文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「常に顧客の要請に応えて、その時代に即した新しい価値の創造に努める」を基本理念としており、国内だけでなくグローバルな市場において「利益を伴う成長」を達成し、継続的に企業価値を高めていくことを目指しております。当社グループは、振動計測技術をベーステクノロジーとした製品を製造しております。
主な製品として、自動車・家電製品・デジタル機器などに搭載されている回転機器(モーター、ハードディスク、タイヤなど)を対象とし、回転した状態でのつり合いを測定するバランシングマシン、主に自動車に搭載される電子部品の振動によって受ける影響を試験する試験機や、試験対象物にかかる様々な負荷を再現し、耐久性を試験する電気サーボモータ式試験機を製造販売することにより、顧客の品質向上を通じて社会に貢献することを目標として研究開発を行っております。
当社グループは、売上高、売上高経常利益率、自己資本利益率の向上を目標とした経営活動を実施してまいります。なお、具体的数値に関しましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 b.経営成績の分析」に記載しております。
当社グループは、投資効率の高い経営を図るため、売上高、売上高経常利益率、自己資本利益率の向上を目標とするバランスのとれた経営計画を策定し実施しておりますが、景気動向や主力ユーザーの業界動向等を考慮し、計画を作成しております。
計画を達成するために、以下の5項目を主な経営戦略として掲げ、中期3ヶ年経営計画(2026年3月期~2028年3月期)の実現に向けて諸施策を講じて行く所存であります。
①人材・技術への投資による積極的な研究開発活動の実施
②海外市場への積極的な進出による世界シェアの拡大
③日本・米国・韓国・中国の各連結子会社工場における生産体制の確立(コストダウン戦略)
④戦略製品としてのタイヤユニフォーミティ/バランス複合試験機(UBマシン)の世界的な拡販体制の確立
⑤今後の事業の柱となる各種の電気サーボモータ式試験機の研究開発及び拡販体制の確立
また、長期的には日本・アジアはもちろんのこと、米国・欧州においてもKOKUSAIブランドがバランシングマシンを中心とした計測・試験機器専門メーカーとして認知されるべく万全の体制を整えて行く所存であります。
今後とも「技術開発型企業」として、市場ニーズをいち早くキャッチできる営業体制の強化と、最先端技術の製品開発を可能とする技術スタッフの育成に努めてまいります。
当社グループの主力ユーザーである自動車部品・タイヤメーカー及び電子・家電メーカーのアジア圏を中心とした地域への海外生産移管が、今後も継続することが予想され、さらに現地ユーザーからの受注も増加傾向にあります。
これにより海外メーカーや現地メーカーとの価格競争が激化し、当社グループの主力製品であるバランシングマシンを中心とした試験計測機も、その影響を受けております。
このような状況の下、当社グループは以下の課題につき対処していく所存であります。
古河テクニカルセンターの受託試験も開始しており、本社第三工場の生産スペースの拡大により、電気サーボモータ式各種試験機等の生産能力が向上しております。
各連結子会社の現地生産体制を強化するため社内外を問わず生産スペースの拡充を図り、今後もグループ全体としてコストダウンの相乗効果を上げるために、各社の生産管理部門及びエンジニアリング部門をさらに強化してまいります。
当社グループの海外売上高は、当連結会計年度において70.7%と高い比率になっております。このため、為替予約などの施策を行うことにより、為替相場の変動による業績への影響を極力抑えるよう努力いたします。また、製品製造期間の長期化に対応するため、運転資金を調達しておりますが、業績に与える影響を少なくするように調達手段を検討しております。
当社グループは、これまでユーザーのニーズを的確に把握し、特に現場担当者の方々の声を反映させて新製品の開発を行ってまいりました。
既存事業の主力製品であるタイヤ関連試験機につきましては、生産ライン用タイヤバランサー及びユニフォーミティマシンの設計変更等によるコストダウン・精度向上を目指した研究開発を今後も継続して行ってまいります。
また、普通乗用車及びトラック・バス用「タイヤ摩耗試験機」・「フラットロードタイヤ総合試験装置」をはじめとした、タイヤの耐久性・グリップ力・転がり抵抗など、タイヤの基本性能・精度向上を目指した研究開発用各種試験機の研究開発を推進してまいります。
近年、自動車の自動運転化への流れが急速に進む中で、EVモーターや車載用の各種コンピューターユニット等、自動運転を実現するための各製品に対して、今まで以上に高い信頼性(性能・耐久・安全)が求められる試験機需要が高まるとともに、EV化に伴い車両部品が発生する振動の重要度に関する認識が強まっております。
当社グループが今後の主力製品の柱として位置付けて研究開発を推進し、製品化に成功した「電気サーボモータ式試験機」及び「動電型3軸同時振動試験機」はユーザーから要求される性能試験に対応する製品シリーズとして高い評価をいただいており、さらなる製品開発を進めております。
この試験機は、競合他社が製造している従来の油圧試験システムと比較して「環境・メンテナンス・省エネ等」の面で優れた性能を有しており、特に近年CO2削減による省エネ化が重要視されているため、今後さらに多くの納入実績を積み重ねてまいる所存です。
