第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

将来の人口減少や少子高齢化に伴う労働力不足の深刻化、ならびに地政学リスクに起因するエネルギー価格・原材料費の高騰など、外食産業においては戦略の見直しや業態・オペレーション・メニュー開発の改善を余儀なくされる事態に直面しております。このような経営環境が大きく変化するなか、当社グループの社員をはじめあらゆるステークホルダーの皆さまと当社グループの企業理念を共有することで、今後の持続的な成長と企業価値の更なる向上を目指してまいります。

 

■パーパス PURPOSE(存在意義)

 世界に喜びと健康を

 

■ミッション MISSION(果たす役割・使命)

 すべてのお客様に感動して頂き、社員も感動できる最高の舞台を提供する

 

■バリュー VALUE(大切にする価値観)

 個の尊重     

 仕事に楽しさと誇りを

 本物志向     (料理・サービス・空間の品質を追求しよう)

 革新性と創造性  (現状に満足せず常にチャレンジし、新しい価値を生み出そう)

 健康増進     (健康的な食の提供&環境づくりや健康習慣を定着させよう)

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、持続的な企業価値向上に向けた「成長投資の着実な収益化」と「資本効率の向上」を両立させるため、以下のとおり目標とする経営指標を改定いたしました。

 

ROE(株主資本当期純利益率) 変更前:5%   変更後:10%

ROA(総資産経常利益率)    変更前:10%   変更後:5%以上

ROI(投資利益率)        変更前:20%以上を念頭においた出店 変更後:15%以上を念頭においた出店

既存店売上高の前年比プラス   変更なし

 

変更の理由

・ROE

株主資本コストを意識した経営を推進し、早期のPBR(株価純資産倍率)1倍超の達成および定着を目指すため、目標値を10%に引き上げました。17年ぶりの復配を機に、利益成長と安定的な配当による株主還元のバランスを最適化し、資本効率のさらなる向上に努めてまいります。

 

・ROA

「リースに関する会計基準」適用(2028年12月期より)に伴う資産拡大に加え、大型複合施設(那須プロジェクト等)への投資に伴う変化したアセットに適した目標値とすること、拡大した総資産を効率的に活用し、安定的かつ優良な収益性を維持する基準として5%以上といたしました。

 

・ROI

店舗建設コストの高騰等の外部環境の変化を反映しつつ、当社のブランド力とオペレーションの質を維持できる適切な採算ラインとして、15%以上を念頭においた出店といたしました。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、創業以来「エンターテインメントとしての外食」を追求し、以下の戦略を軸に、持続的な成長と企業価値の向上を図ってまいります。

 

・「新商業施設パッケージ」の創出(那須パラダイスヴィレッジの展開)

栃木県那須塩原市の「那須パラダイスヴィレッジ」においては、当社が自らオペレーションをコントロールし、宿泊、飲食、物販、イベントを融合させた「新しい商業施設パッケージ」の確立を目指します。

 

 

・業態開発と出店戦略

既存業態の都心部への地道な出店は継続しつつ、変化する市場ニーズに対応するため、アルコールに依存しないロードサイド店舗や、投資効率の高い中小型業態の開発を推進し、出店ペースの一段の向上を図ってまいります。

 

・グローバル展開

「世界に通用する企業」を目指し、米国事業(グローバルダイニング,インク.オブ カリフォルニア)の成長を最優先事項として取り組んでまいります。米国拠点において得られる成功体験、最先端の外食トレンド、および経営ノウハウをグループ全体で共有し、国内事業の活性化に繋げる相乗効果を追求いたします。

米国事業の収益化の先には、タイ・インドネシアなどのアジア地域への進出を軸としたグローバル展開を見据えております。この地域への進出は、単なる市場拡大を超えた「食材供給拠点としての優位性」と、「若年層の人口比率が高く現地での成長が期待できる」、という二段構えの成長戦略が描けることから、FC展開のみならず、地域の優秀な経営パートナーとの出資を含めた柔軟な契約形態も模索してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

 2025年の外食業界は、原材料費や人件費の高騰が続く一方、賃上げによる消費の底堅さと旺盛なインバウンド需要が業績を後押ししました。他方で、地政学リスクの長期化や為替相場の激しい変動により、依然として先行き不透明な状況は続いております。このような経営環境の中、当社グループは次の課題に優先的に取り組んでまいります。

