文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年6月23日)において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは経営理念として「医薬品開発のあらゆる場面で常にプロフェッショナルとしての質を提供し、ステークホルダーである製薬会社、医療機関、患者ならびに株主、従業員の幸せを追求する。」を掲げています。これを実現するため、アンメット・メディカル・ニーズが高く、治験難易度の高いがん、中枢神経系、免疫疾患などの特定疾患領域に注力し、大手製薬会社と対等の立場で医薬品開発を実行・支援できる知識・技術・経験を有する、日本発のグローバルCROを目指しています。
(2)経営環境および中期経営ビジョン
世界の医薬品市場は欧米を中心に拡大が続いており、これに伴いグローバルのCRO市場も拡大が見込まれています。当社グループの主要顧客である国内外の製薬会社は、新薬開発における投資効率を最大化するために、実質的な特許期間、すなわち後発品出現までの期間を最大化するため、国際共同治験を活用し、主要市場国における早期・同時発売を図っています。また、その生命線である新薬の創出のため、自社の研究所以外に大学等との共同研究による創薬研究や、グローバルでの企業統合または買収等により、開発候補品の充実を目指しています。この背景として、これまで主流であった低分子医薬品から抗体医薬、核酸医薬、遺伝子治療、細胞治療へと治療手段であるモダリティが多様化しており、新興バイオ医薬品企業が創薬主体として台頭しています。さらに、新薬のみならずデバイスやアプリなどによる新たな治療方法の開発を行うベンチャー企業も増加しています。
このような環境を踏まえ、当社グループでは、日本を含むアジア、米国及び欧州で国際共同治験を実施できる体制を整え、海外拠点を拡充することで国内同業他社との差別化を図り、CRO事業の拡大に努めています。また、医薬品が承認された後、製造販売後の臨床研究・調査の受託やマーケティング活動を支援する育薬事業と、創薬段階から薬事・開発戦略策定などのコンサルティング支援を行う創薬支援事業を立ち上げ、創薬段階から臨床開発、製造販売後まで一気通貫で医薬品のライフサイクルマネジメントを支援できる体制を整えています。医師・アカデミアが主導する臨床研究や、これから日本や海外に進出しようとする新興バイオテック企業に対しきめ細かいサービスを提供することで、すでに大口顧客を抱えリソースに制限のある大手グローバルCROとの差別化を図っています。今後さらなる成長を目指し、2022年に設定した中期経営ビジョンにおいて「日本発のグローバルCROとして、クライアントの戦略的パートナーに」なることを掲げ、以下の重点戦略領域に取り組んでいます。
① Business Focus
・臨床試験に関わる様々なサービスをグローバル・ワンストップで提供
・臨床試験計画段階と臨床試験のすべてのフェーズを対象とする
・がん・中枢神経系など開発難易度の高い疾患や新たな創薬モダリティを活用した新薬・治療法にも対応し高品質・スピーディーなサービスを提供
② Client Focus
・大手製薬企業から欧米の有望なバイオテックカンパニーまで幅広いクライアントと長期的かつ戦略的なパートナー関係を構築
・医療機関との良好な関係をベースに、臨床データの品質にコミットするとともに、スピード感・柔軟性をもって提案型のサービスを提供し、クライアント満足を追求する
③ Global Coverage
・医薬品の主要マーケット(日本、米国、欧州)を中心に、迅速な臨床データ収集のために幅広い国と地域をカバー
・あらゆる疾患の臨床データを、季節や地域性を問わず迅速に収集するために、南半球を含め戦略的にサービス提供エリアを拡大し、グローバルでのプレゼンスを高めていく
(3)経営指標
当社グループは、中長期的な事業成長と安定的な利益還元のバランスを図り、持続的に企業価値を向上させることを目指し、1株当たり当期純利益(注)を経営指標にしております。
(注)1株当たり当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益を発行済株式数で除した数値であり、株主価値を形成する重要な指標です。株式の評価指標の一つであるPER(株価収益率)の計算根拠の一つでもあり、株価収益率が一定水準に収束すると、1株当たり当期純利益の向上は株価水準の向上に結び付き、結果として株主価値の向上に寄与するものとなります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループにおきましては、2025年3月期までをさらなるグローバルでの成長への基礎固めのフェーズと位置づけ、収益力の強化を最優先課題として取り組み、それを支えるコーポ―レートガバナンスの強化を進めてまいります。収益力の強化については、継続的な増収と利益率向上を目指し、以下を重点施策として取り組んでまいります。
① ターゲットとする顧客層の拡大
近年、バイオテクノロジーの進化は目覚ましく、新たな技術を有する欧米のバイオスタートアップ企業に端を発した開発品が増加しており、伝統的な製薬企業を規模において上回る新興バイオ医薬品企業が続々と誕生しています。
当社グループでは従来、日系大手製薬会社からリピート受注を獲得し事業を拡大してまいりましたが、各地域の拠点が連携してグローバルでの情報収集・営業活動を強化することで欧米の製薬企業からの受託も増えつつあります。さらに、有望な開発パイプラインを持つ、欧米のバイオスタートアップ企業にフォーカスし、ニーズにマッチしたきめ細かい提案を行うことで、大手グローバルCROとの差別化を図り、顧客基盤の拡大を進めます。