今後さらに性能・精度・機能面の向上を目指して、新たな試験機需要に対応した研究開発活動を推進してまいります。
今後予想される競合他社による製品の価格低下圧力や生産増加・品質向上に対応するため、また、海外連結子会社における生産能力や品質の向上、現地ユーザーに対するメンテナンス等の対応能力をより一層高めるため、エンジニアの育成を重要な課題と位置付けております。
具体的な施策としては、従来より当社グループの現地スタッフに対する技術研修、各連結子会社への積極的な技術指導を行っておりますが、今後も継続してグループ全体として人材育成に取り組むとともに、海外サービス人員確保のための人材採用を強化してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般
当社グループは「常にお客様にご満足して頂ける製品の提供」をモットーに、顧客満足の追求と顧客ニーズの多様化に応えるべく技術革新による品質向上に取り組み、企業を繁栄させることにより地域社会に貢献することを基本理念としております。この基本理念に基づき、当社グループが中長期の視点から解決すべき重要課題(以下、マテリアリティ)を特定し、それらの課題を事業活動を通じて解決していくための取組みを推進しています。
① ガバナンス
当社グループにおいては、当社の取締役会を会社法規程事項及びグループ全体の経営の重要事項に関する審議決定を行う場と位置付け、月1回の取締役会の開催に加えて、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。また取締役と役職者及びグループ会社の役職者が参加する経営会議を月に1回開催し、経営判断を伝達し共有される体制を構築しております。
当社グループはサステナビリティの推進にあたり、中長期の視点から事業活動を通じて解決すべきマテリアリティを特定しています。各取締役は、当社グループの事業領域に関する知識や業界動向の理解、また事業をけん引してきた経験に基づき、当社グループの事業を取り巻くサステナビリティ関連のリスク及び理解を適切に見極めるスキルを有しています。
当社の取締役会は、当社グループの各マテリアリティに関する議論、取組み、目標・KPIの設定、及びそれらの進捗を監督しています。各マテリアリティに対する活動状況は、経営会議での審議を経て、取締役会に定期的に報告することで当社グループのサステナビリティに係るガバナンスの実効性向上を図っています。
当社グループのガバナンス体制のさらなる詳細については、「
② 戦略
技術革新や経済、社会の情勢等により事業環境が大きく変化する中で、当社グループの経営理念を実現するためには、事業の推進を通じて解決すべきマテリアリティを特定し、取組みを進めることが極めて重要です。当社グループは、以下に記載の特定プロセスに沿って、安全で豊かな暮らしの実現、及び気候変動への対応を、事業を通じて解決すべきマテリアリティとして特定しました。また顧客、取引先との関係を強化するとともに、製品の研究・開発・製造を担う当社グループの人材育成を推進することも重要であり、これらも事業基盤に係るマテリアリティとして特定しています。各マテリアリティへの取組みを推進することで、当社グループの事業の持続的な成長と社会への価値を最大化してまいります。
<マテリアリティの特定プロセス>
当社グループは以下の手順でマテリアリティを特定しました。
STEP 1:マテリアリティ候補の整理
・サステナビリティに関する国際的な動向や規範等を参考に外部ステークホルダーの要求事項を洗い出し、マテリアリティ候補を選定
STEP 2:外部ステークホルダーからみた優先度を把握
・マテリアリティ候補について、外部ステークホルダーの期待度合いを評価し、優先順位を把握
STEP 3:当社グループにおける重要度を評価
・マテリアリティ候補について、当社グループの経営理念を起点とし、事業との関連性や外部環境の変化を踏まえたリスク・機会、長期視野での当社グループの成長などの観点から重要度を分析、重要会議体にて議論のうえ評価
STEP 4:マテリアリティの特定
・STEP 2で整理した外部ステークホルダーからみた優先度及びSTEP 3で評価した当社グループにおける重要度をもとに、外部有識者を交えた議論を経て4つのマテリアリティを選定し、取締役会にて承認
<マテリアリティ及び主な取組み>
<事業の推進によるマテリアリティの解決>
「
また、製造業として自社及びバリューチェーン全体のCO2排出量の削減に取り組むことはもとより、一般的な油圧式や動電型よりも電力使用量が圧倒的に低い電気サーボモータ式試験機の拡販を通じて、顧客のCO2排出量を大幅に削減し、当社グループの事業機会を創出することで気候変動の軽減・緩和に貢献できるものと考えています。
<事業基盤を強化するためのマテリアリティ>
上記を推進するためには市場競争力ある人材の育成やサプライチェーンの構築が肝要であることから、事業基盤の強化に向けて、「人的資本経営」及び「強固なサプライチェーンの構築」をマテリアリティとして特定し、取組みを推進しています。当社グループは、顧客のニーズに基づく開発・製造が主であるため、様々な顧客ニーズを的確に把握する能力と、それらを製品化する技術力が価値創造の源泉となります。そのため、当社グループのエンジニアに対する技術研修の積極的な実施のほか、海外現地法人における従業員の育成・登用を推進することで、顧客基盤の拡大を図っています。