 

①人材の採用・発掘・育成と組織活性化

 当社グループの持続的な成長には、優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しております。次世代リーダーを継続的に輩出すべく、企業理念の浸透や独自の立候補制昇格人事・評価制度に加え、海外市場視察や各種コンテスト等、従業員の意欲と能力向上を促す環境整備に引き続き取り組んでまいります。採用・発掘面においては、現場スタッフ(アルバイト等)からの管理職登用を深化させつつ、多様なバックグラウンドを持つ新卒・中途採用によって組織の多様性と活性化を図り、グローバル人材の獲得・育成にもつなげてまいります。

 

②商品・サービスによる競争力の強化

 顧客ニーズが多様化する中、他社との差別化を図るため、商品及びサービスの価値向上に継続して取り組んでおります。商品戦略においては、海外現地調達の拡大により調達コストの低減と安定供給体制を構築するとともに、当社でしか味わえない希少性の高い戦略商品の開拓を進め、収益性の向上と高付加価値化を図ります。サービス面では、具体的な行動指標(KPI)に基づき全店でサービスレベルの平準化と底上げを推進し、「選ばれる店舗」としてのブランド力確立に注力してまいります。

 

③新店・新業態の着実な収益化

 他社との差別化を象徴する新業態開発において、当第1四半期、屋外庭園を活用したイタリアン業態『セッテチェント』(米国ロサンゼルス)、及び宿泊設備付きの新たな商業施設の形を目指した『那須パラダイスヴィレッジ』をグランドオープンいたしました。これら新規拠点の早期収益化に全力を注ぐとともに、グループ全体の成長を牽引する中核事業へと育成してまいります。非日常性や感動体験を届けるイベント・空間演出を絶え間なく提供することで、「地域に不可欠なランドマーク」となれるよう目指してまいります。

 

④財務体質の健全化

 当社グループは、コロナ禍以降における経営基盤の再構築を経て、当期は将来の成長の柱となる大型店出店への投資を実施いたしました。設備投資が一巡した今後は、新店の早期収益化と厳しい環境下で培ったコスト管理体制を維持し、好調に推移する既存店の収益力を基盤として着実なキャッシュ・フローの創出に注力いたします。その結果として、有利子負債の計画的な圧縮を推進し、不透明な外部環境下においても機動的に対応し得る、強固な財務体質の構築に努めてまいります。

 

 安心安全な食材の調達を大前提とし、より高いレベルの料理・サービス・空間の提供にこだわり続けることで、お客様に感動していただき、そして社員も感動できる最高の舞台を提供してまいりたいと考えております。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、「すべてのお客様に感動して頂き、社員も感動できる最高の舞台を提供する」というミッションを掲げ、空間・料理・サービスにこだわり、“エンターテインメントとしての食事”を創造し続けることを目指しております。“喜びや感動”、“やりがいや自己実現”が心身ともに健康を支える源泉となると考えており、また、昨今の健康志向の高まりに配慮した食材や調理法による食の提供にも積極的に取り組んでおります。

これらの事業展開を通じて、「世界に喜びと健康を」という当社グループのパーパスを実現し、持続可能な社会・環境・経済につながる効果的な取り組みを推進していく考えでおります。

 

(1)ガバナンス

サステナビリティを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にも繋がるものとして、社内取締役及び執行役員をメンバーとした定例会議にて、各部からの情報収集を通じてリスクや機会の認識と対応方針を協議し、各部と連携して施策の実施や進捗状況の把握に努め、適宜、その協議・対応方針は取締役会にて報告する体制を整えております。

 

(2)戦略

当社グループでは、企業成長の源泉は“人材発掘と教育”、“新規事業(新店)への投資”であると考えており、とりわけサステナビリティに関するテーマの中で「人的資本への投資」は最重要課題であると認識しております。

①人材育成方針

当社は、これまで立候補制による昇格昇給(会議での多数決による承認)や、実績主義による成果報酬制度を整備し、性別や年齢、学歴、人種の垣根無く誰もがチャレンジできる仕組みを整え、若者を惹きつけてまいりました。その上で、競争環境をつくることによる切磋琢磨や、運営ノウハウの集積・共有により次世代幹部を創出してまいりました。今後もこの基本方針は維持しつつ、以下の取り組みを進めてまいります。