② ターゲットとする疾患領域の拡大
未実現の治療ニーズを持つ疾患に対する新薬を開発するために、多くの新薬が誕生している抗体医薬品以外にも、再生医療、細胞医薬、核酸医薬、治療アプリ、タンパク質分解誘導薬などの新しい創薬モダリティが誕生しています。また、様々な新薬の誕生により治療できない疾患が減少する一方、高齢化社会において健康寿命を延ばすために新たな新薬が必要とされる疾患はまだ多数存在しています。こうした中、製薬会社の注力領域は、当社がすでに多数の実績を有するがん、中枢神経、免疫などの領域以外にも、眼科、皮膚科、希少疾患などへ拡大しています。
当社グループでは、こうした新たなモダリティや疾患領域でも顧客ニーズにマッチした提案を行い短期間で高品質な臨床開発を遂行すべく、難易度の高い領域で蓄積してきた臨床開発のノウハウに加え、外部専門家や医療機関との連携強化と積極的な情報収集に努めてまいります。
③ サービス領域の拡充
新薬開発のグローバル化と顧客層の多様化に伴い、臨床開発における各種業務をワンストップで委託するニーズが高まっています。バイオスタートアップ企業や中小規模の製薬企業は、グローバルでの医薬品開発・販売に必要な機能を自社で保有していないことも多く、CROに対し高い専門性とコンサルティング能力が求められます。
当社グループでは、日系大手製薬企業を中心に提供してきた治験モニタリング業務とデータマネジメント・解析業務に加え、日本への進出を検討している国内外のバイオスタートアップ企業に対し、創薬支援業務として医薬品市場分析と開発戦略立案、規制当局に対する届出・相談、治験実施計画書や申請関連書類の作成、規制当局への承認申請、共同開発や導出などパートナリング支援等を行っております。また、医薬品発売後において、競合品との差別化や医薬品の適正使用に資する臨床医療データを収集する臨床研究等の企画から論文作成までを行い、新薬臨床開発の上流・下流工程においてもサービス提供を拡大しております。
こうした各工程のサービス提供には高度な知識・経験が求められるため、当社グループでは専門人材を育成するための教育研修に注力していますが、さらに日本をはじめ海外拠点において優秀な人材を育成するとともに、協業関係の強化による外部リソースの活用なども行い、多様化する顧客ニーズに柔軟に対応してまいります。
④ 海外事業のさらなる成長
世界最大の医薬品市場である米国とそれに次ぐ欧州において、当社グループは、大手製薬会社に加えバイオスタートアップ企業との信頼関係を構築し順調に事業を拡大しています。さらに欧州ではスカンジナビア半島での開発体制構築を進めているほか、今後欧米子会社の営業機能を強化し受注獲得能力の拡充を図ってまいります。また、当社が拠点を有する中国、韓国、台湾などの製薬・バイオスタートアップ企業も、自国内での開発に加え、欧米、日本への進出を検討しており、当社のグループネットワークを活用することでこうしたニーズにも対応してまいります。
加えて、季節性・地域性のある疾患に対するワクチン・治療薬等の開発ニーズにも対応するために、現在多数の拠点を有する北半球だけでなく、南半球においても開発を遂行できる体制を構築してまいります。すでに米国子会社が南米・豪州のCROと提携して試験を受託していますが、バイオスタートアップ企業への優遇税制を整え治験誘致に積極的な豪州については顧客企業からの引き合いも増加しており自社拠点確立を目指します。
⑤ 分散型臨床試験などデジタル技術を活用した開発効率化ニーズへの対応
近年、新薬開発の難易度上昇や競争激化に伴い、開発プロセスの効率化による迅速化やコスト抑制ニーズが高まっており、分散型臨床試験(DCT)など、デジタル技術を活用し、効率的に臨床試験を実施するニーズが高まっています。こうした状況下において、当社グループでは、自社で保有しない機能はグローバルでパートナリングを拡大し、ニーズに応じて内製化することにより、多様化する治験効率化ニーズにも対応してまいります。
⑥ 財務基盤の強化
海外拠点拡充などの中期的成長戦略を迅速・柔軟に実現するためには、当座比率、自己資本比率を高め、調達コストを意識した機動的な資金調達を可能にする必要があります。
当社グループは、前出の戦略による増収と、高稼働率の維持、コスト管理の徹底により、1株当たり当期純利益の持続的な成長を目指すとともに、株主還元と成長資金の確保の両立に努めてまいります。
(5)次期の見通し
① 概要
当社グループの展開地域における下記の状況に基づき、次期の連結業績見通しにつきましては、売上高は13,300百万円 (前期比6.3%増)、営業利益1,400百万円(前期比11.4%増)、経常利益1,400百万円(前期比9.1%増)を見込んでおります。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、当期において特別利益に計上した受取保険金115百万円等が発生しないことから、1,008百万円(前期比0.4%増)を見込んでおります。
地域別の状況は下記のとおりです。
日本・アジア地域におきましては、その主要地域である日本において、日系大手製薬企業による日本発のグローバル試験実施ニーズが窺える状況もあり、当社グループのグローバルワンストップサービス体制を訴求したグローバル試験を含む新規案件の獲得を目指します。また、欧米事業のシナジー拡大により、日本・アジアを含む欧米発のグローバル試験獲得も増加していくものと想定しております。このような状況から、日本では次期において順調に業績が推移するものと見込んでおります。