持続的に顧客にご満足いただける製品を提供していくためには、製品の品質管理や開発能力の維持・向上が重要です。そのため、当社グループはISO9001に準拠した品質管理に取り組むとともに、部品を供給いただく取引先に対しても品質管理を徹底することで、顧客満足度の維持・向上に努めています。また、自動車関連メーカー等の主要顧客との共同開発も引き続き実施することで、強固なサプライチェーンの構築を実現してまいります。
当社グループでは、サステナビリティを含む経営戦略上のリスクと機会について、総務部門及び関連部門においてリスク及び機会の分析やその対応策の検討を行い、重要と判断したリスクと機会に関しては経営会議、取締役会へ報告しています。また、特に中長期の視点から経営に影響を与えうる事項については、リスクと機会の側面から評価の上、マテリアリティにかかる取組みとして推進しています。
特定したマテリアリティについて、各マテリアリティを解決するための具体的な取組みを設定したうえで、その進捗を管理するために、以下の通りKPI及び目標を設定しました。なお、目標及びKPIを定めることが難しい取組みについては取組みのみを開示し、目標設定が難しいKPIについては実績のみを開示しています。
なお、マテリアリティ〔2〕「気候変動対策の推進」の指標及び目標については(2)、マテリアリティ〔3〕「人的資本経営」の指標及び目標については(3)をご参照ください。
マテリアリティ〔1〕安全で豊かな暮らしへの貢献
マテリアリティ〔4〕強固なサプライチェーンの構築
(2)気候変動対応
ガバナンス及びリスク管理については、
<戦略>
当社グループにおいては、気候変動への対応として自社のCO2排出量削減により社会的責任を果たすというリスク管理の側面と、電気使用量が低い電気サーボモータ式試験機の拡販により市場競争力を強化するという機会の側面があると認識しています。
自社の事業活動に伴うCO2排出量及びバリューチェーン全体のCO2排出量については、2024年度から算定を開始し、省エネ活動等の取組みを推進しています。今後もCO2排出量の算定を進め、中長期のCO2削減目標の設定を検討してまいります。
当社グループの主要製品の一つである電気サーボモータ式試験機は、顧客のニーズに基づき個別に開発しているため、試験機の仕様及びその利用方法によってCO2排出量は異なりますが、油圧式及び動電型の試験機と比較した場合、CO2排出量、消費電力量ともに約9割の削減が可能です。電気サーボモータ式試験機の圧倒的な省エネ性能により、市場における競争優位性を確立し、その拡販によって顧客のCO2排出量の削減に大きく貢献できるものと考えています。
<指標及び目標>
マテリアリティ〔2〕気候変動対策の推進
※1 算定期間は、2024年1月~12月
(3)人的資本経営
ガバナンス及びリスク管理については、
<戦略>
■人材育成方針
当社グループの競争力の源泉は「人材」であると考え、人的資本の強化によって持続的な成長の実現を目指しています。具体的には、当社グループの研究・開発・製造を担うエンジニアに対する技術研修の実施と、グローバルに事業を推進するために海外現地法人における現地従業員の管理職への育成・登用を重点施策として、取り組んでいます。
当社グループの製品は、顧客のニーズに基づき開発・生産することを主体としており、個々の顧客の様々な要望に対応するために技術研修を通じてエンジニアのスキルを向上させることが、当社グループの競争力向上、ひいては顧客基盤の拡大に繋がると考えています。製品の受注件数や開発の難易度は年度や顧客のニーズによって異なるため、一義的に研修時間の目標を設定することは困難ですが、引き続き海外現地スタッフや連結子会社の従業員も含めたエンジニアの技術研修の実施に注力してまいります。
また、当社グループは、創業以来、海外の現地の市場や文化に対する理解に基づき、顧客、取引先との強固な信頼関係を構築することで、事業を成長させてきました(2025年3月期の海外売上高比率は70.7%)。今後も主力商品の海外顧客が増加することが予想される中、海外現地法人の従業員を育成し、積極的に管理職に登用することは、現地のリレーション強化をさらに高め、エンゲージメントの向上にもつながると認識しています。また、ひいてはそれらが当社グループの海外事業の更なる成長につながるものと考えています。
■環境整備方針
当社グループでは、当社の安全衛生委員会を中心として5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)/安全に係る活動を推進し、製品の開発・製造を行う工場内の労働安全衛生の管理を徹底しています。具体的には、工場内の労働安全衛生に係る点検項目及び評価基準を設定したうえで、各工場において5S委員による点検・評価を毎週実施しています。引き続き、定期的な点検及び改善を通じて現場の従業員の労働安全衛生の維持・向上を図ってまいります。
<指標および目標>
マテリアリティ〔3〕人的資本経営
なお、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休暇取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、「
