第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」ことを企業理念とし、世の中の人が幸せになるサービスや事業を創造していくことを目指しています。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、上述の企業理念に基づき「無駄のないスマートな社会の実現」というビジョン達成に向けた三つ目の通過点として、売上高1,000億円を目指す「SHIFT1000-シフトワンサウザンド-」を策定いたしました。

創業以来、製造業における業務改善コンサルティングの知見を持って、ソフトウェア開発分野における属人化された業務のプロセスを変革し、開発エンジニアとテストエンジニアの分業を進めていくことで開発エンジニアが開発工程に集中し、開発に専念できる環境を整備するなど、ITエンジニアの働き方を変革してまいりました。

「SHIFT1000-シフトワンサウザンド-」では、将来の売上高3,000億円を見据え、以下の4つの切り口から事業の成長を進めてまいります。営業の側面では、CIO(Chief Information Officer)とのリレーション構築などを通し、徹底した顧客開拓の体制を構築し、人事・採用の側面では、IT業界ナンバー1クラスの採用力をもって経験者・未経験者、転職潜在層・顕在層を問わない人材の確保に努めます。サービス・技術の側面では、ソフトウェアテストを主力としながら上流工程から開発工程、また付随する近接のサービスの拡大を進め、M&A/PMI(Post Merger Integration)の側面では当社グループに参画したグループ会社へ標準化されたPMIにより事業の成長の加速度を上げてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、売上高成長を伴った業績予想値を経営上の目標としております。その達成状況の検証のため、顧客単価、顧客数、エンジニア単価、エンジニア数などを定期的にモニタリングしております。

 

(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループでは、今後の更なる成長を実現する上で、以下の事項を経営課題として重視しております。

① 営業展開について

総務省及び経済産業省による「2021年情報通信業基本調査」によると、わが国において主としてソフトウェア業を営む企業の売上高は16兆6,618億円と試算されております。また、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公表する「ソフトウェア開発データ白書2018-2019」によると開発工程に占めるテスト工程の割合は、約33%とされており、当社グループの対面するソフトウェアテストの市場規模は約5.5兆円と推定されます。

当社グループは、この潜在的な5.5兆円の市場に対して、既存の労働集約的なサービスではなく、仕組化・標準化されたソフトウェアテストサービスを提供することにより、顧客のニーズを喚起し、アウトソース市場を掘り起こしてきました。

今後、ソフトウェアテスト市場の更なる深耕を進め、ソフトウェアテスト事業で開拓した、エンタープライズ領域からエンターテインメント領域までの多種多様な業界・業種の顧客に対し、当社グループの様々なソリューションのクロスセルを推進していくためには、営業体制の強化が必要不可欠です。そのため、当社グループでは、営業人員数の拡大、勉強会の実施などによる営業活動の量と質の向上、徹底的な営業活動の可視化によるKPI管理等により営業体制の強化に取り組んでおります。

 

② カスタマーサクセスに向けた取り組み

当社グループは、当社グループの提供するサービスの提供を通してカスタマーサクセスを実現するため、サービスの付加価値の向上と適正なプロジェクト価格での受発注の実現に取り組んでおります。

サービスの付加価値の向上に向けた取り組みとしては、スキルアップやキャリアアップを希望する従業員を対象にした、独自の従業員育成カリキュラムを展開しています。カリキュラム受講後、検定試験に合格すれば、より高付加価値なサービスを提供することができることから、顧客への提示単価やそれに連動して給与が上昇する仕組みとしており、顧客と従業員の双方にとってメリットがある制度となっております。

また、当社がプロジェクトの上流工程において、顧客企業と直接コミュニケーションをとりながらプロジェクトを推進し、階層構造や企業規模に関わらず真に業務能力のある開発会社へ直接発注することで、「多重下請け構造」を打破し、適正なプロジェクト価格での受発注を実現しております。

これらの取り組みを通して、サービスの付加価値とリピート率を向上させることで、カスタマーサクセスの実現に貢献してまいります。

 

③ 人材採用力の強化

当社グループは、それまで開発者が行ってきた検証工程を、開発者以外であっても実行できるように、作業工程の徹底的な標準化を行うことでIT人材以外の人材を採用してまいりました。独自の検定試験を導入することで、IT未経験者であっても当社事業に素養のある人材を採用することを可能にし、積極採用と生産性の向上の両立を実現してまいりました。また、IT業界における知識や経験の豊富な人材の採用にも取り組むことで、事業規模の急成長を実現してまいりました。

将来の売上高3,000億円企業を目指すにあたっては、各分野のスペシャリストを中心とした優秀な人材の更なる積極採用が早期に取り組むべき課題であると認識しております。

こうした課題に対応するため、従前の採用手法だけにとどまらず、動画面接やリファラル採用の強化等のあらゆる採用手法を積極的に取り入れ、採用体制の強化を進めてまいります。

 

④ エンプロイーサクセス(ES)への対応

新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、ライフスタイルや価値観、そしてIT業界に変化がもたらされました。当社グループとしてそれらの変化に対応し、今後の成長をさらに加速させるためには、これまでの事業ポジショニングやブランディング、従業員の働き方などを見つめなおし、必要に応じて変化させる必要があると考えております。

従業員の働き方としては、基本的に在宅勤務を推進する一方、コミュニケーションを目的として週1回程度の出社を奨励しています。在宅勤務を前提としたエンジニアの採用を進めつつ、従業員総会、社内広報のオンライン化、社内表彰制度の展開などにより、柔軟な働き方の提供と帰属意識の醸成の両立を実現しています。また、当社グループでは、事業活動の基本は従業員であるとの考えから、日々の成果が従業員に還元されるよう、積極的な給与の上昇に努めています。人事評価と報酬決定においては実力主義を徹底し、年功序列や男女による給与格差といった人事評価と報酬決定による差別が起こらない評価を行うことで、給与と人事評価に関する満足度を高いレベルで維持しております。

 

⑤ M&AとPMIの推進

当社グループは、M&Aを積極的に推進することで、新規顧客開拓・既存顧客深耕や優秀な人材の積極採用、サービス領域の強化・拡大などに取り組んでまいりました。今後は、PMIを通じて当社水準の経営管理体制を構築する等、厳格な規律で収益力を確保する方針は堅持しつつ、M&Aの対象として検討しうる収益水準を拡大するとともに、当社グループの成長に合わせて案件の健全な大型化を推進してまいります。

また、PMI以降のフェーズにおいては、営業、人事面の連携によりグループ会社の成長を支援するとともに、グループ会社向けの経営管理部門の体制を強化し、グループ全体での経営基盤をさらに強固にしてまいります。

 

 

⑥ 企業ブランドの醸成と新規事業展開

当社グループは現在ソフトウェアテストを中心とした事業展開を図っており、標準化された高品質なサービス提供によって業務アプリケーション領域におけるソフトウェアテストのリーディングカンパニーとしての地位を確立しつつあるものと認識しております。

