第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は、基本理念として、以下の内容を掲げています。

1.技術は究極を目指し

2.競争と協調を尊び

3.技術注力企業として社会に貢献する

当社は、お客様が技術的に困られている部分に対して解決の手法を提供することで存在の価値を顕現してきました。技術的に困るということは一般に知られていない技術が必要であるということですから、その解決に向けては過去の手法を探すのではなく、問題の本質的な部分を検討することを特に重視して、その解決に向けて現段階で考えうる最良の技術要素を選択できることを意図しています。

一般的に解決しがたい問題は、当然当社にとっても難しい課題となりますが、社内では、時には競い合いながら、時には協力しながら課題に対峙していきます。

当社は、経済を支える“モノづくり”のなかで、モノづくりの源流である部品加工にこだわっていきます。そしてさまざまな分野で総合メーカーを支えられる企業となるために、先端技術と供給力を持つ「部品加工のリーディングカンパニー」を目指します。

(2)経営戦略等

当社は、「Innovation 2026」と称して、2023年8月期から2026年8月期を期間とする新たな中期事業計画を策定し、基本方針である「革新」をキーワードとしながら、生産手法や管理手法を革新することで永続できる企業を目指すことを目標としております。

中期事業計画の基本的な戦略は、構造的な需要増加に加え政治的な需要増加も見込まれることから、既存顧客の深掘と新規顧客の量産開始で、市場成長を超えるシェア拡大を図ってまいります。

なお、中期事業計画の策定については、当社の主な営業分野である半導体製造装置・FPD製造装置の市場環境の分析に新計画の目標と戦略を織込んだものでありますが、当中期事業計画に関する具体的な内容については2022年6月3日に開示いたしました「中期事業計画の策定及び中期事業計画説明会開催のお知らせ」及び2023年10月6日に開示いたしました「2023年8月期決算 補足資料及び中期事業計画修正資料」をご参照ください。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、中期事業計画「Innovation 2026」を通して、生産手法や管理手法の革新を計る指標として投下資本利益率であるROICを採用し重要な経営指標として位置付けており、同中期事業計画の期間中に資産ベース21%、負債ベース18%を目標としております。なお、当事業年度におけるROICは、資産ベース7.7%、負債ベース5.4%であります。

(4)経営環境

当社の経営環境は、当社の属している市場環境に左右される一面を有しています。主な販売分野である半導体とFPDの市場は景気変動に伴い大幅な需要の変動が起こります。これらの変動に対応するために、新分野の拡大を行うとともに固定費の抑制を主な対応策としております。新分野の拡大につきましては、通常の営業活動に加え、研究開発も積極的に進める方針です。また、固定費の抑制につきましては、需要の変動に対応するため、協力企業の育成と活用を行うことと、社内業務の切り分けと定型化を進め、有期雇用契約社員や派遣社員を活用する方針です。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①競争の激化と受注価格低下

当社の属する業界は中小の同業社が多く、厳しい競争のある業界です。参入障壁の低い案件は競争から価格は低下します。そのような業界のなかで、当社は参入障壁の高い真空パーツへ取り組み受注拡大を狙い、また、独創的な加工手法や徹底的に行う生産性改善手法によりコスト低減を続け市場価格の低下に先回りした対応をしております。しかしながら、保有する技術の陳腐化が進むことから今後も継続的に技術開発を行う必要があります。そのため、当社においてはR&Dの強化と人材育成に注力する方針です。

②「人」に対する取組み

当社は、人の持つ技術力や営業力が最も重要な強みであるため、強みを持つ人材の安定化と育成が重要な課題となっております。しかしながら、継続的に改善が進みながらも、高い能力を持つ人材に頼る部分が多く、時間外労働や休日出勤の偏りが生じております。このような状況から、多様な勤務形態を構成することで個々の負担を減らし、社員満足度の向上と人材の安定化を図り、長期的な人材育成プランを実現していく方針です。

③M&Aスキームの構築

当社は、新規分野の拡大や生産力の確保などの目的でM&Aを進める方針を持っておりますが、対象とする会社に未上場企業が想定されることから当該会社の連結ないし営業譲受のスキーム構築が課題となっております。