当社グループの事業活動に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは日本国内のみならず、海外では主に米国、韓国、中国、東南アジアで事業展開をしており、今後の地域戦略の中心を担うASEAN諸国その他の新興市場国等の経済情勢及び社会情勢が変化した場合は、当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があります。米国新政権下で予想される関税の変更やその他米国施策に対する各国対抗措置による市況の変化が当社の製品製造にも影響を及ぼす可能性があります。
また、海外市場における事業展開には、法制や税制の変更、政治・経済情勢の変化、インフラの未整備、人材確保の困難性、テロ等の非常事態、ウクライナ情勢の長期化等といったリスクが内在しており、当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、モーターの回転子や、エンジンあるいはタイヤのように高速で回転する回転体のバランスを計測し、修正まで行うダイナミックバランシングマシンの製造を主たる事業としております。特にタイヤ業界において、安全性、品質向上へのニーズの高まりとともに主要試験項目であるバランス及びユニフォーミティ(均一性)試験の精度向上が要求されてまいりました。
当社グループは、この2つの試験を同時に行うことができる複合機(UBマシン)を開発し、タイヤ関連試験機の中で戦略製品として位置付け、積極的に拡販してまいりました。なお、全製品におけるタイヤ関連試験機の受注残高に占める割合は、当連結会計年度末で66.7%と非常に高い割合であります。このように、タイヤ関連試験機に対する依存度は依然として高い状況にあり、今後の当社グループの経営成績はタイヤ業界・自動車業界等の設備投資動向に影響を受ける可能性があります。
(3) 海外売上高について
当社グループの連結売上高に占める海外売上高は、自動車関連メーカーなどの中国あるいは東南アジアへの生産移管、世界的な市場を視野に入れた自動車・タイヤ業界の海外への進出、さらに中国の自動車産業の躍進に見られる現地ユーザーの台頭やグローバルサプライチェーンの見直しにより、海外への売上高比率は今後も高い水準で推移すると予想されます。
したがって、今後の当社グループ経営成績は、主要な海外売上先である中国をはじめとするアジアの経済情勢、市場動向により影響を受ける可能性があります。
当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は上記の「(3) 海外売上高について」に記載のとおりであります。当社の売上高における米ドル建て売上は、依然大きな割合になっており、為替相場の変動の影響を受けやすい状況であります。
今後とも、為替相場の変動によるリスクへの対策を講じてまいりますが、影響をすべて排除することは難しく、当社グループの経営成績に少なからず影響を与える可能性があります。
当社グループは日本国内のみならず、海外では主に米国、韓国、中国、東南アジアで事業展開しており、各国において様々な法的規制を受けております。
当社グループは、これらの法的規制等の遵守に努めておりますが、当該法的規制が改正された場合や、何らかの理由により当社グループがこれらの法的規制等を遵守出来ない場合には、当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、品質管理基準に従って各種製品を製造しておりますが、欠陥や品質不良により、クレーム等が発生する場合には、当社グループに対する顧客の信頼が低下し、当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループは、生産物賠償責任保険に加入しておりますが、同保険が賠償額を十分にカバーできるという保証はなく、製造物責任による多額の損害賠償が発生した場合には、当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、自社が保有する技術等については特許権等の取得による保護を図るほか、他社の知的財産権に対する侵害の無いよう弁理士の協力を得ながらリスク管理に取り組んでおります。
しかしながら、当社グループが現在販売している製品、あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確に判断できない可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権が成立することにより、当該第三者より損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは国内外に生産拠点があり、大地震、台風等の自然災害や事故、火災等により、生産の停止、設備の損壊や電力供給不足等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があり、当社グループの事業等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの企業経営陣は、各担当業務分野において、重要な役割を果たしております。これら役員が業務執行できなくなった場合、並びにそのような重要な役割を担い得る人材を育成、確保できなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況と生産、受注及び販売の実績(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、半導体不足による影響が緩和されつつあるものの、部品納期の長期化や資源高の影響を受けており、ウクライナ情勢の緊張が長期化し、依然として先行きの不透明な状況が続いております。