更なる成長に取り組むなかで、当社グループは、「お客様の売れるサービスづくりといえばSHIFT」を新たなブランディングスローガンとして掲げ、ソフトウェアの品質保証・テストを軸とした新たな開発サービスの提供にも取り組んでいます。こうした課題に対応するため、収益の柱としてのソフトウェアテストの事業を拡大させる一方で、企画段階からお客様と伴走し、「売れるソフトウェアサービスをつくる」上で真に必要な要素を絞り込んだうえでお客様にご提案することで、他社との差別化を図っています。

既存事業の拡大と新規事業の創出に取り組むことで、当社グループのポジショニングを強化してまいります。

 

⑦ 内部管理体制の強化

当社グループは、更なる事業拡大を推進し、企業価値を向上させるためには、効率的なオペレーション体制を基盤としながら、内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識しており、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。

 

⑧ 情報資産に関する管理体制の強化

当社グループは、事業を通してお客様の重要な情報資産を取り扱っているほか、競争力の源泉となる、独自に標準化・仕組化されたノウハウを保有しており、情報管理体制を継続的に強化していくことが重要であると考えています。現在においても、ISMS国際規格「ISO/IEC 27001:2013」の認証を取得し、情報セキュリティ方針を策定したうえで情報資産を管理しており、eラーニングを毎月実施し従業員の啓発を行う等、万全の注意を払っておりますが、今後も社内体制や管理方法の強化を図ってまいります。

 

⑨ グループ会社のガバナンス体制の構築

当社グループは、グループガバナンスにおけるリスクを低減するために、適切なグループ会社のガバナンス体制を構築しております。構築に当たっては、一体的な経営と実効的なグループ会社管理等の必要性を総合的に勘案し、分権化と集権化の最適なバランスを勘案したうえで行っております。また、本社主管管理部門によるグループ会社のガバナンスについても、個別事業の特徴やリスクマネジメントの成熟度に応じて、適切な指導及び管理監督が行われるよう、グループ全体で発生したコンプライアンス違反や不正行為、内部通報等からの傾向分析を行い、各組織に対しより効果的な対応アクションを提案できるよう常に適切な体制の構築に努めております。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、サステナビリティという観点から、今後も継続的にあるべき体制と管理すべきリスク、戦略の方向性を検討してまいります。

また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理

① ガバナンス

当社グループは、重要な経営課題について、当社の業績経営会議及びコンプライアンス委員会において検討し、必要に応じて取締役会に報告を行うこととしております。なお、人的資本に関連する取り組みにつきましては、人事本部が管掌しており、具体的な施策やその効果等については適宜取締役会に報告を行っております。当社グループのガバナンスに関する詳細は、「4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。

 

② リスク管理

当社グループは、経営の健全性を維持しつつ事業を推進し企業価値向上をしていくに当たって、その妨げとなる可能性のある様々なリスクについて適切に管理するため「リスク管理規程」を定めており、全社的な管理体制を整えております。

リスクの特定・測定・評価及びその対処方針の立案と実行は、リスクが発生する業務を所管している部署において行うこととしており、その結果をリスク管理部門である経営管理部へ報告することとしております。また、リスク管理の結果については、リスクが発生する業務を所管している部署で一次的に検証するとともに、経営管理部及び内部監査室がモニタリングを行っております。

人的資本に関連するリスク管理については、上記の方法に則り、人事本部がリスクの特定・測定・評価及びその対処方針の立案と実行、さらにリスク管理の結果の一次的な検証を行い、経営管理部への報告を行っております。

なお、重要なリスクに関しては、業績経営会議及びコンプライアンス委員会において検討し、必要に応じて取締役会に報告を行うこととしております。

当社グループのリスクに関する詳細は、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(2) 当社グループの重要なサステナビリティ項目と指標及び目標並びに戦略

① 重要なサステナビリティ項目

当社グループは、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」という企業理念のもと、「スマートな社会の実現」に向け、IT業界のみならず社会全体の改善を目指して事業活動を行い、直接的・間接的に環境・社会課題への解決に貢献することを目指しております。

社会課題の中で当社グループが強く意識し、その解決に貢献できる事項として、日本の生産年齢人口の減少、および日本全体の事業会社の売上高の減少が予想されることがあげられます。そのためDXで日本の事業会社の生産性を向上させていくことが必要不可欠といえますが、それを担うIT人材が日本には圧倒的に不足していると認識しております。


 

 

これらの課題解決のため、当社グループではIT人材を増やしていくことが使命であると考え、IT業界の成長を阻害する要因を取り除くことに力を入れております。またこれらの課題は当社グループにおけるサステナビリティに対する重大なリスクであると同時に、その解決は企業成長のチャンスであると捉えております。そのため、当社グループで注力すべき領域の一つとして「人事/採用」を掲げており、人的資本経営を推し進めることがサステナビリティに寄与するものと考えております。

上記の社会課題の解決のために当社グループが担うべきと考える役割は、以下のとおりであります。

 


 

当社グループがIT業界における社会課題の解決のために担うべき役割と、その社会課題の解決に向けて現在取り組んでいる戦略の一例、並びにその効果測定のための指標の主な関係を図示すると以下のとおりとなります。

社会課題の解決に向けて担うべき役割

戦略の一例

指標及び目標

●IT業界の構造課題である多重下請け構造を打破する

●DXを担うITエンジニアの人数を大幅増加

●ITエンジニアの働く環境・やりがいを追求

●ITエンジニアの待遇(給与)を向上し参画者を増やす

 

IT業界に雇用を生み出し、ITエンジニアの採用・育成により、アウトプットを最大化する仕組みづくり

〇新卒・未経験者採用

〇中途採用

□人口流入数

(採用人数)

社内エンゲージメントを向上し、長く働き続けられる組織づくり

〇従業員が重視するポイントの把握

〇組織での制度設計・施策

□社内のエンゲージメント(退職率)

多様な経験・スキルを持つ人材が評価され、給与が上がる仕組みづくり

〇ヒトログ・評価制度

□年間昇給率

市場価値と直結した育成の仕組みづくり

〇教育制度(トップガン)

トップガン検定合格人数(※1)

 

※1 キャリアUP制度「トップガン」とは当社グループ従業員を対象とした社内制度であり、それに含まれる検定を指す。以下同様。

 

また、これらの社会課題と戦略は、必ずしも1対1の関係にあるものではないと考えております。例えばヒトログ・評価制度や育成の仕組みによって社内のエンゲージメントが高まることで、当社グループからの人口流出を最小化(退職率の低下)でき、その結果ITエンジニアの不足の解決に寄与する効果があると考えております。

 

 

② 指標及び目標

当社グループでは、ITエンジニアにとって魅力的な環境の構築を目指しているからこそ多くのITエンジニアが集まり、さらに従業員の離職が少ない環境を作り出せていると考えております。従業員がやりがいを持って働くことができ、人的資本を最大化することが当社グループの人事施策の原点であります。