これは、一般的に中小規模の未上場企業において内部統制システムが構築されていないことや製造原価の把握が貧弱である場合があります。そのような企業に対し画一的な内部統制の構築や製造原価の把握を強いることは、場合によっては企業風土の破壊や生産性への悪影響を及ぼすことが懸念されます。管理体制の貧弱な企業に対して、どのような管理システムを構築するのか、また、企業風土と収益構造を維持したままでの製造原価把握システムの構築は、今後の中小製造業のM&Aにおいては重要な課題です。これらの課題に対して具体的な案件を進めながら、可能な限り汎用的スキームを構築していく方針です。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)サステナビリティの基本的な考え方

持続可能な社会は、事業の継続と成長に不可欠です。当社は、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指して、以下のサステナビリティ基本方針を定めました。具体的な課題を特定し、課題への取り組みとして施策を継続的に推進しております。

<サステナビリティ基本方針>

1.半導体製造装置やFPD製造装置への部品供給を通じて、情報社会を支える

2.持続可能な社会の実現を目指す

3.誰もが活躍できる環境を整える

4.健全な経営基盤を確立する

なお、サステナビリティ情報の詳細についてはマルマエレポートをご参照ください。

(https://www.marumae.com/sus_report.html)

(2)ガバナンス

気候関連問題をはじめとするサステナビリティ事項は取締役会の諮問を受けたESG委員会が管掌しております。ESG委員は社外取締役を委員長とし、代表取締役社長及び取締役、従業員10名で構成され取締役が積極的に関与する体制となっております。また、同委員会は原則として月に1回開催し、サステナビリティの課題や対策の策定及びその取り組みのモニタリングを行っており、議論内容は月次で取締役会に報告され、取締役会からはフィードバックや指示が与えられております。

(3)戦略

当社は社会と事業への影響を考慮し、9つのマテリアリティを特定しております。これらのマテリアリティは短期・中期・長期の観点から、社会への影響度、事業への財務的影響度及びステークホルダーの関心度を基に評価され、それぞれの課題に対して目標を設定し毎月モニタリングを実施しております。なお、年に一度、外部環境や業績の変化、進捗状況を踏まえてこれらのマテリアリティ及びESG目標を見直しております。

当社が特定したマテリアリティ

1.生産力向上

2.お客様満足度

3.人材戦略

4.気候変動への対応

5.環境負荷の最小化

6.安心安全な職場環境

7.サプライチェーン管理

8.デジタル技術の活用

9.強固なガバナンス体制

当社は、人材に対する施策を最重要課題と位置付けております。安定した事業継続のため、採用の強化と定着率の向上が不可欠であり、これらを達成するため、人材部門及び人材戦略委員会を設立し、組織体制の整備や施策の実施に取り組んでおります。また、既存社員の定着率を向上させるために、働く環境の整備と従業員との対話の促進を進めております。

多様化の推進に関しては、多様な個人のポテンシャルを最大限に引き出すことが、将来の事業強化に繋がるとの考えから、全社での取り組みを強化しております。具体的な課題や対策の議論は、女性社外取締役を委員長とするESG委員会にて行われております。

労働安全については、「安全は全てに優先する」と考えております。大事故は技術や協調、貢献の土台を崩す可能性があるため、各事業所で安全委員会が月に1度開催され、従業員の安全に関わる事象を継続的に議論・改善しております。

気候変動に対する取り組みとして、CO2排出量の削減を進めております。気候変動は取引減少、資金調達、法的リスクなど、財務に影響を及ぼすリスクが伴います。しかし、太陽光発電の需要増加は、当社の太陽電池製造装置の売上向上という機会も生んでいます。これらの詳細については、当社のウェブサイト上で公開されているTCFD(※)及びCDP質問書をご参照ください。

