第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2019年8月

2020年8月

2021年8月

2022年8月

2023年8月

売上高

(千円)

3,837,213

4,679,023

経常損失(△)

(千円)

511,269

168,277

親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(千円)

494,355

75,899

包括利益

(千円)

531,140

169,454

純資産額

(千円)

2,437,666

3,125,963

総資産額

(千円)

4,327,398

5,232,914

1株当たり純資産額

(円)

84.40

81.65

1株当たり当期純損失(△)

(円)

21.28

3.20

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

45.9

37.2

自己資本利益率

(%)

株価収益率

(倍)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

419,817

114,229

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

487,044

932,664

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

638,906

761,221

現金及び現金同等物の

期末残高

(千円)

3,050,945

2,993,732

従業員数

(名)

179

206

(外、平均臨時雇用者数)

-)

-)

-)

14

8

(注)1.第11期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

3.自己資本利益率については、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため記載しておりません。

4.株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失を計上しているため記載しておりません。

5. 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第11期の期首から適用しており、第11期以降の主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2019年8月

2020年8月

2021年8月

2022年8月

2023年8月

売上高

(千円)

1,138,467

1,775,555

2,746,940

3,837,213

4,555,534

経常利益又は経常損失(△)

(千円)

1,052,674

83,767

59,959

496,061

72,343

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

1,054,356

94,001

41,083

493,851

73,983

持分法を適用した場合の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

90,000

90,000

1,148,107

1,221,560

1,238,686

発行済株式総数

(株)

 

 

 

 

 

普通株式

20,474,000

20,474,000

22,380,500

23,546,600

23,839,700

純資産額

(千円)

265,508

171,507

2,328,805

1,999,956

2,058,724

総資産額

(千円)

1,104,155

1,945,118

4,059,327

3,889,477

4,068,475

1株当たり純資産額

(円)

12.97

8.38

104.06

84.41

86.37

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

56.80

4.59

1.93

21.26

3.12

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

1.76

自己資本比率

(%)

24.0

8.8

57.4

51.1

45.1

自己資本利益率

(%)

1.8

株価収益率

(倍)

932.64

配当性向

(%)

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

1,007,219

274,373

764,335

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

7,375

190,485

115,826

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

1,349,125

460,000

1,386,215

現金及び現金同等物の

期末残高

(千円)

740,288

1,284,176

3,318,899

従業員数

(名)

65

93

136

179

206

(外、平均臨時雇用者数)

8

17

17

14

8

株主総利回り

(%)

31.1

56.1

(比較指標:東証マザーズ指数)

(%)

-)

-)

-)

65.4

102.4

最高株価

(円)

2,899

2,089

793

最低株価

(円)

1,353

438

282

 (注)1.第8期から第10期までの持分法を適用した場合の投資利益については、当社は関連会社を有していないため記載しておりません。

2.1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため、記載しておりません。

3.第8期及び第9期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。第11期及び第12期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。

4.当社は、2021年3月19日に東京証券取引所マザーズに上場したため、第10期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第10期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

5.自己資本利益率については、第8期、第9期、第11期及び第12期は当期純損失を計上しているため記載しておりません。

6.第7期から第9期までの株価収益率は当社株式が非上場であるため記載しておりません。第11期及び第12期の株価収益率は当期純損失を計上しているため記載しておりません。

7.売掛金及び前受金に係る過年度の会計処理の誤りが判明したため、第8期において誤謬の訂正を行いました。当該誤謬の訂正による累積的影響額は、第8期の期首の純資産の帳簿価額に反映されております。この結果、第8期の期首利益剰余金が5,104千円減少しております。

8.2018年10月25日付で普通株式1株につき600株の株式分割を行っております。第8期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失(△)を算定しております。

9.2021年3月19日付をもって東京証券取引所マザーズ(現東証グロース)に株式を上場いたしましたので、第8期から第10期までの株主総利回り及び比較指標については記載しておりません。

