃ シナリオ |
脱炭素社会への移行が進んでいく中で、顧客や輸送業者、社会一般においても脱炭素や廃棄物削減に対する取組が進展します。財務影響として、リスクの面では炭素税によるコスト増、輸送コストの増加、顧客ニーズの変化による売上高の減少といった影響が想定される一方で、顧客のニーズの変化に対応した製品ラインナップの変更等により売上高を増加させる機会も生じます。かかる状況下、商品ラインナップ変更やデジタル施策の拡大など、機会を活用するための活動を行っていくことで気候変動に対するレジリエンスの向上、及び顧客や社会の変化に対応した価値創造を実現します。 |
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4℃ シナリオ |
世界的な消費活動の拡大や気候変動の影響により、製品調達価格の高騰や、物理的リスクの顕在化により、輸送を始めとするサプライチェーンの途絶が起こり、ビジネスモデル上重大な問題が発生する可能性があり、財務影響としては調達価格の上昇、輸送コストの上昇、物理的リスクによる機会損失、対策コストの発生等が想定されます。かかる状況下、製品調達の見直しや、デジタル施策の拡大などにより、事業のレジリエンスを高めていきます。 |
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シナリオ |
ステーショナリー事業 |
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1.5℃ シナリオ |
日本・海外ともに脱炭素社会への移行が進む中で、文具をはじめとする消耗品の消費に関する考え方や、働き方・学び方の変化が生じ、消費行動や市場が変化することが想定され、財務影響としてリスクの面ではCO2排出コスト増、原材料コスト増加、追加的な投資の発生、及びデジタル化の進展による文具市場の縮小等が想定される一方、新たなトレンドに応じた価値提案や商品・サービス展開を日本国内・海外市場に対して行うことで、価値創造機会を実現していきます。 |
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4℃ シナリオ |
世界的な消費活動の拡大によるコスト圧力や、気候変動からの物理的なインパクトが懸念され、財務影響としてリスクの面では資源・エネルギー価格の高騰、物理的リスクの顕在化による機会損失、対策コストの発生が想定される一方、海外市場においては文具へのニーズが拡大することが想定され、レジリエンスを高める取組を促進し、グローバルなサプライチェーンの実現、市場展開を進めることで機会を捉えていきます。 |
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シナリオ |
インテリアリテール事業 |
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1.5℃ シナリオ |
脱炭素社会への移行が進んでいく中で、生産から廃棄までの家具のライフサイクルを通じてのCO2排出削減、環境配慮の実現が求められると想定され、財務影響としては、CO2排出コスト増、原材料コスト増加、追加的な投資の発生、及び環境への配慮からの家具購入頻度の低下、レンタル・サブスクとの競合などが想定される一方、環境の変化を機会と捉え、カーボンフットプリント表示への対応や、修理のような家具の廃棄を減らすサービスの展開等、環境への配慮とビジネスの両立できる取組を推進していきます。 |
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4℃ シナリオ |
世界的な消費活動の拡大や気候変動の影響により、木製品をはじめとする製品調達価格へのリスクや、災害等によるサプライチェーンや店舗活動への影響への懸念があり、財務影響としては調達価格の大幅な高騰、木製家具製品の価格上昇に伴う需要の減退、物理的リスクの顕在化による機会損失、対応コストの発生が想定されますが、製品調達の見直しやECサービスの展開等により、レジリエンスを高め、安定的な価値提供を行っていきます。 |
(8)持続可能なサプライチェーンの構築
当社グループの事業は、紙製品及び木材等の天然資源に依存しており、生態系及び生物多様性の保全・強化、並びにサプライチェーンに関わる全てのステークホルダーの安全確保及び人権尊重が、事業の持続可能性に直結するものと認識しております。当社グループは、社会的責任を遂行し、持続的な社会の発展に貢献するため、取引先との相互理解及び信頼関係の構築を通じて、共創的なパートナーシップの確立に努めてまいります。
「コクヨグループサステナブル調達方針」及び「コクヨグループサステナブル調達基準」に基づいて、以下の取組を進めております。
■主な取組内容
・取引先への「コクヨグループサステナブル調達方針」及び「コクヨグループサステナブル調達基準」の周知・賛同のための同意書の取得(同意書の取得対象社数:1,058社、2025年12月末現在の取得社数:1,049社、取得率99.1%)
・サプライヤーへサステナブルな取組状況を確認するためのアンケートの実施(アンケートの実施対象社数:553社、回答社数:500社、回答率:90.4%)
・アンケート結果によりサプライヤーをA~Dの4段階でランク付け、Bランク以上のサプライヤーからの調達比率目標を設定(2027年:75%以上)
・2024年4月に定めた「コクヨグループ紙・木材調達基準」に関する基準をクリアする商品売上比率目標を設定(2027年:75%以上)
(9)自然共生社会への貢献
当社グループの主要製品のノートや家具をはじめとし、多くの森林資源を活用し製造・小売り営む企業の責務として、これまでも生物多様性に配慮し、有害化学物質の削減を推進してきました。今後は自社の自然環境負荷を把握した上でリスクと機会を適切に把握し、自然資本と事業活動のバランスをとり、健全な地球を守る為、その改善計画を推進していきます。
■TNFDに基づく情報開示
当社グループではステーショナリー事業(ノート等事務用品の製造・仕入・販売)を対象範囲とし、TNFD提言(Taskforeced on Nature-lelated Finance Disclosure)に基づく開示を実施しました。LEAPアプローチを活用し、バリューチェーン全体で自然への依存・影響を調査し、ダブルマテリアリティの観点でリスクと機会を特定しています。シナリオ分析では、この考え方に則り、依存影響関係の評価並びに要注意地域の調査の結果に基づき、特に重要と考えられる拠点及び地域別に、リスクや機会がどのような形で顕在化するのかを整理し、当社グループにおいて想定される財務影響と、発生可能性についての考察を行っています。以上の考え方に基づく評価の結果、以下の表に示すようなリスクと機会が、当社グループのステーショナリー事業における重要課題になると整理しています。
※LEAPアプローチは、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が推奨する、企業が自然資本への依存や影響、リスク・機会を分析・評価するためのフレームワークです。Locate(発見)、Evaluate(診断)、Assess(評価)、Prepare(準備)の4つの手順で、生物多様性に関するリスク管理と情報開示を統合的に進めます。