 

当社グループで考える人的資本経営とは、ITエンジニアを人的資本と捉え、そのITエンジニアが在籍期間にわたって生み出す利益を最大化するために投資を行う考え方です。

人的資本から生み出される利益を最大化するためには、当社グループへの人口流入を最大化し、同時に当社グループからの人口流出を最小化すること、そして在籍する従業員それぞれの人的資本価値を向上させることが必要であると考えております。そのため、当社グループにおけるサステナビリティ戦略における重要指標は、以下の4つとしております。

(a) 当社グループへの「人口流入数(採用人数)」

(b) 当社グループからの人口流出を示す「社内のエンゲージメント(退職率)」

(c) 在籍する従業員の多様な経験・スキルをフェアに評価した結果としての「年間昇給率」

(d) 在籍する従業員への育成の結果としての「トップガン検定合格者数」

また、これらの指標の2023年度の実績及び今後の目標は以下のとおりであります。


 

 

a.人口流入数(採用人数) ※グループ連結


2023年度に新たに当社グループで採用した人数(人口流入数)はグループ連結で2,630人(※)となり、過去最高の採用人数となりました。ITエンジニアの採用市場が過熱化するなか、新たに採用ターゲットを広げたことや、転職潜在層からの採用が可能となったことなどが寄与し、採用単価上昇を抑えながら採用数を伸長しています。

2024年度においては、当社単体で培った知見をさらにグループ全体で活かしながら、2,700人~3,400人の採用を目標としております。

2030年度頃を目安として、当社グループ全体で年間1万人を採用することができるレベルを目指しております。

(※)採用数に含まれる対象は正社員及び契約社員とし、ITエンジニアだけではなく、人事や管理部門といった人口流入数の最大化や社内エンゲージメント(退職率)の最小化に直接的・間接的に貢献するポジションの人員も含みます。

 

 

 

b.社内のエンゲージメント(退職率)

当社では社内エンゲージメントの向上施策を継続的に行っており、それを総合的に評価・定量化する指標として、退職率を設定しております。退職率は正社員を対象とし、期中の正社員の退職者数を期末時点の正社員在籍数で除して計算しております。

 

2023年度の退職率は6.4%となりました。2024年度以降については、引き続きエンゲージメント向上のための施策を継続する一方で、健全な人員流動を考慮して退職率を5%から10%の範囲内にコントロールしていくことを目標としております。

 

 

 

c. 年間昇給率


2023年度における年間昇給率は11.0%となりました。これは高付加価値の顧客サービスの提供や、後に述べる検定制度による従業員スキルの上昇が寄与したものと考えています。

IT業界平均の年間昇給率が数%といわれる中、継続的に年収が上がっていくことは従業員の心理的安全性を高めると同時に、採用市場における訴求強化にもつながると考えております。

昇給率自体は結果指標であるため目標値の設定は行っていませんが、今後も10%前後を目安として取り組んでまいります。

 

 

d. トップガン検定合格者数

当社では「従業員が自分自身で学習する目的を見つけ、会社はその目的を達成するための場を提供する」という考え方に基づいて、当社独自のキャリアUP制度「トップガン」を中心とした各種検定を作成しております。

2023年度のトップガン検定合格者数は519人となりました。検定受検は強制するものではなく、自主性をもって取り組むものとしておりますが、社内での認知活動や従業員に対する動機付けを強化した結果、2022年度を大きく上回る受検者数、合格者数となりました。また、これが単価上昇・年収上昇にも寄与しております。

 

検定合格者数については今後も目標は定めないものの、重要指標として注視してまいります。

 

※トップガン検定合格者数は2020年度より集計しております。

 

 

 

 

③ 戦略

サステナビリティに関する重要な指標に対し、目標達成のために多くの施策に取り組んでおります。これらの施策のうち、現在重点的に取り組んでいるものの一例は以下のとおりであります。

 

a. エンジニア採用と人材の多様性の確保

当社グループでは日本一のITエンジニアが集まり、やりがいを感じる会社を目指して、業績拡大により雇用を生み出すこと、そして自社グループにおける採用力を強化することに注力しています。


現在国内のITエンジニアは108万人といわれる中、ITエンジニアがどのようにIT業界内外を移動するのかを考え、それぞれに対して打ち手を講じています。具体的には以下3つが重要なポイントであると考えております。

(ア) 新たに『業界へのエントリーを増やす』こと

(イ) キャリア人材がさらに活躍するために『中途採用を増やす』こと

(ウ) 『魅力的な環境を作り、業界から去る人を減らす』こと

 

業界へのエントリーを増やすために、主に新卒・IT業界未経験者の採用を進めております。特にいわゆる第二新卒と呼ばれる若手人材の採用を積極的に行っており、未経験からでも素養を見極める仕組みである「CAT検定」や、市場価値が評価に直結する育成・検定制度を開発しています。未経験者が新たな領域にチャレンジし、成長・活躍することが、当社グループ発展の一翼を担っております。


 

また、経験を積んだIT人材がさらに活躍するために、当社グループでは中途採用にも投資を続け、応募数は年々増加を続けています。さらなる採用力強化のため、自社における強み、働きやすい環境、他社との差別化ポイントを見直し、これまで以上に採用ターゲット拡大に踏み切りました。とくに外国籍エンジニアや女性エンジニアの採用は将来の1万人採用に向けて必須であると考えているため、採用力強化と同時に社内における働きやすい環境づくりにも注力し、採用のすそ野が広がりつつあります。

また障がい者雇用についても継続した取り組みにより、年間を通じて法定雇用率を上回る人員在籍人数を目標としております。


 

b. 社内エンゲージメントの向上

当社の人事施策は、社内エンゲージメントを高め、人員流出を抑えるため、個に着目した『従業員一人一人に着目した情報収集』と、組織に着目した『それを基にした制度設計・施策遂行』で成り立っています。


 

あ)「個」に対する情報収集と「組織」に対する施策選択

当社グループでは、従業員が自社で働いて幸せであると感じ続けることがエンゲージメントの原点であると考えています。その構成要素の3本柱として『給与』『やりがい』『働く仲間』を設定し、これに関する450項目に及ぶ情報を収集・分析して仕事に集中できる環境を整えています。また「個」の集合体である「組織」の状況が見えてくることで、会社として重点的に取り組む施策を選択しています。

 

例として年代・年収帯ごとに「何を大事にしているか」の調査により、年代・年収帯が上がるにしたがって、やりがい重視の傾向が見られました。


今後当社グループが拡大し、従業員のさらなる多様化が進む中で、こうした情報を活かしながら重点施策の選択を行っています。

 


 

