第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループ(当社及び連結子会社をいう。以下同じ。)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、創業以来「五心」を経営の核とし、事業活動を通じてお客様の豊かな住まいづくりに貢献してきました。今後も「新たな暮らし価値」を創造・提案し、企業理念「家族の笑顔を創ります」の実現に向け邁進します。

 

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当社が製造・販売するシステムキッチンやシステムバスルームなどの住宅設備機器は、人々の快適で豊かな暮らしづくりの実現に大いに貢献するものと考え、常にユーザーの立場に立った開発姿勢と先進的な技術力で提案し続けてまいりたいと考えております。当社の商品をお使いいただいているかぎり、メンテナンスや顧客の相談に応えていけるサービス体制をつくり、商品というハードとサービスというソフトを一つのパッケージとして提供することを経営の基本方針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、安定的かつ継続的に高収益をあげることが経営の使命と考え、そのためにシステムキッチン及びシステムバスルームなど高付加価値商品の販売に注力し、専業メーカーとしてのブランド力を高め、営業利益率を向上させることを経営目標の1つにおいております。

 

(3) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題

当社グループを取り巻く経営環境は、巣篭もり需要による住環境充実への関心の高まりは継続し、リフォーム需要が堅調に推移した一方、新設住宅着工戸数における持家は1年を通して低調に推移しました。また、依然として不安定な国際情勢もあり、原材料/資材の供給不足や価格高騰の影響など、未だ先行き不透明な状況が続いております。

このような中、当社グループは2021中期経営計画(2021-2023年度)を策定し、企業理念「家族の笑顔を創ります」の実現に加え、サステナブル経営の方向性、事業を通じた重要課題(ESG・SDGs課題)解決に向けた取り組みを長期ビジョンとして明確化しております。

その中でこの先10年の事業活動で目指すべきスローガンを、次のとおり定めております。

 

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また、このスローガンの実現を目指して2021中期経営計画(2021-2023年度)の基本方針を、次のとおり定めております。

 

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上記の基本方針に基づき、当社グループの強みをより一層発揮させ、「持続的な成長」の実現を目指して邁進してまいります。

 

(4) 経営戦略の現状と見通し

当社グループの収益は、革新的な商品とサービスを提供することによっております。今後も継続して、当社独自の画期的な新商品開発による他社との差別化ができるよう、研究開発に積極的な体制をとってまいります。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループは高品質、高付加価値の革新的な商品を開発できると自負しておりますが、景況感やライフスタイルの変化もあり、市場は不透明な状況にあります。また、競合他社動向を意識した新商品開発に各社積極的になり、業界環境は厳しさを増しております。この状況下で、先行優位、競争優位を維持するために、常々商品の機能を強化し差別化に努めるとともに、商品開発期間の短縮も行っておりますが、商品のライフサイクルも短縮化傾向にあり、開発コストの負担も増大しております。しかしながら、当社グループの将来の成長は、革新的な商品とサービスの提供にあると確信しており、今後も付加価値の高い商品を開発し、業績に繋げてまいりたいと考えております。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、サステナビリティに関する重要課題を定め、事業経営に大きく影響を与える気候変動等の環境課題への対応や、会社の持続的な成長を支える人的資本に関する重要課題への取り組みを推進しております。

推進体制として代表取締役社長執行役員を委員長とするサステナビリティ委員会、リスクマネジメント委員会を設置しております。

サステナビリティ委員会は、当社グループにおける持続可能な社会の実現に向けた活動の方向性や目標設定、重要課題(ESG・SDGs課題)に関わる活動の進捗状況の管理を行っております。さらに重要課題のうち環境と人的資本に関わる課題に対しては、当委員会の傘下に「環境分科会」「人的資本分科会」を設置し実行計画の立案、進捗状況の管理を行い、サステナビリティ委員会に報告する体制をとっております。

リスクマネジメント委員会は、対処すべきリスクの発生を事前に把握・管理し対策を講じるとともに、全社で将来起こり得る損失の発生についての予測・低減・回避に取り組んでおります。当委員会の傘下には「コンプライアンス部会」「内部統制部会」「BCP(事業継続計画)/SCM(サプライチェーンマネジメント)部会」を設置し、活動状況をリスクマネジメント委員会に報告する体制をとっております。

