当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「お客様への価値あるサービスの提供」という経営理念を掲げ、顧客企業に合わせた人事ソリューションを提供し、人事パートナーとしての信頼を得るべく事業活動を行っていくことを経営方針としております。具体的には、BPO事業において、給与(賞与)計算のみならず、年末調整・住民税徴収額更新、勤怠・人事システム等のサービスを提供しております。
(2) 経営環境及び経営戦略等
今後のわが国経済は、デフレ脱却を確かなものとするため、持続的な賃上げや活発な投資がけん引する成長型経済へ変革が期待されるものの、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れなどを通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響などが、わが国経済の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動などの影響に十分注意する必要がある状況となっております。
企業は人手不足が継続する中で、限られた人材での業務体制の構築及び生産性の向上を図り、コア業務に人材を投資しつつも管理部門の機能を止めることなく企業を存続させる必要があります。加えて、企業が人的資本経営を推進し中長期的な企業価値向上につなげる経営に取り組む中で、管理部門は新たな管理体制を構築する必要があります。
このような環境のもと、企業の講ずる合理化策、リスク回避策の一つがアウトソーシングであると思われます。アウトソーシングを活用することにより、管理部門の合理化と同時に管理部門が本来行うべき業務への集中を図ることが可能となります。また、近年の生成AIなどのテクノロジーの急速な発展を背景に既存の業務フローやオペレーション体制の見直しの必要性が年々高まっており、DXを通じた働き方の変革やBCP(事業継続計画)対策の手段として、今後もアウトソーシングのニーズはますます高まっていくものと考えております。
そのような企業のニーズに対し、顧客企業の生産性向上に寄与し、顧客企業の成長を支えるソリューションを積極的に提案し、BPO業界をリードしていくことを経営戦略としております。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 業務のスピードアップ、成果物の量産
当社グループが行っているBPO事業は、主に顧客企業の状況に合わせて事務処理等を代行することにあります。また、個々の顧客企業の課題に対しスピード感をもって対応していくことが求められます。今後も社会環境の急速な変化に対応すべく、より効率を高め生産性の高い業務遂行の仕組みを構築していく必要があると考えております。
② 業務品質の向上及び情報管理体制の強化
当社グループが行っている事業では、業務成果物の正確性は、顧客企業が当社グループに業務を発注する際の前提条件と考えております。また、多くの企業は個人情報漏洩対策を重要な課題として認識していることから、当社グループでは顧客企業の信頼確保のために、品質向上の仕組み・体制及び情報管理体制を引き続き強化してまいりたいと考えております。
③ 優秀な人材の確保及び育成
昨今のテレワークの導入等による働き方の変革やBCP(事業継続計画)対策の手段として、アウトソーシングを活用する企業が増えております。そのため業務を受け入れる側のアウトソーサーは、業務量の増加に対応できる優秀な人材を確保する必要があります。当社グループでは、国籍・年齢・性別を問わずに優秀な人材の確保・育成に努める必要があると考えております。
④ 災害等に関わるリスクの分散
今後、企業の災害や感染症等リスク回避の手段としてアウトソーシングのニーズが高まることが予想されます。当社グループでは企業のそのようなニーズに応えるため、事務センターを複数拠点設けるなど災害や感染症等に備えてリスクの分散を行っておりますが、今後も更なるリスク対策を強化していく必要があると考えております。
⑤ 営業体制の強化
今後、サービス需要の高まりに合わせて、競合他社の需要取り込みに向けた動きが一層激しさを増すとみられます。特に給与計算アウトソーシングにおきましては、数千人から1万人規模の大企業は多くの競合他社がメインターゲットに据えており、グループ会社を含めた業務集約化として導入提案を行う競合他社も増えていることから、受注獲得に向けて競争激化は避けられない状況にあります。そのような中、当社グループでは営業体制の強化や日本国外のマーケットの開拓に取り組んでいく必要があると考えております。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長及び安定的な収益確保の実現を経営目標としており、売上高営業利益率10%を目標指標として掲げております。そのために、顧客から人事パートナーとしての信頼を得るためにサービスの質の向上を図り、目標達成に努めております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループのサステナビリティ全般に関するリスク及び機会を監督し、管理するためのガバナンスについては、取締役会が権限を有しております。サステナビリティ全般に関するリスクにつきましては、「リスク管理委員会」より定期的に報告を受け、重要課題について検証を行い、社内各部門が横断的に連携し改善を図れる体制を構築しております。
なお、当社のコーポレート・ガバナンスの状況につきましては「