米国におきましては、米国市場の新薬開発は旺盛で、大型案件を含む新規案件の引き合いも増加しており、積極的な営業活動により新規受注を積み上げてまいります。米国市場は、当社ビジネスの最重要地域であり、引き続き受注獲得力の強化に加え、欧州事業との連携による営業面でのグローバル・シナジーを一層強化することにより米国市場の深耕を加速し、持続的な成長を図ります。このような状況から、米国においては次期において順調に業績が推移するものと見込んでおります。
欧州におきましては、大型案件を含む新規案件の引き合いは増加しており、欧州市場においても新薬の開発需要は旺盛な状況です。米国事業との連携をより一層推し進め、営業面でグローバル・シナジーをさらに強化することで、新規受注の獲得につなげてまいります。このような状況を反映し、欧州においては次期において順調に業績が推移するものと見込んでおります。
② 受注残高の推移
当社グループのCRO事業において受託する治験業務では、1年から3年程度の治験実施期間において、症例数や対象疾患に起因する治験の難易度などにより受託総額が決定します。この実施期間についてクライアントと委受託契約を締結し、契約に従い毎月売上が発生します。育薬事業においても、同程度の期間についてクライアントと委受託契約を締結し、契約に従い毎月売上が発生します。
受注残高は、既に契約を締結済みの受託業務の受注金額の残高であります。これは、今後1年から5年程度の期間で発生する売上高を示しており、当社グループの今後の業績予想の根拠となる指標であります。
各地域の受注状況につきましては、以下のとおりです。
日本・アジア地域においては、日本国内大手製薬会社からの新規案件の受注獲得に加え、日欧協力により獲得した欧州製薬企業の日本での治験案件の獲得など複数の新規案件の獲得や契約変更がありましたが、既存案件で試験の期間短縮による契約変更が発生したこと等により、前期末と比して受注残が減少しました。しかしながら、足元で複数の新規案件の打診を受けるなど案件の引き合いは増加傾向にあり、受注獲得に向けた営業活動を活発化しております。
米国においては、米国バイオテック企業から複数の大型の新規案件を獲得し、受注残高が大きく増加しております。米国市場の新薬開発は旺盛で、大型案件を含む新規案件の打診も増加しており、受注残高の積み上げに向け積極的な営業活動を継続しております。また、その他にも複数の案件で契約期間延長など契約変更が交渉中で、これらは今後の受注残の増加要因となります。
欧州地域においては、新規案件や期間延長等の契約変更により来期以降の売上に貢献する受注を獲得しましたが、売上計上による受注残の消化や契約終了等もあり、前期末と比して受注残が減少しました。しかしながら、複数の大型案件を含む新規案件の打診を受けており、受注残高の積み上げに向け積極的な営業活動を継続しております。
以上の受注環境のもと、2023年3月期末時点の受注残高は2022年3月期末と比較して7.0%減の209億円となりましたが、受注残高は引き続き200億円を超える水準を維持しております。
表.受注残高の推移
(単位:百万円)
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2021年 3月期末 |
2022年 3月期末 (A) |
2023年 3月期末 (B) |
増減率% (B-A)/A |
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受注残高 |
19,196 |
22,514 |
20,933 |
△7.0 |
|
|
地域別 |
日本 |
10,602 |
9,791 |
8,195 |
△16.3 |
|
アメリカ |
3,089 |
3,731 |
5,798 |
55.4 |
|
|
ヨーロッパ |
3,219 |
6,837 |
5,252 |
△23.2 |
|
|
アジア |
2,287 |
2,156 |
1,686 |
△21.8 |
|
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年6月23日)において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、経営理念のもと「サステナビリティ方針」を策定し、この方針に沿ってサステナビリティ経営を推進してまいります。サステナビリティに関する重要課題に継続的に取り組み、進捗のモニタリングを行い、PDCAサイクルを回していくことで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
<サステナビリティ方針>
私たちは創業以来、革新的な医療が求められる疾患領域に注力し、難易度の高い医薬品開発に取り組んできました。経営理念のもと、役員・従業員一人ひとりがプロフェッショナルとして、誠実さをもって企業活動を遂行し、患者様ならびに社会全体の幸せを追求しています。
私たちの存在意義は、医薬品開発の高い専門性とノウハウをもって、世界のヘルスケアカンパニー・医療機関のパートナーとして、新薬を含む新しい疾患予防・治療技術の誕生と成長を支援し、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献することです。
この実現のため、グローバル企業としてコーポレート・ガバナンスをより一層充実させ、ステークホルダーとともに重要課題に取り組み、社会とともに持続可能な発展を目指します。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンスおよびリスク管理
① ガバナンス
