第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、「顧客、社員、株主、地域社会」に必要とされ、貢献することを企業経営の最重要項目と捉え、存在感のある企業を目指して経営に当たっております。

 

(2)経営戦略等

当社グループは、企業を取り巻く環境が依然厳しい中、社員全員が目標を共有化し、持てる力を最大限発揮し、「全員参加の経営」を基本として取り組んでおります。今後ますます変化が進む時代に対応すべく、以下の項目を中長期的な戦略と位置づけ、実施してまいる所存であります。

① グループ各社の経営力をより強固にするため、経営意思決定のスピード化を図る。

② 「収益基盤の拡充」を最重要課題として、各社コア事業の育成に取り組んでいく。

③ キャッシュ・フロー重視の経営に徹し、財務体質の強化と改善を図る。

④ 営業力の強化を図り、良質な製品の提供を通して、お客様の信頼に応えるべく提案営業を行う。

⑤ グループ各社の将来展望に立ち、時代と社会の要請に応え得る新しい事業の開発を模索し、その実現を図る。

⑥ 事業再構築により、スリムで筋肉質な企業体質への脱却を図る。

⑦ 経営体質の見直しと生産体制の効率化、原価の低減化を徹底させ、コスト競争を勝ち抜く。

⑧ グループ会社の「智慧」を集め、この時代を生き抜くための人材育成を行う。

 

(3)経営環境

経営環境につきましては、建設関連事業は、前年度と同水準の公共工事予算が見込まれるものの、原材料価格や各種土木資材価格の上昇が続いており、厳しい経営環境が続くものと予想されます。電設資材事業については、半導体市況の悪化や資源・材料価格高騰などの影響により、受注環境が停滞し収益は前期比若干減少するものと見込んでいます。カーライフ関連事業では、燃料油の需要がさらに減少することで販売競争の激化が予想され、また車検入庫と車輌販売も楽観できない環境が予想されます。住宅・生活関連事業については、農産物部門では、きのこ培地の需要はあるものの、長引く円安による為替変動や原材料の高騰による影響は引き続き不透明な状況であり、不動産部門では、建築資材や人件費の高騰によるコスト高により、住宅の需要供給が停滞し、不安定な情勢が予想されます。また、飲食料品部門では、物価上昇による家計収支の圧迫から需要に不透明感はあるものの、営業拡大により売上は前年を上回る見通しであります。

こうした中、当社グループにおきましては、各事業の現状から更なる拡充に向け、拠点・業務エリアの拡大と新業態への挑戦に取組み、適正価格の追求と製品・サービスの質向上により、安定収益の確保を図ってまいります。

また、今後も引き続きキャッシュ・フロー重視の経営により、経常収支改善に努めてまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題

当社グループは、営業力を強化しコスト削減等を図ると共に、新分野へ進出し、より強い経営体質へ向け改善を図ってまいりました。

今後、以下の重点施策を実施していきたいと考えております。

① 安全第一の再点検と意識の啓発

会社がかかわる全ての活動の危険を摘み取り、安全・安心に関する自主的な取組みの促進と意識の啓発を図る。

② 新しい付加価値創造の事業構築

DX(デジタルトランスフォーメーション)プロジェクトで推進してきた「人事制度改革」「事業戦略の見直し」プランを着実に実行し、将来に向けての礎を構築する。

そして、これからもお客様から選ばれる企業になると共に、将来にわたり持続的な成長を遂げていくため、高い倫理観を持ってコンプライアンス経営を重視し、安定した収益を創出できる企業グループとして、更なる成長発展を目指して、経営基盤の充実と業績の向上に努めてまいります。また、経営環境の変化により、リスクも多様化、高度化していることから、内部統制を強化し、法令順守の徹底を図り、経営リスクを最小化してまいります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、事業活動の成果を示す売上高、経常利益を重視しており、2024年6月期の連結指標を次のように設定しております。

売上高    680億円

経常利益    18億円

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

サステナビリティの重要な議案、個別施策に関する議案については、担当部門から報告を受けた経営戦略会議にて討議・決議を行い、取締役会は適宜、報告を受け、審議・監督する体制を執っております。

 

(2)リスク管理

当社の取締役会は、会社の持続的成長と中長期的な企業価値向上のために、建設的な議論を行い、企業理念や重要な経営戦略等の大きな方向性を示し、適切なリスクテイクを支える環境整備を行っております。また、企業としてリスクを再認識し、コントロールする仕組みの構築と社員一人ひとりのリスクに対する意識を高め、必要に応じて分析・対策を行っております。

また、DX化により、粒度の違う各事業の活動状況及びリスクを正確に把握し、すばやく判断・対応することにより企業価値の向上に努めます。各事業セクションには、DXを推進するための人材を配置し、又は教育を行い、事業環境の変化に対応できる体制の整備を目指します。

