独立監査人の監査報告書
高圧ガス工業株式会社
指定有限責任社員 業務執行社員
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公認会計士
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奥 村 孝 司
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指定有限責任社員 業務執行社員
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公認会計士
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野 出 唯 知
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<財務諸表監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている高圧ガス工業株式会社の令和6年4月1日から令和7年3月31日までの第92期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、高圧ガス工業株式会社の令和7年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
事業用固定資産の減損損失の認識の判定
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監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由
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監査上の対応
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会社は主としてガス事業と化成品事業を営んでいる。このうちガス事業においては各種高圧ガスの製造設備に加えて顧客への供給責任を果たすために各地にガス充填設備などの販売用設備を保有している。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、当事業年度の貸借対照表において、有形固定資産として35,357百万円計上しており、そのうちガス事業にかかる有形固定資産は概ね7割程度を占めている。 会社は事業用資産については事業所別に、賃貸資産については事業所別又は物件別にグルーピングを行った上で、資産グループ単位で減損の兆候の有無を判定している。減損の兆候があると判定された資産グループについて減損損失の認識の判定を実施しており、固定資産の簿価と比較する回収可能価額は正味売却価額又は使用価値により算定している。 回収可能価額の算定において使用価値を用いる場合には割引前将来キャッシュ・フローを算定の基礎としているが、当該将来キャッシュ・フローは経営者によって承認された事業計画や販売予算に基づく収支見通し(以下、事業計画等という)に基づくものであり、事業計画等は今後の市場の動向予測に基づく販売計画数量及び需要動向予測等の重要な仮定を含んでいる。また、事業計画等には経営者の主観的判断が含まれている。 固定資産の減損会計の適用における一連の過程においては、減損の回収可能価額の算定上、重要な仮定に関する不確実性があり、経営者による主観的判断が伴うこととなる。 よって、職業的専門家としての知識や判断を要すること、固定資産の金額的重要性から、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
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当監査法人は、会社による固定資産の減損会計の適用の適切性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ●事業計画等の策定プロセスを含む経営者による減損損失の認識の判定に関する内部統制を理解し、整備及び運用状況の有効性の評価手続を実施した。 ●過去の事業計画等とその実績を比較し、事業計画等策定の精度を検討した。 ●事業計画等及びその進捗状況の理解、事業計画等の前提となる環境や経営方針の変更の有無を確かめるため、稟議書、経営会議議事録、取締役会議事録を閲覧した。 ●事業計画等に含まれる重要な仮定である今後の市場の動向予測に基づく販売計画数量及び需要動向予測について、経営者等との協議を実施し、事業計画等の前提やその実現可能性についての経営者の判断の合理性を検討した。 ●事業計画等に含まれる重要な仮定である今後の市場の動向予測に基づく販売計画数量及び需要動向予測について、工業用ガス業界誌などの利用可能な外部データとの比較や趨勢分析等を行うとともに関係資料との整合性の検討を行い、仮定の合理性を検討した。また、当該外部データや関連資料について、適合性や信頼性を検討した。 ●将来キャッシュ・フローについて、事業計画等との整合性を検討した。 ●監査人が一定の不確実性を織り込んだ将来キャッシュ・フローを独自に見積り、経営者による見積りとの差異を分析し、経営者による会計上の見積りの合理性及び経営者の偏向の有無を検討した。
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有形固定資産の減価償却方法の変更
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監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由
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監査上の対応
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注記事項(会計上の見積りの変更と区別することが困難な会計方針の変更)に記載のとおり、会社は、有形固定資産(リース資産を除く)の減価償却方法について、定率法(平成10年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)及び平成28年4月1日以降に取得した建物附属設備、構築物ならびに佐倉工場を除く)を採用していたが、当事業年度より定額法に変更しており、従来の方法と比べて、当事業年度の営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益がそれぞれ716百万円増加している。 会社は高圧ガスや接着剤等の市場は成熟が進み、需要動向は安定していることから、会社の国内投資も生産量の拡大ではなく、設備の維持・更新投資が中心となっている。このような状況の中で、会社は当事業年度における接着剤を製造している名古屋工場移転を契機として、設備の使用方法に照らした償却方法の見直しを実施している。その結果、会社の有形固定資産は、長期的かつ安定的に稼働することが見込まれるため、有形固定資産の減価償却方法として使用可能期間にわたって平均的に原価配分する定額法を採用することが、経営実態をより適切に反映すると判断している。 有形固定資産の減価償却方法の変更理由の基礎となる、有形固定資産が長期的かつ安定的に稼働するという見込み及び当事業年度から変更する判断は、経営者の主観的な判断を伴うものである。よって、会社が減価償却方法を変更した理由が正当な理由に基づくものであることを確かめることは、監査人による慎重な検討が必要となる。また、当該変更が正当な理由に基づくものであっても、その内容、理由及び影響額が適切に開示されない場合には、財務諸表の期間比較性が損なわれる可能性があることから、監査上の重要度が相対的に高いと判断した。 以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
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当監査法人は、減価償却方法の変更が正当な理由による会計方針の変更に該当するとした会社の判断が適切であるかどうか及び当該変更による影響額が正しく計算されかつ注記が適切に行われているかどうかを確かめるため、主に以下の項目について検討した。 (1)減価償却方法の変更の適切性の検討 ●減価償却方法の変更の前提となる市場環境として、高圧ガスや接着剤市場の成熟化が進み需要動向が安定しているとすることについて、経営者への質問に加え、工業用ガス業界誌や接着剤業界団体などの利用可能な外部データの閲覧によって検討した。 ●減価償却方法の変更が会社の有形固定資産の長期的かつ安定的な稼働見込みに基づいて行われたものであることについて、経営者への質問に加え、中期経営計画及び事業部による生産計画資料の閲覧によって検討した。 ●従来の定率法と比較して定額法が今後の有形固定資産の使用実態をより適切に反映しているかどうかについて、経営者への質問に加え、生産量及び稼働率等の実績推移と計画に関する資料の閲覧、過年度の監査の過程で入手した情報との整合性の確認によって検討した。 ●減価償却方法を当事業年度に変更することが適切であることについて、経営者への質問に加え、経営会議議事録及び取締役会議事録の閲覧、過年度の監査の過程で入手した情報との整合性の確認によって検討した。 (2)減価償却方法の変更に係る開示の適切性の検討 ●固定資産台帳に登録された個別の資産の償却計算について、サンプルベースで再計算を実施し、定額法による減価償却費の正確性を検討した。 ●会社が算出した減価償却方法の変更による影響額について、算出に利用された基礎データの正確性及び網羅性を評価した上で、各社における償却方法の変更が影響額として集計されていることについてサンプルベースで再計算を実施した。 ●当該会計方針の変更の内容、変更を行った理由及び変更による影響額が、財務諸表の注記に適切に反映されているかどうかを検討した。
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その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>
報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
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