当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
日本金銭機械株式会社及びそのグループ会社は、真に顧客やユーザーの視点に立ったモノづくりやサービスの提供を行うことを経営方針としております。
当社グループは、金銭に関わる事業を通じて、日本及び世界の貨幣の法的秩序を保つことで、社会の治安維持に貢献してまいります。同時に顧客やユーザー並びに社会の新たな未来を開拓することで、顧客の満足・信頼を追い続け、長期に亘って顧客やユーザーに信頼と誠意をコミットできる企業となり、「貨幣流通において市場と価値を創造し続ける真のグローバル企業」を目指しております。
(2)経営戦略等
当社グループは、2023年5月に2025年度(2026年3月期)を最終年度とする「中期経営計画 JCM Global Vision 2032」を下記のとおり策定いたしました。
基本方針
①多様化するマネートランザクション(代金決済)分野において、お客様へ信頼を提供し続ける企業であり続け
る。
⇒これまでの当社の強みである「貨幣処理機器市場というニッチな市場で、高いシェアを獲得する」
②新たな事業領域においてもブランドカンパニーたる地位の確立を目指す。
⇒昨今の大きな流れである「キャッシュレス」時代に向け、新たなニッチ市場の獲得に挑戦する
重点施策
①新たな事業領域を構築するための礎(先行投資)を確立
②既存技術・製品の他市場への積極展開
③海外コマーシャル市場の更なる拡大
④多様化するマネートランザクションへの対応
⑤既存事業領域の収益性の改善
⑥最適な経営資源の傾注
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値向上に向けて、2025年度(2026年3月期)を最終年度とする「中期経営計画 JCM Global Vision 2032」を実行中であり、当該計画の最終年度の目標として、営業利益率8%、ROE8%の達成を目指しております。
(4)経営環境
次期(2024年3月期)における当社グループを取り巻く事業環境については、新型コロナウイルスの感染症法上の区分が2類相当から季節性インフルエンザ等と同等の5類への移行に伴い、社会経済活動の正常化が一段と進むとともに、世界各国における水際対策の緩和により、海外からの旅行客が回帰傾向にあることから、当社の主力市場であるゲーミング市場においてもカジノホテル側の設備投資意欲も高い状況が続くものと思われます。一方で、長期化するロシア・ウクライナ情勢等の地政学的リスクの影響による原材料・エネルギーコストの高騰に伴う個人の消費マインドの低下や、急激な金利上昇、米国発の金融不安に端を発した世界経済の減速リスクも想定されるなど、予断を許さない状況が継続することが見込まれます。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは世界的な原材料・エネルギーコストの高騰や、急激な金利上昇、米国発の金融不安の拡大など、未だ不確定要素の多い事業環境である中、コロナ禍の収束による経済情勢の回復基調にあわせた速やかな業績回復のための施策を実施してまいります。
販売面では、コロナ禍を機に世界的な非対面・非接触決済の普及に伴い、今後も需要の拡大が想定されるコマーシャル市場向けの販売について、当社の主力事業であるゲーミング市場向けと並び立つ事業とすべく、欧州及び新たに北米地域と中南米地域を販売エリアとして新たに設立した各販売子会社を通じて、当社グループがこれまで市場開拓に時間を要していた地域においても迅速かつ効率的な営業活動を実施することで、早期に本市場における事業拡大を推し進めてまいります。
また、生産面では、半導体等の電子部材の入手困難な状況も徐々に回復傾向にあることから、北米及び欧州ゲーミング市場向けを中心に高水準で推移している需要に対し、確実に製品を供給できる体制の整備に努めてまいります。
併せて、開発面では、日々変わりゆく市場環境を速やかに捉えた新製品開発や今後の当社グループの新たな柱とすべく新たな事業領域を構築するための礎の確立に向けた先行投資や、AIやアルゴリズムを主体とした研究開発活動を実施することで、時代の変化に適応できる事業基盤づくりに取り組んでまいります。
当社グループのサステナビリティに関する取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「『成果は顧客のために』を通じて豊かで持続性のある社会の実現を目指す」という経営理念
に基づきサステナビリティに関する課題に対処しております。この豊かで持続性のある社会を実現するために「環
境への負荷低減」、「多様な人材が働きやすい職場環境づくり」などを、マテリアリティ(重要課題)として認識し
ております。
(1)気候関連に対する取組
国内外のサステナビリティ開示で広く利用されている「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言に基づき取組を開示いたします。
①ガバナンス
当社グループは、サステナビリティに関する活動を全社的な視点から統括し推進するための委員会として「リスク管理委員会」と「環境委員会」を「経営会議」の下に設置し、「経営会議」がサステナビリティを巡る課題に主体的に取組む体制としています。
「経営会議」において、「環境委員会」及び「リスク管理委員会」より報告を受けた経営上のリスク及び機会について対応方針を決定し、特に重要な経営上のリスク及び機会については「取締役会」に上申して判断を仰ぎます。
また、「経営会議」は、「環境委員会」及び「リスク管理委員会」を通じて各グループ会社各部門に気候変動関連他のリスクへの対応を指示します。
「取締役会」は、「経営会議」より定期的に報告を受け、上程された議題に関して決定を下し、「経営会議」に指示します。
②戦略
当社グループは、企業活動で起こりうる環境負荷に対し、全ての事業において、「4℃シナリオ(世界の平均気温が4℃以上上昇する)」、「1.5℃シナリオ(世界の平均気温が1.5℃未満に抑えられる)」という2つの気候変動シナリオでリスクと機会を分析しました。