●TCFD:https://www.marumae.com/sus_4.html

●CDP2023 気候変動への回答:https://www.marumae.com/img/sustainability/pdf/2023_k.pdf

※TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース

(4)リスク管理

ESG委員会は、気候関連を含むサステナビリティのリスク管理を管掌しております。同委員会は全社的なリスク管理も担当し、サステナビリティ関連のリスクを組織全体の影響とともに評価及び管理しており、各リスクは、短期・中期・長期の視点から、財務への影響度を定量的に評価しております。特に重要度が高いリスクについては、対応策を策定し、取締役会や関連部署と情報を共有しており、この対応の進捗状況はESG委員会によって継続的にモニタリングされております。リスクの評価は年に1回行われ、その結果は取締役会に報告され、必要な指示を受けております。

(5)指標及び目標

当社は、各マテリアリティ項目に対して具体的な目標を設定し、定期的にモニタリングをしております。特に当社の技術力は、人材の能力の集合に支えられているため、人材育成を最重要課題として位置付けております。2030年8月期までにプログラマーを100名まで増員するという目標を掲げており、当事業年度の実績としては71名を確保しております。また、男性の育児休業及び育児目的休暇の取得率に関しては、2025年8月期までに30%以上とする目標を設けており、前事業年度の取得率は0%でしたが、制度の周知を強化した結果、当事業年度では取得率が100%に到達いたしました。気候変動対策としての環境対応の一環として、再生可能エネルギーの導入を進めております。2030年8月期には、2021年8月期比での限界利益当たりのCO2排出量を50%削減するという目標を持って取り組んでおります。

その他の目標や詳細な実績については、当社の「マルマエレポート2022」の「マテリアリティ(重要課題)」35~36ページにてご確認いただけます。(https://www.marumae.com/sus_report.html)

3【事業等のリスク】

当社の業績は多岐にわたる変動要因の影響を受ける可能性があります。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)主要市場での需要の急激な変動について

当社は、主に半導体業界及びFPD業界を対象として、その生産ラインで用いられる各種生産設備部品の製造・販売を行っていますが、半導体業界におきましてシリコンサイクル、FPD業界におきましてクリスタルサイクルと呼ばれる業界特有の好不況の波が存在します。

当社におきましては、メーカーの設備投資動向に左右されない消耗品などの安定的な販売が見込める分野の受注に注力するなどの対策を行い、業績への影響を最小限にすべく努力しております。

しかしながら、これらの景気変動によって、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

最近5年間の売上高及び製品分野別売上高の推移は下表のとおりであります。

回次

第32期

第33期

第34期

第35期

第36期

決算年月

2019年8月

2020年8月

2021年8月

2022年8月

2023年8月

売上高(千円)

4,019,454

4,388,522

5,369,639

8,585,027

6,868,463

 

精密部品事業小計

4,019,454

4,388,522

5,369,639

8,585,027

6,868,463

 

 

半導体製造装置関連部品(千円)

3,181,012

3,202,930

4,221,291

6,382,368

4,534,063

 

 

FPD製造装置関連部品(千円)

657,016

1,068,640

838,357

1,542,575

774,910

 

 

その他(千円)

181,425

116,950

309,990

660,083

1,559,489

(注)1.財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、三優監査法人の監査を受けておりますが、製品分野別売上高については、当該監査を受けておりません。

2.第35期の期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しており、第35期以降の売上高及び製品別売上高については、当該会計基準等を適用した後の数値を記載しております。

(2)景気変動に関するリスクについて

当社の販売する各種生産設備部品は、日本国内で利用される製品だけでなく、顧客の製品に組み込まれて海外に輸出される製品も含まれています。そのため、日本の景気動向だけではなく、世界的な景気後退により大きな影響を受けることがあります。米中貿易摩擦の長期化、ロシアによるウクライナへの侵攻、環境問題、政治又は経済要因等、何らかの理由で国内外の景気が下振れした場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(3)特定の取引先への依存について

当事業年度の販売実績上位3社の構成比率は、67.9%(前期上位3社構成比率66.5%)と1.4ポイント増加しております。

これらの主要販売先との間では、今後も継続的な取引が見込まれることと、1社当たりの依存度を減らす方針に基づき新規の取引先拡大に向けた営業を展開しておりますが、何らかの要因でこれらの主要な販売先との取引が縮小した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(4)価格競争について

当社の属する精密部品業界は、多数の同業他社がひしめく、非常に参入業者の多い厳しい競争のある業界です。それらの精密部品群のなかでも当社は、高付加価値部品を得意分野としております。