■リスクと機会の評価結果
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カテゴリ |
項目 |
インパクト |
リスク |
機会 |
関連する地域/拠点 |
重要度 |
主な対応方針 |
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移行リスク |
法令規制 |
汚染規制 |
適切な取水・排水管理による地域の水質改善及び水ストレス低減への貢献 |
取水・排水及び、含まれる汚染物質への排出規制による対応コストの発生 |
— |
自社拠点 |
小 |
▶ 早期規制情報のキャッチアップ ▶ 資源利用効率化のための設備更新 |
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環境規制 |
— |
製品のライフサイクルにおける環境負荷の測定と低減に向けた対応のための追加リソースの発生 |
環境配慮型製品に関する各地域における定義や規制への早期対応による、新たな収益機会の獲得 |
自社拠点サプライヤー |
大 |
▶ 製品のライフサイクルアセスメントの実施 ▶ 適切な情報開示とエンゲージメントの実施 |
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市場 |
環境配慮ニーズ対応 |
・需要過多や価格競争による不適切な商業用森林開発による固有の生態系の破壊
・認証森林へのサポートによる持続可能な森林経営への貢献 |
認証森林木材のニーズ拡大による仕入れコストの増加 |
認証森林由来の調達サプライチェーンの強化による、環境対応ニーズへの対応能力向上と収益増加 |
サプライヤー 資源調達地域 |
大 |
▶ トレーサビリティの確保と向上 ▶ サプライヤーエンゲージメントの強化 |
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評判 |
レピュテーション |
— |
資源調達地域における社会課題及び環境課題への配慮の不行き届きによる、取引先様をはじめとしたステークホルダーからの評判低下と、収益機会の減少 |
— |
資源調達地域 |
中 |
▶ トレーサビリティの確保と向上 ▶ サステナビリティデューデリジェンスプロセスの強化 |
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カテ ゴリ |
項目 |
インパクト |
リスク |
機会 |
関連する 地域/拠点 |
重要度 |
主な対応方針 |
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移行リスク |
評判 |
地域環境の保全対応 |
拠点の周辺地域の環境保全活動の推進による、地域の生物多様性の復興 |
工場拠点における不適切な取水、排水、廃棄物処理による地域の評判低下と、エンゲージメントコストの上昇 |
— |
自社拠点 |
中 |
▶ 環境データ管理の維持向上 ▶ 地域自治体やサプライチェーン下流のパートナーとのエンゲージメント強化 |
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物理リスク |
急性 |
自社拠点の被災 |
— |
自然災害による直接的な被害の規模拡大及び頻度増加による損失の増加、営業停止による収益機会損失 |
— |
自社拠点 |
中 |
▶ BCP対策の多様化 ▶ 防災設備の充実化 |
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サプライチェーンの被災 |
トレーサビリティの確認を怠った場合の、不適切な土地開発を助長することによる、洪水、山火事、土砂崩れリスク等の拡大 |
サプライチェーンの被災による供給停止、木材資源の価格高騰による支出増加 |
— |
サプライヤー 資源調達地域 |
大 |
▶ サプライチェーンの分散化 ▶ 気候変動対策(温室効果ガス排出量の削減) |
||
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慢性 |
資源生産力の減少 |
過剰な資源利用による気象パターンの変化や生態系の劣化 |
山火事や、気象パターンや流域水量の変化による水及び森林資源の枯渇と、価格高騰による支出増加 |
— |
資源調達地域 |
大 |
▶ トレーサビリティの確保と向上 ▶ サプライチェーンエンゲージメントの強化 ▶ 認証森林木材の積極的利活用 |
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当社グループは、適切なリスクとリターンのバランスのもと、グループ全体のリスクを経営戦略と一体で総合的に管理し、ガバナンスや内部統制と一体的に整備及び運用することを図っています。そして、内部統制の適切な整備、運用を図るため、代表執行役社長を委員長とする「全社内部統制委員会」を設置し、取締役会が定めた内部統制システムに関する基本方針に基づき、同委員会において内部統制システムに関する具体的な全社方針、規程を定めることとするとともに、内部統制システムの整備、運用状況をモニタリングすることとしました。また、グループ経営を取り巻く様々なリスクを網羅的に把握・評価し、経営への影響を適切にコントロール(回避・低減・移転・受容)するリスクマネジメントの推進のため、代表執行役社長の諮問機関として「リスク委員会」を設置し、リスクマネジメントに関わるテーマについて全社的な立場から審議し、代表執行役社長に答申するとともに重要性や緊急性の高いリスクが認められた場合には、取締役会又は監査委員会に報告することとしております。
また、グループ全体のリスクマネジメント体制を強化するために、「リスクマネジメント本部」によるグループ全体のインシデント情報の集約化や発生事象別のリスクレベルに応じた適切な対応方針の策定と実行体制の構築を図っております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 外部環境に関連するリスク
1)経済状況
当社グループの売上は概ね日本国内向けであり、日本国内の景気変動に伴う企業収益や設備投資、公共投資の動向、また国内人口動態の変化が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの販売生産、仕入の一部はアジアをはじめとした世界各地で行っておりますが、当社の主要な海外市場のひとつである中国では、景気の停滞感が続いており、今後の先行きに不透明感があることに加え、米国の政策の影響等、各地域の政治経済・社会情勢の変化や各種規制、ESGを巡る潮流等の影響が増大した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、中東において紛争が発生し、原油価格が上昇しており、今後の原材料価格や物流コストへの影響が懸念される状況にあります。