 

(3)戦略

当社グループは、サステナビリティを巡る課題への対応は、重要な経営課題の一部であると認識し、社員一人ひとりが日頃から課題解決への責任感を持ち、実行力を高めることで組織としての成果を出すよう取り組んでおります。

① 気候変動対応

昨今の自然災害の多発を踏まえ、地球温暖化対策としてCO₂排出量を把握の上、諸削減策を実施しております。

② DXの推進

会社が持続的な成長を遂げるために、事業ポートフォリオの見直し、再構築により収益の最大化を図ります。DXを通じて業務を効率化し、生産性を高めることにより、人的資源の再配分を行い新規事業への挑戦を積極的に進めます。

③ 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針

当社は、働きがいのある企業を実現すべく、「活き活きと働きがいを持てる職場環境の整備」、「社員の能力開発」、「挑戦する職場風土の醸成のための人員再配置」を重要課題として捉え、当社に必要される5つの力として、「全体を構想する力」、「新たなものを生み出す力」、「人を巻き込み横断的な企画を主導する力」、「高い目標を協力に推進・実現する力」、「部下を育成・指導する力」を掲げています。これらはいずれも人的資本経営を重要な経営戦略と考え、環境の変化や多様性に対応すべく、持続的な企業価値の向上を目指しております。

多種多様な事業を営む当社にとって、人材の定着・適性にあった職場への配属は極めて重要な課題であります。多様な経験を積んで頂くため、今後入社3年間は3つのセグメント異動を実施し、ビジネス基礎形成と幅広い基礎知識と一本筋の通った専門性(キャリアの軸)の形成を実施してまいります。その後、マネジメント職、スペシャリスト職、ジェネラル職へと人材価値の確立を目指します。これらにより、人材の最適再配置・循環を行い、組織の活性化を図ると共に、人材の定着化も併せて図ってまいります。

また、上記に沿った研修プログラムを設計し、人材の育成に邁進してまいります。

 

(4)指標及び目標

サステナビリティへの取組みのうち、気候変動に関するリスクと機会に係る課題について、温室効果ガス(以下GHGという)の削減やエネルギー効率の向上等、環境への負荷を最小化する取組みを開始しております。

当社コンクリート事業部においては、2023年4月に同業社とGHGの排出量を2045年までに実質ゼロにすることを目標とした「aNET ZERO イニシアティブ協定」を締結し、目標達成に向けたロードマップの策定を開始しております。また、高炉スラグ微粉末をセメントの代替材として、55%~60%置換した低炭素型コンクリートの製造に取組み、セメントの使用比率を大幅に抑制しセメント製造時に発生するCO₂の削減につなげ建設現場の脱炭素化を推進し、国土交通省が建設現場の脱炭素化に向けて全国で取り組んでいる「低炭素型コンクリートブロック活用工事」で採用されている普通ポルトランドセメントの置換率55%以上にも適応いたします。

また、再生可能エネルギー導入、省エネ化、CO₂排出量を削減するため複数の事業所の屋根に「太陽光発電システム」を導入いたしました。

なお、投資に関しては、ESG投資として2022年10月に長野県発行のグリーンボンドへの投資を行い、長野県の環境負荷を軽減する施策に貢献しております。

また、当社では、上記「(3)戦略」において記載した、人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、具体的な取組みが行われているものの、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標は設定しておりません。測定可能な数値目標設定につきましては、引き続き重要な経営課題であると認識しており、早期に対応できるよう取り組んでまいります。

なお、関連する実績については以下のとおりとなっております。

指標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

 3.6%

男性労働者の育児休業取得率

 0.0%

労働者の男女の賃金の差異

68.0%

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)減損会計について

当社グループは、2006年6月期より適用の「固定資産の減損に係る会計基準」に対応するため減損損失の認識の判定を行っておりますが、その結果によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)中国進出について

当社グループは、生コンクリート製造販売を目的に中国国内に合弁会社2社を立ち上げ進出しており、中国国内の規制や経済情勢により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)有利子負債について

当社グループの有利子負債残高は当連結会計年度末現在で8,929百万円であり、借入依存度は23.9%となっております。将来市場金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)公共工事への依存について

当社グループの主たる事業である建設関連事業及び電設資材事業において、売上高に占める公共工事の割合が高いため、公共工事関連予算の大幅な削減により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、公共事業への依存度を低減するため、長野県内外での営業エリア拡大を図り、公共工事への依存から民間工事へシフトしていくことによって視野を拡げてまいります。

 

(5)石油製品等の需要について

当社グループのカーライフ関連事業において、売上高のうち主要な部分を占める燃料油は、一般消費者の需要動向の影響を受けております。ハイブリッド車をはじめとする次世代自動車の増加や人口減少により販売数量の減少が予想され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでのシェアアップによりシナジー効果を更に上げ、石油製品や車両販売拡大につなげてまいります。