4℃シナリオでは自然災害の激甚化による生活活動停滞が、1.5℃シナリオでは炭素税の導入や調達コストの増加が事業に大きな影響を与えることを認識しました。また機会については、低炭素製品・サービスの需要増加に対応した製品開発に機会があると認識しました。
当社グループは、リスクへの対応を進めるとともに気候変動対応を含む社会課題解決に貢献する製品・サービスの開発による機会の最大化に努めてまいります。
評価結果
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シナリオ |
リスク 区分 |
事象 |
インパクト 算出対象 |
算出の考え方 |
発現時期と損益影響度 |
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短期 |
中期 |
長期 |
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4℃ シナリオ |
物理的 リスク |
自然災害の激甚化・感染症の拡大による生産活動への影響 |
サプライチェーンの分析、生産拠点の被害 |
海外生産拠点(フィリピン工場)の操業停止による生産品目の販売機会の喪失についての算出 |
大 |
大 |
大 |
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1.5℃ シナリオ |
移行 リスク |
原材料価格の高騰 |
原材料価格の高騰に伴うコスト増加 |
原油価格高騰からプラスチック製品の仕入れ価格上昇額を算出 |
- |
中 |
中 |
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市場の変化 |
燃料・電力のコスト上昇 |
価格上昇率から燃料・電力コストを算出 |
- |
小 |
小 |
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法規制の強化 |
炭素税・EU国境炭素調整導入に伴うコスト増加 |
予想炭素価格から炭素税額を算出 |
- |
小 |
小 |
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備考:時間軸 短期(~2025年度)、中期(2026~30年度)、長期(2031~50年度)
損益影響度評価基準 コロナ禍前(2014~2018年3月期)の5年間の平均営業利益1,575百万円を基準と
し、営業利益に対して「10%以上」の影響が想定される場合を「大」、「5%以上、
10%未満」の影響が想定される場合を「中」、「5%未満」の影響が想定される場合
を「小」、発現の可能性が低い、または影響が軽微な場合を「-」と判定した。
4℃シナリオにおけるリスクへの対応
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シナリオ |
リスク 区分 |
事象 |
リスクへの対応 |
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4℃ シナリオ |
物理的 リスク |
自然災害の激甚化・感染症の拡大による生産活動への影響
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販売機会の喪失に伴う影響額が大きいことから、在庫を多めに持つことや重要部品については複数の調達先を持つように努めるとともに、中長期的にはグローバルでの最適生産体制の構築に向けても取組を進めていく。 |
1.5℃シナリオにおけるリスク及び機会への対応
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シナリオ |
リスク 区分 |
事象 |
リスクへの対応 |
機械への対応 |
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1.5℃ シナリオ |
移行 リスク |
原材料価格 の高騰 |
「原材料価格の高騰に伴うコスト増加」による影響が想定されることから、再生プラスチック等の代替品への転用の可能性の検討を進めていく。 |
気候変動を含む社会課題解決の視点を製品開発に取り入れ、販売機会の増加と企業ブランドの価値向上につながる社会的価値の高い製品・サービスの開発に取組む。 |
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市場の変化 |
「炭素税導入等に伴うコスト増加」及び「燃料・電力のコスト上昇」による影響額は小さいとみているが、2025年度に向けて原燃料の再エネ導入、省エネ促進を進めるとともに、中長期的にはGHG排出量の確実な削減を推進していく。 |
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法規制の強化 |
||||
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顧客ニーズ の変化 |
気候変動に対応した製品・サービスの開発 |
③リスク管理
当社グループは、リスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であるという認識に基づき、「リスク管理委員会」を設置し、気候変動リスクを含む経営上のリスクを統合的に識別・評価・管理をしております。
「リスク管理委員会」は、社内外環境の分析や各グループ会社各部門からの報告をもとに、網羅的にリスクを選別します。また、事業及び財務への影響度を「発生時の損益影響度」の観点で評価し、重要な経営上のリスクを特定します。気候変動リスクについては、複数の気候変動シナリオを採用してシナリオごとに移行リスクと物理リスクを識別し発生予想時期に加えて発生時の損益影響度の観点で評価し、重要な経営上のリスクを特定します。
リスクの対応は各グループ会社各部門が担当し、「リスク管理委員会」が推進状況とモニタリングを行い、必要に応じて対応の見直しを指示します。
④指標及び目標
当社グループは、気候関連のリスク及び機会の管理に用いる指標と目標を設定し、これらを中期経営計画の非財務指標として位置づけ進捗管理を進めてまいります。