これに対し当社グループは、持続的成長に向けて事業領域を拡大していく方針であり、国内においては「モノからコト」への事業モデルの変革に取り組むことで、既存事業の領域拡大や新規事業の創出を図っております。
また、海外においては各国各地域のカントリーリスクを注視しており、海外展開のさらなる拡大に伴い、各現地法人と国内関連部門が連携してそれぞれの国、地域の政治、経済情勢等を的確に把握し、適切に対応する体制の一層の強化を図ってまいります。
2)市場環境
当社グループは、顧客にとって付加価値の高い商品開発や提案活動を進めておりますが、事業を展開する市場は景気変動や顧客の購買チャネルの変化等の影響を受けており、分散化やデジタル化の潮流の中にあって、競争はますます激しさを増していることから、当社グループの優位性の維持又は獲得が滞り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2025年度に発生したビジネスサプライ流通事業の業界内の他社で発生した不正アクセス事案の反動で、業界内の競争が激化しており、一時的に同事業の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、市場環境の変化に対応した事業体制の整備を図ってまいります。
また、物流業界や建設業界の中長期的な人手不足予測に対する働き方改革推進等の社会課題解決に向けては、事業の持続性の確保においても避けて通れない継続的な課題として認識し、物流現場においては荷待ち荷役時間短縮や積載率の向上、建設現場においては業務DX化等により、負荷の軽減と事業の維持・成長の両立を図っております。なお、改正物流効率化法の2026年4月施行内容に基づき物流統括管理者(以下、「CLO」という。)を設置するとともに、CLOの諮問組織である「全社物流推進委員会」を設置し、物流効率化に取り組んでまいります。
3)有価証券の時価変動
当社グループは、投資有価証券を保有しております。金融市場等の変動により投資有価証券の時価が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、投資有価証券の四半期ごとの時価評価以外に、定期的な検証を行い、売却や購入の検討をしております。特に政策保有株式については、個別銘柄ごとに定量的及び定性的な観点を踏まえた検証結果を取締役会に報告し、保有の意義が乏しいと判断される銘柄については、引き続き売却又は縮減を検討しております。
4)為替、金利の変動
外国為替市場の価格の変動幅(値幅)が拡大しており、また、一般的にリスクフリーレートと考えられている10年国債の利回りに代表される、日本国内の長期金利が上昇傾向にあります。外国為替レートの急激な変動が、外貨建取引に影響を与えるリスクがあります。また、リスクフリーレートの上昇に伴い、コストが上昇しています。中東における紛争が金融市場に与える影響も注視しております。
(2) 事業運営に関連するリスク
当社グループを取り巻く事業環境は急激に変化してきており、また、当社グループでは持続的な成長を目指して、既存事業強化と新規事業への参入による成長と、M&Aによるインオーガニックな成長を図っておりますが、このような事業環境の変化を受けて、当初想定していなかった組織内外の環境の変化や非定型的な取引等が生じる場合があります。既存の内部統制がこのような状況には、必ずしも対応しない場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し、当社グループでは内部統制強化の一環として、業務プロセスの可視化、標準化及び適正化を図ることで、業務の有効性と効率化を高めてまいります。
1)法規制等の遵守
当社グループは、商品の品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務など様々な法規制の適用を受けており、これら法規制等への違反が発見又は認定された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
販売部門は業績目標達成のプレッシャーを感じる可能性があるほか、一部の事業においては、顧客ニーズにあわせて納入物品や施工内容が随時変更され、売上計上時期や金額、外部パートナーへの発注内容や金額が当初契約時から変更となることが多いことから、意図的な売上計上の前倒しや架空売上の計上、不正取引がなされるリスクが存在します。また、当社グループは製造委託、工事発注を含め外部パートナーとの取引が多数ありますが、特定の人物が同一業務を長期間担当する場合には、外部パートナーとの取引関係が歪められ、不正取引を誘発するリスクがあります。
また、現行の法規制の変更や新たな法規制、今後の事業のグローバル化、事業領域の拡大により、遵守すべき法規制が追加された場合には、適時にその内容を把握し対応する必要があり、その対応のための投資や費用が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、法令及び社内規則の遵守はもちろん、高い倫理観を持って誠実に行動することをコクヨグループ行動基準において明確にしており、当社グループにおいてコンプライアンス推進月間を設け、誠実性に対する経営層からの継続的なメッセージ発信や動画視聴をはじめとする教育・研修による啓発活動及び自身の行動の振り返りを通じ、その遵守に努めております。また、法規制の改廃制定などに対して、その対応及び遵守状況の定期的な確認により、法令遵守を図っております。談合等の反競争的行為、贈賄の防止や反社会的勢力の排除等については、「コクヨグループ競争法ポリシー」並びに「コクヨグループ贈収賄・腐敗行為防止ポリシー」を策定し、国内・海外子会社に対して定期的に教育・啓発活動を行っております。コンプライアンス推進体制としては、代表執行役社長の諮問機関である「リスク委員会」を設置して全社的な推進状況の把握を行っております。また、「J-SOX委員会」により財務報告に係る内部統制の有効性評価及びモニタリングを行っております。
2)品質保証
当社グループの製品において、想定が難しい多様な環境での製品の使用などにより、リコールが発生する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態、さらに当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、「品質マネジメントシステム(QMS ※Quality Management System)グループ規程」を策定し、国際規格であるISO9001に基づいた品質マネジメントシステムを構築し、それに従った製品及びサービスの設計・開発や製造及びサービス提供の管理を行い、品質チェック体制の整備を図り、品質監査を行うなど、製品・サービスの企画・開発からアフターサービスに至るまでバリューチェーン全体で品質の向上に努めております。リコールが発生した場合のリコール費用及び製造物責任賠償については、保険に加入しておりますが、損失額を全て賄える保証はなく、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
