(継続企業の前提に関する注記)
当社は、医療製品の研究開発投資を行う先行投資型企業であります。主力製品である止血材は、既にグローバルに販売を開始しておりますが、現時点でも止血材の営業体制確立等のために相当額の先行費用を計上していることから、前事業年度以前より継続して営業損失を計上しております。また、当事業年度においても、営業損失991,554千円、経常損失180,347千円及び当期純損失3,240,855千円を計上しております。これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると認識しております。
今後、当社グループは当該状況をいち早く解消し経営基盤の安定化を実現するために、以下の改善策に取り組んでまいります。
当社グループでは、外科領域では止血材、癒着防止材、粘膜隆起材等、組織再生領域では創傷治癒材等、DDS領域では核酸医薬等のパイプラインを開発しておりますが、これらの早期の製品上市、製品販売による収益獲得が、当社グループ経営の安定化に向けた課題であると認識しております。
主力製品である止血材については、欧州及びオーストラリアに続き、内視鏡先進国である日本及び世界最大の市場を有する米国においても当事業年度より本格的に製品販売を開始いたしました。売上成長を最大化するために、各極において営業体制を確立・拡大し相応の営業費用を投じてまいりましたが、短期的には奏功せず当事業年度は営業赤字が拡大する結果となりました。今後一時的には、当社止血材の優位性が高く売上成長が確実に見込まれる消化器内視鏡領域に事業領域を絞り込み、他領域の営業体制を縮小してチーム編成を再構築いたします。また、マーケティング活動も消化器内視鏡領域にフォーカスすることで営業経費も削減する等、収益確保を最優先に進めてまいります。
研究開発に関しては、次世代止血材や粘膜炎の創傷治癒等の注力分野を除き、新規開発を一時的に中断し、注力分野においても、臨床試験を必要としない又は最小規模で実施できる等、グローバルで見て最も有利な市場を選びながらコストと時間の最小化に努めております。さらに、資本提携や事業提携についても検討を続けており、グループ全体で、グローバルの視点から早期の収益性の改善に努めてまいります。
当社グループの事業運営及び研究開発を進めるための十分な資金確保に向けて、米国においてバイオ業界への投資に多くの実績を有する投資ファンドのハイツ・キャピタル・マネジメント・インクに対し、2022年10月に第6回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第33回新株予約権を発行し、2023年3月に第7回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第34回新株予約権を発行しました。これにより、当事業年度において、第6回無担保転換社債型新株予約権付社債及び第33回新株予約権の発行により2,059,835千円、第7回無担保転換社債型新株予約権付社債並びに第34回新株予約権の発行及び一部権利行使により812,860千円を調達することができております。
また、2023年6月29日開催の取締役会において、2023年7月に第8回無担保転換社債型新株予約権付社債、第35回及び第36回新株予約権を発行することを決議しており、同日付で関連する契約を締結しました。これにより、第8回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行により660,660千円、また既発行の第34回新株予約権の残り全ての権利行使により342,600千円を、2023年7月18日までに調達することができており、第35回新株予約権の発行及び行使により2,290,555千円を調達する予定です。さらに、第36回新株予約権は、既発行分の第25回、第28回、第31回及び第33回新株予約権につき、現在の株価水準が各回の行使価額を下回り行使が進んでいないため、本資金調達に併せて買入消却を行い、同数を現在の株価水準に基づく行使価額で再度発行するものです。これにより、従前よりも今後の新株予約権の行使の蓋然性が高まり、十分な資金確保につながるものと考えております。
また、株式会社りそな銀行とコミットメントライン契約を締結しており、安定的な事業資金の確保に取り組んでおります。今後も引き続き、金融機関からの借入を含む様々な資金調達を検討し、継続的な財務基盤の強化に努めてまいります。
しかしながら、「(1)事業収益拡大とコスト削減」については製品販売の拡大、収益構造の改善、資本提携や事業提携が想定どおりに進まないリスクがあります。また「(2)資金調達」については、株式市場の動向や株価の下落等により新株予約権の行使による資金調達に関して当初想定した調達額を確保できないリスクや、借入金にかかる財務制限条項又は転換社債型新株予約権付社債にかかる早期償還条項への抵触により、当社が期限の利益を喪失し返済義務を負うリスクがあります。
これらのリスクにより事業運営及び研究開発のための十分な資金が確保できない可能性があり不確実性があるため、現時点において継続企業の前提に重要な不確実性が認められます。
なお、財務諸表は継続企業を前提としており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表には反映しておりません。
1 資産の評価基準及び評価方法
(1) 有価証券の評価基準及び評価方法
子会社株式
移動平均法による原価法を採用しております。
その他有価証券
移動平均法による原価法を採用しております。
(2) 棚卸資産の評価基準及び評価方法
製品、原材料、貯蔵品
移動平均法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。
仕掛品
個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)を採用しております。
2 固定資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
建物
定率法によっております。
(ただし、2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物は定額法によっております。)
機械及び装置
定額法によっております。
工具、器具及び備品
定率法によっております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
② 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法によっております。なお、自社利用のソフトウエアは社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
③ リース資産
所有権移転ファイナンス・リース取引に係るリース資産
自己所有の固定資産に適用する減価償却方法と同一の方法によっております。
④ 長期前払費用
定額法によっております。
3 繰延資産の処理方法
株式交付費及び社債発行費
支出時に全額費用として処理しております。
4 引当金の計上基準
貸倒引当金
売上債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