しかしながら、今後は他社との競争が激しくなり、価格の下落を加速させる可能性があります。あるいは、為替相場の変動によって海外の同業他社との競争力が落ちる可能性があります。

これら競争の激化により、価格競争力を維持できなくなった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(5)人材確保について

当社の継続的な事業運営において、将来的なビジョンを見据えた上での人材確保・育成は必要不可欠なものと認識しております。当社は、新卒採用強化のほか成果と連動した報酬制度や休日数の見直しを行い働き方や価値観の多様化に対応した人事制度の構築や労働環境の整備に取り組んでおります。また、人材の育成については、各種資格の取得支援や各種研修・教育を実施しております。しかしながら、人材を適時確保できない場合や人材が大量に社外へ流出してしまった場合、あるいは育成等が計画どおり進まない場合には、必要な人材を確保することが困難となり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(6)原材料等の調達に関するリスクについて

当社は、アルミ等を原材料とした製品を製造しておりますが、円安・地政学リスク等により当社の使用する原材料価格が上昇しております。当社は、工程管理と原価削減の徹底を図り、複数の取引先と契約を結び安定的な調達・供給を心がけておりますが、予想以上の材料価格の急騰や長期にわたって高騰が続くことにより、原材料価格の高騰分をコスト削減などで吸収できず売価に転嫁できない場合等、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(7)情報セキュリティに関するリスクについて

当社は事業全般において様々なコンピューターシステム及びITネットワークを活用しております。このため、情報システム管理規程を定め、全ての役員及び従業員等に対する情報の取り扱いについて規範を定め、情報セキュリティの対策を実施しています。

しかしながら、人的ミス、機器の故障、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルス感染等により情報通信システムに不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、顧客データ等の情報流出等が生じた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(8)部品製造技術等のノウハウについて

当社が有する部品製造技術のノウハウの一部は、CAD/CAM等のデータとして保管され、パスワードによるデータへのアクセス制限やデータ消失に備えたネットワークストレージへのバックアップなどを行っております。

また、複雑形状加工技術、工作機械制御技術及び新素材加工技術など業界の動向に対応した技術の開発及び獲得のため研修を行い技術力の維持・向上に努めております。

しかしながら、当社が有する部品製造ノウハウの流出又は消失が起こった場合や業界の動向に対応した技術の開発及び獲得が遅れた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(9)当社製品に不具合が生じた場合について

当社は全生産拠点において国際品質規格であるISO9001を取得するとともに、社内において品質管理体制を確立しておりますが、種々の要因により不良品の発生の可能性があります。

当社製品に何らかの不具合が発生した場合には、当社及び当社の部品製造技術に対する信頼が著しく損なわれる可能性があり、また、設計上の欠陥、製造時の欠陥により、エンドユーザー等より製造物責任を追及される可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(10)研究開発(R&D)について

当社は自社事業の生産性向上と新技術開発及び新たな事業の創出などを目標としてR&D活動を実施しておりますが、活動が停滞した場合は、利益率の低下や投下資金の回収ができず、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(11)財産権等について

当社は、他社の特許権等の知的財産権を侵さないよう細心の注意を払い、受注と技術開発にあたっていますが、第三者の特許権等の知的財産権を侵害するとして損害賠償等の請求を受ける可能性があります。

また当社が所有している特許においては特許が侵されるリスクがあり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(12)今後の資金調達について

当社は、事業活動の拡大を図るための設備投資等の資金需要に対し、主に金融機関等から資金調達をしております。資金調達については、金融機関との間で信頼関係を築いており、今後も必要な資金につきましては、調達可能と考えておりますが、適切な時期に金融機関等からの資金調達ができない場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(13)今後の設備投資計画について

当社は、生産能力拡大のため継続的な設備投資を実施しておりますが、新たな設備が計画通りに稼働しない場合や想定通りの受注が取れないなど計画と乖離する場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(14)有利子負債依存度について

当社は、金融機関からの借入を中心に資金調達を行っており、一部の借り入れは変動金利であります。したがいまして、金融環境の変化等により借入金利が上昇した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