(2)戦略
当社は、「お客様への価値あるサービスの提供」という経営理念のもと、「カスタマーサクセス-顧客企業の生産性向上に寄与し、顧客企業の成長を支える」というミッションを果たすことを通じて社会的課題の解決を目指しており、多くの顧客企業にサービスを提供し、持続可能な社会の実現に貢献することがサステナビリティに関する取り組みの一つと考えております。当社は、自社のサステナビリティをめぐる取り組みについて戦略、指標及び目標は定めておりませんが、その重要性を十分に認識し事業活動を行っております。また、人材を活用したビジネスを行う当社グループは、人材を最も重要な資産としてとらえております。
人材の多様性の確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針として「多様な人材が自律的なキャリアを形成できる環境と、生産性高く成果を出せる環境を整備する」と定め、社員ひとりひとりが「第一人者」になれる人材育成や、成果に基づいた公平な評価、キャリア形成に関する様々な支援を全社で実施しております。また、活躍できる有能な人材を、性別や国籍、年齢、障害の有無等を問わず採用・教育することを通じて企業体質の強化に取り組んでおります。
(3)リスク管理
当社のリスク管理体制としては、代表取締役社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、四半期に1回開催し、予見されるリスクの洗い出し、評価、防止策とその進捗状況、発生時の対策などを行っております。今後は、当社グループ全体のサステナビリティ全般に関するガバナンス体制及びリスク管理のさらなる強化を図ってまいります。
(4)指標及び目標
当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。なお、当該指標について当社においてはデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われているものではなく、連結グループにおける記載が困難であるため、当社における目標及び実績を記載しております。また、実績を管理しているものの、具体的目標を設定していない指標については、目標を記載しておりません。
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指標 |
目標 |
実績(当連結会計年度) |
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一人当たりの教育研修費用※1 |
100千円以上 |
107千円 |
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副業実施率 |
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9.2% |
(注)1.外部研修費用のほかに、社内研修費用も含めております。
2.指標は全て当社正社員にかかる割合や金額となっております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 外部環境・市場の動向について
① 競合他社の動向について
当社グループが提供するBPO事業は、許認可や届出等が必要な事業ではなく、規制等が少ない等の理由から、参入障壁が高いとは言えない事業であります。当社グループにおきましては、大量のデータを正確かつ低コストで処理するために、独自の業務フロー、コンピュータシステムを構築しノウハウを蓄積してきており、また顧客ニーズに合わせた柔軟なフォーマット対応力も持ち合わせ、現段階においては他社に対して優位性を有していると考えておりますが、新規参入や価格競争の激化により、将来の事業展開やサービス面における競争力に影響を与える可能性があります。
② 税制、社会保険制度(健康保険、厚生年金保険、介護保険)の制度変更について
将来的に税制・社会保険制度等の大幅な変更により事業領域縮小や追加コストの発生があった場合には、当社グループのBPO事業の業績に影響を与える可能性があります。
③ 総需要の低下について
現在、総労働人口は概ね横ばいに推移しているため、給与受給者も概ね横ばいに推移しております。しかし、少子化の進行等により将来的に総労働人口が減少する可能性があります。その結果、給与受給者が減少し、当社グループが行う給与計算等のアウトソーシング業務の受託量が減少する可能性があります。その場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 中国での事業環境について
当社は2013年に、日本でのアウトソーシングサービスの事務作業量拡大への対応及び中国のマーケット開拓を目的として中国山東省青島市に子会社として栄光信息技術(青島)有限公司(以下、「栄光青島」という。)を設立いたしました。現在、栄光青島は当社グループのオフショアとしての機能を果たしております。また、2025年に、中国上海市に拠点を置く栄光未来信息技術(上海)有限公司(以下、「栄光上海」という。)の出資持分を取得し子会社といたしました。栄光上海は中国に進出している日本企業に対する人事管理サービスを提供しており、中国国内におけるHR分野の事業拡大を担っております、今後、人民元の切り上げ、人件費上昇によるコスト上昇や中国の法律の改正等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2) 事業内容について