両委員会によって評価審議した内容に応じ、取締役会に報告・提案される体制を整えております。

 

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(2)戦略

当社グループは、気候変動が及ぼすリスクや機会を事業戦略の重要な要素と位置づけ、当社の長期ビジョン「クリナップサステナブルビジョン2030」の目標年度である2030年度に向けて、温室効果ガス排出量削減目標を掲げ、具体的な取り組みを進めております。

同様に人的資本が、持続的企業価値向上を支える最も重要な要素の一つであるとの認識に基づき、多様な人材を活かし、一人ひとりの能力を最大限発揮することでイノベーションが生まれ、個人と組織が共に成長し続けられる企業を目指しております。

そのために、人材育成基本方針を掲げ、職場環境の整備や働き甲斐のある職場づくりに取り組んでおります。

 

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(3)リスク管理

当社グループは、気候変動に伴う自然災害などによる、事業活動に直接影響を与える物理的リスクや、人材の流動化、生産労働人口の低下による人材獲得が困難になるリスクなどを、持続的な事業運営を棄損する最大のリスクと捉えております。リスクマネジメント委員会の下部組織であるBCP/SCM部会ではリスクの特定、対策立案、進捗状況の確認を行っております。この内容はサステナビリティ委員会とも共有し、グループ全体でリスク低減活動を推進しております。その活動内容については両委員会にて審議、評価が行われ、必要に応じ取締役会に報告しております。

 

(4)指標及び目標

当社グループは、気候変動への対応として温室効果ガス排出量(スコープ1、2)を2030年度までに50%削減(2013年度比)を掲げております。これまでの取り組みとしては、再生可能エネルギーによる電力への転換やLED照明への切替え、生産工場での太陽光発電設備設置などを推進しております。

(今後気候変動対応活動を推進する上で、基準年の設定見直しや算出の精緻化により目標数値が変動する場合がございます。)

また、人材の多様性の確保を進め、一人ひとりが能力を最大限に発揮できる機会を提供し、個人と組織が共に成長できる取り組みを推進しております。当該指標に対する目標と実績は、次のとおりであります。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

管理職に占める女性労働者の割合

2030年度までに15%

3.8%

男性労働者の育児休業取得率

2030年度までに100%

56.6%

 

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済状況の変動

当社グループの営業収入のほとんどは国内需要によるものであるため、国内の経済状況の動向に影響を受けます。国内景気後退による新設住宅着工戸数、またはリフォーム需要が著しく減少した場合や、原材料費や物流コストの高騰は当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事故及び自然災害

当社グループは、事故や自然災害など経営に重大な損害や影響などを与える可能性のある不測の事態の発生に備え、危機管理体制の整備を推進しております。「危機管理規程」において、自然災害やそれに伴う大規模な火災・停電、感染症の拡大、重大な事故・事件、外部からの人為的な危害・攻撃など様々な危険事象への対策を定めるとともに、定期的な訓練や施設・設備の点検を実施し、社員及び関係者の安全の確保並びに被害等の事業への影響を最小限とすることに努めております。

しかしながら、予測を超える大規模な事故や自然災害が発生し、当社の生産・販売活動が長期間停止した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 原材料の供給に関するリスク

当社グループの生産・販売活動において使用する原材料及び部品部材につきましては、適正な在庫の確保や複数社購買などの対応により安定的な調達に努めております。しかしながら、不安定な国際情勢や自然災害、感染症、事故などの影響により、サプライヤーからの供給が中断あるいは遅延した結果、製品の供給が滞り、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、市況や為替の変動などにより原材料等の仕入価格やエネルギーが予想を上回る高騰を続け、生産性向上やVE活動による原価低減では吸収しきれず販売価格への転嫁が遅れた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 情報セキュリティ

当社グループは事業活動において保有する情報資産を重要な資産と位置づけております。情報資産の改ざん、破壊、流出などを防ぐため「セキュリティポリシー」を掲げ、関連規程により情報システム利用者が遵守すべきルールを定めており、全社員並びに関係者に対し情報セキュリティの重要性に理解を深めるための教育や活動を行っております。また、実施されているセキュリティリスク対策は、定期的な評価・見直しを行い、情報資産やネットワークのセキュリティ強化・維持に努めております。