い)評価を通じた人的資本価値の最大化

人的資本価値を最大化させる仕組みの一つが、年に2回行われる「評価会議」です。

「評価会議」では、社長をはじめ、管掌役員が従業員ひとりひとりの成果だけではなく、「個」を徹底的に把握した上で、全員の評価を行っています。またそれを実現可能とする社内インフラとして、独自人事システム「ヒトログ」を使用し、従業員ごとに上述の「給与」「やりがい」「働く仲間」の3本柱に関する450項目に及ぶ情報を管理しています。

それにより「個」の集合体である「組織」のポテンシャル、課題の把握が可能となり、即時に改善を起こせる仕組みとなっています。結果として従業員の適切な評価が行われ、高い年間昇給率を維持・継続することが可能となっています。


 

 

c. 市場価値と直結した育成制度

当社の育成制度は、「従業員が自分自身で学習する目的を見つけ、会社はその目的を達成するための場を提供する」という考え方に基づいて設計されています。そして、“業務を分解して標準化する”という当社の強みを活かし、最速で上位職を目指せる当社独自のキャリアUP制度「トップガン」を設置しています。これは市場価値=単価と直結しており、自らキャリアを形成できる仕組みです。

この仕組みを最大限活用するため、検定作成や業務分解のプロ集団「能力開発部」を設置し、当社の業務拡大に合わせて検定制度自体も発展を続けています。検定受検は強制するものではなく、自主性をもって取り組むものとしておりますが、社内での認知活動や従業員に対する動機付けを強化した結果、受検者数も着実に増加をし、単価UP及び自身の評価UPにつなげています。


 

 

3 【事業等のリスク】

経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 

当社グループは、これらリスク要因を認識した上で、その発生自体の回避、あるいは発生した場合の対応に努める方針でありますが、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、予見しがたいリスク要因も存在するため、投資判断については、本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)市場の動向について

リスクの内容

当社グループは、ソフトウェアテストサービスを中心とした事業展開を図っております。この当社グループが提供しているソフトウェアテストのアウトソース市場は、ソフトウェア開発会社の品質意識の高まりやIT人材不足等の社会的要請を背景に拡大傾向にあり、当社グループは、今後もこの傾向は継続するものと見込んでおります。

ソフトウェアテストはソフトウェア開発工程においても重要な役割を占めており、その性質上大きく景気変動の影響を受ける可能性は低いと考えておりますが、当社グループの期待どおりにソフトウェアテストのアウトソース市場が拡大しなかった場合や、国内外の景気動向や為替市場の急激な変動等により、顧客企業においてIT投資が大きく抑制された場合には、当社グループの事業の成長に影響し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

景気動向の悪化による影響を軽減するため、特定の業種・業界の顧客に依存することが無いよう、業界を問わず幅広く顧客開拓を進めております。また、ソフトウェアテストサービスで開拓した顧客に対して、当社グループ商材のクロスセルを行うことで、ソフトウェアテスト以外のIT業界関連市場への対応力を強化してまいります。

 

 

(2) 人材の確保について

リスクの内容

当社グループにおいては、人材採用が重要なキーファクターとなります。日本のITエンジニア人口が100万人程度に留まる中、IT投資額の拡大が進んでいることから、IT業界における求人倍率は他の業界では見られない11倍という高い水準になっております。当社グループでは、採用を加速するために独自に作成した、各種業務に必要な能力を図る検定試験や、非IT人材からの採用、離職率低下施策、協力会社との連携を強化することで、十分な人材の確保に努めております。

しかしながら、競争の激化や何らかの理由で業務上必要とされる十分なエンジニアを確保することができなかった場合には、円滑なサービス提供や積極的な受注活動が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

高水準のスキルを有した従業員を安定的に確保するため、採用担当者を中心とした人事部門の体制強化、市場価値を意識した競争力のある給与水準の確保、転職顕在層に留まらない、転職潜在層に対するアプローチの強化等の取り組みを行っております。

また、離職率の低下に向けて、従業員のエンゲージメント状況を定点観測し、発見された課題に対して施策を講じ、改善に努めているほか、グループを含めた様々なキャリア形成を支援する取り組みを行っております。

その他、従業員以外にも技術力の高いビジネスパートナーを多数確保するため、エンジニアプラットフォーム等を利用し、各ビジネスパートナーとの連携体制を構築しております。

 

 

 

(3) 赤字プロジェクトの発生防止について

リスクの内容

当社グループでは、業務委託を中心とした契約形態でサービスを提供しており、基幹事業であるソフトウェアテストサービスの実施にあたっては、顧客企業に対して、ソフトウェアテストサービスはソフトウェア等に含まれる不具合等の全てを発見することを保証するものではなく、また、精算条件についても十分説明するよう努めております。

また、業務内容を問わず、契約上、損害賠償責任についても一定の免責条項等を設定することを方針としております。

しかしながら、何らかの事情により顧客企業とのコミュニケーションが十分に実施されず業務の遂行に問題が生じることで損害賠償責任の追及を受け、賠償責任を負うこととなった場合には、プロジェクトが赤字となり当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

契約に際しては、顧客企業と締結前に十分な擦り合わせを行い取引内容に関する認識を合わせるとともに、毎週実施している業績経営会議にて進行中の主要プロジェクトの進捗を確認し、トラブルの発生防止に努めております。

 

 

(4) 機密情報の漏洩について

リスクの内容

当社グループの提供するサービスにおいては、顧客企業よりソフトウェア等の開発に関する重要な機密情報をお預かりしております。機密情報の漏洩を防止するため、様々な対策を実施しておりますが、何らかの理由により機密情報や個人情報が外部に漏洩した場合には、当社グループへの損害賠償責任の追及や社会的信用の喪失等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

当社グループでは機密情報の漏洩リスクに対応すべく、従業員等と秘密保持契約を締結しているほか、従業員が利用する端末には、データの暗号化、アクセス制限/ログの取得監視、各種システムに対するID管理システム(多要素認証含む)を導入することで、在宅も含めたデータの保全に努めております。特に機密性の高い業務においては、指紋認証システムによる入退室管理、監視カメラによる24時間365日の監視等、様々な漏洩防止施策を講じております。また、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である「ISO27001」(ISMS)の認証を取得し、情報の適正な取扱いと厳格な管理を行っております。

その他、機密情報の取扱いに関するeラーニング等による従業員教育を継続的に実施しており、軽微な事象が発生した場合についても、コンプライアンス委員会、情報セキュリティ委員会を通じて周知徹底し、再発の防止に努めております。

 

 

(5) 社員による不正

リスクの内容

当社グループの事業拡大に伴い、役職員数は年々増加していることから、役職員等の内部関係者による贈収賄・横領・インサイダー取引等の不正行為が発生しないよう、コンプライアンス関連規程を制定するとともに、当社グループの役職員等が遵守すべき法令・ルールについてeラーニングによる啓発等を継続的に行っております。

しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合や、事業の急速な拡大により不正行為を適時に発見するための内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