最近3年間の有利子負債残高及び同残高の総資産に占める割合は下記のとおりであります。

回次

第34期

第35期

第36期

決算年月

2021年8月

2022年8月

2023年8月

残高

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

有利子負債残高合計

2,353,762

24.2

3,250,312

25.9

3,519,024

30.3

 

期末借入金残高

2,350,706

24.1

3,223,694

25.7

3,496,682

30.1

その他の有利子負債の残高

3,056

0.0

26,618

0.2

22,342

0.2

総資産額

9,742,628

100.0

12,552,945

100.0

11,612,024

100.0

(15)企業買収・資本提携・事業譲受(M&A)について

当社は、半導体分野やFPD分野を主な販売分野としておりますが、これらの分野は景気変動の幅が大きいことから、新しい分野への営業を拡大する目的と、既存分野での新しい顧客開拓や新技術獲得にむけてM&Aも選択肢として進める方針であります。しかしながら、M&Aによって財務バランスが崩れたり、取得した企業及び事業が期待通りの成果を上げられなかった場合は、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(16)減損会計について

当社は、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として事業所単位を基本とした資産のグルーピングを行っております。

今後の市場環境の悪化等の要因により、当社の事業用資産が減損会計適用の検討対象となり、当社の事業所において営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスになった場合や、保有する固定資産の市場価格が著しく下落した場合など、固定資産の減損会計の適用により追加の特別損失や営業外費用の計上が必要となる可能性があります。

(17)見込生産について

当社は、主として個別受注による受注生産を行っておりますが、近年顧客からの納期短縮要請が年々強まっており、受注のリードタイムより製造のリードタイムが長い製品については、顧客からの発注見込情報等により受注確度が高いと判断した場合に、材料の先行手配と見込生産を行っております。最終的に受注に至らない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(18)受注契約案件の採算性に関するリスクについて

受注契約案件のうち、期末時点で将来の損失が見込まれ、かつその損失を合理的に見積もることが可能なものについては、受注金額が帳簿価額に見積追加製造原価を加味した見込製造原価を下回る場合に当該差額について受注損失引当金を計上しております。また、見込生産している仕掛品については、受注見込金額から見積追加製造原価を控除した正味売却価額が帳簿価額を下回る場合に当該差額を棚卸評価損として計上しております。当社は、受注案件別に採算性を管理しており、低採算案件や原材料価格等の高騰により採算の悪化が見込まれるものについては、受注金額の交渉や製造工程の見直しによる製造原価の低減を行っておりますが、需要低迷による稼働率の低下が生じた場合は、製造原価の単価上昇により、不採算案件が増加し、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(19)繰延税金資産について

当社は、将来の課税所得に関する予測に基づき繰延税金資産の回収可能性の判断を行っていますが、将来の課税所得の予測が変更され、繰延税金資産の一部ないしは全部が回収できないと判断された場合、繰延税金資産を減額することで、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(20)為替相場の変動について

当社の前事業年度の外貨建取引比率は2.2%、当事業年度の外貨建取引比率は2.7%となっております。

為替相場の変動状況によっては、販売時と入金時の為替相場の変動による損失の計上や、外貨建資産負債の為替換算差損の計上が起こるほか、当社顧客とその最終仕向国との間の為替変動による実質価格の変動が当社顧客の受注状況に影響を受ける可能性等、今後の当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(21)大規模災害等に係るリスクについて

当社の生産拠点は、鹿児島県出水市及び埼玉県朝霞市に所在しており、その主要設備の多くを鹿児島県出水市に所有しております。当該地区において風水害や地震等の自然災害が発生した場合や当社鹿児島県出水市内の事業所の30km圏内にある川内原子力発電所に災害等が発生した場合は、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(22)労働災害に係るリスクについて

当社の事業は、クレーン、フォークリフト、大型機械、ロボットの操作、製品溶接等の危険を伴う作業が含まれております。当社は、当該状況を踏まえて安全管理の徹底を図り、労働災害及び事故を未然に防ぐため業務遂行に際して細心の注意を払うように努めております。しかしながら、何らかの不測の事由から労働災害や重大な事故が発生した場合、労働災害及び事故に伴う補償問題が生じる可能性があるほか、社会的な信用及び販売先からの信用を失うことに繋がり、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(23)土壌汚染等の環境リスクについて