当社は、専務取締役管理本部長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しています。委員会には各部門の責任者・担当者が参画し、重要課題(マテリアリティ)に関する重点施策の策定と社内展開、および進捗状況のモニタリングを行い、サステナビリティの取組を全社で推進します。
また、サステナビリティに関する取組状況等は、定期的に取締役会および経営会議に報告しています。
② リスク管理
当社は、企業活動に影響を及ぼす恐れのあるリスクを想定し、問題発生の未然防止に努めると同時にこれに適切に対処するため、専務取締役管理本部長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置しています。これにより、災害、不正、情報漏洩などの事業遂行リスクについて評価を行い、回避策・対応策の検討と実行を行っています。また、持続的事業成長を阻害するような環境変化や機会損失などの事業機会リスクについては、代表取締役社長の指示のもと各事業部・部門にて評価と対応策の検討および対応を行っています。
上記リスクの検討内容については、取締役会、経営会議およびサステナビリティ委員会においても情報共有が行われ、サステナビリティ委員会において全社に係るサステナビリティ関連の重点施策の策定と社内展開および進捗状況のモニタリングを行うことで、全社におけるリスク管理の強化を図ります。
なお、当社グループにおけるリスクマネジメントの取組については「
(2)戦略および指標と目標
上記(1)に記載の体制のもと、サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)の検討を進め、国際社会の要請や当社にとって影響の大きい社会的課題を「社会にとっての重要性」と「自社ビジネスにとっての重要性」の2つの視点で評価し、重要度の高い課題を抽出しました。それらについて取締役会を含む社内で討議を行い、特に重要度の高い課題として特定したマテリアリティは以下の通りです。特定されたマテリアリティへの取組を通じて、サステナビリティ方針で目指す持続可能な社会の実現と企業価値の向上を図ります。
<マテリアリティ>
① 革新的な医薬品の開発:Clinical Development Partnerとして、最先端のテクノロジーを活用し、高い専門性とノウハウを世界中のヘルスケアカンパニーに提供することで、新薬を含む新しい治療技術の開発支援とその安全性の確保に努めます。これを実現するため、多様なプロフェッショナル人材を育成し、活躍し続けられる環境整備を進めます。
② 倫理とコンプライアンス:医薬品開発を担うにふさわしい最高水準の倫理感を持ち、世界各国の法規制を遵守し公正で透明性の高い事業活動を遂行します。医薬品開発のあらゆる場面において患者中心の考え方を基に誠実に職務を遂行し、患者の安全・人権の確保と、臨床試験データの信頼性の確保に努めることで医療に貢献します。
③ 将来世代への責任:世代を超えて持続可能な社会の実現に貢献するため、事業活動において、エネルギーをはじめとする資源の有効活用に努めます。また気候変動に対し、適切な対応を推進します。
具体的な取組みは以下のとおりです。
① 革新的な医薬品の開発
中期経営ビジョンおよび中期経営計画において、事業を通じた社会課題への取組として戦略的に実行してまいります。またこれを実現するために必要な人材の多様性の確保を含む人材育成の方針・社内環境整備の方針および指標と目標は以下の通りです。
<人材育成・職場環境整備方針>
医薬品開発のプロフェッショナルとしてグローバルにサービスを提供する当社グループにとって、社員こそが価値創造の源泉です。変化の激しいヘルスケア業界において、グローバルに事業を拡大し、持続的に企業価値を向上させるためには、多様な経験をもつ人材がそれぞれの能力・特性を最大限に発揮し、活躍し続けられることが重要です。
そのために、プロフェッショナルとして変革の時代に飛躍できる人材を育成し、社員一人ひとりがその能力・特性を最大限に発揮し、自身の幸せを追求できる場を提供します。
さらに、グローバル企業として持続的な成長を実現できる次世代の経営者の育成を進めます。
<指標と目標>
革新的な医薬品開発を実現するために必要な人材が長く働き続けられるかどうか、また、効率的に実行できているか生産性を測る指標として以下を設定しております
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指標 |
目標 |
2023年3月期 実績 |
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離職率 |
連結:15% 単体:10%以下 |
連結:19.1% 単体:16.7% |
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人員稼働率 |
原価人員一人ずつの、規定労働時間に対する有償稼働時間の割合と、顧客との契約における計画時間と実労働時間の割合の二つの指標を月次でモニタリングし、短時間で効率的に成果を創出する社員の比率を継続的に改善 |
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② 倫理とコンプライアンス
当社グループは取締役Chief Compliance Officer(CCO)と倫理・コンプライアンスのグローバル責任者を共同議長とするコンプライアンス委員会を設置しており、委員会においてコンプライアンスに関するガバナンスとリスク管理、および重要課題への対応を行います。