しかし、これらの対策を講じてもサイバー攻撃や未知のコンピュータウイルスへの感染などにより発生する情報セキュリティ事故による社会的信用の低下、地震等の自然災害の発生による情報システムの停止などにより当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人材の確保及びダイバーシティ推進

少子高齢化の進行による労働人口の減少が深刻化しており、企業間での人材獲得競争の激化や退職などにより優秀な人材の確保と維持・育成が困難な状況となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

これに対応するため、当社グループでは多様な働き方の推進、人材育成のため各種研修プログラムを充実させるとともに、両立支援制度の充実、女性のキャリア形成支援や高齢者雇用、外国籍労働者雇用、障がい者雇用など、ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組みを行っております。また、労働環境の変化に対応できる体制として業務の効率化や省人化を推進してまいります。

 

 

 

(6) 価格競争

システムキッチンをはじめとする住宅設備機器業界における競争は、新設住宅着工戸数の減少もあり、非常に厳しいものとなっております。当社グループは、高品質、高付加価値の新商品を開発できるメーカーであると考えておりますが、技術的に追随することも比較的容易なこともあり、短期間に類似商品が販売されるため、将来においても有効に競争できる保証はありません。競合他社が、類似商品をより低価格で導入し、価格競争が激化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 感染症

当社グループは、「危機管理規程」及び「感染症対策要領」を定め、感染症等の発生に備えた対策と発生後の対応方法を定めており、お客様、お取引先、従業員及びその家族の安全確保を最優先とし、事業への影響を最小限とするよう努めております。

ショールームでは事前来場予約の促進、感染防止策の徹底など、安心・安全に商品を体感できるよう努めているほか、自宅などから直接相談できる「オンライン相談」やショールーム見学が疑似体験できる「オンラインショールーム」などのWEBコンテンツを充実させて営業活動を行っております。社内におきましても在宅勤務や時差出勤の活用、ITツール活用によるリモート会議、研修、面談の実施など感染防止に向けた取り組みを行っております。

しかしながら、今後新たな感染症の発生や拡大によっては商品供給の遅延リスクや、個人消費の低迷による売上の減少等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 気候変動

当社グループは気候変動をサステナブル経営の重要課題の一つと捉えております。気候変動抑制や環境保全に関する全社的取り組みは、サステナビリティ委員会の下部組織である環境分科会で方針の策定・施策審議等が行われております。また、気候変動が及ぼす当社グループ事業活動へのリスクに関してはリスクマネジメント委員会の下部組織であるBCP/SCM部会にてリスクの特定や対策の審議が行われ同委員会に報告されております。

当社グループの長期ビジョンにおいて、2013年度比温室効果ガス50%削減を掲げ、その目標達成に向けた活動を推進しております。

しかしながら、気候変動抑制や環境保全のための新たな規制や法令の改定などにより環境に関する費用や設備の変更等への負担が増加した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 製造物責任・損害賠償責任

当社グループは、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」の認証を取得し、その規格要求事項に従って製品を製造しております。

また、お客様が安全・安心にご使用いただける製品とその取付・設置を行うため「クリナップグループ製品安全自主行動指針」を定め、製品安全の確保に取り組んでおります。安全に関する法令や安全基準の遵守はもとより、製品開発・設計、製造、検査、原材料の調達、取付・設置及び修理、事故発生時の苦情受付、製品回収の対応について社内規程を定めております。

しかしながら、製品の欠陥や取付・設置の不具合等により製造物責任を問われる事故が発生し、当社グループの企業・ブランドイメージの低下や製造物責任賠償保険の補償限度を超える損害賠償責任が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が収まりを見せはじめ、社会経済活動再開に向けた行動制限緩和により、正常化に向かう動きが見られました。

住宅設備機器業界におきましては、巣篭もり需要による住環境充実への関心の高まりは継続し、リフォーム需要が堅調に推移した一方、新設住宅着工戸数における持家は1年を通して低調に推移しました。また、依然として不安定な国際情勢もあり、原材料/資材の供給不足や価格高騰の影響など、未だ先行き不透明な状況が続いております。

このような中、当社グループは、2021中期経営計画(2021-2023年度)の2年目にあたり「持続的な成長」に向けた企業価値向上に努めてまいりました。

商品面では、主力の中高級システムキッチン「STEDIA(ステディア)」を中心に、付加価値の高い商品を市場に提供してまいりました。また、海外事業では、2022年10月よりタイの生活様式に合わせたシステムキッチンの現地生産を開始しました。