上記施策のほか、グループ各社において内部通報制度であるホットラインの設置等を行い、法令遵守違反・役職員等による不正行為、不祥事等を早期に発見することに努めるとともに、内部統制構築を担当する専門部署を設置し、当社グループ全体の内部管理体制の構築を図っております。

 

 

 

(6) ソフトウェアテスト・ソフトウェア開発事業における法規制について

リスクの内容

当社グループのソフトウェアテスト及びソフトウェア開発業務は、顧客企業との間で締結する業務委託契約に基づき、準委任または請負の形態により提供されております。

業務委託契約は、派遣契約と異なり、労働者の業務遂行に係る指揮命令が雇用主である当社グループに帰属していますが、契約形態を業務委託契約としながら、実質的に顧客企業から業務従事者に対して指揮命令が行われる、偽装請負の問題が社会的にも取り上げられています。

偽装請負は職業安定法や労働基準法に抵触するものであるため、当社グループが顧客企業と業務委託契約を締結する場合、当社等の従業員が顧客企業構内にて業務を行う必要が生じたとしても、必ず管理責任者を設置し、従業員への指揮命令を当該管理責任者が行うこととする体制をとっております。

しかしながら、行政当局より偽装請負の問題を指摘され、業務停止等の処分を受けることとなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

当社の商流において偽装請負が疑われる業務指示が行われていないか定期的に調査を行い、偽装請負の防止に取り組んでおります。また、当社グループの従業員に対して、偽装請負の防止を含めた法令遵守に関するeラーニングを継続的に実施しているほか、当社グループにおけるコンプライアンス違反の撲滅を重点テーマとするコンプライアンス委員会を設置し、各種法令への遵守に向けた社員教育及び体制整備に努めております。

 

 

(7) 新規事業展開について

リスクの内容

当社グループは、「新しい価値の創造」を目指し、世界中で通用するサービスを創造することを企業理念に掲げており、ソフトウェアテスト以外の領域においても積極的な事業展開を行い、新しい価値を創造する企業としてのブランドを醸成していくことが重要な課題であると認識しております。

こうした課題に対応するため、収益の柱としてのソフトウェアテストサービスを拡大させる一方で、既存事業との関連性、収益性、社会性、従業員の士気向上への影響等を考慮した上で、一定の割合を定めて新規事業に積極的に投資しております。

しかしながら、これらの活動は不確定要素が多く、事業計画を達成できなかった場合は、それまでの投資負担が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

新規事業展開に関しましては、リスクを最小化すべくスモールスタートでのトライアルを前提とし、既存事業との関連性、収益性等を中心に十分に検討を行ったうえで実施しております。

 

 

 

(8) M&A及びマイノリティ出資について

リスクの内容

当社グループは、サービス提供力の強化、及び新たな事業領域への展開等を目的として、M&Aを積極的に推進しております。また、強いサービスを持つ各業界の注目企業へのマイノリティ出資を通した業務提携により「売れるサービス作りといえばSHIFT」の実績を積み上げております。

M&Aによる事業展開やマイノリティ出資による業務提携においては、当社グループが当初想定したシナジーや事業拡大等の効果が得られない可能性があることに加えて、新規事業領域に関しては、M&Aや業務提携によりその事業固有のリスク要因が加わる可能性があります。

これらに加えて、当社グループ参画後または出資後の業績悪化に伴い、のれん、顧客関連資産又は投資有価証券の減損処理が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

M&Aやマイノリティ出資による業務提携を積極的に推進するにあたって、対象企業の財務内容や契約関係等について、弁護士・税理士・公認会計士等の外部専門家の助言を含めたデューデリジェンスを実施し、その結果を鑑みて取締役会において十分な検討を実施しております。

投資後の子会社につきましては、グループ業績会議を週次開催することにより、毎月の業績についてモニタリングを実施し、当社取締役会に報告しております。モニタリングの結果、予算達成状況が芳しくない会社につきましては、直ちにグループとしての対応策を実施しております。

また、出資先につきましては、取締役会へのオブザーバーとしての参加等により、業績のモニタリングに関する体制の強化を図ってまいります。

 

 

(9) 代表者への依存について

リスクの内容

当社代表取締役社長である丹下大は、当社グループの創業者であり、創業以来の最高経営責任者であり、当社グループの事業運営における事業戦略の策定や業界における人脈の活用等に関して、重要な役割を果たしております。

当社グループは、同氏への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成、採用を図っておりますが、現時点において同氏に対する依存度は高い状況にあると考えております。

今後において、何らかの理由により同氏の当社グループにおける業務遂行の継続が困難となった場合、当社グループの事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。

発生可能性

影響度

対応策

上記対応策のほか、他社にて経営経験を有する者を常勤の業務執行取締役とすることで、業務執行に関する代表者への依存度を軽減させております。また、指名委員会の助言を受け豊富な経験を有する社外取締役を招聘することにより、取締役会の体制強化を図っております。

 

 

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、2020年より行われていた新型コロナウイルス感染症拡大防止のための社会経済活動の制約がほぼ解消され、各種政策の効果もあり、国内経済は緩やかに回復しております。

一方で、世界的な金融引き締めに伴う影響や海外景気の下振れなどもあり国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いております。

当社グループは、様々な業界のお客様にサービスを提供しており、特定の業種業態に依存した構造ではないため、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために行われていた社会経済活動の制約やその解除に伴った業績への影響は限定的なものとなっており、この傾向は続くものと予想しております。

当社グループがサービスを提供するソフトウェア関連市場においては、「2025年の崖」(複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に想定される国際競争力の低下や我が国経済の停滞など)が迫りくる中で、産業界全体に変革を起こすDX(デジタル・トランスフォーメーション)という概念が浸透し続けております。その中で、既存システムをクラウド環境などへ移行を図ることでコスト削減を実現する「守りのDX」とITを駆使して新ビジネスを立ち上げる「攻めのDX」の両方に対し、サービス提供が出来る人材の確保や育成、再教育(リスキリング)が重要になると考えております。

また、リモートワークの進展により、ネットワークやアプリケーションを中心として社会全体におけるセキュリティ領域への注目が集まる中、マルウェアへの感染やソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃等によるセキュリティリスクの顕在化が進み、その重要性は一層高まってきております。

こうした経営環境の中、当社グループでは売上高1,000億円企業に向けた成長戦略「SHIFT1000 -シフトワンサウザンド-」を掲げており、その実現に向け、引き続き営業力の強化による顧客基盤の拡大、構造化・数式化され科学されたM&A戦略の実現、IT業界の構造変化に合わせたサービス提供力の向上、多様な人材獲得手法の展開を重点課題として取り組んでおります。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

(資産)