当社が保有する出水事業所の一部の土地に土壌汚染対策法に定められた基準値を超える土壌汚染物質が存在しております。現時点においては対処不要の旨を県と確認しておりますが、汚染物質の対策等が必要になった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

(24)ESGに関するリスクについて

当社は、ESGへの取組を経営上の重要課題として認識し、2030年までに自社の使用する電力の一部を再生可能エネルギーで賄い、限界利益当たりのCO2排出量を5割以上(2021年比)削減し、2050年にはカーボンニュートラルを目指します。また、取締役の多様性を推進する方針等を打ち出すなど積極的に取り組んでおりますが、ESGへの取組が市場の期待に対し十分かつ適切でなかった場合、当社の事業価値や受注に影響を及ぼす可能性があります。

(25)業績予想の修正について

当社が上場する金融商品取引所の規則に基づいて公表する業績予想は、公表時点における入手可能な情報に基づき判断したものであります。したがいまして、国内外の経済環境が変化した場合や予想の前提となった条件等に変化があった場合は、業績予想を修正する可能性があります。

(26)配当政策について

当社は、株主に対する利益還元につきましては、重要な経営課題と認識しており、経営成績及び財務状況を勘案しつつ、配当による株主への利益還元に努める方針としております。今後につきましても会社業績の動向に応じて株主への利益還元に取り組む方針でありますが、当社の事業が計画通りに進展しない場合など、当社の業績が悪化した場合には、配当の実施をしない、あるいは予定していた配当額を減ずる可能性があります。

(27)感染症のリスクについて

当社は、感染症の発生状況に応じてリモートワークを活用しつつ、全体朝礼など大人数の集会を禁止等、各種の感染予防策及び拡大防止策を実施しております。しかしながら、感染症による感染拡大によって、当社が属する半導体及びFPDの各製造装置市場に落ち込みがみられたり、製造装置の出荷や据え付けができない状況となった場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、国内に3ヶ所ある当社の生産拠点のうちのいずれかにおいて感染者が発生し、生産活動や営業活動が停止した場合、当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行されたことから景気は緩やかに回復しているものの、円安の進行やウクライナ情勢の長期化を背景とした原材料・エネルギー価格の高騰などにより、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

当社の主な販売分野である半導体分野におきましては、サーバー設備投資の停滞やパソコン等のコロナ特需の反動もあり、需要の減少が顕著になりました。

FPD分野におきましても、テレビ、パソコン、スマートフォンの全分野で需要が落ち込んだことを原因として、液晶と有機ELともに需要が停滞しました。

このような市場環境のもと、半導体分野では第2四半期途中までは豊富な受注残をこなしながら好調に推移しましたが、第3四半期以降は顧客に積みあがった部品在庫の調整がおこり、急激に受注と売上が減少しました。

FPD分野では、市場が停滞する中でもEBWを活用し、低調ながらもOLED向けの受注と生産を行いました。

その他分野におきましては、太陽電池製造装置部品の受注があり大きく伸びました。

費用面につきましては、生産能力増強に伴う減価償却費の増加が発生いたしました。また、稼働率の低下に伴い棚卸評価損140百万円の増加が発生いたしました。さらに、当事業年度取得分の新規設備に遊休設備が発生したことに伴い、営業外費用で70百万円の減価償却費が発生いたしました。

なお、設備投資と人材採用に関連した、鹿児島県と出水市から合計211百万円の補助金の支給が決定しており特別利益に計上いたしました。

これらの結果、当事業年度の業績は、売上高が6,868百万円(前年同期比20.0%減)、営業利益は859百万円(前年同期比63.6%減)、経常利益は789百万円(前年同期比66.7%減)、当期純利益は706百万円(前年同期比61.1%減)となりました。

なお、当社は精密部品事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

②財政状態の状況

(資産)

当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて940百万円減少し、11,612百万円となりました。