 

(6)大規模自然災害・感染症等のリスクについて

地震、台風、洪水等の自然災害の発生により、生産設備の損害や操業が停止し、事業活動の継続に支障をきたした場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルスやインフルエンザ等の感染症拡大の影響により従業員が感染した場合や経済情勢が悪化した場合には、当社グループの生産から販売に到る一連の事業活動が停滞し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が徐々に緩和され、雇用情勢、個人消費、設備投資等に持ち直しの動きがみられるようになりましたが、ウクライナ情勢の長期化や原材料価格の高騰、急激な為替変動などにより、依然として先行きについては不透明な状況が続いております。

このような経営環境の中にあって、当社グループは、「グループ・各事業部の連携強化」、「CSR(企業の社会的責任)への取組み」、「リスクマネジメント体制の強化」、「人材育成への総合的な取組み」、「コスト削減」等に取組み、更なる安定基盤の構築とグループ全体の事業拡大、強化を図ってまいりました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

a.財政状態

当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3,470百万円増加し、37,428百万円となりました。当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ2,214百万円増加し、23,885百万円となりました。当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,256百万円増加し、13,543百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高68,946百万円(前連結会計年度比8.8%増)、営業利益1,631百万円(前連結会計年度比49.9%増)、経常利益1,895百万円(前連結会計年度比43.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,240百万円(前連結会計年度比99.5%増)となりました。

セグメント別の状況は、次のとおりであります。

(建設関連事業)

建設関連事業の売上高9,877百万円(前連結会計年度比13.8%増)、営業利益は337百万円(前連結会計年度比123.4%増)となりました。

(電設資材事業)

電設資材事業の売上高は34,738百万円(前連結会計年度比10.2%増)、営業利益は958百万円(前連結会計年度比20.2%増)となりました。

(カーライフ関連事業)

カーライフ関連事業の売上高は16,646百万円(前連結会計年度比2.9%増)、営業利益は221百万円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。

(住宅・生活関連事業)

住宅・生活関連事業の売上高は7,684百万円(前連結会計年度比10.2%増)、営業利益は432百万円(前連結会計年度比72.3%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて819百万円増加し、当連結会計年度末には2,838百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動の結果獲得した資金は2,743百万円(前年同期比143.3%増)となりました。これは主に売上債権の増加額2,075百万円に対し、税金等調整前当期純利益1,702百万円、減価償却費771百万円、仕入債務の増加額2,723百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は1,266百万円(前年同期比31.4%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,197百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は658百万円(前年同期比33.4%減)となりました。これは主に長期借入れによる収入1,665百万円に対し、短期借入金純減額165百万円、長期借入金の返済による支出2,009百万円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

前年同期比(%)

建設関連事業(百万円)

4,689

122.6

住宅・生活関連事業(食品加工業)

(百万円)

3,836

119.5

合計

8,525

121.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

建設関連事業

8,132

123.4

2,088

101.9

合計

8,132

123.4

2,088

101.9

 

c.商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

前年同期比(%)

建設関連事業(百万円)

3,400

105.0

電設資材事業(百万円)

29,747

108.6

カーライフ関連事業(百万円)

13,632

102.9

住宅・生活関連事業(百万円)

1,764

98.8

合計

48,544

106.3

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

d.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年7月1日

至 2023年6月30日)

前年同期比(%)

建設関連事業(百万円)

9,877

113.8

電設資材事業(百万円)

34,738

110.2

カーライフ関連事業(百万円)

16,646

102.9

住宅・生活関連事業(百万円)

7,684

110.2

合計

68,946

108.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.前連結会計年度及び当連結会計年度における販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先に該当する主要な販売先はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は21,491百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,085百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が867百万円、売掛金が747百万円、電子記録債権が761百万円増加したことによるものであります。固定資産は15,937百万円となり、前連結会計年度末に比べ385百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が131百万円、投資有価証券が107百万円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は、37,428百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,470百万円増加いたしました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は16,281百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,368百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が2,662百万円増加したことによるものであります。固定負債は7,603百万円となり、前連結会計年度末に比べ154百万円減少いたしました。これは主に社債が110百万円、長期借入金が72百万円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は、23,885百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,214百万円増加いたしました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は13,543百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,256百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益1,240百万円によるものであります。