3)購買調達及び環境への配慮
当社グループが主に使用する原材料は原紙、樹脂、鋼材等であり、これらは国内外の調達先から購入しております。当社が調達先から購入する原材料や仕入商品の価格は、世界的な需給動向や為替変動による影響を受けており、需給動向や為替レートの変動が長期に及んだ場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ESG観点に基づく社会的要請により、サプライチェーン上の人権状況のチェックや環境への配慮について、より高度な対応が求められており、調達先に対応の不備があれば、原材料の調達停止による当社グループの経営成績及び財政状態への影響だけでなく、社会的評価に悪影響を及ぼす可能性もあります。
これに対し当社グループは、需給動向や為替レートの変動に関しては、短期的には海外調達先との外貨建取引の一部について為替予約を行うとともに、中期的には原材料の現地調達比率の適正化や調達先の複数化などにより、需給動向や為替レートの変動リスクの低減に取り組んでおります。また、原材料や仕入商品の調達に関しては、調達先との信頼関係を構築し相互発展を目指すために、財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準の改定、また、サステナビリティ等の非財務情報に係る開示の進展やCOSO(Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission)報告書の改訂を踏まえ、「コクヨグループサステナブル調達方針に関する規程」及び「コクヨグループサステナブル調達基準に関する規程」を策定し、人権尊重や環境保全などの社会的責任を果たし、社会の発展に寄与することに努めております。そのほかにも「気候危機への対応」「循環型社会への貢献」「自然共生社会への貢献」を当社グループにおける重要な環境課題と特定し、それぞれの課題に対し2030年チャレンジ目標を設定しております。これらを含むサステナブル関連活動については、取締役会の定めるサステナビリティ経営計画に基づき、全執行役員が参加する「サステナブル経営会議」にて定期的に議論が行われ、活動における進捗報告やリスクを確認しながら、推進を図っております。
4)人材及び労務
当社グループは、持続的な成長を実現するために、多様な人材の活躍が重要な経営戦略の一つであると認識し、その採用・育成に努めております。しかしながら、労働市場における獲得競争は激化しており、事業の維持及び成長において必要な人材の獲得・育成を継続的に推進していくことができない場合は、当社グループの将来の成長が阻害される可能性があります。
また、労働環境の維持・向上が経営戦略に重要な影響を及ぼすと認識し、多様性の尊重と、働きやすい職場環境の維持・向上に努めております。しかしながら、各施策が計画通りに進捗せず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループでは、人材マネジメントポリシーを策定し、従業員のキャリア・能力発揮のために会社として大切にする思想とアクションを宣言しております。そこでは、「人材を社会の財産と捉え、一人ひとりの可能性に伴走しながら、事業成長と社会に貢献できる人材を輩出する」ことを経営陣・従業員全員の共通認識としております。このポリシーに基づき、全事業部門で「人材育成会議」を開催し、一人ひとりのキャリア・ポテンシャルについて役職者が複眼で討議し、特に今後グローバルで活躍できる人材の発掘育成に努めています。また、OJTだけではない育成のための人材育成機関「コクヨアカデミア」の設置等の取組により人材育成への投資を加速させております。これらの具体的な取組は、『2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (6)人的資本に関する取組』を参照ください。
また、「コクヨグループ人権方針に関する規程」及び「コクヨグループ健康経営宣言に関する規程」を策定し、カスタマーハラスメントやSOGIハラスメント項目を加えたハラスメント研修や、障がい者の安全な職場環境整備のための介護福祉士事務所の健康管理室設置等、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に取り組んでおります。
また、安心・安全で快適な職場づくりや災害時の安全対策などは、社員が生き生きと働き、能力を発揮するための基盤であると考え、「コクヨグループ安全衛生方針に関する規程」を策定し、安全衛生のグループ統括機能である「コクヨグループ中央安全衛生委員会」が中心となり、各事業所の安全衛生委員会を結び、社員と活発な意見交換をしながら、国内・海外共通のグローバル安全基準マニュアル策定に取り組んでおります。併せて、「グローバルH&C推進室」により、グループ各社の人材採用・定着に関わる課題解決の施策について横串での共有と解決支援に取り組むとともに、海外拠点勤務者及び出張者の安全確保施策を推進しております。一方、設備の保全に関しては、築年数が古い施設から順に、事業戦略との整合を取りながら大規模修繕・移転・改築等の対処を進めることで、予防に努めております。そのほかにも、全社を挙げて残業時間の短縮に取り組むことで、従業員の健康への配慮とキャリア形成のための可処分時間の捻出に向けた施策を推進しております。
また、職場内では相談・解決し難い企業倫理・コンプライアンス違反について通報できる窓口として「コクヨグループホットライン」を設置しております。日本国内においては外部の専門会社に受付窓口を委託することで通報者保護を高めるとともに、2024年6月からはお取引先様にも利用範囲を拡大し、健全な関係構築と相互発展を図っており、海外拠点のコクヨグループ社員は当社内に設置した受付窓口へ通報できることとしております。なお、当連結会計年度における「コクヨグループホットライン」への内部通報件数は55件であります。
5)ITリスク
当社グループは、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報や個人情報を保有しております。それらの情報に関して、当社グループの想定を超えるウィルス感染やサイバー攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があり、また在宅やリモートワークなど多様な働き方により、その脅威は年々高まっております。その結果、これらが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、事業内容の変化拡大に伴う現場での実業務と当社グループで運用する基幹システムのカバー範囲の乖離拡大による業務生産性や内部統制への影響が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、「リスク委員会」の「ITリスク分科会」において、高度化する社外からの脅威に備え、ウィルス感染やサイバー攻撃への検知及び防御の強化、定期的なバックアップの取得等の対策を行っております。また、サイバー攻撃等による情報セキュリティインシデントが発生した際に被害を最小化することを目的にCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を構築しており、有効に機能しております。顧客情報や個人情報などの管理については、情報の取扱いに関するルールを整備し、従業員に対するe-ラーニングによる情報セキュリティ意識の啓発、個人データの取扱いの定期点検と不要なデータの削除など、安全管理措置を講じております。