① 事業内容と特定売上品目への依存について
当社グループの第28期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の売上高におきまして、BPO事業の売上高が99.5%であります。現状のように特定の事業への依存度が高い場合には、事業を多角化することでより安定した経営を行っていく方針をとることも考えられます。今後は、第二の柱となるべき事業を育成していくべく2022年4月に株式会社ビズライト・テクノロジー(現・連結子会社)の株式取得を実施いたしましたが、事業の多角化及び収益の安定化が計画通りに進捗しない場合におきましては依然としてBPO事業への依存が継続することになります。その場合に、同事業の成長が鈍化した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
② コンピュータシステムについて
当社グループの業務はコンピュータシステム・IT機器の使用を前提として成立しております。使用するコンピュータシステムは、外部のデータセンターの利用及び定期的なバックアップによりシステムダウンに対する対策を講じておりますが、コンピュータウイルスやハッキングなどによりコンピュータシステムにおける重大なトラブルが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 個人情報漏洩について
当社グループが行っているBPO事業においては、顧客企業からの給与支給に関する情報をはじめ、多数の個人情報を扱っております。また、顧客企業や提携先企業において機密保持を希望する情報なども個人情報に含まれるものと考えております。
当社グループでは、個人情報の管理について、各部門において厳格な管理に基づき個人情報の保護やその取り扱いについて充分に留意しております。また、当社は、2006年1月に財団法人日本情報処理開発協会(現 一般財団法人日本情報経済社会推進協会)が認定する「プライバシーマーク」を取得しており、2021年9月には「ISO/IEC 27001(MSA-IS-502)(※認証組織:本社、東京本部)」の認証を受けております。しかし、個人情報漏洩のリスクは無くなるものではありません。もし、顧客企業の従業員の個人情報が漏洩した場合、当該顧客企業又はその従業員への補償費用が発生することや、信用力の低下により既存及び将来の顧客企業との取引が減少することが想定され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 災害によるリスクについて
大規模な災害等により、郵便、宅配便等の通常の輸送手段が停止し、顧客企業への納品が出来なくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの業務はコンピュータシステム、プリンタ等のOA機器に依存する事を前提として成り立っており、天災による停電が発生した場合には業務に重大な支障が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 業務品質の低下による顧客企業からの信用低下リスク
当社グループは、これまで質の高いアウトソーシングサービスの提供により顧客企業から高い信頼を得てまいりました。しかし、不正確な事務処理や事故、不正等による業務品質の低下という問題が発生した場合には、顧客企業からの信用が低下し、新規顧客の獲得及び既存顧客の維持に影響を及ぼす可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥ 従業員の出社不能リスク
災害や疫病の蔓延などにより多くの従業員が出社不能となった場合、業務遂行能力が低下し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3) 将来的な人材の確保について
当社グループが事業拡大に伴う業務量の増加に対応し、かつ現在提供しているサービスの精度を維持し続けるためには、優秀な人材を確保すること及び継続的な社員教育により業務の精度を維持し続けることが経営上の重要な課題と考えております。今後の事業拡大に伴い、積極的に優秀な人材を採用し、社員教育を継続的に徹底していく方針ですが、当社グループの求める人材が充分に確保できなかった場合や社員教育を充分に行うことが出来なかった場合には、現在提供しているサービスの品質低下を招くことが想定され、業務の拡大に影響を与える可能性があります。
(4) 業績の季節変動について
当社グループの主力事業であるBPO事業は、顧客企業の月々の給与計算に付随して住民税改定、年末調整、賞与計算等の業務を行います。そのなかでも10月から1月に行う年末調整業務の影響により、当社グループは下半期に売上高が偏重する傾向にあります。
この傾向は、急激に変化することはないと想定されますが、現行税制の改正及び年俸制が普及し、賞与支給慣習が変更になるなど顧客企業の給与支給環境が変わる場合は、当社の業績推移傾向に変化を与える可能性があります。
なお、最近2事業年度における当社グループの各四半期における売上高及びその通期の売上高に対する割合並びに営業利益は、次のとおりであります。
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第27期(2024年3月期) |
第28期(2025年3月期) |
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