温室効果ガス排出量について当社の認識は、全排出量におけるScope3の比率が高いこと、販売した製品の使用により消費する電気由来の温室効果ガス排出量の占める比率が高いこと、海外売上比率が高いことによる海外での排出量割合が挙げられます。これらの当社の特性に合わせた適切な取組を推進してまいります。
温室効果ガス排出量(2021年度) (単位:t-CO₂)
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項目 |
区分 |
排出量 |
構成比 |
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事業活動による 温室効果ガス排出量 |
Scope1 |
167 |
0.3% |
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Scope2 |
652 |
1.1% |
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計 |
819 |
1.4% |
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サプライチェーンにおける 温室効果ガス排出量 |
購入した製品・サービス |
18,873 |
33.2% |
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販売した製品の使用 |
33,952 |
59.8% |
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その他 |
3,110 |
5.5% |
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Scope3 計 |
55,935 |
98.6% |
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排出量(t-CO₂)合計 |
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56,755 |
100% |
備考:各スコープの集計対象は以下のとおりです。
「Scope1、Scope2:国内拠点、海外生産子会社」
「Scope3:カテゴリー1、2、3、5、6、7、9、11、12、連結」
気候関連のリスク及び機会に関する当社グループの指標と目標は、Scope1、2について、2025年度までに温室効果ガス排出量30%削減(2018年度比)を目指します。
気候関連リスク及び機会の管理に用いる指標
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分類 |
指標 |
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リスク管理 |
温室効果ガス排出量(Scope1、Scope2の合計) |
温室効果ガス排出量実績及び目標 (単位:t-CO₂)
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2018年度 実績 (基準年) |
2025年度 目標 |
2018年度 実績比 |
削減に向けた対応 |
2021年度 実績 (参考) |
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847 |
580 |
△31.5% |
・カーボンニュートラル都市ガスの導入 ・省エネルギー性能の高い社屋への本社移転 ・長浜工場・フィリピン工場での太陽光パネル設置 ・再エネ電力の導入 |
819 |
備考:目標の設定にあたり、2018年度を基準年とした。
Scope3について、当社グループの主要な排出源は、カテゴリー1(購入した製品・サービス)及びカテゴリー11(販売した製品の使用)です。カテゴリー1については仕入先様にご協力を頂くことが必要となり、カテゴリー11については製品の設計見直しや設備投資が必要となることからScope3の目標設定と排出量削減に向けた対応については中期的な課題として取組んでまいります。
(2)人的資本に関する取組
①人的資本関係
当社グループは、従業員一人ひとりがお互いを尊重し合い、個性を発揮しながら仕事を通じて人として成長続けることで、家庭と職場に良い影響を与えそれらが集結することで「会社として継続的に価値を創造し続ける企業であり続けること」と「人が成長し続ける機会を、仕事を通じて提供していくこと」、それらが当社の人材に対する基本的な考え方になっております。
今後も事業のグローバル化が進む中、人事戦略の世界基準となっている「ダイバーシティの拡充」、「中核人材の育成」、「多様な働き方の実現」を当社の人材戦略の中心とし、その取組を推進してまいります。
②人材育成方針
当社グループの新入社員は、入社後約3ヶ月かけて国内主要3拠点を移動し全部門でOJT方式の研修を実施しています。お互いを尊重し合いながら仕事を進めていける「JCM Spirit」を学び、理解する重要な研修となっております。
また、中核人材の育成として、当社グループは、次世代・次々世代の役員候補者に対して、専門分野のみでなく、経営視点で物事を考え、決断できる人材へ育成するために社内取締役、執行役員を中心とした「経営会議」に部長職社員が参加し、自部門の議案等の提案を行い、取締役、執行役員との意見交換や議論を通じて、経営視点で検討する際に必要な情報はどのようなものか実学を通じて育成しております。
③社内環境整備方針
当社グループは、グループ経営理念の実現と当社グループの成長を追求し続けるための基盤は、従業員とその家族の心身の健康であると考え、従業員が安心して業務に従事できる環境の構築を目指しています。
ⅰダイバーシティの推進
当社グループでは、人材の多様性(ダイバーシティ)を受け入れ、一体感を醸成する(インクルージョン)ことで、従業員同士が相互に信頼でき、尊重する企業文化を構築し、当社グループの一員であることの誇りと責任を感じることができる企業グループを目指し、女性活躍の推進に取組んでいます。