コンプライアンスに関する基本方針として企業行動規範及び倫理・コンプライアンスプログラムを共有し、継続的に教育・啓蒙活動を行うことにより、役員及び従業員の倫理・コンプライアンスの意識の向上を図っております。さらに、ホットライン窓口を設け、コンプライアンス問題の未然防止・早期発見に努めております。
コンプライアンス委員会は必要なデータの収集と分析を行い、コンプライアンスプログラムの遵守・浸透状況を確認し、必要な対策を講じてまいります。その内容については取締役会に報告しております。
③ 将来世代への責任
気候変動に起因する社会・環境問題は喫緊の課題と認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の考え方に準拠しながら、必要なデータの収集と分析を行っています。現時点の状況は下記の通りです。
・ ガバナンス
当社ではサステナビリティ委員会において、気候変動に関する戦略策定とモニタリングを行い、その内容を取締役会および経営会議に報告しています。
・ 戦略
サービス業である当社グループが排出するCO2は、そのすべてが電力に由来するものであり、自社拠点が入居する賃貸オフィスにおける使用によるものです。このような状況を踏まえ、各オフィスでの省エネ活動に取り組み、また、今後、入居ビルごとに再生エネルギー由来の電力への転換が可能かどうかの検討等を行ってまいります。
また、上記の状況から、当社では気候変動に関する移行リスクの事業への影響度は大きくないと評価しておりますが、主要な物理リスクと機会として、下記を認識しています。なお、下記の物理リスクにおいては事業継続計画(BCP)を策定済みであり、継続的に見直しと訓練を実行してまいります。
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物理リスク |
機会 |
|
急激な災害による事業拠点の操業度低下 |
新たな疾病に対する顧客(製薬関連企業)の新薬開発の増加 |
|
疾病の蔓延 |
・リスク管理
気候変動リスクの全社のリスク管理体制への統合については次年度報告までに完了予定です。
・指標と目標
気候変動の評価指標、目標に関しては今後検討していきます。GHG排出量の実績は下記のとおりです。
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GHG排出量(t-CO2) |
2022年 |
2021年 |
2020年 |
|
Scope1 |
0 |
0 |
0 |
|
Scope2 連結 |
384.2 |
396.7 |
415.7 |
|
Scope2 単体 |
326.1 |
341.7 |
364.8 |
※Scope1に該当する排出はありません。Scope2は外部から購入した電力使用によるものです。また、マーケット基準にて算出しています。
当社は、企業活動に影響を及ぼす恐れのあるリスクを想定し、問題発生の未然防止に努めると同時にこれに適切に対処するため、専務取締役管理本部長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置しています。これにより、災害、不正、情報漏洩などの事業遂行リスクについて評価を行い、回避策・対応策の検討と実行を行っています。また、持続的事業成長を阻害するような環境変化や機会損失などの事業機会リスクについては、代表取締役社長の指示のもと各事業部・部門にて評価と対応策の検討および対応を行っています。また、これらのリスク管理状況は経営会議および取締役会に適宜報告しております。
上記に基づき、当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクとその対応は以下の通りです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年6月23日)において当社グループが判断したものです。
(1)特定の製薬会社への売上割合の高さに関するリスク
当社グループは、これまで日本国内の有望な開発品目を多く有する大手製薬会社を中心に取引を行っており、その業務品質が顧客に認められた結果として特定の製薬会社の売上割合が相対的に高くなっております。この状態が継続し、主要取引先が当社グループに委託中のプロジェクトを中止・キャンセルした場合に、CRAの稼働率が低下すること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応として、グローバルビジネスの拡大及び創薬支援事業など業容の拡大により、国内外のバイオテック企業の需要の取り込みを図るなど新規顧客を開拓し、顧客基盤の拡大に努めています。
2022年3月期及び2023年3月期における主要販売先への売上割合は以下の通りです。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
中外製薬株式会社 |
1,477,359 |
12.8 |
1,322,626 |
10.6 |
|
エーザイ株式会社 |
1,593,305 |
13.8 |
1,314,600 |
10.5 |
(2)関連法規制の不遵守によるリスク
当社グループが受託する業務の実施等において、関連する諸法令に対して重大な違反の事実があった場合に、その委託者である製薬会社に損害を与え、当社グループが損害賠償の責めを負うとき、または、委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときは、訴訟の提起や受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応として、業務手順の定期的な見直しとリスクに基づく品質管理プロセスの確立や、従業員に対する継続的な事例研修を行うことで業務品質の確保に努めています。