・素質のある者を見つけ出すこと、社内へのプロモーションややる気を引き出し、マネジメントポジションに登用するといった次世代幹部となる才能を発掘することをマネジメント層の評価・報酬制度に組み込み、運用する。

・求める人材像については定例会議で共有し、マネージャー陣に常に考える機会を提供するとともに、店舗運営に関わる数値管理能力については、マネジメント業務の標準化とデジタル化を進めて能力の底上げを図る。

・外国人スタッフの多い権八業態を軸に、多様性とイノベーションを生み出す組織づくりを推進する。

・昨今の人手不足は深刻さを増しており、社内(正社員やアルバイト)からの登用だけでなく、マネジメントポジションの外部採用を強化する。

・多様性の推進を図る上で、企業理念の共有と顧客満足度を上げるホスピタリティの徹底を推進する。

 

②社内環境整備方針

マネジメント層の登用の仕組みが明確であるため、立候補に向けたチャレンジ精神・自信・自尊心を醸成するための「学ぶ機会(商品知識・マネジメント知識)」や、「モチベーションアップと能力活性化の場」の提供を様々な形で実施していくこと、及び健全な競争環境をつくることが重要であると捉えております。

各種研修会や講習会、サービス・料理コンテスト等を継続実施し、それら施策を創意工夫により深化させていくこと、また、徹底した情報公開やマニュアル・教育研修ツールなどの整備、テレワークや時短勤務・勤務時間の調整といった柔軟な勤務形態への対応に取り組むとともに、長時間労働を防止する規則やルールを制定し、随時見直しを図ってまいります。さらには、個人の資質や希望を尊重した米国子会社への海外研修や派遣などにも積極的に取り組んで参ります。

 

 

(3)リスク管理

代表取締役社長を委員長とし、本部の各グループリーダーを委員とする「リスク管理委員会」を設置しています。同委員会は、サステナビリティ関連のリスクを含むグループ事業全般に関する様々なリスクの重要性や優先度を決定し、全社リーダー会議での協議・共有を経て、防止対策実行や事業計画への落とし込みなど、迅速な意思決定と対応指示を行っており、その内容を取締役会に報告しております。

 

(4)指標及び目標

当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した人材育成方針と社内環境整備方針に基づき、人材発掘と育成の強化に取り組み、成長戦略を実現していくための指標として女性管理職比率とその目標値を定めるのみに留まっております。しかしながら、採用・人事評価のみならず、各種コンテストの参加者・表彰者(アルバイト含む)、店舗の営業査察(サービス、料理、衛生面等)を通じて常に優秀な人材の把握に努め、経営陣の間で共有を図っており、今後も継続して、戦略のコアにつながるような指標設定について検討をすすめてまいります。

 

[女性管理職比率に関する目標]

2029年3月末までに国内10%以上とその後の保持を目指す。(2025年度実績 19.1%)

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.天候・災害等による影響について

当社グループが展開するレストラン運営事業において、天候不順や異常気象により来店客数の減少や店舗を休業せざるを得ない状況が発生した場合には、売上高が減少する可能性があります。天候不順に加えて、鳥インフルエンザ等の家畜伝染病の蔓延により食材価格の高騰や食材調達に支障をきたす場合や、これらの影響が長期に及ぶ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループの店舗の多くは、東京都内に集中しております。したがって、この地区において大規模災害(地震、火災、津波、水害、大気汚染、感染症、テロ、暴動、紛争等)の発生による直接的な被害や首都圏の物流網への影響が甚大な場合は、店舗の営業継続が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。
 

2.賃貸借契約について

当社グループは、直営にて店舗の物件を賃借しております。賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、賃貸人側の事情により賃貸借期間を更新できない可能性があります。また、賃貸人側の事情による賃貸借期間の期間前解約により、業績が順調な店舗であっても計画外の退店を行わざるを得ない可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.出店政策による影響について

新規出店に際しては、その立地の諸条件・集客性・コストなどを検討のうえ、厳しく選定しておりますが、出店計画の変更や延期あるいは中止を余儀なくされることもあります。また、必ずしも集客が見込みどおりにならない場合及び当社の経営判断により業績不振店舗等の業態変更、退店を実施することがあります。業態変更、退店にともなう固定資産の除却損、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.減損損失について