また、基幹システムの導入から相応の期間が経過していること、及び成長に伴い事業内容と業務プロセスが変化していることから、業務プロセスの見直しと基幹システムの刷新を行う計画です。他社において基幹システムの更新に伴う財務報告に係る内部統制の不備や予期せぬ追加費用の発生の事例が報告されており、このようなリスクを踏まえて慎重に基幹システムの更新を計画していきます。
6)AIリスク
当社グループでは業務効率化やサービス向上を目的に、生成AIを含むAI技術の活用を推進しております。AIの利用においては、適切なデータが入力されることが必要であり、データ汚染等による誤った出力のリスクがあるほか、秘密情報や個人情報の漏洩、プライバシーの侵害等のリスクに加え、これまでの想定を超える活用が可能となることに起因して倫理的課題を生ずるリスクが存在しています。
これに対し、当社グループでは、AIの適正な利用を確保するため、現在、AI活用に関する社内運用ポリシーの制定及びガバナンス体制の構築の検討を進めております。
7)企業に対する出資等
当社グループは、持続的に企業価値を向上させていくために企業に対するM&Aや出資等を行っております。第4次中期経営計画において、M&Aを含む約700億円の成長投資(M&Aは案件次第で一層の投資も視野に入れております。)を計画しており、その実施にあたっては、「投融資審議会」において事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を行い、リスクと期待リターンのバランスを検討した上で決定しております。また、出資後は利益計画等の達成状況や、資産価値についての定期的なモニタリングを実施しております。しかしながら、事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られないと判断された場合には、有形固定資産やのれん等の無形固定資産、投資有価証券の減損損失等を認識することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、損失の発生リスクを低減するために、外部アドバイザーからの知見も取り入れながら、投資案件の審査プロセスやモニタリングプロセスを運用し、その継続的な改善に取り組んでおります。また、投資推進に関連する組織へのM&Aや出資に係る知見の蓄積、及び一般社員への教育・啓発活動を通じて、投資に係る能力の向上に努めております。
8)不動産資産の有効活用
当社グループは、従来の不動産資産保有に加え、不動産の企画からリノベーション、運営までを自社にて行う既存ビルの再生収益化プロジェクトを開始しましたが、事業環境の変化により資産価値が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、非事業資産の売却検討等、不動産、ネットキャッシュの効率運用に取り組んでおります。
また、当社グループは、長期視点でサステナブルな経営に舵を切るために策定した「長期ビジョンCCC2030」の実現に向け、2025年度より新たな第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」をスタートさせております。第4次中期経営計画では、「森林経営モデル」のアップデートのもと、「ワクワク価値創造サイクル」の強みを活かした体験価値提供や事業成長の再現性を高める「経営基盤強化」により、事業領域拡張や海外への拡張を通じた事業価値向上及び企業価値向上を実現することを想定しております。その具体的な施策のひとつとして、本社移転を行う事を決定し、働きやすい職場環境作りや多様なステークホルダーとのコミュニケーションの活性化により、当社らしいクリエイティビティの発揮に取り組んでまいります。なお、本社移転に伴い空室となる現本社土地及び建屋の資産につきましては、売却を行う方針です。
(3) その他リスク
1)自然災害、感染症等
当社グループは、国内外に事業所や工場を有しております。近年の気候変動に伴う自然災害の大規模化や、これまでに類を見ない感染症の発生などによる想定を超える規模の被害や、広域での社会インフラの停止なども考えられます。自然災害や感染症などが発生した場合のリスク全てを回避することは困難であるため、これらが発生した場合、事業活動の一部停止や縮小など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これに対し当社グループは、このような自然災害や感染症などの発生に備え、事業の継続や早期復旧を図るために必要な対策・手順について計画を立て、危機管理の徹底に取り組んでおります。また、計画内容は継続的に精査・見直しを行い、その実効性を担保するようにしております。自然災害については、施設・業務に安全対策を講じることで危機の事前回避と災害対策品の備蓄・保険等の付保により危機発生時における対応力の向上に努めております。今年移転する本社オフィスは最先端の耐震機能を備えており、東日本エリアで有事が発生した際の代替ヘッドクオーター機能としての運用を想定しております。感染症については、顧客と社員の安全を図りつつ、事業活動への影響を最小限にとどめるよう努めております。
当社グループは社員の安全確保のガイドラインを策定し、働く場所やコミュニケーション方法を柔軟に使い分けることで政府・社会からの要請に応えるとともに、引き続き顧客及び社員・パートナーの安心安全を第一に、社会インフラを提供する企業として事業継続との両立を目指し取り組んでおります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の関係会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
(単位:百万円)
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|
2024年12月期 |
2025年12月期 |
増減率(%) |
|
売上高 |
338,837 |
359,876 |
+6.2 |
|
営業利益 |
22,531 |
26,247 |
+16.5 |
|
経常利益 |
24,410 |
27,222 |
+11.5 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
21,787 |
21,473 |
△1.4 |