また、日本経済は、部品納期の長期化や資源高の影響を受けているものの、景気は回復の傾向を見せており、企業の設備投資が再度検討されております。なお、当社グループが主力取引先としている中国及び東南アジアの自動車及びタイヤ業界の設備投資については、当連結会計年度において回復傾向で推移しており、当社の主力顧客である日系企業や中国企業の欧州や東南アジア等への海外進出が続いております。
国内自動車関連メーカーの設備投資につきましては、電動化の推進やカーボンニュートラルなどの世界的潮流への対応に注力するなか、電気自動車等の環境や省エネに配慮した自動車部品に対する製造・研究開発分野への投資が続いております。
このような経営環境のなかで当社グループは、生産ライン用の試験装置であるバランシングマシンとともに、研究開発用でありイニシャルコストとランニングコストの低減が見込める電気サーボモータ式試験機の営業活動を、国内及びアジアを中心に積極的に展開しております。この結果、中国をはじめとするアジアのタイヤメーカー向けの生産ライン用タイヤ関連試験機の大型受注や、国内部品メーカー向けの電気サーボモータ式試験機等の受注を獲得いたしました。
売上高につきましては、部品等の供給不足に伴う製品製造期間の長期化や、客先との納期調整は継続しているものの、アジアのタイヤメーカーを中心としたバランシングマシンの売上検収が増加したことにより前連結会計年度と比較して増加しております。
利益面につきましては、前連結会計年度と比較してバランシングマシンの売上伸長により利益を計上しております。
その結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高132億4百万円(前連結会計年度比29.0%増)、営業利益12億1千1百万円(前連結会計年度は6億1千2百万円の損失)、経常利益14億1千1百万円(前連結会計年度は1億5千3百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益9億4千万円(前連結会計年度は2億5千8百万円の損失)となりました。
セグメントの経営成績は以下のとおりであります。
〔日本(国際計測器株式会社)〕
海外向けバランシングマシンの出荷・検収が増加したため、全体として出荷・検収は増加いたしました。
その結果、売上高は増加し、経常利益となりました。
〔日本(東伸工業株式会社)〕
電力業界からのクリープ試験装置や腐食環境試験装置などの受注が増加したものの、材料試験機の出荷・検収が減少いたしました。
その結果、売上高は減少したものの、売上原価の改善により、経常損失は前連結会計年度と比較して減少いたしました。
〔米国〕
大手タイヤメーカーへのバランシングマシンの出荷・検収が増加したものの、外資系自動車関連メーカーへの電気サーボモータ式試験機の出荷・検収が減少いたしました。
その結果、売上高は減少し、経常利益は前連結会計年度と比較して減少いたしました。
〔韓国〕
韓国大手自動車関連メーカーへのバランシングマシンやシャフト歪自動矯正機の出荷・検収が増加いたしました。
その結果、売上高は増加し、経常利益は前連結会計年度と比較して増加いたしました。
〔中国〕
中国国内のタイヤメーカーへのバランシングマシンの出荷・検収が減少いたしました。
その結果、売上高は減少したものの、経常損失は前連結会計年度と比較して減少いたしました。
(資産の部)
当社グループの当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億2千3百万円増加し、208億4千万円となりました。
(負債の部)
当社グループの当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2億6千2百万円減少し、92億3千9百万円となりました。
(純資産の部)
当社グループの当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億8千5百万円増加し、116億1百万円となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により10億3千3百万円増加し、投資活動により3億1千5百万円減少し、財務活動により9億7千7百万円減少した結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度に比べ1億4千1百万円減少し、50億9千3百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、10億3千3百万円の収入(前連結会計年度比3億3百万円の収入減少)となりました。これは、受取手形及び売掛金の回収により売上債権が4億6千8百万円減少したことや、受注の増加により前受金が3億5千2百万円増加したこと及び利息及び配当金の受取額が2億5百万円あったことなどによるものであります。