第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

   当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

   また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間(2023年4月~9月)における当社グループの売上高は、前年同期比で減少しました。血圧計需要が欧州などで回復したヘルスケア事業や、拡大する再生可能エネルギー需要を捉えた社会システム事業が好調に推移する一方で、制御機器事業においては、当第2四半期(2023年7月~9月)に入り、グローバルで製造業の設備投資需要がさらに低迷したことに加え、販売代理店での在庫水準の高止まりに伴う調整の影響を受け、前年同期比で減少しました。また、電子部品事業においても、民生業界向けの需要低迷の継続により前年同期比で減少しました。

 

売上総利益率は、継続して価格適正化や変動費コストダウンに取組みましたが、事業構成比変動影響や、制御機器事業における売上高減少に伴う付加価値率低下等により、前年同期比で低下しました。

 

営業利益については、上記要因に加えて、インフレ影響による人件費の増加や、将来の成長に向けた活動費の増加もあり、前年同期比で大きく減少しました。

 

また、当社株主に帰属する四半期純利益は、営業利益の減少に加え、持分法適用関連会社の株式会社JMDC(以下JMDC社)の株式の追加取得に向け金融商品取引法に基づく公開買付を実施したことに関連し、当社の保有する同社株式を当第2四半期末時点の市場価格にて再評価を行ったことによる損失(102億円)を計上したこと等の影響もあり、前年同期比で大きく減少しました。なお、当損失影響を除く、当社株主に帰属する四半期純利益は163億円(前年同期比△41.6%)です。

 

当第2四半期連結累計期間の業績結果は以下のとおりです。

 

 

2023年3月期

第2四半期連結累計期間

2024年3月期

第2四半期連結累計期間

増減率

売上高

4,044億円

4,007億円

△0.9%

売上総利益

(売上総利益率)

1,814億円

(44.9%)

1,720億円

(42.9%)

△5.2%

(△1.9P)

営業利益

(営業利益率)

416億円

(10.3%)

207億円

(5.2%)

△50.4%

(△5.1P)

税引前四半期純利益

389億円

250億円

△35.8%

当社株主に帰属する

四半期純利益

279億円

61億円

△78.2%

米ドル平均レート

131.6円

139.9円

+8.3円

ユーロ平均レート

138.2円

152.8円

+14.6円

人民元平均レート

19.7円

19.7円

△0.0円

(注)1 「営業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発

     費」を控除したものを表示しています。

   2 当期発生したJMDC株式の再評価にかかる損失を除いた当社株主に帰属する四半期純利益は163億円
  (△41.6%)、1株当たり当社株主に帰属する四半期純利益は82.63円です。

 

オペレーティング・セグメントの業績は、次のとおりです。

なお、「営業利益(△損失)」は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 四半期連結財務諸表注記事項Ⅱ-O セグメント情報」における「セグメント利益(△損失)」と同一です。

 

① IAB: インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業)

 

2023年3月期

第2四半期連結累計期間

2024年3月期

第2四半期連結累計期間

増減率

外部顧客に対する売上高

2,301億円

2,104億円

△8.6%

営業利益

391億円

174億円

△55.4%

 

<売上高の状況>

 製造業における設備投資需要は、中華圏において二次電池や半導体関連の投資が想定を大きく下回ったほか、その他の地域においても低調に推移しました。また、市況の悪化を背景に顧客や販売代理店において高水準で滞留する在庫の調整影響をグローバルで受けました。

 これらの結果、売上高は前年同期比で減少しました。

 

<営業利益の状況>

 売上高の減少に加え、部材価格の高騰などの製造コストの増加、売上商品構成の変化に伴う利益率の低下等により、営業利益は前年同期比で大きく減少しました。

 

② HCB: ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業)

 

2023年3月期

第2四半期連結累計期間

2024年3月期

第2四半期連結累計期間

増減率

外部顧客に対する売上高

681億円

740億円

+8.6%

営業利益

83億円

97億円

+17.5%

 

<売上高の状況>

 欧州や中国など一部地域で主力製品である血圧計の需要が堅調に推移しました。また、中国ではコロナ感染者数の再拡大により、酸素濃縮器やネブライザなどの防疫関連商品に対する需要も堅調に推移しました。