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売上高(千円) (通期割合)(%) |
354,093 (16.4) |
316,159 (14.7) |
1,073,698 (49.8) |
412,160 (19.1) |
330,333 (15.6) |
285,672 (13.4) |
1,064,801 (50.2) |
440,937 (20.8) |
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営業利益(千円) |
△50,891 |
△110,259 |
338,509 |
△5,084 |
△96,590 |
△134,201 |
277,781 |
△178 |
(注)通期割合は、小数点以下第2位を四捨五入して表示しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している状況にありました。先行きについては雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待されております。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れなどを通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響などが、わが国経済の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動などの影響に十分注意する必要がある状況となっております。
当業界におきましては、人手不足感が高い水準で推移していることや、定期給与及び給与総額の増加など雇用・所得環境が変化する中で、企業の効率化、省力化への動向が続き、事業再構築やBCP(事業継続計画)の手段としてのアウトソーシングニーズは引き続き高い状況でありましたが、その分競争環境も激化しております。
そこで当社グループは、経営方針にある「お客様への価値あるサービスの提供」として、顧客企業に対しバックヤード業務に係る人材、時間等の経営資源をより価値の高い本来業務へ転換していただくことによるコストの削減、顧客企業の生産性向上の観点から、BPaaS(企業が特定の業務プロセスを外部の企業にアウトソーシングし、クラウドサービスを活用して業務効率化を図るサービス)の提案を行い、あらゆる企業から管理部門のルーティンワークを無くすべく、「バックヤード業務のソリューションプロバイダー」として付加価値の高いサービスの提供を行ってまいりました。また、新規顧客の創出のためのWEBマーケティング施策への投資や、エコミックブランドステートメントとして定めた「信用と品質に基づくプロ集団が、ソリューションを提供する」という方針のもと、社員一人ひとりがプロとして顧客企業へのソリューションを提案してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における経営成績については、売上高は2,121,744千円(前連結会計年度比1.6%減)、営業利益は46,811千円(前連結会計年度比72.8%減)、経常利益は61,719千円(前連結会計年度比66.4%減)となりました。加えて、2025年2月18日に発表した櫻智而望企業管理咨詢(上海)有限公司(2025年4月栄光未来信息技術(上海)有限公司へ社名変更)の出資持分取得に伴って発生した負ののれん発生益10,511千円を特別利益として計上し、税金等調整前当期純利益は72,230千円(前連結会計年度比60.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は43,215千円(前連結会計年度比66.1%減)となりました。
なお、当社グループは、BPO事業とソフトウエア・ハードウエア開発事業を展開しておりますが、BPO事業を主要な事業としており、ソフトウエア・ハードウエア開発事業については量的な重要性が乏しくなったため、その他事業として記載しております。
各セグメントの業績は以下のとおりであります。
(BPO事業)
BPO事業の売上高については、新規顧客獲得に向けた施策を積極的に実施し、給与計算BPOにおいては増加、年末調整BPOにおいては前年同水準となった結果、BPO事業全体では前連結会計年度に比べ2.8%の増加となりました。具体的には、給与計算BPOにおいては、サービス比較サイトへの出稿などのWEBマーケティング施策や既存顧客からのご紹介などにより、お問い合わせ件数、受注件数ともに増加し、導入関連売上は増加いたしましたが、業務の稼働開始までの立ち上げに期間を要する顧客が複数あり、月次の給与計算業務にかかる累計売上はわずかな増加となりました。また、年末調整BPOについても、ランディングページを作成するなどをしてブランディングを強化しておりますが、前連結会計年度とほぼ同水準での推移となりました。以上の結果、BPO事業の売上高は2,110,595千円(前連結会計年度比2.8%増)となりました。
営業利益については、給与計算BPOの足元の受注は好調ではありますが、前述のマーケティング投資に加えて、業務体制強化のための投資を行ったことにより、前連結会計年度に比べ下回る結果となりました。具体的には、当社においては人材確保に向けた賃上げを実施し、正社員の月例給与を平均約6%、パートタイム社員の時給を平均約7%引き上げ、さらに今後の業容拡大に向け一部部門を新規オフィスに移転し増床を実施いたしました。また、オフショア拠点である中国山東省青島市の子会社栄光信息技術(青島)有限公司においても、人員体制を強化し、業務フロアの増床を実施いたしました。これらの投資により、広告宣伝費、人件費、移転費用、賃料などが増加し、売上原価、販売費及び一般管理費を大きく引き上げることとなり、営業利益は76,377千円(前連結会計年度比60.7%減)となりました。
