第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している以下の主要なリスクが発生しております

なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(継続企業の前提に関する重要事象等について)

当社グループは、当第2四半期連結累計期間においては、20,094千円の営業利益、21,845千円の経常利益、349,951千円の親会社株主に帰属する四半期純利益を計上しています。また、通期業績予想では19百万円の営業利益、14百万円の経常利益、29百万円の親会社株主に帰属する当期純利益を見込んでおり、収益改善の兆しが見られております。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた旅行需要の大幅な減退により、2021年3月期より5期連続で営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上していることから、依然として先行き不透明な状況は継続しており、現時点では継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものと認識しております。

当社グループでは、当該状況を解消するため、販売費及び一般管理費の見直しによるコストの最適化を行うとともに、当社グループの収益源である海外旅行商品の販売に経営資源を集中させてまいりました。引続き回復傾向にある海外旅行需要を取り込むべく、人員の採用教育活動の強化や広告宣伝活動の拡大等により、取扱高の伸長と通期黒字化の達成を図ってまいります。なお、資金面では、当第2四半期連結会計期間末において現金及び預金を1,293,419千円(定期預金含む)保有しており、当面の事業資金は十分賄える状況であることから、資金繰りに重要な懸念はありません。

以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものの、重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

(特別注意銘柄の指定)

当社は、2025年11月21日付「東京証券取引所による特別注意銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求に関するお知らせ」のとおり、2025年11月21日に、株式会社東京証券取引所より2025年11月22日から特別注意銘柄に指定されること及び上場契約違約金の徴求を受ける旨の通知を受けております。

 

① 特別注意銘柄指定の理由

株式会社東京証券取引所から以下の指摘を受けております。

株式会社旅工房(以下「同社」という。)は、2025年9月1日に同社における雇用調整助成金(以下「雇調金」という。)および緊急雇用安定助成金の受給に関する特別調査委員会の調査報告書を開示し、同年10月31日に過年度の決算内容の訂正を開示しました。

これらにより、同社では、創業メンバーかつ大株主であって2023年2月に代表取締役社長を辞任した者(以下「創業社長」という。)以下、複数の元取締役の関与・認識の下で、雇調金を不正受給していたことが判明し、また、不正受給した雇調金を営業外収益(助成金収入)として計上するなどの不適切な会計処理が行われていたことが明らかになりました。

その結果、同社は、2019年3月期から2025年6月期第3四半期までの決算短信等において、上場規則に違反して虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正により、2021年3月期の親会社株主に帰属する当期純損失が1,808百万円から2,925百万円に6割以上拡大するとともに、純資産の額についても108百万円の資産超過としていたものが、1,017百万円の債務超過となることなどが判明しました。

こうした開示が行われた背景として、本件では主に以下の点が認められました。

・ 創業社長は雇調金の申請開始当初から不正受給を認容する姿勢を示し、また、不正受給の可能性を認識した元常勤監査役の2021年6月の指摘後、同年9月時点で不正受給した雇調金の返還は行わない旨を決定するとともに、2022年11月まで不正受給の申請を継続しており、さらに、雇調金の不正受給期間中、管理部門であるコーポレート本部の執行役員であり、創業社長辞任後の2023年2月に後任の代表取締役社長に就任した元社長についても、雇調金の不正受給の可能性を遅くとも2021年4月時点で認識した後、2025年3月に東京労働局からの指摘を受けるまでの間、社長就任後においても実態調査による事実確認の指示やリスク・コンプライアンス委員会や取締役会等への報告・相談等の適切な対応を図らないなど、経営トップが、コンプライアンスやガバナンスを軽視する姿勢を有していたこと

・ 元常勤監査役を含む当時の複数の社外役員は雇調金の返還等に関して、執行側へ一定の指摘等をしていたものの、その後のフォローアップが不足しており、雇調金の不正受給問題が放置される事態を阻止することができなかったこと

・ 同社のリスク・コンプライアンス委員会では、雇調金の受給開始に際し不正受給等のリスクは検討されることなく、また、コーポレート本部による内部通報の調査過程で不正受給の可能性が把握された際も、不正受給のリスクについて何ら報告や議論がなされないなど、同委員会が機能不全に陥っていたこと

・ コーポレート本部は、十分な勤怠管理が出来ていないなど雇調金の不正受給を未然に防止することができず、また、売上を生み出さない部門として軽視される企業風土がある中で、営業部門に休業日の稼働指示禁止の注意喚起は行っていたもののけん制力が不足しており、さらに、不正受給の可能性認識後においても適切な対処ができていなかったこと

以上のとおり、本件は、雇調金の不正受給が長期間にわたって行われた結果、投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われていたものであり、同社は2025年10月31日付で再発防止策に係る開示を行っているものの、未だ、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特別注意銘柄に指定することとします。