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、3億1千5百万円の支出(前連結会計年度比2億2百万円の支出減少)となりました。これは、定期預金の満期が到来したことにより定期預金の払戻による収入が33億6千7百万円あったものの、資金運用のために定期預金の預入による支出が31億9千万円あったことや投資有価証券の取得による支出が4億3千1百万円あったことなどによるものであります。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、9億7千7百万円の支出(前連結会計年度比6千9百万円の支出減少)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が5億8千4百万円あったことや配当金を2億7千3百万円支払ったことなどによるものであります。
(注1) 金額は、販売価格によっております。
(注2) 日本(国際)、日本(東伸)は、それぞれ報告セグメントの日本(国際計測器株式会社)、日本(東伸工業株式会社)であります。
(注1) 金額は、受注価格によっております。
(注2) 日本(国際)、日本(東伸)は、それぞれ報告セグメントの日本(国際計測器株式会社)、日本(東伸工業株式会社)であります。
(注1) 金額は、受注価格によっております。
(注2) 日本(国際)、日本(東伸)は、それぞれ報告セグメントの日本(国際計測器株式会社)、日本(東伸工業株式会社)であります。
(注1) 金額は、販売価格によっております。
(注2) 主要な相手先別の販売実績等については、当該割合が10%以下のため記載を省略しております。
(注3) 日本(国際)、日本(東伸)は、それぞれ報告セグメントの日本(国際計測器株式会社)、日本(東伸工業株式会社)であります。
(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの当連結会計年度末の流動資産の残高は、158億6千4百万円(前連結会計年度末比7千1百万円増)となりました。これは、現金及び預金が減少(前連結会計年度末比3億4千9百万円減)したことや売上債権の回収などにより受取手形及び売掛金が減少(前連結会計年度末比4億5千9百万円減)したものの、海外物件の納期ずれ込みにより商品及び製品が増加(前連結会計年度末比3億2千3百万円増)したことや第1四半期連結会計期間以降に出荷予定の仕掛案件の進捗により仕掛品が増加(前連結会計年度末比4億8千9百万円増)したことが主たる要因であります。
当社グループの当連結会計年度末の固定資産の残高は、49億7千6百万円(前連結会計年度末比2億5千1百万円増)となりました。これは、外国債券の購入や株価の上昇により投資有価証券が増加(前連結会計年度末比4億1千3百万円増)したことが主たる要因であります。
当社グループの当連結会計年度末の流動負債の残高は、68億8千3百万円(前連結会計年度末比2千9百万円減)となりました。これは、受注の増加により前受金が増加(前連結会計年度末比3億5千9百万円増)したものの、借入金の返済により短期借入金が減少(前連結会計年度末比3億7千万円減)したことが主たる要因であります。
当社グループの当連結会計年度末の固定負債の残高は、23億5千5百万円(前連結会計年度末比2億3千2百万円減)となりました。これは、繰延税金負債が増加(前連結会計年度末比5千7百万円増)したものの、約定返済により長期借入金が減少(前連結会計年度末比3億3千9百万円減)したことが主たる要因であります。
当社グループの当連結会計年度末の純資産の残高は、116億1百万円(前連結会計年度末比5億8千5百万円増)となりました。これは、為替換算調整勘定が減少(前連結会計年度末比6千5百万円減)したものの、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどにより利益剰余金が増加(前連結会計年度末比6億6千7百万円増)したことが主たる要因であります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当社グループの当連結会計年度の売上高は、部品等の供給不足に伴う製品製造期間の長期化は続いているものの、アジアのタイヤメーカーを中心としたバランシングマシンの売上検収が増加したことにより前連結会計年度と比較して増加し、132億4百万円(前連結会計年度比29.0%増)となりました。所在地別の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態及び経営成績の状況 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
営業利益はバランシングマシンの売上検収が増加したことにより、12億1千1百万円(前連結会計年度は6億1千2百万円の損失)となりました。
(経常利益)
経常利益は営業利益が増加したことや、受取利息及び配当金が増加したことにより14億1千1百万円(前連結会計年度は1億5千3百万円の損失)となりました。
また、売上高経常利益率は、前連結会計年度に比べ12.1ポイント増加し、10.6%となりました。
(自己資本利益率)