(その他事業)
その他事業においては、株式会社ビズライト・テクノロジーの主力事業としてソフトウエア開発等を行っております。当連結会計年度については、当社のサービス強化のためのソフトウエア開発に集中させたため、外部顧客への売上高が減少いたしました。その結果、その他事業の売上高は113,976千円(前連結会計年度比27.3%減)、営業利益は13,583千円(前連結会計年度は営業損失6,468千円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による収入149,596千円があった一方、投資活動による支出116,710千円及び財務活動による支出170,655千円があったため、前連結会計年度末に比べて140,626千円減少し、1,350,918千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は149,596千円(前連結会計年度は205,759千円獲得)となりました。これは主に子会社を取得したことにより生じた負ののれん発生益10,511千円の計上及び前受金の減少10,064千円があった一方、税金等調整前当期純利益の計上72,230千円及び減価償却費の計上105,507千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した支出は116,710千円(前連結会計年度は75,896千円使用)となりました。これは主に新給与計算システムの運用拡大及び年末調整システムの改修などに伴う無形固定資産の取得による支出77,081千円及びオフィス拡大のための設備投資などに伴う有形固定資産の取得による支出47,129千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した支出は170,655千円(前連結会計年度は299,685千円獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出114,428千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは提供するサービスの性格上、定期的に発生する取引が主であるため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
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BPO事業(千円) |
2,110,595 |
2.8 |
|
その他事業(千円) |
11,148 |
△89.2 |
|
合計(千円) |
2,121,744 |
△1.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、その他事業の販売実績に著しい変動がありました。これは、株式会社ビズライト・テクノロジーの主力事業として行っているソフトウエア開発において、当社のサービス強化のためのソフトウエア開発に集中させたため、外部顧客への売上高が減少したことによるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(流動資産)
流動資産は1,583,879千円となり、前連結会計年度末に比べ138,489千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が140,626千円減少したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産は385,792千円となり、前連結会計年度末に比べ2,410千円減少いたしました。これは有形固定資産が16,696千円増加、無形固定資産が8,797千円減少、投資その他の資産が10,309千円減少したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債は143,074千円となり、前連結会計年度末に比べ31,245千円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が23,327千円及びその他の流動負債が18,751千円減少したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債は25,522千円となり、前連結会計年度末に比べ91,198千円減少いたしました。これは主に長期借入金が91,101千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,801,074千円となり、前連結会計年度末に比べ18,455千円減少いたしました。これは主に配当金の支払いにより利益剰余金が13,101千円及び為替換算調整勘定が5,353千円減少したことによるものであります。
b.経営成績
売上高は2,121,744千円(前連結会計年度比1.6%減)、営業利益は46,811千円(前連結会計年度比72.8%減)、経常利益は61,719千円(前連結会計年度比66.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は43,215千円(前連結会計年度比66.1%減)となりました。