また、本件は、創業社長を含む複数の元取締役の関与・認識の下に、雇調金の不正受給が行われたことにより新たに債務超過となる決算期が1期発生し、また、その結果として、同社が2021年3月期から2023年3月期までの間、3期連続して債務超過であったことが明らかになるなど、投資判断情報として重要性の高い決算情報について長期間にわたり誤った情報を公表し続けたものであり、当取引所市場に対する株主及び投資者の信頼を毀損したと認められることから、同社に対して、上場契約違約金の支払いを求めることとします。

 

② 特別注意銘柄指定日

2025年11月22日

 

③ 特別注意銘柄指定期間

2025年11月22日から原則1年間とし、1年後に当社から内部管理体制確認書を提出、株式会社東京証券取引所が内部管理体制等の審査を行い、内部管理体制に問題があると認められない場合には指定が解除になります。一方で、内部管理体制に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。ただし、指定から1年経過後の審査において、内部管理体制等が適切に整備されていると認められるものの、適切に運用されていると認められない場合(適切に運用される見込みがある場合に限ります。)には、特別注意銘柄の指定を継続し、当該指定の継続を決定した日の属する事業年度(当該指定の継続を決定した日から当該事業年度の末日までの期間が3か月に満たない場合は当該事業年度の翌事業年度)の末日以降の審査までに、内部管理体制等の運用状況の改善を求められ、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認める場合にはその指定が解除されます。一方で、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められない場合には上場廃止となります。なお、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認めるものの、経過観察の対象銘柄に該当する場合には、最長3事業年度、指定が継続され、その間同審査が行われます。

 

 

 

 

 

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が見られた一方、為替相場の変動や資源価格の高止まり等により、先行き不透明な状況が継続いたしました。旅行業界におきましては、訪日外国人旅行(インバウンド)需要が引き続き堅調に推移する一方で、日本人による海外旅行(アウトバウンド)については、円安基調の継続や航空運賃・現地物価の上昇を背景に、回復の動きは緩やかなものにとどまりました。

このような情勢のもと、当社グループでは、採算性を重視し、ヨーロッパや東南アジア方面を中心とした需要取り込みに努めたほか、韓国・台湾をはじめとするアジア方面やオセアニア方面の商品拡充を図り、取扱高の伸長に向けた取り組みを進めるとともに、商品造成プロセスの効率化、仕入条件の見直し等に取り組み、採算性の向上に努めてまいりました。

また、法人旅行事業におきましては、引き続き業務出張の受注・手配に注力し、国内・海外ともに業務出張の取り扱いが堅調に推移しました。

なお、過年度に受給した雇用調整助成金等の返還納付額と前連結会計年度末において預り金等で計上していた返還予定額との差額について、特別利益として、債務取崩益を計上しました。

以上の結果、当中間連結会計期間における連結業績は、売上高は2,814,237千円営業利益は20,094千円経常利益は21,845千円親会社株主に帰属する四半期純利益は349,951千円となりました。

なお、セグメントの業績については、当社グループは旅行業の単一セグメントであるため、記載を省略いたします。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は2,163,494千円と、前連結会計年度末比1,280,682千円減少しました。これは主に、現金及び預金が前連結会計年度末比1,310,115千円、売掛金が前連結会計年度末比39,602千円、旅行前払金が前連結会計年度末比12,559千円減少した一方で、その他(流動資産)が前連結会計年度末比50,563千円増加したことによるものです。

 

(固定資産)

当中間連結会計期間末における固定資産は364,921千円と、前連結会計年度末比88,166千円増加しました。これは主に、供託金が前連結会計年度末比71,000千円増加したことによるものです。

 

(流動負債)

当中間連結会計期間末における流動負債は1,016,869千円と、前連結会計年度末比1,549,006千円減少しました。これは主に、雇用調整助成金等の返還等により、預り金797,076千円、未払金159,466千円、未払費用101,026千円が減少し、また、特別調査費用等引当金が343,509千円、旅行前受金が147,759千円減少した一方で、未払法人税等が前連結会計年度末比4,771千円増加したことによるものです。

 

 

(固定負債)

当中間連結会計期間末における固定負債は535,413千円と、前連結会計年度末比34千円増加しました。これは、資産除去債務が前連結会計年度末比37千円増加したことによるものです。

 

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は976,132千円と、前連結会計年度末比356,455千円増加しました。これは主に、利益剰余金が前連結会計年度末比349,951千円増加したことによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、1,051,919千円前連結会計年度末と比べ1,551,615千円の減少となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益357,188千円を計上した一方で、雇用調整助成金返還等の支払い778,375千円、特別調査費用等の支払い374,643千円、旅行前受金146,974千円の減少、供託金の納付71,000千円、未収入金32,837千円の増加等の要因から、1,304,636千円の支出となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、245,847千円の支出となりました。これは主に定期預金の預入れ241,500千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローはありませんでした。

 

(4) 事業上および財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。