10.第11期の株主総利回り及び比較指標は、2021年8月末の株価及び指数を基準として算出しております。

11.最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前については、東京証券取引所マザーズにおけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものです。

なお、2021年3月19日付をもって同取引所に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。

12.第11期より連結財務諸表を作成しているため、持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

13. 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第11期以降の期首から適用しており、第11期以降の主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2【沿革】

 当社は、「一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくる」を経営ビジョンとして、2011年7月に創業しました。2012年1月に株式会社ウェルセルフとして当社を設立し、経営ビジョン実現の第一歩として、誰もが自分の得意を活かして「商い」を経験できる場として、同年7月に「ココナラ」の運営を開始しました。2014年6月には、現在の株式会社ココナラに商号を変更し、創業以来、経営ビジョンの実現を目指して、スキルマーケットをはじめ、法律相談やテックエージェントの運営をおこなっております。

 当社の主な沿革は、以下のとおりであります。

年月

概要

2011年7月

当社創業者の個人事業として、東京都豊島区にオフィスを設置し、ウェルセルフとしての活動を開始

2012年1月

東京都品川区に株式会社ウェルセルフを設立

2012年6月

本社を東京都渋谷区に移転

2012年7月

個人の知識・スキル・経験に基づくサービスを売買するスキルのマーケットプレイス「ココナラ」リリース

2014年6月

株式会社ウェルセルフから株式会社ココナラに商号変更

2016年8月

「ココナラ法律相談」リリース

2017年1月

本社を東京都品川区に移転

2017年3月

「ココナラハンドメイド」リリース

2017年11月

シェアリングエコノミー認証サービス(*1)に認定

2019年8月

「ココナラハンドメイド」終了

2020年7月

「ココナラミーツ」リリース

2020年8月

本社を東京都渋谷区に移転

2021年3月

東京証券取引所マザーズに株式を上場

2021年8月

「ココナラビジネス」リリース

2021年12月

「ココナラミーツ」終了

2022年1月

株式会社ココナラスキルパートナーズ(現・連結子会社)を設立

2022年2月

CSP1号投資事業有限責任組合(現・連結子会社)を設立

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行

2023年1月

「ココナラエージェント」リリース

2023年7月

ポートエンジニアリング株式会社(現・連結子会社)の株式取得

 (*1)シェアリングエコノミー認証サービスとは、一般社団法人シェアリングエコノミー協会が、内閣官房IT総合戦略室が示したガイドラインに沿って策定した自主ルールに適合していることを、主に安全性、信頼・信用の見える化、責任分担の明確化による価値共創、持続可能性の向上の観点で審査し、認証したサービスであります。

 

 

3【事業の内容】

 当社は、「一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくる」を経営ビジョンとしており、個人の知識・スキル・経験を可視化し、必要とする全ての人に結びつけ、個人をエンパワーメントするプラットフォームとして、個人の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務を売買するスキルのマーケットプレイス「ココナラ」を中心とした事業を展開しております。また、デジタルトランスフォーメーションによる遠隔での業務継続の必要性が社会的に認知され拡大する中、オンラインでサービス・役務の提供を受けられる「ココナラ」において、当該需要を取り込んで事業を拡大しております。

 

(1)当社の事業内容

 当社は、様々な分野の知識・スキル・経験に基づくサービス・役務をユーザー間で売買するマーケットプレイスを運営しております。

 当社は、スキルのマーケットプレイス「ココナラ」を主として展開しておりますが、その他に、より良いUI(*1)、UX(*2)を提供するため、ユーザーが弁護士へ法律相談ができる「ココナラ法律相談」を展開しております。なお、「ココナラ法律相談」では「ココナラ」とユーザーIDを統一し、サービスを横断的に利用できるようにしており、横断的な利用を可能にしております。

 また、「ココナラ」では扱えない月次稼働型のマッチングに対応するため、エンジニア、デザイナーを中心としたITフリーランスと企業の業務委託案件をつなぐエージェント事業の「ココナラエージェント」及び「フューチャリズム」を運営しております。