流動資産は、前事業年度末に比べて1,143百万円減少し、5,448百万円となりました。これは主に売上高減少に伴う売掛金の減少(前事業年度末差817百万円減)、電子記録債権の減少(同685百万円減)、棚卸資産の減少(同249百万円減)等によるものであります。

固定資産は、前事業年度末に比べて202百万円増加し、6,163百万円となりました。これは主に機械及び装置の取得等による増加(同299百万円増)、建物の増加(同5百万円増)、建設仮勘定の減少(同119百万円減)等によるものであります。

(負債)

当事業年度の負債総額は、前事業年度末に比べて1,115百万円減少し、4,138百万円となりました。

流動負債は、前事業年度末に比べて1,339百万円減少し、1,165百万円となりました。これは主に未払法人税等の減少(同527百万円減)、未払金の減少(302百万円減)、前受金の減少(同245百万円減)、新規借入による1年以内返済予定の長期借入金の増加(同47百万円増)等によるものであります。

固定負債は、前事業年度末に比べて223百万円増加し、2,973百万円となりました。

これは主に長期借入金による増加(同225百万円増)、退職給付引当金の増加(同11百万円増)等によるものであります。

(純資産)

当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて174百万円増加し、7,473百万円となりました。

これは主に、配当金555百万円の支払いに対し、当期純利益706百万円の計上により利益剰余金が150百万円増加、自己株式の処分等により23百万円増加したことによるものであり、この結果、自己資本比率の割合は64.4%(前事業年度は58.1%)となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,496百万円となり、前事業年度末と比較して484百万円増加しております。

主な要因は、営業活動によって獲得した2,252百万円のキャッシュ・フロー及び、有形固定資産の取得等を行った投資活動によって支出した1,489百万円のキャッシュ・フロー並びに長期借入金の返済等の財務活動により支出した286百万円のキャッシュ・フローによるものであります。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、2,252百万円(前年同期は2,227百万円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益997百万円、減価償却費1,040百万円を計上したこと、売上債権の減少による資金の増加1,506百万円、棚卸資産の減少による資金の増加249百万円、その他流動負債の減少410百万円、法人税等の支払額817百万円、仕入債務の減少143百万円等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1,489百万円(前年同期は1,744百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,484百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、286百万円(前年同期は8百万円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入900百万円、長期借入金の返済による支出627百万円、配当金の支払額555百万円等によるものであります。

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年

8月期

2020年

8月期

2021年

8月期

2022年

8月期

2023年

8月期

自己資本比率(%)

63.7

64.2

64.9

58.1

64.4

時価ベースの自己資本比率(%)

138.1

127.4

263.3

209.2

196.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

2.5

2.0

2.2

1.5

1.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

56.1

66.3

65.2

108.8

95.6

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。

2.キャッシュ・フローは、営業活動キャッシュ・フローを利用しております。

3.有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 

④生産、受注及び販売の実績

当社は、精密部品事業の単一セグメントであるため、セグメントの記載に代えて製品分野別に記載しております。

 

a.生産実績

当事業年度の生産実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。

製品分野別の名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

半導体製造装置関連部品

4,598,100

71.4

FPD製造装置関連部品

774,910

50.4

その他

1,374,366

308.7

合計

6,747,376

80.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

b.受注実績

当事業年度の受注実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。

製品分野別の名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

半導体製造装置関連部品

3,346,621

47.6

659,381

35.7

FPD製造装置関連部品

761,553

52.1

433,537

97.0

その他

1,059,571

151.3

8,139

2.5

合計

5,167,747

56.2

1,101,059

42.1

(注)1.金額は販売価格によっております。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。

製品分野別の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

半導体製造装置関連部品

4,534,063

71.0

FPD製造装置関連部品

774,910

50.2

その他

1,559,489

236.3

合計

6,868,463

80.0

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

当事業年度

(自 2022年9月1日

至 2023年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日本発条株式会社

2,868,350

33.4

2,104,807

30.6

コアテクノロジー株式会社

1,355,126

19.7

東京エレクトロン宮城株式会社

1,913,608

22.3

1,202,309

17.5

東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ株式会社

924,785

10.8

2.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。

3.最近2事業年度の主な輸出先、輸出販売高及び割合は、次のとおりであります。

( )内は総販売実績に対する輸出高の割合であります。

輸出先

前事業年度

(自 2021年9月1日

至 2022年8月31日)