ⅱワークライフバランスへの取組
当社グループでは、従業員が家事や育児、介護などの家庭の責任を果たしながら仕事で十分に能力を発揮し、パフォーマンスを高めるために、育児休業などの制度の充実や多様な働き方を可能とするための在宅勤務やフレックス勤務制度などさまざまな取組を推進しています。
④指標及び目標
当社グループではサステナビリティ推進にあたり、前述のとおり人的資本を重要視しております。「管理職に占める女性労働者の割合」「男性労働者の育児休業取得率」「労働者の男女の賃金の差異」については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況」を参照ください。今後これらの3つの指標を含めたマテリアリティごとに目標の作成や、改善に向けて積極的に取組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
①経済状況
当社グループにおける全体の売上高のうち、重要な部分を占めるゲーミング市場向けの紙幣識別機ユニットの需要は、販売先の国や地域の経済状況の影響を受けます。また、カジノに代表されるゲーミング業界は遊興のための施設であり、ゲーミング市場自体の景況感は、各国の経済状況の他、紛争・テロなどの世界情勢、大規模な地震・風水害・伝染病・事故など、個人の消費マインドを低下させる事象が発生した場合にも当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②為替の変動
当社グループの販売先は世界各国に及んでおり、全売上高に占める海外向けの依存度は高くなっております。当社グループ内の海外商流の最適化を図り、為替レートの影響を極力低減するとともに、必要な範囲内で為替予約取引を利用することで、将来の為替レートの変動リスクを回避するように努めております。一方で、為替レートの変動による外貨建資産の期末差額が営業外損益に計上されることも含め、当社グループの業績は為替変動の影響を受けます。
③特定の製・商品への依存度
紙幣識別機ユニットは、当社グループの全売上高のうち多くを占める主力製品であるとともに、ゲーミング市場向けに占める割合が高くなっております。当社グループは、北米を筆頭に各国のゲーミング市場で高いシェアを確保しておりますが、同業他社との競合により、そのシェアは変動いたします。技術開発競争や価格競争の激化が進んだ場合、将来的に現在のシェアを維持できる保証はなく、適正な販売価格の維持が困難となる可能性があります。また、近時、世界的にキャッシュレス化(電子取引化)が急速に進んでおり、この影響を受けて将来的に当社製品の需要が大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ゲーミングに関する法律に基づく規制
カジノ等のゲーミング業界では、犯罪組織とは関係ない者が、真正なゲーム機によって、偽りなく運営することを確保するため、カジノの運営、ゲーム機の製造販売に関して厳しい法規制が実施されております。これらの法規制により、紙幣識別機ユニットをゲーム機に搭載して販売することについても当局の許可が必要となるとともに、米国の一部の州(又は自治区)では、紙幣識別機ユニットもゲーム機の一部と見なされ、ゲーム機と同様に販売に際しての許可が必要となります。このため、世界各国、州等において、紙幣識別機ユニットの販売に許可が必要な場合はもちろん、紙幣識別機ユニットの販売に対して規制がない場合であっても、スロットマシン等のゲーム機に対する法規制が変更される場合においては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、これらの許認可を取得するにあたり、会社はもちろんのこと、役員個人についても厳しい審査を受けております。万一、当社や関連会社及び役員個人に刑事犯罪などの法令違反行為があった場合は、許認可を取り消され、製品の販売ができなくなることによって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤風営法に基づく規制
当社グループの遊技場向機器製品の主な販売先であるパチンコホールは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」)の適用を受けております。近年においては、遊技客の射幸心を抑える目的で、新しい法律に基づいた新基準機の導入が義務付けられた結果、業界全体の売上高が縮小し、当社グループの同市場向けの売上高も大幅に減少いたしました。将来的にも遊技機の基準が変更されるなど関連する風営法の改正によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥研究開発投資に関するリスク
当社グループでは、時代の変化に伴い多様化するニーズに適応するため、積極的な研究開発投資を継続して行っております。新製品の研究開発にはリスクが伴っているため、開発テーマによっては開発期間の長期化により開発費用が高額となる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦海外事業の展開に関するリスク
当社グループにおける海外での事業展開は、政治情勢や通商問題、事業の許認可や輸出入規制など各種法令の改廃及び新設、各国通貨の切り上げなどといったカントリーリスクの影響を受けます。各国でのカントリーリスクの影響が急激に深刻化した場合には、生産、販売活動等に大きな問題が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧部材調達に関するリスク
当社グループの製品は、主に電子部品、樹脂成型部品、金属加工部品を組み立てることで構成されております。電子部品については、半導体市場の動向によって需要が大きく変化し、またその変化のスピードが速いことが特徴であります。このことに対応するため、複数の入手経路を確保しておりますが、半導体の市場動向により、原材料の調達等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが購入する部品は、原油や素材価格の高騰により原価が上昇する可能性があります。さらに、当社グループでは海外での生産比率が高く、各国の経済発展に伴う人件費の上昇によっても原価が上昇する可能性があります。