 これらの結果に加え、円安による為替影響もあり、売上高は前年同期比で増加しました。

 

<営業利益の状況>

 売上高の増加に加え、物流費や部材費のコストダウンにより、営業利益は前年同期比で大きく増加しました。

 

 

③ SSB: ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業)

 

2023年3月期

第2四半期連結累計期間

2024年3月期

第2四半期連結累計期間

増減率

外部顧客に対する売上高

366億円

531億円

+45.2%

営業利益(△損失)

△14億円

13億円

 

<売上高の状況>

 エネルギーソリューション事業は、住宅領域での電力代高騰の継続・補助金制度利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルへの取り組み加速による投資拡大を受け、蓄電システムなどが好調に推移しました。また、駅務システム事業は、旅客者数の回復と運賃改定による鉄道各社の大幅増益に伴い、顧客の設備投資が堅調に推移したことにより、駅務システムなどが好調に推移しました。

 これらの結果、売上高は前年同期比で大きく増加しました。

 

<営業利益(損失)の状況>

 為替影響により外貨建仕入コストが増加する一方、売上高の増加により営業利益は前年同期比で大きく増加しました。

 

④ DMB: デバイス&モジュールソリューションビジネス(電子部品事業)

 

2023年3月期

第2四半期連結累計期間

2024年3月期

第2四半期連結累計期間

増減率

外部顧客に対する売上高

686億円

612億円

△10.9%

営業利益

81億円

27億円

△66.9%

 

<売上高の状況>

 民生業界向け部品は、インフレ等の影響を受け、顧客の設備投資や生産活動が停滞し、米州・中国を中心に需要が低調に推移しました。自動車向け部品は、半導体を含む部材不足影響の緩和が進みましたが、需要は総じて低調に推移しました。

 これらの結果、売上高は前年同期比で大きく減少しました。

 

<営業利益の状況>

 売上高減少の影響が大きく、営業利益は前年同期比で大きく減少しました。

 

(2) 財政状態及びキャッシュ・フローの状況

財政状態

当社グループでは、持続的な企業価値向上に向けた投資を積極的に実行するとともに、資本効率を重視したROIC経営を継続しています。

当第2四半期連結会計期間末の資産の部は、前連結会計年度末に比べ126億円増加して、10,108億円となりました。また、負債の部は、仕入債務の減少などにより、前連結会計年度末に比べ203億円減少して、2,466億円となりました。純資産の部は当社株主に帰属する四半期純利益の計上や為替換算調整額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ330億円増加して、7,642億円となりました。

以上により、株主資本比率は前連結会計年度の73.0%から75.3%となり、強固な財務基盤が維持されています。手元現預金は1,077億円を保有しており、加えて金融機関との間で300億円のコミットメントライン契約を締結しています。また、格付機関から長期発行体格付として継続的に高格付を獲得しており、高い資金調達力とグローバルで金融機関との良好な関係を維持しながら、資金流動性と調達力を確保してまいります。

 

   <四半期連結貸借対照表(抜粋)と財政状態に関連する指標>

 

2023年3月期

(2023年3月31日)

2024年3月期

第2四半期連結会計期間

(2023年9月30日)

増減

資産合計(資産の部合計)

9,982億円

10,108億円

+126億円

負債の部合計

2,669億円

2,466億円

△203億円

株主資本

7,285億円

7,613億円

+328億円

非支配持分

28億円

29億円

+2億円

純資産の部合計

7,312億円

7,642億円

+330億円

負債及び純資産合計

9,982億円

10,108億円

+126億円

 

キャッシュ・フロー

当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

売上債権の減少や減価償却費の計上、持分法投資損の計上などにより257億円の収入(前年同期比67億円の収入増)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

資本的支出や成長投資などにより190億円の支出(前年同期比87億円の支出減)となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローの金額から投資活動によるキャッシュ・フローを控除したフリーキャッシュ・フローの金額は68億円となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払いや短期債務の減少などにより114億円の支出(前年同期比232億円の支出減)となりました。

 

以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末残高は前連結会計年度末に比べ24億円増加し、1,077億円となりました。

 

   <四半期連結キャッシュ・フロー計算書(抜粋)>

 