当事業年度

(自 2022年9月1日

至 2023年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

シンガポール

182,699

97.4

107,223

92.2

アメリカ

4,966

2.6

9,113

7.8

合計

187,666

(2.2%)

100.0

116,337

(1.7%)

100.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の当事業年度の経営成績等は、売上高が6,868百万円であり、前年同期比で20.0%減少しました。これは、半導体分野において市場環境の低迷に伴う装置部品の在庫調整が続いたことや、FPD分野において中国向けのG6 OLED(有機EL)投資はあったものの、G10.5液晶パネル投資がなく市場が停滞したことが要因です。また、営業利益は859百万円で、前年同期比63.6%減少しました。これは、工場稼働の低下による製造単価の上昇や新規設備の未稼働資産に対する減価償却費が発生したことなどから労務費や減価償却費の比率が高どまりしたことによるものです。これらの結果、当期純利益は706百万円となり、前年同期比で61.1%減少しました。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、今後の柔軟な設備投資や事業取得、あるいは急激な市況変動にそなえるため、一定水準の手元流動性を確保しておく方針を持っております。そのため、手元資金に余裕があっても設備投資の一部には金融機関からの借入を充てるなどの方策をとっております。また、設備投資に対しては償却期間に見合った長期借入金を充当し、日常発生する運転資金には自己資金及び短期借入金を充てる方針を持っております。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

当社の研究開発活動は、先端技術分野である半導体及びFPDにおける技術革新への対応を目的とした精密部品製造技術の研究開発、将来の新規事業に向けた製品の研究開発、業務効率化を目的とした社内基幹システム開発の3つを進めております。

なお、当社の研究開発活動の主な内容は以下のとおりです。

①半導体製造装置関連部品及びFPD製造装置関連部品における新製品の試作提案、既存製品製造の高効率化研究や高精度加工の基礎技術研究

高効率化研究や高精度加工基礎技術研究のより効率的な業務の遂行を目指すため、2022年4月に技術課を新設しました。出水事業所技術課R&Dグループにおいて、最新鋭の工作機械を使用し研究活動を行っております。研究開発は12名体制で行っており、既存のマシニングセンタ及びNC旋盤のほぼ全般を扱える技術者です。

②新事業分野への参入としてリハビリ装置と作業筋力補助ロボットの研究開発

新規事業分野における研究開発は開発部開発課医療機器グループにおいて、研究開発は9名体制で行っております。

なお、リハビリ装置と作業筋力補助ロボットの研究開発は、2022年5月より鹿児島大学余永名誉教授と技術顧問契約を締結し、共同研究を行っております。この技術顧問契約の期間は複数年に及んでおります。

a.リハビリ装置…脳卒中の後遺症等による片麻痺に対して有効とされる促通反復療法を省力化・ロボット化するためのリハビリ装置を、鹿児島大学の独自の特許技術などを用いて実用化する研究開発を行い、装置の製品化を目指しております。現在は、一般使用者への販売を想定し、量産化を目的とした機能、構造設計変更を行っております。

b.作業筋力補助ロボット…鹿児島大学独自のパワーアシストロボット特許技術を用いることで、身体の移動や屈曲を伴う作業の身体負荷を軽減するための研究開発を行い、開発技術の実用化・製品化を目指しております。

 

③各種システムの開発と構築

当社の開発部開発課情報システムグループにおいて、生産管理システム、工程管理システム、販売・購買管理システム、在庫管理システム、勤怠管理システムなど社内で必要とする各種システム構築と運用を行っております。あわせて、ネットワーク、サーバー、クラウド、セキュリティ等の情報インフラ構築やデジタルトランスフォーメーションを行い、作業効率や生産性の向上を推進しております。研究開発は6名体制で行っております。

研究開発全体について、引き続き既存分野への研究開発を進めると同時に、システムの開発や改善により効率的な業務遂行を図るほか、新事業分野への参入を目指した研究開発を行っております。なお、当事業年度の研究開発費の総額は84百万円となっております。