当連結会計年度末における資産については、前連結会計年度末に比べ9,300百万円増加し、49,530百万円となりました。これは主に、借入等により現金及び預金が4,669百万円、売上増加により受取手形、売掛金及び契約資産が3,067百万円、株式取得によりのれんが2,508百万円、本社移転に伴い敷金及び保証金が1,187百万円増加したこと等によるものであります。他方、上場株式の売却、市場価格のない株式についての評価損の計上等により投資有価証券が4,388百万円減少しております。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債につきましては、前連結会計年度末と比べ5,728百万円増加し、19,951百万円となりました。これは主に、M&A資金及び運転資金の確保を目的とした新規借入により短期借入金が2,450百万円、未払法人税等及び未払消費税等がそれぞれ1,284百万円910百万円、業務拡大に伴う新規採用の結果として人件費が増加したこと等により未払費用が1,035百万円増加したこと等によるものであります。他方、約定弁済等のため長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,099百万円減少しております。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末と比べ3,571百万円増加し、29,578百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が6,245百万円増加したこと等によるものであります。他方、株式付与ESOP信託に充当するための自己株式の取得等により純資産の部から控除される自己株式が1,985百万円増加しております。

 

 

b.経営成績

当連結会計年度の売上高は88,030百万円(前年同期比35.7%増)、営業利益は11,565百万円(前年同期比67.3%増)、経常利益は12,000百万円(前年同期比58.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,245百万円(前年同期比25.6%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントを従来の「エンタープライズ市場」及び「エンターテインメント市場」から、「ソフトウェアテスト関連サービス」、「ソフトウェア開発関連サービス」及び「その他近接サービス」に変更しております。このため、前連結会計年度との比較については、セグメント変更後の数値に組み替えて行っております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

(ソフトウェアテスト関連サービス)

ソフトウェアテスト関連サービスでは、主にソフトウェアテスト・品質保証、コンサルティング・PMO、カスタマーサポート、セキュリティといったサービスを提供しております。

当連結会計年度では、既存顧客に対する顧客目線での提案の徹底により、顧客月額売上単価が上昇した結果、当連結会計年度のソフトウェアテスト関連サービスの売上高は58,285百万円(前年同期比39.1%増)、営業利益は14,511百万円(前年同期比53.9%増)となりました。

 

(ソフトウェア開発関連サービス)

ソフトウェア開発関連サービスでは、主にシステム開発、システム性能改善、IT戦略策定、システム企画・設計、エンジニアマッチングプラットフォーム、データ分析などのソフトウェア開発プロセスに直接的に関与するサービスを提供しております。

当連結会計年度では、順調なエンジニア採用及びグループ会社間の連携強化によって、当連結会計年度のソフトウェア開発関連サービスの売上高は27,089百万円(前年同期比36.2%増)、営業利益は1,933百万円(前年同期比69.6%増)となりました。

 

(その他近接サービス)

その他近接サービスでは、主にWeb企画制作、マーケティング、キッティング、クラウドサービス、ローカライズ、M&A/PMI(Post Merger Integration)など、ソフトウェア開発と近接するマーケットで、当社の既存事業とは異なるビジネスモデルに基づくサービスを提供しております。

当連結会計年度では、売上高は堅調に推移したものの、一部の連結子会社において積極的な設備投資を行った結果、当連結会計年度のその他近接サービスの売上高は6,457百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は338百万円(前年同期比37.9%減)となりました。

 

 

<セグメント別売上高>

セグメントの名称

2022年8月

前連結会計年度

2023年8月

当連結会計年度

前連結会計年度比

金額

構成比

金額

構成比

金額

増減率

ソフトウェアテスト関連サービス

百万円

百万円

百万円

41,893

61.8

58,285

63.5

16,392

39.1

ソフトウェア開発関連サービス

19,884

29.3

27,089

29.5

7,204

36.2

その他近接サービス

6,069

8.9

6,457

7.0

388

6.4

セグメント売上高合計

67,847

100.0

91,832

100.0

23,985

35.4

セグメント間の内部売上高

△2,974

△3,801

△827

27.8

合計

64,873

88,030

23,157

35.7

 

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前連結会計年度末より4,652百万円増加した結果、17,551百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動によるキャッシュ・フローは10,248百万円の収入(前年同期は7,392百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権の増加2,459百万円や法人税等の支払額2,789百万円等の資金の減少要因があったものの、税金等調整前当期純利益の計上10,153百万円、投資有価証券評価損の計上1,701百万円、のれん償却額1,028百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動によるキャッシュ・フローは3,802百万円の支出(前年同期は5,605百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入2,490百万円等の資金の増加要因があったものの、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,864百万円、敷金の差入による支出1,184百万円、有形固定資産の取得による支出1,145百万円、事業譲受による支出1,000百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動によるキャッシュ・フローは1,797百万円の支出(前年同期は3,082百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額2,445百万円等の資金の増加要因があったものの、自己株式の取得による支出2,001百万円や長期借入金の返済による支出1,252百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

該当事項はありません。

 

b.受注実績

当社グループの提供するサービスは、受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ一致するため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

ソフトウェアテスト関連サービス

58,285

39.1

ソフトウェア開発関連サービス

27,089

36.2

その他近接サービス

6,457

6.4

セグメント売上高合計

91,832

35.4

セグメント間の内部売上高

△3,801

27.8

合計

88,030

35.7

 

 

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

2.当連結会計年度において、販売実績に著しい増加がありました。この増加の内容は、① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績に記載のとおりであります。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループにおける経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

当連結会計年度の連結業績は、売上高成長を伴った業績予想値という目標のなか、売上高、売上総利益、営業利益の各水準は、目標値に対して達成いたしました。また、顧客単価、顧客数、エンジニア単価、エンジニア数なども引き続き堅調に増加・拡大しております。

 

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、88,030百万円となり、前連結会計年度に比べ23,157百万円増加(前年同期比35.7%増)となりました。これは、営業活動の強化及びサービスラインナップの充実を通じて、クロスセルが進捗したことで、顧客に対するサービス提供の幅、量ともに広がっております。これにより、顧客月額売上単価及び月間取引顧客数ともに増加し、売上高の増加につながっております。

なお、当連結会計年度における顧客月額売上単価及び顧客数並びに2017年8月期からの四半期ごとの推移は以下のとおりであります。

 


 

顧客月間売上単価及び月間取引顧客数の算出方法は、以下のとおりであります。なお、これらの計算における売上高には、顧客単価や顧客数をKPIとして業績を管理することが適切ではないと認められる一部の事業(ライセンス販売や教育サービス等)に係る売上高を含めておりません。

 

(ア) 顧客月間売上単価(単体)

顧客月額売上単価(単体)=

単体売上高

単体顧客数(合計)

 

 

単体売上高

売上高と、売上計上予定額(稼働は開始しているが検収前のため翌月以降に計上される予定の売上高)を当月の稼働の実績に基づいて月別に按分した額を、四半期で合計した数値

単体顧客数(合計)

売上高を計上した顧客数と、売上高を計上していないが稼働があった顧客数を四半期で合計した数値

 

 

(イ) 顧客月間売上単価(連結)