当社グループは、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、店舗ごとに減損会計を適用し、定期的に減損兆候の判定を行うことで、業態変更や退店の判断を健全に行い、経営効率の向上を目指しておりますが、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合や退店の意思決定をした場合、減損損失を計上する可能性があります。

 

5.新業態の開発及び新規事業への進出による影響について

収益基盤の拡大に向けて、将来の事業の柱となる新業態の開発を行うとともに、既存業態のブラッシュアップや店舗運営のノウハウの蓄積、さらには新規事業への進出に向けた調査・研究に努めております。しかしながら、経済環境や市場の変化を充分に予測できず、顧客のニーズにあった商品やサービスの提供をタイムリーにできない場合や、新規事業への進出・展開が計画通りに進まない場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

6.代表取締役への依存について

当社グループの新業態開発や店舗開発、子会社の経営指導など経営全般にわたり、創業者であり代表取締役社長である長谷川耕造への依存度が高くなっております。執行役員制度の導入や取締役の職位に副社長職を配置するなど後継経営者の育成を進めてきておりますが、長谷川耕造が経営から退く事態が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

7.法的規制について

当社グループの事業活動においては、食品衛生法、食品安全基本法、健康増進法、個人情報保護法などの規制の適用を受けております。このため、査察チームや各業態のフードディレクター等による衛生面のチェック体制を強化して万全を期すとともに、店舗内の禁煙やプライバシーポリシーを掲げて顧客情報を適切に取扱うなど規制を遵守しております。しかしながら、これらの規制を遵守できない場合や、万が一にも食中毒事故や重大な衛生問題が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

8.為替相場の変動による影響について

当社グループでは、海外子会社の現地通貨建財務諸表を、連結財務諸表作成のために円換算を行っており、大幅な為替相場の変動があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、今後の当社グループにおける資金調達の方法によっては、為替相場の変動による為替差損益が発生する可能性があります。

 

9.重要な訴訟による影響について

当社グループでは、適正なコンプライアンスとガバナンス体制の構築に努めており、法的に問題となる懸念案件については事前に弁護士等に確認するなどの体制を敷いております。しかしながら、当社グループを相手とした重要な訴訟等が発生し、当社グループ側の主張・予測と異なった場合など、判決結果如何によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続、不安定な国際情勢、米国の通商政策や金融市場の変動などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、インバウンド需要は引き続き堅調を維持しておりますが、慢性的な人手不足とともに、人件費やエネルギー価格の上昇、継続する原材料価格等の高騰、消費者の節約志向の高まりなど、引き続き厳しい経営環境が続いております。

こうした中、当社グループは、2024年12月にソフトオープンをした国内外2店舗の立ち上げに注力しました。国内では、栃木県那須塩原市の新規事業「那須パラダイスヴィレッジ」を3月に、海外子会社では、ロサンゼルスのダウンタウン地区にある「Settecento(セッテチェント)」を1月に、それぞれグランドオープンいたしました。そのほか10月には世田谷区に「カフェ ラ・ボエム 下北沢」をオープンいたしました。また、人材の確保と育成のため、社内における人材の発掘・登用の推進や、教育マニュアルの拡充等を継続しておこなっております。

この結果、当連結会計年度における売上高は、136億60百万円(前年同期比15.9%増)となり、当連結会計年度末の総店舗数は48店舗となりました。

報告セグメントについては、当社グループはレストラン経営を主とする飲食事業という単一セグメントでありますので、記載を省略しております。

売上高をコンセプト(営業形態)別にみると、「ラ・ボエム」は32億21百万円(前年同期比11.2%増)、「ゼスト」は4億99百万円(同13.9%増)、「モンスーンカフェ」は21億3百万円(同2.6%増)、「権八」は34億68百万円(同5.3%増)、「ディナーレストラン」は18億61百万円(同1.4%増)、「フードコロシアム」は1億89百万円(同3.3%減)、「その他」は23億16百万円(同115.2%増)となりました。

損益につきましては、国内の既存店は好調なものの、グランドオープンした2店舗、特に「那須パラダイスヴィレッジ」と新規オープンの1店舗で多額の開店費用を計上したことや、ロサンゼルス近郊の山火事の影響、2026年に閉店の店舗に係る特別損失の計上、繰越欠損金の解消に伴う法人税、住民税及び事業税の増加などにより、営業利益6億88百万円(前年同期比8.6%減)、経常利益6億60百万円(前年同期比12.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益3億7百万円(前年同期比40.2%減)となりました。