販売面では、大切な顧客接点であるショールームでの価値提供強化を図るため、2022年9月に川越ショールーム、10月に津ショールームをリニューアルオープンしました。また、11月に京都ショールーム、12月に山形ショールームを移転し、ライフスタイルを体感できる“共感型ショールーム”としてオープンしました。全国102ヶ所のショールームにおきましては、事前来場予約の促進、感染防止策の徹底など、安心・安全に商品を体感できるよう努めております。さらには自宅などから直接相談できる「オンライン相談」やショールーム見学が疑似体験できる「オンラインショールーム」などのWEBコンテンツの提供に取り組んでまいりました。

生産面では、東西の生産拠点での生産性向上、VE活動を推進し、原価低減に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高を部門別にみますと、厨房部門は前期比10.5%増の100,818百万円、浴槽・洗面部門は同2.0%増の15,251百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前期比9.4%増の124,012百万円となりました。利益面では、原材料やエネルギーの価格高騰などの影響により売上原価が大幅に上昇し、営業利益は同20.6%減の3,014百万円、経常利益は同16.4%減の3,562百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同20.0%減の2,523百万円となりました。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

増減額

前期比(%)

売上高

113,305

124,012

+10,707

+9.4

営業利益

3,795

3,014

△780

△20.6

経常利益

4,261

3,562

△699

△16.4

親会社株主に帰属する

当期純利益

3,155

2,523

△632

△20.0

 

(資産の部)

当連結会計年度末の資産合計は87,938百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,649百万円増加いたしました。流動資産は56,787百万円となり、2,550百万円増加いたしました。これは売掛金が1,215百万円、電子記録債権が1,243百万円増加したこと等によります。固定資産は31,151百万円となり、98百万円増加いたしました。これは無形固定資産が914百万円増加した一方、有形固定資産が75百万円、投資その他の資産が741百万円減少したことによります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計は32,081百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,427百万円増加いたしました。流動負債は26,387百万円となり、11百万円増加いたしました。これは買掛金が875百万円、電子記録債務が980百万円、未払金が284百万円増加した一方、短期借入金が1,500百万円、一年内返済予定の長期借入金が650百万円減少したこと等によります。固定負債は5,693百万円となり、1,416百万円増加いたしました。これは長期借入金が1,347百万円増加したこと等によります。

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産合計は55,857百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,221百万円増加いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益が2,523百万円、配当金の支払が959百万円あったこと等によります。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の64.1%から63.5%になりました。

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

増減額

流動資産

54,236

56,787

+2,550

固定資産

31,053

31,151

+98

資産合計

85,289

87,938

+2,649

流動負債

26,376

26,387

+11

固定負債

4,277

5,693

+1,416

負債合計

30,653

32,081

+1,427

純資産合計

54,636

55,857

+1,221

自己資本比率(%)

64.1

63.5

△0.5

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ47百万円(0.2%)増加して22,034百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は4,303百万円(前期比25.6%減)となりました。これは税金等調整前当期純利益が3,689百万円、減価償却費が3,225百万円、仕入債務の増加が1,854百万円あった一方、売上債権の増加が1,994百万円、棚卸資産の増加が652百万円、法人税等の支払が1,275百万円あったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は2,285百万円(前期比12.9%減)となりました。これは投資有価証券の売却による収入が302百万円、投資有価証券の償還による収入が500百万円、有価証券の償還による収入が300百万円あった一方、生産設備の改修、ショールーム移転・改装等により有形固定資産の取得による支出が1,668百万円、情報システム構築に伴う無形固定資産の取得による支出が1,717百万円あったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は2,025百万円(前期比44.3%減)となりました。これは短期借入金の純減が1,500百万円、長期借入金の返済による支出が2,303百万円、配当金の支払が959百万円あった一方、長期借入れによる収入が3,000百万円あったこと等によるものです。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

増減額

営業活動による

キャッシュ・フロー

5,783

4,303

△1,480

投資活動による

キャッシュ・フロー

△2,622

△2,285

+337

財務活動による

キャッシュ・フロー

△3,639

△2,025

+1,614

現金及び現金同等物期末残高

21,986

22,034

+47

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

   (自 2022年4月1日

    至 2023年3月31日)