顧客月額売上単価(連結)=

単体売上高+連結子会社売上高

単体顧客数(合計)+連結子会社顧客数(合計)

 

 

単体売上高

上記(ア)に記載のとおり

連結子会社売上高

月次の売上高を四半期で合計した数値

単体顧客数(合計)

上記(ア)に記載のとおり

連結子会社顧客数(合計)

月次の売上高を計上した顧客数を四半期で合計した数値

 

 

(ウ) 月間取引顧客数

月間取引顧客数=単体顧客数(平均)+連結子会社顧客数(平均)

 

単体顧客数(平均)

その月に売上高を計上した顧客の数と、その月に売上高を計上していないが稼働があった顧客の数を合計し、四半期で平均した数値

連結子会社顧客数(平均)

その月に売上高を計上した顧客の数を四半期で平均した数値

 

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は58,086百万円となり、前連結会計年度に比べ14,313百万円増加(前年同期比32.7%増)し、また、売上総利益は29,944百万円となり、前連結会計年度に比べ8,844百万円の増加(前年同期比41.9%増)となりました。売上総利益率については、当連結会計年度で34.0%となり、前連結会計年度32.5%に対して1.5ポイント向上いたしました。

当社グループでは、「SHIFT1000-シフトワンサウザンド-」において、2024年8月期までにエンジニア数10,000人を目標として掲げておりました。この目標に対して、当連結会計年度末時点では、10,676人(全社共通部門に所属する従業員数を除き、雇用契約を締結しない協業パートナー及び有期契約雇用者の雇用契約が有効な人員数を含む)のエンジニア数となり、1年前倒しでのエンジニア数10,000人を達成しております。これは、在宅勤務の拡充、首都圏以外の全国各地での採用の活発化などの各種施策を推し進めるとともに、M&Aによって多くの会社がSHIFTグループに参画した結果であります。

また、エンジニア数の増加にあわせて、売上原価に含まれるエンジニアの労務費も増加しております。これには、人員数の増加に伴うものに加えて、エンジニアの給与の上昇によるものも含まれております。当社グループでは、エンジニアの給与は、エンジニアが顧客に対して提供できるサービスのレベル、すなわち顧客から受け取ることができる売上単価に連動しており、エンジニア単価という指標を用いて実績を管理しております。当連結会計年度では、連結、単体ともエンジニア単価は前連結会計年度に比し上昇しております。

なお、当連結会計年度におけるエンジニア単価及びエンジニア数並びに2017年8月期からの四半期ごとの推移は以下のとおりであります。


 

エンジニア単価及びエンジニア数推移の算出方法は以下のとおりであります。なお、これらの計算における売上高には、エンジニア単価として業績を管理することが適切ではないと認められる一部の事業(ライセンス販売や教育サービス等)に係る売上高を含めておりません。

 

(ア) エンジニア単価(単体)

エンジニア単価(単体)=

単体売上高

単体エンジニア数

 

 

単体売上高

エンジニアが稼働しない売上高を除く売上高

単体エンジニア数

売上を計上した案件に係る稼働があったエンジニアの稼働時間と、その管理に携わった人員の稼働時間を合計し、人月換算した数値

 

 

(イ) エンジニア単価(連結)

エンジニア単価(連結)=

単体売上高+連結子会社売上高

単体エンジニア数+連結子会社エンジニア数

 

 

単体売上高

上記(ア)に記載のとおり

連結子会社売上高

月次の売上高を四半期で合計した売上高

単体エンジニア数

上記(ア)に記載のとおり

連結子会社エンジニア数

月次の所属エンジニア数を四半期で合計した数値

 

 

(ウ) エンジニア数推移

エンジニア数推移におけるエンジニア数は、四半期末時点において、雇用契約が締結されている当社グループの正社員、契約社員及びアルバイトの所属人数並びに協力会社の従業員契約者数の合算数値であります。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は18,378百万円となり、前連結会計年度に比べ4,192百万円の増加(前年同期比29.6%増)となりました。これは、前述の採用活発化の施策に伴い、採用費は4,048百万円(前連結会計年度3,775百万円)となり、273百万円増加(前年同期比7.3%増)しました。また、2016年より継続的に実施してきたM&Aの結果として、のれん残高が増加しております。当連結会計年度では、のれん償却額を1,028百万円計上しており、前連結会計年度に比べ135百万円増加(前年同期比15.2%増)いたしました。販売費及び一般管理費の増加は、当社グループの今後の成長のための積極的な投資の結果であり、今後もこの成長のための投資を継続する予定であります。

この結果、営業利益は11,565百万円となり、前連結会計年度に比べ4,651百万円の増加(前年同期比67.3%増)となりました。営業利益率については、当連結会計年度で13.1%となり、前連結会計年度10.7%に対して2.4ポイント向上いたしました。これは、前述の売上総利益率向上による利益の確保ができたためであります。

なお、当社グループでは、販売費及び一般管理費を「戦略コスト」と「運用コスト」に分類しております。「戦略コスト」は将来の成長のために必要な投資のことを指し、上述の顧客数を増加させるために必要な営業活動に要する費用、エンジニア数を増加させるために必要な採用のための費用、エンジニア単価を向上させることに寄与するエンジニアに対する教育のための費用が含まれます。「運用コスト」は、「戦略コスト」に含まれない販売費及び一般管理費全般を指します。当連結会計年度の戦略コストと運用コストの売上高に対する割合は以下のとおりであり、成長のための投資である戦略コストの比重を高めるとともに、運用コストの効率的な活用が進んでいると考えております。

 

2019年8月期

2020年8月期

2021年8月期

2022年8月期

2023年8月期

売上総利益率

31.8%

31.2%

30.2%

32.5%

34.0%

販管費比率

23.9%

23.0%

21.6%

21.9%

20.9%

 

うち戦略コスト

11.7%

12.3%

12.2%

13.4%

13.3%

 

うち運用コスト

12.2%

10.6%

9.4%

8.5%

7.6%

営業利益率

7.9%

8.2%

8.7%

10.7%

13.1%

 

 

(経常利益)

当連結会計年度において、受取配当金113百万円及び助成金収入326百万円を含め営業外収益を477百万円計上いたしました。一方で営業外費用を41百万円計上いたしました。この結果、経常利益は12,000百万円となり、前連結会計年度に比べ4,447百万円の増加(前年同期比58.9%増)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度において、上場株式の売却を行ったことから投資有価証券売却益416百万円及び投資有価証券売却損562百万円を計上しております。また、投資有価証券評価損を1,701百万円計上しております。これらの結果、税金等調整前当期純利益は10,153百万円(前年同期比36.1%増)となり、法人税等が3,667百万円非支配株主に帰属する当期純利益が239百万円計上された結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6,245百万円(前年同期比25.6%増)となりました。

 

b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容及び資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、中長期的に持続的な成長を図るため、従業員等の採用にかかる費用や人件費等の売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用への資金需要があります。