2023年3月期

第2四半期

連結累計期間

2024年3月期

第2四半期

連結累計期間

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

191億円

257億円

+67億円

投資活動によるキャッシュ・フロー

△277億円

△190億円

+87億円

フリーキャッシュ・フロー

△86億円

68億円

+154億円

財務活動によるキャッシュ・フロー

△346億円

△114億円

+232億円

 

減価償却費

130億円

138億円

+8億円

資本的支出(設備投資)

△177億円

△188億円

△11億円

      (注)資本的支出は、四半期連結キャッシュ・フロー計算書記載の金額

(3) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第2四半期連結累計期間において、当社グループの重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

(6) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、253億91百万円です。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【経営上の重要な契約等】

 当社は、2023年9月8日開催の取締役会決議に基づき、同日付で、株式会社JMDC(以下、JMDC社)と資本業務提携契約の変更契約及び同社の既存株主であるノーリツ鋼機株式会社と公開買付応募契約をそれぞれ締結いたしました。

 

(1)資本業務提携契約の変更契約

 オムロン株式会社(以下、オムロン)は、JMDC社株式を追加取得し、更なる社会的課題の解決と事業価値の拡大のためにJMDC社との間の資本業務提携関係を強化することを目的として、JMDC社との間で、2023年9月8日付で、本資本業務提携変更契約を締結いたしました。本資本業務提携変更契約の概要等(2022年2月22日付資本業務提携契約のうち本資本業務提携変更契約により変更されていない規定の概要等を含みます。)は、以下のとおりです。

 

(a)本資本業務提携に基づく業務提携の領域

 本資本業務提携に基づく業務提携の領域を以下のとおり拡大しております(2022年2月22日付資本業務提携契約からの変更箇所は下線部分になります。)。

(ア)ヘルスデータプラットフォームの強化

・オムロングループ保有データのJMDC社グループへの連携によるヘルスデータプラットフォームの構築

・データ収集のためのJMDC社グループのプロダクト・サービスの販売協力

(イ)予防ソリューションの開発

・1次~3次予防や介護予防領域における生活者・患者への行動変容サービスや医療事業者の治療・指導支援サービスの共同開発と社会実装を含む、デバイスとデータを駆使した画期的な予防ソリューションの開発

・オムロングループによる保険者向けのデバイスの開発とJMDC社グループへの供給

(ウ)JMDC社グループの海外事業展開の加速

・海外でのJMDC社グループのプロダクト・サービスの販売協力

・JMDC社グループによるオムロングループの海外拠点の活用

(エ)デバイス・サービスのクロスセル

・パーソナル・ヘルス・レコードとデバイスを連携したソリューションの医療機関、保険者、自治体、企業等への展開

・オムロングループとJMDC社グループの製品・サービス・ソリューションに関する相互取引

(オ)オムロングループのデータソリューション事業の開発と社会実装

・インダストリアルオートメーション並びにソーシャルソリューション領域における協業テーマの設置・推進

・オムロングループに対するJMDCグループからの人材派遣や、オムロングループによるJMDC社グループへの業務委託

 

(b)両社間の従業員の出向

 オムロン及びJMDC社は、本資本業務提携変更契約において、本資本業務提携を円滑に推進することを目的として、オムロンの従業員のJMDC社への出向及びJMDC社の従業員のオムロンへの出向(それぞれ複数名を想定する。)の受入れについて、相手方から提案があった場合には、相手方と誠実に協議することを確認する旨、当該出向の時期や処遇の詳細(人数や人選を含む。)については、従業員の意向を踏まえて、協議の上、決定する旨を合意しております。

 

(c)役員の派遣

 オムロン及びJMDC社は、2022年2月22日付資本業務提携契約において、オムロンは、JMDC社の指名・報酬委員会に対し、JMDC社の業務執行取締役でない取締役候補者(以下「オムロン指名取締役」といいます。)1名を推薦することができ、JMDC社の指名・報酬委員会は、オムロン指名取締役を取締役候補者として指名することについて合意しております。なお、本資本業務提携変更契約において、当該合意内容について変更はされておりません。

 