⑨棚卸資産に関するリスク
当社グループは、市場ニーズに合致した製品をタイムリーに供給するため、一定量の棚卸資産を確保しております。市場の需給バランスを予測し、必要最小限の在庫量を維持する取組みを行っておりますが、想定を超えた受注量の増加があった場合においては、あらかじめ確保しておいた在庫品が不足することによる販売機会の逸失等、受注量の減少があった場合においては、過剰在庫の発生にともなう、在庫品の評価損、廃棄損の計上等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩資金調達に関するリスク
当社グループは、金融機関等からの借入、社債発行による資金調達を行っておりますが、金融市場の環境変化によっては、当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの業績悪化等により資金調達コストが上昇した場合、当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。
⑪情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、事業活動を通じて取引先及び自社の営業情報や個人情報等の機密情報を保有しております。外部からのサイバー攻撃や不正アクセス等により、パソコン・サーバー等から、機密情報が流出し、あるいは消失した場合、事業活動の停止が発生するほか、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑫売上債権の貸倒リスク
遊技場(パチンコ)業界では、これまでの商慣習などから、他業種に比べ売上債権の回収期間が長期化する傾向があります。当社グループでは、売上債権に対する与信管理を社内規程に基づき徹底するとともに、一定のルールに基づき貸倒引当金を計上し、貸倒損失が業績に大きな変動を与えないように対処しております。
一方、顧客であるパチンコホールでは、遊技人口の減退とそれに伴うホール数の減少が続いております。このような状況下で、当社グループでは、販売後も顧客の経営状況などを注視し、回収事故が発生しないように努めておりますが、今後の業界の動向によっては、貸倒リスクが高まる可能性があります。
⑬国際税務に関するリスク
移転価格税制に関しては、関係各国の税務当局間であらかじめ当社グループ内における取引価格の設定などについて、事前に承認を受けるAPA(事前確認制度)を申請するなどにより、二重課税などの税務リスクの回避に取り組んでおります。しかしながら、各国の税制の変化並びに各国間の租税条約の締結状況によっては、国際税務に対するリスクが高まる可能性があります。
⑭知的財産権に関するリスク
当社グループが保有する知的財産権については、その保護を積極的に進めております。また、第三者の知的財産権を侵害しないように十分に調査を行ったうえで、製品開発を行っております。しかしながら、各国の法制度の違いなどにより、損害賠償の支払いや製品の販売差止めを求める特許侵害訴訟を受け、又は第三者が当社グループの知的財産権を違法に使用する等により、販売に関する機会損失や賠償金の支払責任が生じる結果として、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑮環境等法規制に関するリスク
当社は、各国や地域の環境法規制を遵守した製品作りを行っております。当社グループは、環境への配慮をさらに高める努力を継続しておりますが、環境を含む各種法規制は国や地域によって様々であるとともに、紛争鉱物の問題などその規制対象は拡大する傾向にあります。また、環境対策や法規制に伴う経済的負担は大きくなっており、当社グループ製品が各種法規制を遵守できなかった場合には、一部の地域で製品の販売ができなくなるなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑯各国紙幣の真偽鑑別に関するリスク
当社グループの紙幣識別機ユニットは、世界135カ国以上の貨幣に対応しております。各国の貨幣は、日本の貨幣に比べ改刷の頻度が多く、偽造が多いことや紙幣識別機ユニットに対する不正が多いことが特徴として挙げられます。当社グループでは、ソフトウェアを迅速に改版し、納入後の製品をサポートしております。しかしながら、近年では偽造紙幣や機器への不正は、より巧妙かつスピーディになっております。それゆえ、それらに対処するための費用の増加や顧客への補償費用等が発生することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑰キャッシュレス決済化の急速な進展に関するリスク
当社グループは、貨幣処理機器事業を主要な事業としているため、世界各国において多様化する代金決済手段について短期間に急速なキャッシュレス決済化が進展した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑱退職給付債務に関するリスク
当社グループの退職給付債務等は、数理計算上設定した退職給付債務の割引率及び年金資産の期待運用収益率といった前提条件に基づいて算出しております。しかし、実際の結果が前提条件と異なる場合には、将来にわたって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑲M&A及び業務・資本提携に関するリスク
当社グループは、M&Aや業務・資本提携を成長戦略のひとつと位置付け、積極的に検討・推進いたしております。これらの施策の実施に当たり、対象企業の財務内容や事業活動等について、デューデリジェンスを行い、事業の将来性やリスク等を把握の上、意思決定を行っておりますが、施策実施後に、事業環境の変化や予期せぬ偶発債務の発生などにより対象企業の業績が悪化し、当初想定した成果が得られない場合には、株式評価額又はのれんの減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑳新型コロナウイルス等の感染拡大に関するリスク