当連結会計年度(2025年1月1日から2025年12月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調にあるものの、中国経済の先行き懸念やアメリカの政策動向による影響、インフレ圧力の増大等により、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」実現に向けて、第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を推進しております。これまで培ってきた当社グループの強みに各事業のナレッジを掛け合わせ、各事業が一体となって事業間シナジーを生み出すことで、既存事業の成長と領域拡張に取り組んでおります。
当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化しておりますが、事業環境や顧客ニーズの変化に柔軟に対応することで、引き続き強い競争力を発揮できているものと考えております。
売上高は、ファニチャー事業においてオフィス移転案件やリニューアル案件の獲得が進捗したことで、前期比6.2%増の3,598億円となりました。売上総利益は、原材料価格の高騰影響を受けたものの、売価改定の浸透等の取組により、前期比8.3%増の1,444億円、売上総利益率は、前期比0.8ポイント上昇の40.1%となりました。事業領域拡大のために戦略的な経費支出や体制強化等を行った結果、販売費及び一般管理費は、前期比6.6%増の1,182億円、売上高販管費率は、前期比0.1ポイント上昇の32.9%となりました。
以上により、営業利益は、前期比16.5%増の262億円となりました。経常利益は、前期比11.5%増の272億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に固定資産売却益を計上していたことによる反動等により、前期比1.4%減の214億円となりました。
セグメントごとの経営成績は、以下のとおりであります。
当社グループは、「長期ビジョンCCC2030」の実現に向けて、自らの社会における役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と再定義し、「働く」「学ぶ・暮らす」のドメインで、文具や家具だけにとらわれない豊かな生き方を創造する企業となることを目指しております。
なお、当社グループの強みを十分に発揮し各事業のナレッジを最大限に活用するため、従来のワークスタイル領域及びライフスタイル領域という区分を見直しましたが、ファニチャー事業、ビジネスサプライ流通事業、ステーショナリー事業、インテリアリテール事業という4つのセグメント区分に変更はありません。
・ファニチャー事業
ファニチャー事業は、働き方の変化に伴う旺盛なオフィス需要を獲得するとともに、中国・香港のリソースや日本での強みである空間デザイン力を活用することで海外事業の成長を推進し、コクヨ全社の業績を牽引することを目指しております。
日本では、新築オフィス移転需要とオフィスリニューアル需要が旺盛な状況が続いており、顧客の戦略課題に対応したワークスタイル提案の強化及び業務プロセスの効率化等に取り組むことで、業績拡大や収益改善が進捗しております。
中国では、景気の減速による市場低迷が続いております。
ASEANでは、ミドルハイセグメント顧客を中心に提案の強化に取り組み、案件獲得が進捗いたしました。
このような状況のもと、売上高は、前期比6.0%増の1,721億円となりました。営業利益は、前期比11.6%増の261億円となりました。
なお、当連結会計年度より、表示方法の変更を実施しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(表示方法の変更)」をご覧ください。
・ビジネスサプライ流通事業
ビジネスサプライ流通事業は、プラットフォーム型購買管理システムである「べんりねっと」を基盤として、テクノロジーの活用により顧客パーソナライズで最適化された購買体験の実現を目指しております。
当連結会計年度においては、大規模顧客向けソリューションシステムの導入が着実に進むとともに、第4四半期連結会計期間(10月~12月)において、同業界内における物流・システム稼働の停滞に起因した代替需要の流入が一時的に発生いたしました。 当社グループとしては、社会インフラとしての供給責任を果たすべく、配送体制の確保や在庫の拡充に努め、これらの需要に柔軟に対応いたしました。
このような状況のもと、売上高は、前期比9.5%増の1,083億円となりました。営業利益は、急激な物量増加に伴う物流関連費用の増加やシステム投資による償却費用の増加等はあったものの、増収効果が寄与し、前期比22.2%増の54億円となりました。
・ステーショナリー事業
ステーショナリー事業は、提供価値の中心を「まなびかた」に据えたCampusブランドにより、グローバルで、前向きなまなびのチャレンジをする機運を盛り上げる事業への転換を目指しております。
日本では、売価改定の浸透が進むほか、CampusブランドのリブランディングやBtoC向けECの拡大が順調に進捗しております。また、オフィス通販業界内において発生した物流・システム稼働停滞等の動向を受けた代替需要がBtoCチャネルへ流入いたしました。これにより、相対的に収益性の高いナショナルブランド(NB)商品の販売が伸長し、期末にかけて想定を上回る推移となりました。
中国では、景気の減速による影響を受けておりますが、女子中高生をターゲットとした女子文具戦略は奏功しており、新製品の継続的な上市とそれによる店舗開拓の推進やECの拡大、ファン獲得が進捗いたしました。
インドでは、インド経済におけるインフレ進行や競争激化による影響を受けておりますが、新商品の拡大、付加価値商品の投入等に取り組んでおります。
このような状況のもと、売上高は、前期比ほぼ横ばいの835億円となりました。営業利益は、前期比18.3%増の70億円となりました。
・インテリアリテール事業
インテリアリテール事業は、既存事業において接客力と提案力を活用した店舗及びECでの成長を推進するとともに、パートナーとの連携強化による法人事業の領域拡張で事業ポートフォリオの変革を進め、持続的成長の実現を目指しております。
当連結会計年度は、店舗及びECの双方が順調に推移したほか、法人事業においても案件獲得が進捗いたしました。
このような状況のもと、売上高は、前期比11.5%増の236億円となりました。営業利益は、前期比37.7%増の7億円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前期比(%) |
|
ファニチャー事業 |
28,658 |
107.6 |
|
ステーショナリー事業 |
31,182 |
96.5 |
|
合計 |
59,840 |
101.5 |
(注)1 金額の表示は製造原価による。
2 ビジネスサプライ流通事業及びインテリアリテール事業は生産活動を行っていないため、記載を省略している。
②受注実績
当社グループは、主に見込生産を行っておりますが、ファニチャー事業の一部について受注生産を行っております。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
ファニチャー事業 |
21,965 |
122.2 |
4,688 |
151.9 |