(*1) UIとはユーザーインターフェースの略語であり、ユーザーがどのように操作するかという手順や画面に表示されるメニュー、アイコンなどの視覚的要素を指します。

(*2) UXとはユーザーエクスペリエンスの略語であり、ユーザーがサービスを利用したときに得られる体験等を指します。

 

① 「ココナラ」

 「ココナラ」は、ユーザー間(出品者及び購入者)における多種多様な知識・スキル・経験に基づくサービス・役務の売買を行うマーケットプレイスであります。ユーザーが「ココナラ」を使うメリットとして、本業として利用する出品者にとっては本人に代わって集客がなされることで収入が増加する、また、副業として利用する出品者には、副収入が得られる、自分のスキルが人の役に立つことによる喜びが得られるといったことが挙げられます。また、購入者側は、コストパフォーマンスが高い(既存業者に依頼するよりも移動が不要であり、自身の期待や予算に合った価格帯を選ぶことができる)、多様な出品サービスや幅広いカテゴリから選べる、いつでも必要な時に必要な分だけ購入できる、個々のニーズに合致しているものが見つけやすいといったことが挙げられます。

 購入者は、約79万件(2023年8月末現在)に及ぶ各種出品サービスから、自らが必要とするサービス・役務を選択・購入することが可能であります。また、希望する出品サービスが無い場合には、「見積り・カスタマイズ相談」や「仕事・相談の公開依頼」を通じて特定・不特定の出品者からの提案を募集することが可能であります。

 なお、当社は、出品者のサービス提供完了時に、出品者側より20%、購入者側から5%を手数料として受領しております。

 

(a)サービスの流れについて

 「ココナラ」では、自らの知識・スキル・経験を生かしたサービス・役務を出品者が出品します。出品者は、出品前に予めテキスト、電話またはビデオチャットのいずれかの形態でサービス提供するかを選択し、当社が提供する機能を通じてその形態でのみ出品することになります。購入者は、多様な出品サービスの中から希望するサービス・役務を選択し購入します。購入後、出品者と購入者の間で提供サービスにかかるダイレクトメッセージのやりとりが開始されます。メッセージは、非公開の専用トークルームにおいて行われ、相談事項に対する回答・アドバイスの提供、依頼事項に基づく成果物の提供等の役務提供が終了した時点で、サービス提供が完了となります。

 出品者及び購入者間における取引代金の授受については、購入時に当社が購入者より受領し、サービス提供完了後に、サービス売上金(当社手数料控除後)が出品者に付与されます。

 取引の流れを図で表すと以下のとおりとなります。

 

 

 

0101010_001.png

 

(b)多種多様な出品サービスを有していること

 「ココナラ」は、出品者が、自らの知識・スキル・経験を出品サービスとして提供することにより、ユーザーが購入できるマーケットプレイスであり、個人が有する幅広い分野の知識・スキル・経験に基づいて、約79万件(2023年8月末現在)の出品サービスから検索・購入でき、注文に関するやりとりから納品まで、全てがオンラインで完結できます。

 出品者が、自分ができることを商品化したサービスを、先に出品し、購入者が出品されているサービスを閲覧して購入する流れになっているため、メジャーなものからニッチなもの、高品質なものからカジュアルなものまで、幅広く出品されております。この結果、多様なユーザーのニーズに応える多種類の出品があふれ、購入者にとっても、広範な世代のニーズにマッチしたサービスが出品されており、自らが必要とするサービスを発見することが容易になっております。例えば、法人や個人事業主向けには、例として起業相談、マーケティング、企業ロゴ・名刺作成、会社HP作成、WEB集客サポートという起業から事業拡大までの一連の業務に関する出品物が存在しています。また、個人向けの例として恋愛相談、ダイエットアドバイス、招待状作成、似顔絵作成、ムービー制作、ハネムーンプラン作成という各個人のライフステージやライフスタイルに沿った一連のイベントに関する出品物も存在しております。