当社グループの役員・従業員に新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス等の感染が拡大した場合、一時的に事業活動を停止することとなり、それによって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記以外にも様々なリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う規制が徐々に緩和され、本格的な経済活動の再開に舵が切られたことから、景気は持ち直しの傾向が見られました。その一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、為替相場の急激な変動、資源価格や原材料価格の高騰やそれに伴うサプライチェーンの混乱などにより、国内外ともに先行きは依然として不透明な状況が継続しております。
このような市場環境の中、当社グループの主力市場である米国及び欧州のゲーミング市場では、北米のカジノホテルを中心に、その集客においてコロナ禍前の活況を取り戻したことなどにより、同市場における設備投資需要は高水準に推移いたしました。また、国内外のコマーシャル市場では、世界各国においてスタンダードになりつつある非接触・非対面による代金の決済手段の普及拡大に伴い、引き続き当社の紙幣識別機ユニットへの需要が旺盛でありました。さらに、遊技場向機器市場では、永年のテーマであったスマート遊技機の市場導入が昨年11月より段階的に開始されており、同遊技機に関連する周辺機器への需要も高まりました。
このような状況の下、ゲーミング市場においては当社製品への旺盛な需要に応えるべく、資源・原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱が継続する中、顧客への製品供給に最大限努めるとともに、引き続き需要が増加傾向にある状況も勘案しつつ、環境負荷の低減などサステナビリティを意識した次世代製品の開発にも注力いたしました。また、コマーシャル市場においては、前期の北米地区販売子会社の設立(JCM COMMERCE MECHATRONICS,INC./ 2022年1月設立)に続き、新たに南米ブラジルに新会社(JCM COMERCIO MECATRONICA BRASIL LTDA/2022年11月設立)を設立するなど、矢継ぎ早に今後の事業拡大に向けた布石を打つことで、当社グループの持続的な成長に不可欠な事業体制の構築を図りました。また、遊技場向機器市場においては、スマート遊技機の導入にあわせた市場の変化を機敏に察知し、それらに対応することで市場シェアの維持、拡大とともに、利益の確保にも努めました。その一方で、一部の当社製品については、引き続き部材の入手困難な状況が続いており、顧客への製品供給を最優先した結果、市場流通品の使用による材料価格や物流費の上昇等による損益面への影響は免れない状況にありました。
その他、近年、企業のBCP対策がクローズアップされる中、事業の安定的な継続、社員の安全の一層の確保、会社財産の擁護、並びに資本効率の向上等の各方面から検討を行った結果、2023年3月末に本社事務所を最新のオフィスビルへ移転し、旧本社事務所の不動産については売却することといたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,672百万円増加し38,816百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,678百万円増加し11,653百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,994百万円増加し27,163百万円となりました。
b.経営成績
以上の結果、当連結会計年度の売上高は25,258百万円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。利益面においては、売上高の増加の一方で材料価格や物流費の上昇等の影響もあり、営業利益は622百万円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。また、円安の進行に伴う為替差益の計上により、経常利益は1,267百万円(前連結会計年度比8.5%減)、旧本社不動産の固定資産売却益として1,587百万円の特別利益を計上したことに加えて、繰延税金資産の計上により法人税等調整額△866百万円(△は利益)を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は3,146百万円(前連結会計年度比419.7%増)となりました。
なお、当連結会計年度の平均為替レートは、米ドル132.08円(前連結会計年度110.37円)、ユーロは138.58円(前連結会計年度130.37円)で推移いたしました。また、決算期末の時価評価に適用する期末日為替レートは、米ドル133.54円(前連結会計年度末122.41円)でありました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<グローバルゲーミング>
北米及び欧州地域におけるカジノホール等の活況を背景とする設備投資需要の増加に伴い、主力製品である紙幣識別機ユニットやプリンターの販売が大幅に増加したことなどにより、セグメント売上高は14,583百万円(前連結会計年度比44.5%増)、セグメント利益は1,646百万円(前連結会計年度比11.6%増)と、共に増加いたしました。
<海外コマーシャル>
各国において非接触・非対面決済がスタンダードとなる傾向にあり、特に欧州地域向けにおいてセルフレジ精算機向けの紙幣還流ユニットの販売が増加したことなどにより、セグメント売上高は4,471百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。その一方で製品部材や物流費高騰の影響は大きく、製品価格への転嫁についても顧客との長期契約案件を中心に交渉が難航したことから、セグメント利益は37百万円(前連結会計年度比82.0%減)となりました。