自己資本利益率(ROE)は親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより、8.5%(前連結会計年度は△2.3%)となりました。
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、定期預金の運用や設備投資、退職金の原資とするための保険積立金の運用等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金需要については自己資金及び金融機関からの借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は34億1千万円となり前連結会計年度末に比べ6億4百万円の減少となりました。
d.流動性の確保
当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結しております。当連結会計年度末における契約総額は15億円であり、資金の流動性は十分に確保されております。
なお、当連結会計年度末において借入実行残高はありません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
特に次の重要な会計方針が連結財務諸表の作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。
a.仕掛品
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
売上債権等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しておりますが、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、追加引当が必要となる可能性があります。
当社及び一部連結子会社は、販売済み製品に対する保証期間中の無償サービス費用に備えるため、過去の発生実績に基づく見積額を計上しておりますが、実際の保証費用が見積りと異なる場合は、追加引当が必要となる可能性があります。
当社グループは、繰延税金資産について毎期回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき将来の課税所得を合理的に見積り、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」にも記載のとおり、国内市場動向のほか、ここ数年来継続している海外への売上高比率の高水準を背景とした主要海外売上先各国の経済情勢、市場動向並びに為替相場の変動が挙げられます。
米国については新政権下の政策変更が市況に影響を与える可能性があり、個人消費や自動車関連メーカー等の設備投資に影響を及ぼすと予測されますが、短期的には設備投資の見直し等の影響を受ける可能性があります。
中国については潜在的な市場は大きく、国策である一帯一路の方針の下、海外への設備投資が見込まれますが、米中貿易摩擦の影響等により、今後の成長に影響する可能性があります。
インドについては、グローバルサウスの中心国として、中長期的には内需が堅調に推移すると見込まれることから市場の拡大が続くと予測しております。
ASEAN地域については、今後において新たな生産拠点としての設備投資が見込まれることから、これらの地域も市場の拡大が続くものと予測しております。
国内については、主要ユーザーである自動車関連業界の生産設備予算については縮小傾向が続くことが懸念されるものの、環境対応車に対する需要は高いことから、環境対応車に搭載される低燃費エンジン・EVモーター・燃料電池など環境や品質に関連する研究開発予算や海外拠点に対する設備投資需要は、今後も継続されるものと予測されます。
為替変動に関しましては、外貨建取引における主要通貨である米ドルのレートについては、当連結会計年度は概ね円安ドル高傾向で推移したことにより、為替差益を計上しております。今後も為替予約等の対策により業績への影響を軽減すべく対応する所存であります。
製品別戦略としましては、既存事業の主力製品であるバランシングマシンについて、生産ライン用タイヤユニフォーミティ・バランス複合試験機(UBマシン)をはじめとするタイヤ関連試験機を中心として販売活動を行ってまいります。今後は既存製品の更なる競争力の向上を推進するとともに、製品ラインアップを充実させるべくタイヤ摩耗試験機等の研究開発活動も積極的に行ってまいります。
各種の電気サーボモータ式試験機については、自動車部品・鉄道車両用品・包装貨物用品・家電事務機器関連等、試験対象製品及び業界が多岐に渡るため、商社・代理店による営業を中心として積極的に事業展開を行い、さらなる製品開発を進めており、この数年間で開発したフラットロードタイヤ総合試験機と鉄道車輪粘着力測定装置については、日刊工業新聞社主催 十大新製品賞を受賞しております。
今後も電気サーボモータ式及び動電型3軸同時振動試験機の更なる研究開発とシリーズ化、タイヤ摩耗試験機等の新たに開発した製品の拡販に向けて積極的な事業展開を行ってまいります。
さらに、現在業務提携をしているエミック株式会社との動電型振動試験機事業を推進することにより当社の振動試験機シリーズが充実し、ユーザーのニーズに的確に対応することが可能となりビジネスチャンスが広がるものと期待しております。
今後の地域別戦略は、次のとおりになっております。