 

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて9億31百万円増加して、111億66百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末と比較して94百万円増加し、21億38百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金が1億1百万円増加したことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末と比較して8億36百万円増加し、90億27百万円となりました。主な変動要因は、有形固定資産が純額で7億96百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末の負債合計額は、前連結会計年度末に比べて6億33百万円増加して、55億33百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末と比較して3億67百万円増加し、22億円となりました。主な変動要因は、未払法人税等が2億15百万円増加したことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末と比較して2億66百万円増加し、33億32百万円となりました。主な変動要因は、資産除去債務が4億58百万円増加した一方で、長期借入金が1億60百万円減少したことによるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して2億98百万円増加し、56億32百万円となりました。主な変動要因は、利益剰余金が3億7百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して1.7ポイント下降し50.2%となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して1億円増加し、8億89百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益5億79百万円、減価償却費4億32百万円、未払消費税等の増加額1億45百万円などにより、営業活動の結果得られた資金は、13億52百万円(前年同期は6億43百万円の収入)となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形固定資産の取得による支出10億71百万円などにより、投資活動の結果使用した資金は、11億7百万円(前年同期は16億76百万円の支出)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

長期借入れによる収入3億円、長期借入金の返済による支出4億73百万円などにより、財務活動の結果使用した資金は、1億41百万円(前年同期は6億円の収入)となりました。

なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

2021年12月

2022年12月

2023年12月

2024年12月

2025年12月

自己資本比率

40.8%

49.5%

53.3%

51.9%

50.2%

時価ベースの自己資本比率

45.6%

56.9%

65.4%

37.9%

37.8%

キャッシュ・フロー対有利子負債
比率

1.6倍

2.7倍

4.4倍

2.0倍

インタレスト・カバレッジ・レシオ

70.9倍

50.0倍

19.5倍

34.0倍

 

(注)  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

4.2022年12月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績及び受注実績

当社グループは、店舗に来店した顧客の注文に基づき飲食物を提供する飲食事業を営んでいるため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。

 

b. 販売実績

ⅰ. 営業形態別販売実績

営業形態

前連結会計年度
(自 2024年1月1日
  至 2024年12月31日)

当連結会計年度
(自 2025年1月1日
  至 2025年12月31日)

対前期増減率
(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

ラ・ボエム
(イタリア料理)

2,898,348

(14)

24.6

3,221,926

(15)

23.6

11.2

ゼスト
(メキシコアメリカ料理)

438,688

(5)

3.7

499,561

(5)

3.7

13.9

モンスーンカフェ
(アジア料理)

2,048,934

(9)

17.4

2,103,144

(9)

15.4

2.6

権八
(和食)

3,294,350

(7)

27.9

3,468,020

(7)

25.4

5.3

ディナーレストラン
(国際折衷料理)

1,836,381

(6)

15.6

1,861,795

(6)

13.6

1.4

フードコロシアム
(フードコート)

195,642

(1)

1.7

189,173

(1)

1.4

△3.3

その他

1,076,286

(5)

9.1

2,316,579

(5)

16.9

115.2

合計

11,788,633

(47)

100.0

13,660,201

(48)

100.0

15.9

 

(注) 1. その他に含まれるバンケット部門、デザート製造部門及びフランチャイズ部門は店舗数に数えておりません。

2. 上記店舗数は、連結会計年度末現在の店舗数であります。

 

ⅱ. 所在地別販売実績

所在地

前連結会計年度
(自 2024年1月1日
  至 2024年12月31日)

当連結会計年度
(自 2025年1月1日
  至 2025年12月31日)

対前期増減率
(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

日本

 

 

 

 

 

 東京都

7,994,953

(33)

67.8

8,592,445

(34)

62.9

7.5

 千葉県

905,639

(2)

7.7

951,710

(2)

7.0

5.1

 神奈川県

547,299

(2)

4.6

570,730

(2)

4.2

4.3

  埼玉県

154,759

(1)

1.3

156,720

(1)

1.1

1.3

 栃木県

196,070

(2)

1.7

555,444

(2)