(注) 金額の表示は販売価格による。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前期比(%) |
|
ファニチャー事業 |
170,635 |
106.3 |
|
ビジネスサプライ流通事業 |
102,618 |
110.2 |
|
ステーショナリー事業 |
62,770 |
98.5 |
|
インテリアリテール事業 |
23,609 |
111.5 |
|
その他 |
242 |
99.8 |
|
合計 |
359,876 |
106.2 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去している。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略している。
3 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(表示方法の変更)」に記載のとおり、従来、賃貸等不動産に関する主な賃貸収益は「不動産賃貸料」として「営業外収益」に、主な賃貸費用は「不動産賃貸費用」として「営業外費用」に計上していたが、当連結会計年度より、一部の賃貸等不動産に関しては、「売上高」及び「売上原価」に計上する方法に変更している。これに伴い、前期比については、当該表示方法を反映した組替え後の数値で比較している。
(2)財政状態
当連結会計年度末の総資産は3,550億円となり、前連結会計年度末に比べ79億円減少しました。
流動資産は2,428億円となり、前連結会計年度末に比べ99億円減少しました。主な要因として、受取手形、売掛金及び契約資産が67億円、商品及び製品が23億円、仕掛販売用不動産が19億円、それぞれ増加した一方、現金及び預金が214億円減少したためであります。
固定資産は1,121億円となり、前連結会計年度末に比べ20億円増加しました。主な要因として、有形固定資産が23億円、無形固定資産が21億円、退職給付に係る資産が14億円、それぞれ増加した一方、投資有価証券が43億円減少したためであります。
当連結会計年度末の負債は995億円となり、前連結会計年度末に比べ6億円増加しました。主な要因として、支払手形及び買掛金が39億円増加した一方、未払法人税等が45億円減少したためであります。
当連結会計年度末の純資産は2,554億円となり、前連結会計年度末に比べ86億円減少しました。主な要因として、親会社株主に帰属する当期純利益214億円の計上等による増加の一方、自己株式の取得により200億円、剰余金の配当により95億円、それぞれ減少したためであります。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,106億円であり、前連結会計年度末に比べ214億円の資金減となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は143億円(前期比20億円の収入減)となりました。これは、主として312億円の税金等調整前当期純利益を計上したこと、減価償却費81億円等の非資金損益の調整、仕入債務の増加35億円等による資金の増加があった一方、法人税等の支払額141億円、売上債権の増加54億円、棚卸資産の増加22億円、販売用不動産の増加19億円等の資金の減少、営業活動によるキャッシュ・フローに算入されない投資有価証券売却益34億円、固定資産売却益10億円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は46億円(前期は122億円の収入)となりました。これは、主として投資有価証券の売却及び償還による収入57億円、有形固定資産の売却による収入20億円の資金収入等があった一方、設備投資による支出112億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8億円の資金支出等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は316億円(前期比160億円の支出増)となりました。これは、主として自己株式の取得による支出200億円、配当金の支払額95億円、リース債務の返済による支出12億円の資金支出等があったことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
運転資金及び投資資金につきましては、内部留保のほか金融機関からの借入により調達しております。また、当社グループにおいてキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ内資金の効率化を図るとともに緊急時の資金調達手段の確保を目的として、取引銀行10行と130億円の貸出コミットメント契約の締結により資金の流動性を確保しております。
資金需要の動向につきましては、主な使途として、事業領域拡大に向けた戦略投資、原価低減のための設備改善並びに新製品開発投資、製品の製造・販売に係る費用及び製品の品質向上等となります。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(子会社化を目的とした株式の取得)
当社は、2025年12月4日開催の取締役会において、ベトナムの上場会社であるThien Long Group Corporationを子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
(持分法適用関連会社の完全子会社化及び連結子会社間の吸収合併の決定)
当社は、2025年12月4日開催の取締役会において、当社の完全子会社であるコクヨマーケティング株式会社を存続会社、持分法適用関連会社である国内販売会社6社を消滅会社とする吸収合併が行われることを前提として、当該6社を完全子会社化すること、及び当該合併を行うことを決議いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は、
1.ファニチャー事業
多様な個人の価値観を大切にし、チームと個人がいきいきと働けるようなオフィスづくりに貢献するため、『快適性と集中力』、『インクルーシブデザイン』、『フレキシビリティ』に着目し、以下のような商品開発を行いました。
(1)新感覚オフィスチェアー「ingCloud(イングクラウド)」
「ingCloud」は、身体の微細な動きに寄り添い、かつてない没入感を実現する次世代のオフィスチェアーです。エンジニアやプログラマーといったデジタルワーカーへの徹底したヒアリングに基づき、長時間の快適な着座と集中維持を目指して開発されました。最大の特徴は、座面下、背もたれ、肘掛けの3箇所に搭載された「トリプルグライディング機構」と、フレームの干渉を排除した「3Dハンモックメッシュ」を組み合わせた独自の「3Dウルトラオートフィット機構」です。これにより、座るというよりも身体に「まとう」ような一体感のある座り心地を実現しました。ヘッドレストや可動肘も標準装備し、PCワーク時の頭部や腕をソフトに支えます。カラーは空間に馴染むラインアップを揃え、多様な執務シーンを支援します。