 また、購入者によるサービスの検索を容易にするために、出品サービスを15のメインカテゴリ、トータル450を超える小カテゴリであらゆる課題や悩みをカバーしており、各カテゴリを制作・ビジネス系カテゴリと相談・プライベート系カテゴリの大きく2つに分類しております。

 各カテゴリの分類は以下のとおりであります。

分類

カテゴリ

制作・ビジネス系

(9カテゴリ)

デザイン、イラスト・漫画、Webサイト・制作・デザイン、音楽・ナレーション、動画・アニメーション・撮影、ビジネス代行・コンサル・士業、IT・プログラミング・開発、ライティング・翻訳、マーケティング・Web集客

相談・プライベート系

(6カテゴリ)

占い、悩み相談・恋愛相談・話し相手、学習・就職・資格・コーチング、住まい・美容・生活・趣味、オンラインレッスン・アドバイス、マネー・副業・アフィリエイト

 

(c)ユーザーニーズに応じたサービス提供手段

 「ココナラ」は、出品者及び購入者間の取引について、時間や場所の制約を受けずに、誰でも、どこでも、いつでもサービスの売買ができるオンライン上でのサービス提供を基本としております。当社は、オンライン上の様々な分野・内容の出品ニーズに対応するため、テキスト、電話及びビデオチャットといったコミュニケーション手段を提供しております。また、トークルームにおいてはデータファイル等による制作物の納品ができるなど、出品者はサービス内容に合わせて提供手段を選択することが可能となっております。

 

(d)ランク制度

 「ココナラ」では、販売実績、納品完了率及び評価に基づく出品者の認定基準を策定し、5段階のランク認定を出品者に対して行なっております。当該ランク認定制度により出品者の信頼性が明示的となり、購入者への判断基準の提供を図っております。購入者はこのランクの明示により、安心して購入することができるため、購入の促進につながっていると当社は考えております。

 

(e)ココナラビジネス

 2021年8月にリリースした「ココナラビジネス」は、ビジネス利用に特化したサービスをラインナップし、チームで利用しやすい機能を搭載した購入専用の新たなプラットフォームです。従来のココナラが提供するサービスの豊富さ、価格、利便性に加え、新機能として組織・チームで仕事を進める上で便利な「チーム管理・連携機能」「プロジェクト管理機能」や、「ココナラ」との併用をスムーズに実現できる「アカウント切替」、さらに「リアルタイムチャット」でのサポートを提供しております。

 

② 「ココナラ法律相談」

 「ココナラ法律相談」は、当社登録弁護士とユーザーのマッチングサイトです。ユーザーは、身近な悩みやトラブル等に関する相談をするために、自身にあった弁護士を見つけ、必要に応じて弁護士へ依頼を行うことが可能となっております。

 なお、「ココナラ法律相談」は、登録弁護士に関する情報をサイト上に掲載しており、無料プランと有料プランを提供しています。有料プランは2017年3月から開始しており、当社は成果報酬型ではなく、所定の料金体系に基づいた固定の利用料金を受領しております。具体的には、掲載可能な注力分野の個数、当社によるインタビュー取材記事の作成サービスや掲載写真の撮影サービスの有無、料金表などの詳細情報の掲載可否や、PR枠表示の有無といった内容によって、有料会員の月額料金が決定されます。

 各主機能の拡充を行った結果、当社「ココナラ法律相談」へのユーザーからの弁護士への問い合わせ数は順調に伸びており、これを背景として弁護士からの広告料収入である固定の利用料金も成長しております。

 

③ 「ココナラエージェント」及び「フューチャリズム」

 「ココナラエージェント」及び「フューチャリズム」は、エンジニア、デザイナーを中心としたITフリーランスと企業の業務委託案件をつなぐエージェント事業です。ココナラエージェントにより、「ココナラ」では扱えなかった月次稼働型のマッチングが可能となり、ココナラ経済圏の拡張に寄与しております。