この結果、自己資本比率は35.3%(前連結会計年度末は35.2%)となりました。

 

b.経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度においては、建設関連事業は、国土強靭化に向けた対策工事や複数の大型民間工事で前連結会計年度以上の売上を確保し、原材料・燃料などの価格高騰や仕入商材の値上がりの影響があったものの、製造原価の低減や販売価格への転嫁などに努めた結果、増益となりました。電設資材事業は、設備投資案件に対する積極的な営業活動の結果、受注が好調に推移し増収となり、人件費ほか諸経費の増加を吸収し増益となりました。カーライフ関連事業は、石油部門では、原油高に伴う油価の高騰と燃料販売数量が順調に推移したことにより増収増益となりました。オート部門では、車検及び新車・中古車販売が共に順調に推移したことにより増収増益となりました。住宅・生活関連事業は、農産物部門では、きのこ培地の販売が順調に推移したことや、原材料、包装資材等の高騰はあったものの利幅確保に取組み増収増益となりました。不動産部門では、地価高止まりにより、売買部門の受取手数料と土地販売事業収入が増加したものの、自社所有の賃貸料収入が減少したことから増収減益となりました。また、飲食料品小売部門では、家庭内消費が引き続き順調であったことに加え、ECサイト向けなどへの営業拡大により増収となりました。

この結果、売上高68,946百万円(前連結会計年度比8.8%増)、営業利益1,631百万円(前連結会計年度比49.9%増)となりました。

営業外収益は441百万円、営業外費用は177百万円を計上し、経常利益は1,895百万円(前連結会計年度比43.9%増)となりました。

特別利益は44百万円、特別損失は237百万円を計上し、法人税等合計454百万円、非支配株主に帰属する当期純利益7百万円により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,240百万円(前連結会計年度比99.5%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

(契約債務)

2023年6月30日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

2,188

2,188

長期借入金

6,370

1,654

2,513

1,164

1,037

社債

110

110

リース債務

260

83

122

46

7

上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

当社グループの第三者に対する保証は、出資会社の借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2023年6月30日現在の債務保証額は、70百万円であります。なお、この債務保証は株主9社による連帯保証であります。

(財務政策)

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、石油製品や電設資材の購入費用及び販売用不動産の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の安定性を確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,929百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,838百万円であります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行なっております。当該見積りにつきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に関して適切な仮定の設定、情報収集を行い、見積り金額を計算しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの当連結会計年度において、建設関連事業においては、国土強靭化に向けた対策工事や複数の大型民間工事が増えたこと、電設資材事業においては、設備投資案件の納入が順調に進んだこと、カーライフ関連事業においては、原油高に伴い油価が高騰したこと、住宅・生活関連事業においては、建売分譲物件の取扱いが増えたことなどにより増益となりました。

また、原材料・燃料などの価格高騰や仕入れコストが上昇したものの、利幅確保の取組みや販売価格への転嫁などに努めた結果、営業利益、経常利益ならびに親会社株主に帰属する当期純利益が予想を上回ることとなりました。

指標

2023年6月期(計画)

2023年6月期(実績)

2023年6月期(計画比)

売上高

68,000百万円

68,946百万円

946百万円 ( 1.4%増)

営業利益

1,500百万円

1,631百万円

131百万円 ( 8.8%増)

経常利益

1,700百万円

1,895百万円

195百万円 (11.5%増)

親会社株主に帰属する

当期純利益

1,000百万円

1,240百万円

240百万円 (24.0%増)

 

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は76百万円であります。

セグメント別の主な研究開発の成果及び研究開発費は次のとおりであります。

(建設関連事業)

(1)大型ブロック積擁壁(CVブロック)の製品改良

建設市場において「環境への配慮」と「設計の見える化と性能保証」は絶対条件になりつつあります。2021年に開発したCVブロックは、経済性と施工性において優れる製品でありますが、環境配慮部門である製造時のCO₂排出量削減と品質保証部門である基準書への適合という点においては改良の余地を残しました。単なる環境配慮や品質保証にとどまらず、商品力のアップという営業戦略としての視点からも形状を含めた改良が必要になりました。

これにより、CO₂排出量は従来製品比40%削減を達成し、基準書への適合による設計の見える化と品質の信頼性向上に役立っています。この取組みと製品特性を発注者・購入者に説明することで、建設市場での基盤が構築されつつあります。

 

(2)大型プレキャストボックスカルバートにおける機械式継手の導入

公的機関が勧める大型構造物のプレキャスト化には、製品同士の現場連結工程が伴います。機械式継手は国土交通省も認めている信頼性の高い技術ですが、材料コストが高く薄肉部材には適用しにくいこともあり、工場製品には不向きな部分が存在しました。

そこで、スプライススリーブを用いた2分割ボックスカルバートの新製品開発を行いました。経済性においては従来製品とほぼ同値、製品の継手部品質においては向上する結果が得られ、工事での適用も決定しました。

この継手は、ボックスカルバートだけでなく擁壁を含む様々な構造物にも流用できるため、さらなる市場拡大が見込めます。なお、機械式継手自体が信頼性の高い工法であるため、設計コンサルタント及び建設会社からも高い評価を受けています。

当セグメントに係る研究開発費は75百万円であります。