(売上高)
売上高は前連結会計年度と比較して34,367千円減少し2,121,744千円となりました。
売上高においては、BPO事業では新規顧客獲得に向けた施策を積極的に実施し、給与計算BPOにおいては増加、年末調整BPOにおいては前年同水準となった結果、BPO事業全体では前連結会計年度に比べ2.8%の増加となりました。その他事業においては、当社のサービス強化のためのソフトウエア開発に集中させたため、外部顧客への売上高が減少いたしました。その結果、売上高は前連結会計年度と比較して1.6%減少し2,121,744千円となりました。
(売上原価)
売上原価は前連結会計年度と比較して27,640千円増加し1,532,800千円となりました。これは主に人材確保に向けた賃上げや、今後の業容拡大に向けてオフショア拠点である中国山東省青島市の子会社栄光信息技術(青島)有限公司においても、人員体制を強化し、業務フロアの増床したことによるものであります。その結果、売上総利益は588,943千円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比較して63,453千円増加し542,131千円となりました。これは主に業容拡大に向け当社の一部部門を新規オフィスに移転し増床したことや中国青島の子会社のオフィスを増床したこと、新規営業拡大に向けたマーケティング投資をしたこと、株主増加や株主優待制度の変更に伴い株主優待費用が増加したことによるものであります。
その結果、営業利益は46,811千円、売上高営業利益率2.2%となりました。当社は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に売上高営業利益率10%を掲げております。今後も引き続き当該指標の達成に邁進していく所存でございます。
(営業外収益及び営業外費用)
営業外収益は前連結会計年度と比較して12,507千円減少し18,212千円となりました。これは主にデリバティブ評価益及び保険解約返戻金が発生しなかったことによるものであります。また、営業外費用は前連結会計年度と比較して15,970千円減少し3,305千円となりました。これは主に前連結会計年度では新株発行にかかる株式交付費が発生していたことによるものであります。
その結果、経常利益は61,719千円となりました。
(特別利益及び特別損失)
特別利益は前連結会計年度と比較して10,511千円増加し、10,511千円となりました。これは2025年2月18日に発表した櫻智而望企業管理咨詢(上海)有限公司(2025年4月栄光未来信息技術(上海)有限公司へ社名変更)の出資持分取得に伴って発生した負ののれん発生益を計上したことによるものであります。特別損失はございませんでした。
その結果、税金等調整前当期純利益は72,230千円となりました。
(法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額)
法人税、住民税及び事業税は前連結会計年度と比較して2,416千円増加し35,277千円となりました。また、法人税等調整額は前連結会計年度と比較して29,724千円減少し△6,262千円となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は43,215千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容)
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
運転資金及び設備資金については、自己資金、銀行等からの借入及び増資等により対応しております。今後事業拡大に伴い資金需要が発生した場合には、銀行等からの借入及び増資等、状況に応じた最適な資金の調達方法を選択していく方針であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5経理の状況 2財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④経営者の問題認識と今後の方針
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社グループを取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、諸経済情勢に影響を受ける可能性があります。このため常に環境の変化に対処すべく、「業務のスピードアップ、成果物の量産」、「業務品質の向上及び情報管理体制の強化」、「優秀な人材の確保及び育成」、「災害等に関わるリスクの分散」及び「営業体制の強化」を図り業務基盤を強化していく方針であります。また、事業を通じた持続可能な社会への貢献と企業価値の持続的な向上を両軸で実現していくことに向けて、サステナビリティへの取組みを重要な経営課題との認識のもと、実効性のある施策を立案・推進していくためのサステナビリティ体制を構築し、適切に機能させて参ります。
当社は、2025年2月18日開催の取締役会において、櫻智而望企業管理咨詢(上海)有限公司の出資持分のすべてを取得することを決議し、出資持分譲渡契約を締結しました。また、当該出資持分譲渡契約に基づき、2025年2月19日に同社の出資持分を100%取得いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。