<国内コマーシャル>
海外コマーシャルと同様に非接触・非対面決済を促進する製品需要の増加に伴い、飲食店券売機及びホテルチェックイン精算機向けの紙幣還流ユニットの販売が堅調に推移したことなどにより、セグメント売上高は1,857百万円(前連結会計年度比1.0%増)、セグメント利益は102百万円(前連結会計年度比18.0%増)と、共に増加いたしました。
<遊技場向機器>
昨年11月より全国のパチンコホールにおいて、スマート遊技機の市場導入が開始されたことに伴い、スマート遊技機専用ユニット等の販売が増加したことなどにより、セグメントの売上高は4,345百万円(前連結会計年度比16.0%増)となりましたが、セグメント損失は125百万円(前連結会計年度は391百万円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ、1,037百万円減少し、13,204百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、支出した資金は799百万円(前連結会計年度は1,333百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2,844百万円、仕入債務の増加額1,070百万円などにより資金が増加した一方、有形固定資産除売却損益1,586百万円、売上債権の増加499百万円、棚卸資産の増加1,745百万円、法人税等の支払380百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は522百万円(前連結会計年度は255百万円の支出)となりました。これは主に有価証券純増加による支出484百万円、有形固定資産の取得による支出557百万円などにより資金が減少した一方、有形固定資産の売却による収入1,936百万円などにより資金が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は1,422百万円(前連結会計年度は397百万円の収入)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出600百万円、自己株式の取得による支出400百万円、配当金の支払額236百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
また、これらのほかに、現金及び現金同等物に係る換算差額663百万円の資金の増加がありました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
グローバルゲーミング |
5,092,842 |
157.0 |
|
海外コマーシャル |
2,828,189 |
123.2 |
|
国内コマーシャル |
1,618,451 |
108.6 |
|
遊技場向機器 |
1,676,228 |
172.3 |
|
合計 |
11,215,711 |
140.1 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
グローバルゲーミング |
2,088,776 |
220.0 |
|
海外コマーシャル |
285,290 |
168.0 |
|
国内コマーシャル |
42,675 |
97.7 |
|
遊技場向機器 |
205,873 |
62.8 |
|
合計 |
2,622,616 |
175.9 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.受注実績
当社グループの生産は、主として見込み生産によっているため、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
グローバルゲーミング |
14,583,988 |
144.5 |
|
海外コマーシャル |
4,471,034 |
102.5 |
|
国内コマーシャル |
1,857,867 |
101.0 |
|
遊技場向機器 |
4,345,690 |
116.0 |
|
合計 |
25,258,580 |
126.0 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
Aristocrat Technologies Inc. |
- |
- |
2,584,290 |
10.2% |
3.前連結会計年度のAristocrat Technologies Inc.に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,672百万円増加し、38,816百万円となりました。
流動資産合計は、前連結会計年度末に比べて4,195百万円増加し、32,273百万円となりました。「受取手形、売掛金及び契約資産」が724百万円、棚卸資産が2,687百万円、前渡金の増加などにより「その他の流動資産」が1,047百万円それぞれ増加いたしました。
固定資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,483百万円増加し、6,508百万円となりました。「繰延税金資産」の計上等により「投資その他の資産」が1,330百万円増加いたしました。
繰延資産合計は、社債発行費の償却により前連結会計年度末に比べて7百万円減少し、35百万円となりました。
流動負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,218百万円増加し、7,625百万円となりました。「支払手形及び買掛金」が1,426百万円、契約負債の増加などにより「その他の流動負債」が800百万円それぞれ増加いたしました。