 また、2023年7月にはITフリーランスエンジニアのエージェント事業を展開するポートエンジニアリング株式会社の100%株式を取得し、完全子会社としております。ポートエンジニアリング株式会社を完全子会社化することで、当社グループのエージェント事業領域の事業拡大を早期に実現し、当社の企業価値の最大化に資すると考えています。

 

(2)当社の事業の特徴

 当社の事業の特徴は以下のとおりです。

① 総合カテゴリ型の知識・スキル・経験の取引プラットフォーム

 「ココナラ」では、多種多様なカテゴリでサービスが出品され、取引されるため、購入者にとっても、広範な世代のニーズにマッチしたサービスが出品されております。結果として、「ココナラ」は性別を問わず、幅広い年齢の多様な属性のユーザーに利用されております。「ココナラ」で購入実績のあるユーザーは男女それぞれ半数程度であり、年齢層としては幅広いものの、特に20代から40代が中心となっております。

 また、購入者からの依頼に依らず、出品者が先に自らの知識・スキル・経験を出品するため、どのような人でも出品が可能となっており、出品のハードルが低くなっております。この結果、「ココナラ」は、多種多様な人が知識・スキル・経験を出品することができます。当社は、2012年からスキルのマーケットプレイス「ココナラ」を運営しており、総合カテゴリ型のサービス版ECサイトとして有する出品サービス数、評価数では競合するサイトを凌駕する規模を誇っております。

 

② 強力な顧客エンゲージメントをベースにした高成長の収益モデル

 「ココナラ」は、利用者の多種多様なニーズに応える出品サービスが存在していることで、単一のカテゴリからの継続購入だけではなく、一度サービスを利用したユーザーが複数カテゴリから購入する傾向にあります。これは、一度「ココナラ」を利用した際に、自らが抱える課題が解決されたり、サービスによりニーズが満たされたりした場合には、その後に何かに困った際には「ココナラ」を連想し、「ココナラ」で課題等を解決しようとするため、このような傾向が生み出されているからだと当社は考えております。「ココナラ」の特徴として、毎月利用されるものではないものの、一度利用したユーザーは、その後、複数カテゴリから購入するというユーザーの行動特性により、中長期的で安定した継続購入を実現し、一度定着するとそれ以降も継続して利用する傾向があります。そのため、既存の顧客層からの継続的な収益が見込めることになり、結果としてリカーリング型の収益モデルと同等の安定した収益構造を有しております。

 また、購入者は、どの出品者から購入するかという判断において、評価数や評価内容を見て、信頼性及び安全性を確認した上で購入を決定します。したがって、どのマーケットプレイスで購入するかという判断においても、評価数が多く表示されていることが重要であります。出品者としては、購入が多いと評判のあるマーケットプレイスに集まってくるため、「ココナラ」でも出品することになり、自分の評価も蓄積しながら「ココナラ」で販売することで出品数が増加し、購入者は、出品数、レビュー数が多い場所で買うため購入者が増加するという循環によってネットワーク効果が働き、出品者及び購入者双方のエンゲージメントが向上する自律的な成長のサイクルが実現されるモデルになっております。結果として、評価数、購入履歴等のデータが蓄積され続けることで、他社からの参入に対する強固な障壁が構築されております。

 なお、継続的に利用するユーザーによる利用状況として、前年度以前に購入実績があるUU(Unique User)である既存購入UUによる流通高の比率については増加傾向にあり、2017年度以降は半数を超える割合で推移しております。

 

③ ビジネスモデルの拡張

 創業当初の「ココナラ」では、取引単価をワンコイン(500円)のみ、対面でのサービス提供を禁止しオンライン限定とすることでマッチングを成立させてきました。その後は、徐々に制約を開放することで、サービスの拡張を行っております。例えば、従来、テキスト、電話を用いたサービス提供のみが可能でしたが、2018年2月よりビデオチャットによるサービス提供を可能とするほか、出品サービスの質の向上に伴って2014年10月から徐々に価格の緩和を開始しております。

 今後も、適宜、各種制約の見直しを行い、機能の追加とともにサービスの拡張を行っていく方針であります。

 