(3) CRO業界内の競争激化に関するリスク
欧米グローバルCROの日本事業拡大や他社CROが行う低価格戦略に伴う価格競争の激化等により、受託件数の減少や受託契約価格の下落が起こった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社やバイオテック企業の新規性の高い開発品や難易度の高い疾患領域へ注力し、優秀な人材の確保・育成を通じて、迅速かつ高品質にグローバルワンストップで受託業務を遂行することにより、同業他社との差別化を図ってまいります。
(4)国内における治験の海外シフトに関するリスク
医薬品開発の国際競争は益々過熱しており、主要市場国で迅速に承認を取得し収益を最大化するために、グローバル開発は製薬会社の基本的な戦略となっております。当社グループの想定を大きく超えるスピードで治験環境のグローバル化と海外シフトが起こり、日本国内で行われる治験の規模・数が急速に減少するような場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応として、当社グループでは日本以外にも米国、欧州、アジアに自社拠点を展開しています。また、自社拠点を有しない国においては、短期的には他社CROと協業体制を構築するとともに、自社拠点設立による内製化を検討し、グローバル受託体制の拡充による国際共同治験への対応力の向上や、海外子会社の受注獲得力向上を通じた海外売上比率の拡大を進めています。
(5)治験の委託件数減少・規模縮小のリスク
当社グループの主要顧客である製薬会社の医薬品開発戦略の変更(重点領域・開発品目の大幅な見直し、他社との共同開発・ライセンス契約締結促進、およびこれらに伴う内製化や外注方針の見直しなど)により、当社グループへの委託件数が減少する可能性があります。また、新薬開発の難易度上昇や競争激化に伴い、開発プロセスの効率化による迅速化やコスト抑制ニーズが高まっており、リアルワールドデータの利活用やDXの進展等による開発効率化が想定以上の速さで進展する場合には、当社グループへ委託する治験の規模が縮小し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
こうしたリスクへの対応として、当社グループでは、国内外の製薬会社・バイオテック企業などの新規顧客開拓による顧客基盤の拡大に加え、分散型臨床試験(DCT)などに必要な自社で保有しない機能については、グローバルでパートナリングを拡大しております。今後、ニーズ・市場動向に応じて内製化を検討することにより、多様化する治験効率化ニーズにも対応してまいります。
(6)情報の流出によるリスク
当社グループが受託・実施した臨床試験等の機密情報が流出した場合において、当社グループが委託者である製薬会社から損害賠償の責めを負うとき、または、その情報の流出により委託者以外の製薬会社からも信用を失ったときには、訴訟の提起、もしくは受託件数の減少により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、医薬品の開発業務において情報のデジタル化が進展する中、当社グループにおいてもこれまでITセキュリティの強化を随時実施しておりますが、その想定を超えたサイバー攻撃などにより、当社グループのITを利用したサービスの障害や情報漏洩が起こるリスクも増大しております。
こうしたリスクへの対応として、外部専門家から指導・助言を得て、技術的・組織的な情報セキュリティをより一層強化しております。今後も継続的に情報セキュリティマネジメントシステム運用の維持・強化に取り組んでまいります。
1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1)財政状態
当連結会計年度における財政状態は、資産合計については、前連結会計年度末と比べ1,748百万円増加し、17,464百万円(11.1%増)となりました。負債合計については、前連結会計年度末と比べ710百万円増加し、9,883百万円(7.7%増)となりました。純資産合計については、前連結会計年度末と比べ1,038百万円増加し、7,581百万円(15.9%増)となりました。
(2)経営成績
当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は2期連続で過去最高を更新し、12,516百万円(前期比8.3%増)となりました。また、利益面では、営業利益は1,256百万円(前期比15.7%増)、経常利益は外貨預金等に為替差益55百万円等が発生したため1,283百万円(前期比8.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は昨年発生したサイバー攻撃関連の保険金の受取り115百万円や子会社清算益35百万円が発生したこと等から1,004百万円(前期比27.1%増)となりました。
以上の結果、前期比で増収増益を達成するとともに、2022年5月16日に発表した当期の連結業績予想を上回る結果となりました。
売上高及び営業利益に関する説明は下記のとおりです。
売上高は、米欧地域の大型国際共同治験等の増加に加え、為替が円安に推移し海外子会社の収益を押し上げたことから、欧州、米国、アジアの海外事業が前期比で増収となり、連結で過去最高となりました。欧米を中心とする海外製薬企業、バイオテクノロジー企業の治験需要は旺盛であり、当社グループの受注残高は高いレベルを維持しています。引き続きこれらの企業からの引き合いを確実に受注できるよう営業活動を強化してまいります。