(2)タスクチェアー「hug knit(ハグニット)」
「DAYS OFFICE」ブランドから誕生した「hug knit」は、エラストマー素材の活用により、やさしいデザインと高い機能性を両立したタスクチェアーです。背もたれには伸縮性のあるエラストマーを採用し、部位ごとに厚みを制御することでランバーサポート機能を付与し、上半身を包み込むように支えます。機能面では、体重に合わせてロッキング強度を自動調整するオートアジャストロッキングや、大腿部への圧迫を軽減する座前傾チルト機構を搭載し、長時間の作業負荷を軽減します。また、左利きの方や右手が不自由な方にも配慮し、昇降レバーを座面両側に設置するなど、インクルーシブな設計を追求しました。本体4色、張り地7色の豊富なバリエーションにより、カジュアルなオフィス空間にも調和します。
(3)オフィス家具「hangout(ハングアウト)」
「hangout」は、多様な特性を持つ人々が自然な姿勢で過ごせるよう設計された、インクルーシブデザインの新しいオフィス家具です。インクルーシブワークショップを経て開発された「hangout」は、安定感のある手すり状のフレームを採用することで、「つかむ」「身体をあずける」「もたれる」といった多様な動作をサポートし、身体のコントロールが容易な設計となっています。本体は前後左右どこからでも入り込みやすいL字形状となっており、偶発的なディスカッションやカジュアルな相談を誘発するコミュニケーションスポットを創出します。スリムなパイプ形状により圧迫感を抑えつつ、ミモザイエローやディープテラコッタなど空間のアクセントとなる4色の本体カラーを展開し、限られたオフィススペースの有効活用に貢献します。
(4)マルチテーブル「Opt(オプト)」
「Opt」は、ABWやフリーアドレスといった働き方の変化に柔軟に対応するマルチテーブルです。従来の大きな配線カバーに対する不満を解消するため、天板中央に24mmのスリットを設け、電源コンセントやデスクトップパネル等のオプションをスリット内に集約可能にしました。これにより、利便性を維持しながら広い作業面を確保し、快適な執務環境を提供します。脚元にはロック付きのキャスターを搭載し、複数台を並べた際も脚部が干渉せず、隙間のない美しいレイアウトが可能です。カラーバリエーションは全10通りと豊富で、集中ワークから交流シーンまで、オフィスのあらゆるテイストに馴染みます。ワーカーの使いやすさを徹底的に考慮し、将来的なオフィスのレイアウト変更にもフレキシブルに対応できる設計となっています。
(5)ミーティングチェアー「R Chair(アールチェアー)」
「R Chair」は、高い快適性とサステナビリティを追求したミーティングチェアーです。機能面では、リクライニング時にV字形状のアームレストがしなることで背もたれのチルトを促し、多様な姿勢をサポートします。また、骨盤を支える独自のポスチャーサポート構造により、長時間の会議でも疲れにくい座り心地を実現しました。環境配慮においては、背・座クッションを工具不要で交換できるロングライフ設計を採り入れたほか、座面の芯材には使用済みクリヤーホルダーを再資源化した再生樹脂「Looplaペレット」を採用しています。背もたれの形状は3種類、カラーもカジュアルなホワイトブラウンを含む多彩なラインアップを揃え、水平スタッキングによる効率的な収納にも対応するなど、機能美と汎用性を両立しました。
以上の結果、当連結会計年度における研究開発費の金額は、
2.ビジネスサプライ流通事業
当連結会計年度における研究開発費の金額は、
3.ステーショナリー事業
顧客のシーンごとに未充足ニーズを見出し、当社ならではの価値ある商品、差別化された商品を世の中に出すことで、お客様に支持され続ける商品づくりを目指しております。
2025年9月はノートブランドであった<Campus>を“まなびかた”のブランドとして刷新しました。学生をメインターゲットとした学習商品を“まなびかた”のアイデア「まなびレシピ」とともにご提案していきます。主な商品は以下のとおりです。
(1)「キャンパス ノートのように使えるバインダー(2×2リング)」A6・A7サイズ
2022年に発売したB5・A4サイズは、ページを自由に差し替えられるルーズリーフの良さはそのままに、リングが上下に分かれていることで、ルーズリーフを抜き差しせず綴じたまま筆記をしても手に当たりにくい点が評価されています。今回拡充をするA6・A7サイズは、学生のまとめノート需要、スキマ時間勉強のニーズを捉えています。まなびかたのアイデアの「まなびレシピ」では、スキマ時間を活用する勉強方法『ちょこ勉』に用いることをおすすめしています。
(2)「キャンパス ペンのように持ち運べるブッククリップ」
本体をクルっと回転させることでペンのように持ち運べるブッククリップです。左右のクリップで別々に挟むので、開いたページの左右の厚みが違っていても外れにくい仕様となっています。また、上クリップが下クリップに比べて短く半透明なため、ページ上部の文字が隠れにくくなっています。「まなびレシピ」では、教科書に情報を一元管理する勉強方法『メモ勉』に用いることをおすすめしています。
(3)「キャンパス スキマに書き足すロールふせん」
教科書や参考書、ノートのスキマにメモやまとめを書き足せるロールタイプのふせんです。好きな長さで切って使うことができ、全面粘着ではがれにくいことが特長です。また、ケース入りで持ち運べるので、ペンケースに入れて持ち運んでもふせんが汚れることを防ぎます。「まなびレシピ」では、教科書に情報を一元管理する勉強方法『メモ勉』に用いることをおすすめしています。
(4)「キャンパス よく消えるのに折れにくい消しゴム」
当社独自のハイブリッド製法により、高い消字性と折れにくさを両立した消しゴムです。適度な硬さで狙った箇所をピンポイントで消すことができます。また、当社のインクルーシブな開発プロセス「HOWS DESIGN(ハウズデザイン)」を経て完成した平行四辺形タイプは、手にフィットし、細かい文字も消しやすい設計となっています。広い面の消去に適した長方形タイプと合わせて2タイプを、それぞれM・Sの2サイズ、計4種をラインアップしています。学習シーンの小さなストレスを解消する『ベース文具』としてご提案しています。
(5)「キャンパス スタメン文具が仕分けできるペンケース」
「よく使う文具や気分が上がる文具も持っていたいけれど、使用頻度が高い文具が見つけづらい」そのような困りごとを解消するペンケースです。使用頻度の高いスタメン文具は、フロントポケットに仕分けてすぐに取り出せます。約40本収容できる大容量ながら、修正テープなどを収容できる小物ポケットや、ふせんなどの薄物を収容できるふせんポケットなども備えており、整理がしやすい設計となっています。学習シーンの小さなストレスを解消する『ベース文具』としてご提案しています。
以上の結果、当連結会計年度における研究開発費の金額は、
4.インテリアリテール事業
当連結会計年度における研究開発費の金額は、
5.全社(共通)
次世代の働き方や学び方の研究をベースにコクヨグループの新たな商品やサービスに関しての開発を行い、当連結会計年度における研究開発費の金額は、256百万円となりました。