(d)株式等の発行又は処分

 オムロン及びJMDC社は、本資本業務提携変更契約において、JMDC社が自らの裁量において、資金調達、M&A等に伴い株式等(株式、新株予約権、新株予約権付社債及びその他の株式を取得できる権利の総称を意味します。以下本項において同じです。)を発行又は処分することができる旨、及び、JMDC社はかかる株式等の発行又は処分により(i)オムロンの連結子会社でなくなる場合又は(ii)10%以上の希釈化が生じる場合には、((i)の場合)オムロンがJMDC社を連結子会社とし、又は((ii)の場合)(ii)に示す希釈化を回復するために必要な範囲でJMDC社の株式等を追加取得する機会(その内容はJMDC社が合理的に判断する)を事前又は事後(但し、JMDC社は募集株式の発行又は処分の公表の遅くとも1か月前までにオムロンに通知等する)にオムロンに提供する(但し、オムロンがJMDC社の株式を売却その他の処分を行った場合には、機会提供に関する規定の効力は消滅する)旨を合意しております。

 

(e)JMDC社株式の取扱い

 オムロン及びJMDC社は、2022年2月22日付資本業務提携契約において、オムロンは、JMDC社の株式等の追加取得を行う場合には、当該追加取得についての最終決定予定日の1ヶ月前までに、JMDC社に書面で通知する旨、並びに、オムロンは、その保有するJMDC社株式の処分を希望する場合(当該処分の対象となる株式に係る議決権割合が5%超であるものに限る。)には、当該処分についての最終決定予定日の3ヶ月前までに、JMDC社に書面で通知する旨、及び、オムロンは、その保有するJMDC社株式の処分先についてJMDC社から当該通知の受領日から2ヶ月以内に意向が示された場合、経済的に概ね同等のものである限り、かかる意向につき最大限尊重する旨を合意しております。なお、本資本業務提携変更契約において、当該合意内容について変更はされておりません。

 

(f)停止条件

 本資本業務提携変更契約は、一部の条項を除き、オムロンが実施する本公開買付けが成立することを停止条件として効力を生じることとされております。

 

(2)公開買付応募契約

オムロンは、ノーリツ鋼機株式会社(以下、ノーリツ鋼機)との間で、2023年9月8日付で、本応募契約を締結いたしました。本応募契約において、ノーリツ鋼機は、以下の事由が全て充足されていることを条件として、本公開買付けに応募する義務を履行するものとされております。なお、ノーリツ鋼機は、その任意の裁量により、かかる事由のいずれも放棄して本公開買付けに応募する義務を履行することができるものとされております。また、本応募契約において、本公開買付けに応募したことによって得られる対価の他に、オムロンがノーリツ鋼機に対して利益を提供する旨の合意はありません。

(a)本応募契約の締結日及び本公開買付けの開始日において、オムロンの表明及び保証(注1)が重要な点において全て真実かつ正確であること。

(b)オムロンにおいて、本公開買付けの開始日までに本応募契約に基づき履行又は遵守すべき義務(注2)が、重要な点において全て履行又は遵守されていること。

(c)本公開買付けで企図されるオムロンによるノーリツ鋼機が保有するJMDC社株式の買付けが法令等に違反しておらず、かつ、司法・行政機関等により当該買付けが法令等に違反する旨又は実施を停止若しくは延期すべき旨の指導・回答・勧告その他措置・処分がないこと。

 

(注)1 本応募契約において、オムロンは、(a)オムロンの適法な設立及び有効な存続、(b)オムロンによる本応募契約の適法かつ有効な締結及び履行、(c)オムロンに対する本応募契約の強制執行可能性、(d)オムロンによる本応募契約の締結及び履行のために必要な許認可等の取得・履践、(e)オムロンによる本応募契約の締結及び履行についての法令等との抵触の不存在、(f)オムロンと反社会的勢力等との関係の不存在、(g)オムロンに関する倒産手続等の不存在について表明及び保証を行っております。

2 本応募契約において、オムロンは、(a)補償義務、(b)秘密保持義務、(c)本応募契約上の地位又は本応募契約に基づく権利義務の譲渡禁止義務等を負っております。

 

なお、本公開買付けは2023年9月11日に開始し、2023年10月11日をもって終了しております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(P 重要な後発事象)」に記載のとおりです。