中国では、高技国際計測器(上海)有限公司(連結子会社)において、タイヤ関連試験機のみならず、各種電気サーボモータ式試験機等の販売を拡充するため、5か所の販売拠点(天津・長春・青島・武漢・深セン)を設けており、現地スタッフの教育と中国国内市場のニーズを把握し、迅速な対応を行っております。生産ライン用のバランシングマシンやシャフト歪自動矯正機を中心に、自動車業界向け電気サーボモータ式試験機シリーズの拡販営業を展開してまいります。
米国では、自動車・タイヤメーカーの設備投資予算については、日系及び現地自動車関連メーカー向けに生産ライン用バランシングマシンの拡販のため、新政権下の政策変更の影響を見極めながらよりきめ細かな営業活動を展開しております。
韓国では、自動車業界・タイヤ業界の海外工場向けの設備予算が縮小傾向にありますが、グループ全体の生産拠点として機能しております。このような傾向の中でも研究開発部門の予算は継続的にあるため、設備計画情報を的確に収集し、電気サーボモータ式試験機シリーズの拡販営業を展開してまいります。
ヨーロッパでは、現地における市場調査や展示会への出展による認知度の向上により、電気サーボモータ式試験機の自動車メーカー等に対する拡販体制を構築してまいります。
国内では、当社を全製品の主力生産拠点であるとともに、研究開発活動の主要拠点と位置付けております。今後の新規主力製品の一つとして、シリーズ化を推進している各種の電気サーボモータ式試験機の生産増強及び研究開発拠点として本社第三工場が稼働しております。
なお、今後の受託試験及び開発拠点として建設した古河テクニカルセンターにおける受託試験も開始しており、より顧客の細かなニーズを把握し、新たな製品開発につなげてまいります。
また、東伸工業株式会社(連結子会社)においては、金属素材等の耐久・疲労・腐食等の試験を主力とする材料試験機全般を製造販売しておりますが、新エネルギーへの設備投資に対する営業活動や生産体制の効率化・コストダウンを図るとともに、当社との技術面・営業面・人材面における連携を強化しており、収益性を高める努力をしてまいります。
このように当社グループは、中国を中心とするアジア市場での販売シェア拡大に注力するとともに、当社グループ全体の管理体制強化にも注力する所存であります。
当連結会計年度末の受注残高は、131億9千1百万円(前連結会計年度末比8億3千6百万円増)であり、約12.1ヶ月分(130億円前提)の生産量を繰越すこととなりました。
当社グループは、上記にも記載のとおり、新製品の柱となる各種の電気サーボモータ式試験機及び既存製品の生産体制を整えております。米国、韓国、中国の各連結子会社での生産体制も整っており、今後もグループ全体としてコストダウンの相乗効果を上げるためにも、各社の生産管理部門及びエンジニアリング部門の強化を行い、グループ全体として生産能力及び品質向上に向けて強化を図るとともに生産効率を高め、既存製品はもとより開発新製品の収益性の向上を図る所存であります。
当社グループは、研究開発型企業として顧客のニーズに応えるべく、各機種において積極的に研究開発活動に取り組んでおります。当社グループの研究開発活動は、主要な拠点である本社の技術開発部門において行われる継続的な新製品・新技術の研究開発活動と、各技術部門において行われる顧客ニーズに即応した製品開発のための研究開発活動に大別されます。
また、技術部においてはユーザーからのニーズに応じた開発を行っているため、完成した開発製品が当該ユーザーへ販売されることがあり、このような場合は、研究開発費としては計上されず、売上原価として計上しております。
当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は、
なお、これを製品分類別の研究開発活動で示すと次のとおりになります。
当社グループの主力製品であるバランシングマシンやタイヤユニフォーミティ・バランス複合試験機(UBマシン)について、精度向上、計測スピード向上、コスト低減を目標とした研究開発活動を行っております。
また、各自動車メーカーが取り組んでいるハイブリッド車や電気自動車搭載用モーター等のバランシングマシンについても研究開発を推進しております。
新規事業の柱と位置付けている電気サーボモータ方式加振システムを応用した各種試験装置は、自動車部品の耐久・疲労試験や性能評価試験の用途だけでなく、より広い範囲に対応可能な製品とすべく研究開発活動を行っております。近年、自動車の自動運転化への流れが急速に進む中で、EVモーターや車載用の各種コンピューターユニット等、自動運転を実現するための各製品に対して、今まで以上に高い信頼性(性能・耐久・安全)が求められる試験機需要が高まっております。また、既存の油圧型試験装置と比較すると省エネや環境に与える負荷が少ない試験機であるため、積極的な研究開発を実施するとともに、電気サーボモータ式試験機で培ったノウハウを応用し、タイヤの耐久性・グリップ力・転がり抵抗等、タイヤの基本性能・精度向上を目指した研究開発用各種試験機の研究開発を推進しております。
今後も精度向上や顧客ニーズに対応するための研究開発に努めるとともに、さらに他の試験分野へ応用するべく研究開発活動を推進してまいります。
シャフト歪自動矯正機につきましては、継続してトータルコスト低減・精度向上・顧客ニーズに対応するための、設計変更等の研究開発活動を行っております。