④ 取引の安心・安全性の確保のための取り組み

 当社は、「ココナラ」を利用する全てのユーザーに対して、安心・安全なサービスを提供するため、以下の対応を行い、取引の安心・安全性の確保に努めております。

 

(a)本人確認の実施

 「ココナラ」では、出品者に対する本人確認を実施しております。サービス売上金の送金時において銀行口座の確認を実施するほか、電話相談サービスの初出品時並びに高ランク認定時及びPRO認定に際して本人確認書類の提出を義務付けております。

 また、購入者からの信頼性向上を目的として、個々の出品者の任意による本人確認も実施しており、本人確認を実施したユーザーについては、本人確認済である旨を表示し、サイト上において購入者に明示しております。

 

(b)サービスの健全性の確保

 当社では、ユーザーの満足度向上を目的として、専任のカスタマーサクセススタッフを配置し、365日体制で問い合わせ対応やサービスの監視を行っております。

 「ココナラ」では、15のカテゴリを有し、それぞれのカテゴリに多種多様なサービスが出品されるため、出品ガイドラインを定め、出品禁止サービスや禁止行為を明示しております。また、不適切なサービスが出品されていないかについて、システムを用いた監視、目視による監視を常時行っております。監視を通して出品ガイドラインに準拠していないサービスを排除しているほか、違反報告機能によりユーザーによる問題サービス等の通報体制を構築する等、全てのユーザーが安心・安全に「ココナラ」を利用できるようサービスの健全化に努めております。

 

(c)エスクロー決済の導入

 「ココナラ」ではエスクロー決済を導入しております。エスクロー決済とは、事前に購入代金を決済し、サービス提供が完了するまで、当社にて代金を預かる決済の流れを指します。

 サービスを提供したにも関わらず、出品者がサービス売上金を受け取れないことや、サービスがキャンセルになった場合に購入者に代金が返金されないといった問題が生じず、ユーザーが安心・安全に利用できるようになっております。なお、「ココナラ」のエスクロー決済においては、当社の信用事由にかかる法的な倒産隔離措置をとった仕組みにはなっておりません。

 

(d)相互評価の仕組み

 当社はすべてのユーザーに対して透明性のあるプラットフォームを目指しており、「ココナラ」を利用する際の参考となるよう、出品者(出品サービス)と購入者がお互いを評価し、その評価内容を表示しています。これによりすべてのユーザーは事前に出品者の評価結果を、出品者は自身のサービスを購入する以前の購入者の評価結果を確認することができます。

 

 

事業系統図

0101010_002.png

 

 

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

(千円)

主要な事業の内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

株式会社ココナラ

スキルパートナーズ

東京都渋谷区

10,000

投資事業管理

100

役員の兼任あり。

CSP1号投資事業有限

責任組合

(注)2.3.4

東京都渋谷区

603,750

投資事業

 

(1)

ポートエンジニアリング株式会社

東京都渋谷区

20,000

フリーランスエンジニアのマッチングプラットフォーム事業

100

役員の兼任、

資金の貸付あり。

(注)1.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

2.特定子会社に該当しております。

3.議決権の所有割合及び出資持分割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

4.持分は100分の50以下であるが、実質的に支配しているため子会社としたものであります。

 

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2023年8月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

スキルマーケット

175

7

法律相談

19

1

テックエージェント

12

-)

合計

206

8

(注)従業員数欄の(外書)は、臨時従業員人数であります。

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2023年8月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

206

8

34.5

2.4

6,342,627

 

セグメントの名称

従業員数(人)

スキルマーケット

175

7

法律相談

19

1

テックエージェント

12

-)

合計

206

8

(注)1.従業員数欄の(外書)は、臨時従業員人数であります。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.従業員数が当期中において、27名増加しております。これは、主に成長投資として、多面的なプロダクト機能開発の加速化を目的とした人員増強に伴う採用によるものであります。

 

(3)労働組合の状況

 当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2

13.0

20.0

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.労働者の男女の賃金の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律64号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

②連結子会社

 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。