当連結会計年度における資金の主な増減要因については、「第2 事業の概況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しておりますが、M&A資金や経常的な運転資金、事業規模拡大による設備投資等につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により調達された資金を財源としております。また、機動的な資金調達及び資本効率の改善のため、当社グループ全体で総額23,350百万円を限度とした当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」という企業理念のもと、持続的に社会課題を解決する会社としての成長を目指しております。その実現のマイルストーンとして売上高目標を設定しており、具体的な指標として、2023年8月期から2024年8月期に売上高1,000億円の達成を目指す「SHIFT1000」、2026年8月期から2027年8月期に売上高2,000億円を目指す「SHIFT2000」や、2028年8月期から2030年8月期に売上高3,000億円を目指す「SHIFT3000」を掲げ、企業理念の実現と企業価値の最大化を図ってまいります。なお、当連結会計年度における売上高成長を伴った業績予想値、実績値及び達成率は以下のとおりであり、また、顧客単価、顧客数、エンジニア単価、エンジニア数なども引き続き堅調に増加・拡大をしております。

 

 

 

売上高成長を伴った

業績予想値(百万円)

実績値(百万円)

達成率(%)

売上高

87,000

88,030

101.2

営業利益

9,400

11,565

123.0

経常利益

9,500

12,000

126.3

親会社株主に帰属する当期純利益

6,300

6,245

99.1

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

1.EQIQ株式会社のバイリンガル人材紹介事業の吸収分割

当社は、2023年3月10日開催の取締役会において、EQIQ株式会社のバイリンガル人材紹介事業を承継する吸収分割契約を締結することを決議し、同日付で吸収分割契約を締結いたしました。

(1) 会社分割の目的

SHIFTグループが支援している顧客のDX案件の中には、多言語対応が必要なものも数多く存在し、マルチナショナルな環境で活躍できる人材の需要が、SHIFTグループにおいて高まりつつあります。EQIQ株式会社のバイリンガル人材紹介事業がSHIFTグループに参画することで、ブリッジエンジニア(英語などの異なる言語や文化を持つプロジェクトメンバーがより生産的に業務を推進できるよう、メンバーマネジメントをすることを主な業務とするエンジニア)やバイリンガルエンジニア、高い需要はあるが市場に多く存在しない人材に関するSHIFTグループの採用力を強化していくことができると考えているため吸収分割契約を締結いたしました。 

(2) 会社分割の方法

当社を吸収分割承継会社とし、EQIQ株式会社を吸収分割会社とする吸収分割

(3) 会社分割の期日

2023年5月1日

(4) 会社分割に係る割当の内容

会社分割の対価として、SHIFTはEQIQ株式会社に金銭を交付しております。

(5) 会社分割に係る割当の内容の根拠等

会社分割の対価として、SHIFTが交付する金銭の算定については、承継する資産及び負債の時価相当額や当該事業の業績動向を踏まえ、第三者算定機関である株式会社フォーバリーが、ディスカウンテッド・キャッシュフロー法及び類似業種比較法を用いて算定した事業価値の結果に基づき、EQIQ株式会社との協議及び交渉のうえで決定しております。

(6) 会社分割において承継した資産及び負債

バイリンガル人材紹介事業に係る契約上の地位その他の権利義務のうち、吸収分割契約において定めるものを承継いたしました。

(7) 吸収分割承継会社の概要(2023年8月31日現在)

名称

株式会社SHIFT

代表者

代表取締役 丹下 大

住所

東京都港区麻布台二丁目4番5号 メソニック39MTビル

資本金

11百万円

事業内容

ソフトウェアテストを中心とするソフトウェア品質保証サービス全般

 

 

2.当社のバイリンガル人材紹介事業の会社分割

当社は、2023年6月22日開催の取締役会において、バイリンガル人材紹介事業を当社の連結子会社である株式会社SHIFTグロース・キャピタルに吸収分割により承継する決議を行い、同日付で株式会社SHIFTグロース・キャピタルと吸収分割に関する契約を締結いたしました。

同時に、株式会社SHIFTグロース・キャピタルは、承継予定のバイリンガル人材紹介事業を当社の連結子会社であるW&C株式会社に吸収分割にて事業承継することを決定いたしました。なお、事業承継と同時にW&C株式会社は、Build Plus株式会社に社名変更しております。

これら一連の吸収分割の概要は、以下のとおりであります。

(1) 会社分割の目的

バイリンガル人材紹介事業は、SHIFTグループとして主に展開するIT関連サービスとは異なり、採用/人事活動の強化を主としております。そのため、バイリンガル人材紹介事業を行うことを目的として設立されたW&C株式会社に事業を承継させ、ブリッジエンジニア(英語などの異なる言語や文化を持つプロジェクトメンバーがより生産的に業務を推進できるよう、メンバーマネジメントをすることを主な業務とするエンジニア)やバイリンガルエンジニアといった高い需要はあるが市場に多く存在しない人材に関する当社グループの採用力を強化してまいります。

(2) 会社分割の方法

当社のバイリンガル人材紹介事業を株式会社SHIFTグロース・キャピタルに承継させる吸収分割及び、同事業を株式会社SHIFTグロース・キャピタルからW&C株式会社に承継させる吸収分割といたします。

(3) 会社分割の期日

2023年9月1日

(4) 分割に際して発行する株式及び割当

これら一連の会社分割は、当社と完全子会社である株式会社SHIFTグロース・キャピタル及びW&C株式会社との間で行われるため、これらの会社分割に際して株式の割当、その他対価の交付は行いません。

(5) 割当株式数の算定根拠

該当事項はありません。

(6) 吸収分割において承継する権利義務

バイリンガル人材紹介事業に係る契約上の地位その他の権利義務のうち、吸収分割契約において定めるものを承継いたします。

(7) 吸収分割承継会社の概要(2023年8月31日現在)

名称

株式会社SHIFTグロース・キャピタル

W&C株式会社

代表者

代表取締役 服部 太一

代表取締役 棚田 純大

住所

東京都港区麻布台二丁目4番5号 メソニック39MTビル

東京都港区麻布台二丁目4番5号 メソニック39MTビル

資本金

10百万円

70百万円

事業内容

M&Aの実行業務

投資先の管理運営、PMI業務

その他上記に付帯する業務

バイリンガル人材紹介事業

 

 

 

6 【研究開発活動】

当連結会計年度において、当社並びにソフトウェア開発関連サービスセグメント及びその他近接サービスセグメントに属する一部の連結子会社で、当社グループで利用する目的のソフトウェアの制作を行っております。この制作に要した支出のうち、ソフトウェアとして無形固定資産に計上できないと判断した部分について、研究開発費として計上しております。

当連結会計年度における研究開発費の総額は27百万円であり、うちソフトウェアテスト関連サービスセグメントで10百万円、ソフトウェア開発関連サービスセグメントで15百万円、その他近接サービスセグメントで0百万円を計上しております。