営業利益は、日本の増益に加え、米欧地域で第1四半期に大型国際共同治験の開始が遅れ、一時的に要員稼働率が低下したものの、7月後半に開始されて以降はおおむね順調に進捗し、その他新規案件の開始や契約変更による工数増加もあり、要員稼働率が高水準を維持したことによって業績が改善した結果、増益となりました。
次に、各地域の状況は下記のとおりです。
日本は、上期に依頼者事由による治験開始時期の変更が発生したこと等の影響が大きく、前期比で減収となったものの、営業利益は、採用数調整による人件費の厳密なコントロール等により、情報セキュリティ強化のための費用増加等を吸収し、前期比で大幅な増益となりました。
米国においては、前述の第1四半期の米欧地域での大型国際共同治験の遅れ等があったものの第2四半期以降は改善したことに加え、円安の影響もあり前期比で増収となりました。一方、営業利益面では、前述の第1四半期の試験遅れ等に伴う一時的な要員稼働率の低下等の影響が大きく、第2四半期以降は改善したものの前期比で減益となりました。
欧州においては、前期の好調な受注を計画通り消化して売上を計上するとともに、上述の大型国際共同治験においても第2四半期以降は順調に進捗したことに加え、円安の影響もあり、前期比で大幅な増収となりました。一方、営業利益は、いくつかの受託案件で進捗の遅れが発生し第4四半期で予定していた売上が想定を若干下回ったこと等もあり前期比で僅かに減益となりました。
韓国では、複数の新規案件を獲得・開始したこと等に加え円安の影響もあり前期比で大幅な増収となりました。営業利益は、新規案件に対応するための増員による先行的な人件費増加により第1四半期に営業損失を計上した影響が大きく、第2四半期以降において利益を順調に積み上げたものの、前期比では減益となりました。
中国では、上期にゼロ・コロナ政策によるロックダウンの影響から一部の受注案件で進捗が遅れた結果、前期比で増収減益となりました。
台湾では、上期に既存の一部受注案件でコロナの影響から治験の進捗が遅れたものの新規案件の開始もあり、前期比で増収となりました。また、営業利益面でも、増収に加え、費用節減を継続した結果、営業黒字化を達成し、前期から業績が大きく改善しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、売上高は11,669百万円(前期比9.9%増)、営業利益は3,094百万円(前期比21.9%増)と増収増益となりました。
② 育薬事業
当社グループの育薬事業につきましては、売上高は847百万円(前期比9.8%減)、営業利益は158百万円(前年比42.6%減)と減収減益となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より1,056百万円増加し、7,042百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、1,839百万円(前連結会計年度は1,631百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益1,378百万円の計上に加え、預り金の増加額999百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、14百万円(前連結会計年度は20百万円の獲得)となりました。これは、主に投資有価証券の取得による支出10百万円及び有形固定資産の取得による支出11百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、957百万円(前連結会計年度は951百万円の使用)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出539百万円及び配当金の支払額316百万円があったことによるものであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当社グループの業務には生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
② 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
CRO事業 |
10,141,745 |
△28.3 |
20,450,663 |
△7.0 |
|
育薬事業 |
794,123 |
+8.0 |
482,962 |
△9.9 |
|
合計 |
10,935,868 |
△26.5 |
20,933,626 |
△7.0 |
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
CRO事業 (千円) |
11,669,884 |
+9.9 |
|
育薬事業 (千円) |
847,114 |
△9.8 |
|
合計(千円) |
12,516,998 |
+8.3 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
中外製薬株式会社 |
1,477,359 |
12.8 |
1,322,626 |
10.6 |
|
エーザイ株式会社 |
1,593,305 |
13.8 |
1,314,600 |
10.5 |
2.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年6月23日)において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、引当金の計上等見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。但し、将来に関する事項には不確実性があるため、実際の結果はこれら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,748百万円増加し、17,464百万円(11.1%増)となりました。これは、主に現金及び預金、売掛金及び契約資産の増加によるものであります。