5 収益及び費用の計上基準
約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識することとしております。
製品の販売については製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得し履行義務が充足されたと判断していることから、製品の引渡時点で収益を認識しております。
6 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
(重要な会計上の見積り)
棚卸資産の評価方法は、原則として取得原価をもって貸借対照表価額とし、事業年度末における正味売却価額が取得原価よりも下回っている場合には、当該正味売却価額をもって貸借対照表価額としております。
当該見積りについては、実勢販売価額等に基づき正味売却価額を算定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により影響を受ける場合があり、見積りと異なった場合には、翌事業年度以降の財務諸表において、棚卸資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。
前事業年度において、「投資その他の資産」の「その他」に含めて表示しておりました「投資有価証券」は、金額的重要性が増したため、当事業年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。一方で、前事業年度において独立掲記しておりました「投資その他の資産」の「敷金」は、貸借対照表全体における相対的な重要性が乏しくなったため、当事業年度より「投資その他の資産」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の財務諸表の組替えを行っております。これらの結果、前事業年度の貸借対照表において、「投資その他の資産」に表示していた「敷金」15,257千円及び「その他」1,878千円は、「投資有価証券」は560千円及び「その他」16,575千円として組み替えております。
※1 棚卸資産の内訳
※2 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務(区分表示したものを除く)
3 当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、株式会社りそな銀行との間で貸出コミットメント契約を締結しております。当事業年度末における貸出コミットメントに係る借入未実行残高等は次のとおりであります。
※4 偶発債務
財務制限条項及び早期償還条項
株式会社りそな銀行からの貸出コミットメント契約については、財務制限条項が付されております。
(1) 2023年4月期末日の連結貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること。
(2) 2023年4月期末日の連結貸借対照表における借入金を合算した金額の1.2倍以上の現金及び預金を維持すること。
当事業年度末においては、上記(1)につき抵触することとなりましたが、借入金融機関からは、期限の利益の喪失に係る権利行使をご猶予いただく旨の同意を得ております。
第5回転換社債型新株予約権付社債については、早期償還条項が付されております。
・ 転換価額修正日に当該修正価額が下限転換価額(184円)を下回る場合は、当社は、①転換社債型新株予約権付社債5個(220,636千円)又は②未転換の転換社債型新株予約権付社債(当連結会計年度末日残高1,323,820千円)のいずれか小さい方を早期償還するものとし、当該償還額と未払社債利息の合計額に0.9を除した金額を支払わなければならない。但し、社債権者は、上記の早期償還を次の転換価額修正日まで延期させることができる。
2023年5月31日時点において、上記に抵触しております(約245百万円の早期償還義務発生)が、社債権者からは期限の利益の喪失に係る権利行使をご猶予いただく旨の同意を得ております。
※1 各科目に含まれている関係会社に対するものは、次のとおりであります。
※2 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度5.6%、当事業年度5.5%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度94.4%、当事業年度94.5%であります。
主要な費目及び金額は次のとおりであります。
※3 特別損失
前事業年度(自 2021年5月1日 至 2022年4月30日)
当社は、子会社への債権等に対し、貸倒引当金繰入額2,175,279千円を計上しております。
当事業年度(自 2022年5月1日 至 2023年4月30日)
当社は、子会社への債権等に対し、貸倒引当金繰入額3,017,505千円を計上しております。
前事業年度(自 2021年5月1日 至 2022年4月30日)
子会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式の時価を記載しておりません。なお、当該子会社株式は全額減損処理済であり貸借対照表計上額はありません。
当事業年度(自 2022年5月1日 至 2023年4月30日)
子会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式の時価を記載しておりません。なお、当該子会社株式は全額減損処理済であり貸借対照表計上額はありません。
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主要な項目別の内訳
前事業年度及び当事業年度において、税引前当期純損失が計上されているため記載しておりません。
(収益認識関係)
顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)」に同一の内容を記載しているので、記載を省略しております。
1.第三者割当による無担保転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権の発行
当社は、2023年6月29日開催の取締役会において、CVI Investments, Inc.を割当先とする第三者割当による第8回無担保転換社債型新株予約権付社債、第35回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第36回新株予約権の発行、並びに第5回、第6回、及び第7回無担保転換社債型新株予約権付社債に早期償還条項を付すことを決議し、2023年7月18日に払込が完了いたしました。
第三者割当による第8回無担保転換社債型新株予約権付社債発行の概要
第三者割当による第35回新株予約権(行使価額修正条項付)及び第36回新株予約権発行の概要
第5回、第6回及び第7回無担保転換社債型新株予約権付社債の早期償還条項
上記「第三者割当による第8回無担保転換社債型新株予約権付社債発行の概要 早期償還条項」記載と同条件であります。
2.新株予約権の権利行使
当社が発行した「第34回新株予約権」について、当事業年度末後から2023年7月18日までに権利行使が行われており、その概要は以下のとおりであります。