固定負債合計は、前連結会計年度末に比べて540百万円減少し、4,027百万円となりました。借入金返済により「長期借入金」が600百万円減少いたしました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,994百万円増加し、27,163百万円となりました。譲渡制限付株式報酬としての新株式発行に伴い「資本金」及び「資本剰余金」がそれぞれ3百万円増加し、また、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより「利益剰余金」が2,908百万円、在外子会社の時価評価による「為替換算調整勘定」が1,415百万円それぞれ増加いたしました。
b.経営成績
売上高は25,258百万円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。米国ゲーミング市場では、カジノホテルを中心に、その集客においてコロナ禍前の活況を取り戻したことなどにより、同市場における設備投資需要は高水準に推移、国内外のコマーシャル市場においても、非接触・非対面による代金決済の普及拡大に関連する製品の需要が堅調に推移いたしました。また、遊技場向機器市場では、スマート遊技機の市場導入が段階的に開始されており、同遊技機に関連する周辺機器への需要も高まったことなどにより、増収となりました。
売上原価は、16,268百万円(前連結会計年度比30.7%増)となり、売上原価率は、前連結会計年度比2.3ポイント増加し、64.4%となりました。一部の当社製品については、引き続き部材の入手困難な状況が続いており、市場流通品を使用したことによる材料価格や物流費の上昇などにより、原価率が増加となりました。
売上総利益は8,990百万円(前連結会計年度比18.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は8,367百万円(前連結会計年度比19.1%増)となりました。
営業利益は622百万円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。
営業外収益は円安の進行に伴う為替差益などにより、689百万円となりました。
経常利益は1,267百万円(前連結会計年度比8.5%減)となりました。旧本社不動産の固定資産売却益として1,587百万円の特別利益を計上したことなどにより税金等調整前当期純利益は2,844百万円(前連結会計年度比105.4%増)となりました。
法人税等は、△301百万円となりました。繰延税金資産の計上に伴い、法人税等調整額△866百万円を計上いたしました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,146百万円(前連結会計年度比419.7%増)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況および資金の流動性について
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金用途については、顧客への当社製品の安定供給を第一とした事業活動に要する運転資金のほかに、生産用金型やものづくりの機能強化を主とした設備投資資金が必要であります。その資金確保については、自己資金ならびに金融機関からの借入金を基本としており、企業買収などの投資については、自己資金や金融機関からの借入金のほか、資本調達などによって資金を確保しております。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは2025年度(2026年3月期)を最終年度とする「中期経営計画 JCM Gloval Vizion 2032」(「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載)を策定しており、当該計画の目標を達成するための主な経営指標は営業利益率8%、ROE8%と定めております。
該当事項はありません。
(1)研究開発活動の方針
当社グループは、行動指針のひとつに「自主創造:独創的な商品とサービスを世界の人々に提供しよう」を掲げ、多様化する社会情勢や顧客ニーズに合致した、市場適合性の高い製品やサービスを、迅速に製品化し、顧客や利用者の満足度向上を図ることを基本方針とし、当社の製品が人と人の信頼関係の発展に資するものであることを願っております。
(2)研究開発活動
世界各国の貨幣に対応した鑑識別・搬送・集積・還流等を中心とした貨幣処理技術を追求するとともに、これらの技術・ノウハウを応用・発展させたシステム製品開発にも注力しており、潜在的な顧客ニーズを引出し、新たな市場開拓に向けた活動を活発化させております。また、製品開発を進める上で、知的財産権の権利化の促進や有効活用にも注力しております。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は、
①グローバルゲーミング
当連結会計年度は、カジノバックヤード向け自動化機器の製品開発を継続しており、昨年度に引き続き米国最大のゲーミングショーに出展し大きな反響を得ております。更なる品質向上に注力し、早期製品化に向けて尽力しております。
②海外コマーシャル
当連結会計年度は、流通・警送向け製品の開発を行っております。従来機からの性能アップと品質向上に取り組み、市場ニーズに応えるべくエントリーモデルからハイエンドモデルまでの充実した製品ラインナップを取り揃えることにより、既存市場だけではなく未開拓市場への展開も図ってまいります。
③国内コマーシャル
当連結会計年度は、500円硬貨の改鋳対応に注力しており、市場機への円滑な導入を進めるべく取り組んでおります。
また、2024年に発行が予定されている新紙幣への改刷対応についても、万全の体制を取り進行中であります。
④遊技場向機器
当連結会計年度は、紙幣搬送システムにおいて新たなユニットメーカーとの接続開発を実施し、既存店舗の約75%のユニットに接続可能となっており、また1動作に対する搬送枚数を約3倍に拡大し更なる省電力化を実現しています。更に接続する外部識別機を業界最小サイズに小型化し導入条件の緩和を図りました。
また、モニタリングシステムの機能追加を実施しました。紙幣搬送、メダル自動補給装置の稼働状況を監視の元、緊急対応の必要性を判断し保守員への通知を行うことで保守サービスに活用しております。