前期比(%)

厨房部門(百万円)

52,865

+10.6

浴槽・洗面部門(百万円)

12,120

+1.1

その他(百万円)

1,974

△28.7

合計(百万円)

66,959

+7.0

(注)金額は平均販売価格によっております。

 

b. 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

   (自 2022年4月1日

    至 2023年3月31日)

前期比(%)

厨房部門(百万円)

32,577

+13.1

浴槽・洗面部門(百万円)

2,299

+4.0

その他(百万円)

545

+11.3

合計(百万円)

35,421

+12.5

(注)金額は仕入価格によっております。

 

c. 受注実績

当社グループの受注生産品の売上高は、僅少でありますので記載を省略しております。

 

d. 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業部門別に示すと次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

   (自 2022年4月1日

    至 2023年3月31日)

前期比(%)

厨房部門(百万円)

100,818

+10.5

浴槽・洗面部門(百万円)

15,251

+2.0

その他(百万円)

7,942

+12.3

合計(百万円)

124,012

+9.4

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態及び経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が収まりを見せはじめ、社会経済活動再開に向けた行動制限緩和により、正常化に向かう動きが見られました。

住宅設備機器業界におきましては、巣篭もり需要による住環境充実への関心の高まりは継続し、リフォーム需要が堅調に推移した一方、新設住宅着工戸数における持家は1年を通して低調に推移しました。また、依然として不安定な国際情勢もあり、原材料/資材の供給不足や価格高騰の影響など、未だ先行き不透明な状況が続いております。

このような中、当社グループの売上高は、前連結会計年度に比べ9.4%増の124,012百万円となりました。主力の厨房部門では、システムキッチン高級品クラスの「CENTRO(セントロ)」が前期比において数量減、金額増、中・高級品クラスの「STEDIA(ステディア)」は数量、金額とも増、普及品クラスの「ラクエラ」は数量減、金額増となりました。この結果、厨房部門の売上高は前連結会計年度比10.5%増の100,818百万円となりました。浴槽・洗面部門では、システムバスルーム中・高級品クラスの「アクリアバス」は数量、金額とも減、普及品クラスの「ユアシス」は数量、金額とも増、洗面化粧台においては数量減、金額増となりました。この結果、浴槽・洗面部門の売上高は前連結会計年度比2.0%増の15,251百万円となりました。

売上原価は、売上原価率が前連結会計年度に比べ2.1%上昇し68.1%、84,426百万円となりました。売上原価上昇の主な要因は、原材料やエネルギーの価格高騰によるものです。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,798百万円増加し、36,571百万円となりました。これは主に物流費、一般管理費等の増加によるものです。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は1.2%減少いたしました。

この結果、営業利益は3,014百万円となり、前連結会計年度に比べ780百万円の減益となりました。営業利益率は2.4%となり、前連結会計年度に比べ0.9%悪化いたしました。

営業外損益については、純額で547百万円の収益で前連結会計年度に比べ81百万円増加いたしました。

この結果、経常利益は3,562百万円となり、前連結会計年度に比べ699百万円の減益となりました。

特別損益については、特別利益は雇用調整助成金が減少した一方、投資有価証券売却益等の増加により223百万円となり、前連結会計年度に比べ70百万円の増加となりました。特別損失は新型コロナウイルス感染症による損失の減少等により96百万円となり、前連結会計年度に比べ9百万円の減少となりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は3,689百万円となり、前連結会計年度に比べ619百万円の減益となりました。

法人税等については、前連結会計年度に比べ12百万円増加し、1,165百万円の計上となりました。

以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ632百万円減益の2,523百万円となりました。

 

b. 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループの連結売上高に占める厨房部門の売上高割合は、当連結会計年度81.3%、前連結会計年度80.6%となっております。当連結会計年度の新設住宅着工戸数は86万戸でありましたが、今後の新築需要、リフォーム需要動向が悪化した場合、原材料費や物流コストの著しい高騰、競合他社との競争が一層激化した場合、消費者ニーズに合致した新商品を適時に導入できなかった場合、また、自然災害等により当社グループの生産設備に甚大な影響を及ぼした場合において、厨房部門のシステムキッチンの販売動向に影響し、当社グループの経営成績に影響を与えることが考えられます。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金状況は、営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ1,480百万円減少し、4,303百万円となりました。