② 負債の部
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ710百万円増加し、9,883百万円(7.7%増)となりました。これは、主に長期借入金が減少する一方、預り金が増加したことによるものであります。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,038百万円増加し、7,581百万円(15.9%増)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当社グループの当連結会計年度の売上高は、「1[経営成績等の状況の概要] (2)経営成績」に記載の要因により、前連結会計年度に比べ961百万円増加し、12,516百万円(前期比8.3%増)となりました。
② 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ411百万円増加し、8,355百万円(前期比5.2%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ379百万円増加し、2,905百万円(前期比15.0%増)となりました。
④ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、「1[経営成績等の状況の概要] (2)経営成績」に記載の要因により、前連結会計年度に比べ170百万円増加し、1,256百万円(前期比15.7%増)となりました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、「1[経営成績等の状況の概要] (2)経営成績」に記載の要因により、前連結会計年度に比べ99百万円増加し、1,283百万円(前期比8.4%増)となりました。
⑥ 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、「1[経営成績等の状況の概要] (2)経営成績」に記載の要因により、前連結会計年度に比べ346百万円増加し、1,378百万円(前期比33.6%増)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、「1[経営成績等の状況の概要] (2)経営成績」に記載の要因により、前連結会計年度に比べ213百万円増加し、1,004百万円(前期比27.1%増)となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については「1[経営成績等の状況の概要] (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
② 財務政策及び資金の流動性についての分析
当社は、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元のバランスの最適化を図ることを重要施策と位置づけ、株主の皆様からお預かりした資本に対して如何に報いるかという視点に立ち、業績を勘案した配当施策を行い、安定的に利益還元に努めてまいります。
内部留保金につきましては、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資として活用し、中長期的な成長による企業価値向上を通じて株主の皆様の期待にお応えしてまいります。
当社グループの資金需要のうち主なものは、従業員給付費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資としてのM&Aによる企業買収等のための資金であります。
当社は、事業活動のために適正な流動性の維持及び効率的な資金の確保を基本方針としており、主に営業活動から得た資金を財源とし、必要に応じて短期または長期の借入による資金調達を実施することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,632百万円、現金及び現金同等物の残高は7,042百万円となっております。また、当社の資金の流動性については、十分な余剰資金に加え、国内金融機関との間で合計2,500百万円の当座借越枠を設定し、当社グループの資金の流動性を補完しております。
(5)経営成績等に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元バランスの最適化を図ることを重要施策と位置付け、安定的な利益還元の源泉となる1株当たり当期純利益を目標とする経営指標にしております。
当連結会計年度の1株当たり当期純利益は44.47円(前年同期比27.1%増)となりました。これは、「1[経営成績等の状況の概要] (2)経営成績」に記載の要因により、親会社株主に帰属する当期純利益が前年同期と比して増加したことによるものです。
1株当たり当期純利益の2023年3月期までの実績値及び2024年3月期の計画値は、次のとおりであります。
|
経営指標 |
2020年 3月期実績 |
2021年 3月期実績 |
2022年 3月期実績 |
2023年 3月期実績 |
2024年 3月期計画 |
|
1株当たり当期純利益(円) |
21.38 |
23.91 |
35.00 |
44.47 |
44.63 |
該当事項はありません。
該当事項はありません。