4.1

183.3

  愛知県

316,817

(4)

2.7

322,643

(4)

2.3

1.8

小計

10,115,539

(44)

85.8

11,149,694

(45)

81.6

10.2

 米国

1,673,093

(3)

14.2

2,510,507

(3)

18.4

50.1

合計

11,788,633

(47)

100.0

13,660,201

(48)

100.0

15.9

 

(注) 1. 東京都に含まれるバンケット部門、デザート製造部門及びフランチャイズ部門は店舗数に数えておりません。

2. 上記店舗数は、連結会計年度末現在の店舗数であります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1)  連結財務諸表  注記事項  (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1)  連結財務諸表  注記事項  (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

2025年度は、当社グループにとって「未来への布石」と「確かな手応え」を同時に実感した一年でした。

国内においては、新店2店舗の開業(3月全館開業の大型複合施設『那須パラダイスヴィレッジ』、10月開業の『カフェ ラ・ボエム下北沢』)と、既存店売上が前年比6.3%増と堅調に推移したことから、国内売上高は前年比10.2%増の111億49百万円となりました。既存店では、人材が育ち組織全体が活性化したラ・ボエム(イタリアン業態)、インバウンド・住宅立地ともに堅調な権八(和食業態)が業績を牽引しました。営業利益は、大型複合施設の開業費用を計上したことから、前年比23.1%減の7億46百万円に、また、当期は繰越欠損金の解消に伴う法人税、住民税及び事業税の増加などにより、当期純利益は前年比45.6%減の3億94百万円となりました。

米国においては、年初の大規模山火事という不測の事態に見舞われ、既存店売上は一時的に大きな影響を受けましたが、1月にダウンタウンロサンゼルスに開業したイタリアン業態『セッテチェント』が、希少価値の高い設備(広いガーデンテラス)を活かして好スタートを切り、米国全体の売上高は前年比50.1%増の25億10百万円と大幅な増収を実現しました。徹底したコスト管理(守りの営業)を貫いた結果、営業損失は58百万円(前期は同2億18百万円)、当期純損失は86百万円(前期は同2億10百万円)と大幅に赤字を縮小し、通期黒字化への足がかりを築いた一年となりました。

その結果、連結業績は、売上高136億60百万円(前年比15.9%増)、営業利益6億88百万円(前年比8.6%減)、当期純利益3億7百万円(前年比40.2%減)となりました。日米双方において、成長投資を実施した中でも利益を残すことができましたので、当社は17期ぶりとなる1株当たり5円の期末配当(復配)を決定しております。

目標とする経営指標につきましては、ROA(総資産経常利益率)6.2%(目標5%以上)、ROE(株主資本当期純利益率)5.6%(目標10%)、既存店売上高の前年比は4.5%の増収となりました。

財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2  事業の状況  4  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1)  経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料費、人件費及び店舗支払家賃等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは、新規出店及び既存店の改装等であります。

従いまして、運転資金と設備投資資金については営業キャッシュ・フローで充当するとともに、必要に応じて金融機関等からの借入れによる資金調達を実施し充当しております。また資金調達においては、安定的な経営を続けるために必要な流動性を確保しながら金融情勢を勘案し、長期資金を中心とした安定資金を重点的に調達しております。

 

 

5 【重要な契約等】

(財務制限条項が付された借入金契約)

当社は、栃木県那須塩原市の大型複合施設に係る設備投資資金として、株式会社三菱UFJ銀行と実行可能期間付タームローン契約を締結しております。

借入先

株式会社三菱UFJ銀行

借入形態

実行可能期間付タームローン

契約締結日

2023年11月27日

借入限度額

1,300,000千円

期末残高

1,213,340千円

コミットメント期間

2023年11月30日から2024年11月29日

満期日

2028年11月30日

担保の内容

栃木県那須塩原市の大型複合施設における土地及び建物

財務制限条項

下記の条件のいずれかに抵触した場合、貸付人の請求に基づき、期限の利益を喪失する可能性があります。

① 各年度決算期の末日における連結及び単体の貸借対照表において、純資産の部の合計額を、2022年12月期又は前年度決算期の末日における純資産の部の合計額のいずれか大きい方の75%以上に維持すること。

② 各年度決算期の末日における連結及び単体の損益計算書において、2期連続して経常損失を計上しないこと。

 

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。