投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ337百万円減少し、2,285百万円となりました。

財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ1,614百万円減少し、2,025百万円となりました。

なお、詳細につきましては、第2[事業の状況]4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況に記載しておりますので、ご参照ください。

以上の結果、当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ47百万円増加し、22,034百万円となりました。

当社グループは、現在、運転資金及び設備投資資金について、内部留保資金又は借入により調達することとしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって連結決算日における資産・負債の報告数値及び連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる要因に基づき判断し、行っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成において、以下の重要な会計方針が、当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。

a. 収益の認識

当社グループの商品又は製品の販売に係る収益は、主に卸売又は製造等による販売であり、顧客との販売契約に基づいて商品又は製品を引き渡す一時点において、顧客が当該商品又は製品に対する支配を獲得して充足されると判断し、引き渡し時点で収益を認識しております。

また、請負契約による当社グループの商品又は製品の納入等に係る収益については、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、主として発生原価に基づくインプット法によっております。なお、請負契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短い契約については代替的な取扱いを適用し、一定の期間にわたり収益を認識せず、完全に履行義務を充足した時点で収益を認識する方法によっております。

b. 貸倒引当金

当社グループは、顧客の支払い不能時に発生する貸倒損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払い能力が低下した場合、追加引当が必要となる場合があります。

c. 投資の減損

当社グループは、長期的に円滑かつ密接な関係を維持するために特定の顧客及び金融機関に対する少数持分を所有しております。これらの株式には市場価格のある公開会社の株式と、市場価格のない非公開会社株式が含まれます。当社グループは、著しい投資価値の下落について、回復可能性がないと判断した場合、投資の減損損失を計上しております。

d. 税効果会計

当社グループは、繰延税金資産の計上にあたっては、将来回収可能性に基づき計上しております。将来の課税所得及び実現可能性の高い税務計画を検討し、回収可能性がないと考えられるものについては、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に、計上金額の純額を上回る繰延税金資産を今後実現できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を増加させることになります。

 

 

e. 退職給付会計

従業員退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率などが含まれます。当社グループの確定給付企業年金制度において退職給付債務の割引率は、退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用して算出しております。長期期待運用収益率は、運用収益の実績等に基づき、見直しの必要性を検討しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は、前提条件が変更された場合、その影響は数理計算上の差異として認識され、将来(認識後10年)にわたって償却されるため、将来期間において認識される費用に影響を及ぼします。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は開発部門に主体をおき、営業部門及び生産部門と連携して「新たな業界標準となる新商品開発」の実現のため、社内固有技術の活用と協力企業による共同研究開発を積極的に推進しております。

当連結会計年度の研究開発活動につきましては、市場の変化や顧客の要求に迅速に対応すべく商品開発の期間短縮と、収益性向上のためVE等による原価低減活動を展開いたしました。また、人体への安全性を配慮した部材を採用するとともに、ステンレス等の再生利用が容易な材料を使用する等、環境に配慮した商品づくりを積極的に推進しております。

厨房部門では、2022年上期に「ハウスメーカー向けシステムキッチン」「家電量販店向けシステムキッチン」のバリエーションの拡充とデザイン性の向上を行い発売いたしました。

事業領域の拡大を目指す「ValcucineJP」「HIROMA」では、多様化する市場ニーズへの対応力の強化に取り組み、浴槽・洗面部門では、独自技術により競争力を強化し、お客様に利便性や快適性を評価いただける商品開発に取り組んでおります。

また、2021年に定めた「クリナップサステナブルビジョン2030」による「人と暮らしの未来を拓く」のテーマのもと、ビジョン実現に向けた活動を展開しております。武蔵野美術大学と産学共同でキッチンの未来を考え、11月には地域社会におけるコミュニケーションの場をつくり、非常時には助け合いもできるプロトタイプのキッチンを製作し、実証実験を行っております。

以上のように、専業メーカーとして独自性のある物づくりのために必要な技術開発を行うとともに、企業理念「家族の笑顔を創ります」を実現するために、快適な機能性と機能美を備えた新しい商品提案を行う活動を展開しております。

なお、当連結会計年度における研究開発活動に費やした支出の総額は、1,185百万円であります。

 

(注)事業部門を明確に区分できる支出の割合が低いため、事業部門別の支出金額は記載しておりません。