当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
前中期経営計画(2018~2022年度)総括
①定量目標の達成状況
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2018年度 |
2022年度 |
中期経営計画(最終年度) |
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(単位:百万円) |
実績金額 |
実績金額 |
2018年度比 |
目標金額 |
目 標 比 増減率(%) |
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売上高 |
28,084 |
36,838 |
31.2% |
39,000 |
△5.5% |
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営業利益 |
3,199 |
5,057 |
58.1% |
3,900 |
29.7% |
|
営業利益率(%) |
11.4% |
13.7% |
|
10.0% |
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設備投資(5年累計) |
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109億円 |
|
100億円 |
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中期経営計画の最終年度(2022年度)の定量目標、売上高390億円、営業利益39億円に対して、売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大影響等で、国内商事部門の売上高が伸び悩んだことや採算性の低い事業・製品を整理したことにより未達成となりましたが、営業利益は、高付加価値品の化粧用機能原料の伸長などにより目標を大幅に上回ることができました。
②各事業分野における達成状況
(工業用製品事業)
-香粧品分野-
化粧用機能原料(「生理活性物質」「機能性油剤」「ナノ素材」)を供給するグローバルパートナーを目指した認知度向上と市場への浸透に取組みました。具体的には、持続可能なパーム油の為の円卓会議認証制度を受けたRSPO製品や、遺伝子組み換え作物を使用しないNon-GMO製品といったサステナブル製品開発と拡販に注力した結果、新型コロナウイルス感染症拡大によるインバウンド需要の消失等のマイナス影響もありましたが、海外顧客への拡販を達成しました。
-精密化学品分野-
リピッド事業(医薬品用リン脂質)は、競争力強化と事業領域拡大に向けて総額約53億円の大型投資を実施するとともに、組織再編によりリピッド事業を精密化学品事業本部から独立させてリピッド事業本部とし、事業体制の強化と整備を実施致しました。
精密化学品分野の医薬品用リン脂質以外の品目では、選択と集中を進めました。採算性が低く、製品の環境負荷も高い皮革油剤を営んでいた中国子会社の太倉日夏精化有限公司を売却し、皮革油剤事業から撤退致しました。一方で、今後の市場拡大が見込まれるペロブスカイト太陽電池に搭載される素材開発に注力し、国立研究開発法人産業技術総合研究所との共同開発を進め、今後の拡販体制整備に努めました。
(家庭用製品事業)
-環境衛生分野-
家庭用製品事業は、コア製品であるアルボナースブランドの浸透や商品開発力強化に注力するなかで、新型コロナウイルス感染症拡大による特需が発生し、2020年度には中期経営計画目標を大幅に上回る売上高・利益を達成致しました。その後、新型コロナウイルス感染症の沈静化により、売上高・利益共に減少傾向となりましたが、中期経営計画以前の2017年度より売上高・利益共に伸ばし、営業利益は最終年度の中期経営計画目標を達成しました。
③資本政策と株主還元
資本効率と財務健全性のバランスを取りながら、配当水準の向上と安定に取組みました。2021年度より配当方針としてDOE(連結純資産配当率)を導入することにより、配当水準は大幅に向上し、中期経営計画期間と合わせて6期連続となる増配を実施致しました。また、政策保有株式の縮減にも取組み、保有株式を減少させるとともに自社株買いを実施致しました。
新中期経営計画(2023~2026年度)概要
①基本方針
長期ビジョンNFC VISION 2030で描いた2030年度の「ありたい姿」達成に向け、積極的な投資により成長基盤を強化する。
・事業ポートフォリオ見直し及び戦略品目の設定
・設備投資強化及び研究開発投資
・サステナビリティ対応強化
②事業ポートフォリオ見直し及び戦略品目の設定
-事業ポートフォリオ見直し(セグメント区分の見直し)-
・今後の事業戦略強化をにらみ、事業分野に基づきセグメントを再編
・主な変更として、従来の工業用製品セグメントを機能性製品セグメントと名称変更した上で、内訳をビューティ
ケア、ヘルスケア、ファインケミカル及びトレーディングに細分化
・これに併せて、日本精化の組織を事業本部制から機能本部制を基本とした体制に再編
-戦略品目の設定(「リン脂質といえば日本精化」)-
当社独自技術製品であるリン脂質を戦略品目(成長ドライバー)と設定、医薬品用リン脂質(ヘルスケア)及び化粧
品用リン脂質素材(ビューティケア)それぞれで成長基盤強化を目指し、各主要セグメントにおいて以下の戦略に取り
組む。
機能性製品
ビューティケア (従来の香粧品事業(化粧品用原料)が主体)
・化粧品用リン脂質素材の拡販及び増産体制の整備(設備投資強化)
・高い成長が見込まれる欧米及び中国を中心とした海外市場への拡販
・RSPO・Non-GMO等のサステナビリティ対応製品拡充
ヘルスケア (従来のリピッド事業(医薬品用リン脂質)が主体)
・医薬品用リン脂質大型投資に基づく生産の確実な立ち上げ
・低分子医薬品向け中心から高い成長が見込まれる核酸医薬品向け等への事業領域拡大
・CDMO(医薬品製造開発受託)への注力
ファインケミカル (従来の精密化学品事業が主体)
・低収益製品の統廃合
・次世代技術(ペロブスカイト太陽電池用素材等)の確立
環境衛生製品(ハイジーン) (㈱アルボース)
・サステナビリティ対応製品の上市
・高付加価値製品の開発による差別化推進
③設備投資強化及び研究開発投資
・生産活動のサステナブル化及び将来のコア技術創出等、技術開発への投資強化
・従業員が働きやすい環境の整備(設備投資)
・デジタル化の推進(基幹システム更新等)
④サステナビリティ対応強化
・マテリアリティ及びTCFD目標数値達成に向けての活動推進
⑤経営目標数値
成長基盤強化の為の積極的な投資を継続し、かつ、資本効率を意識した指標を設定
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2022年度 実績 |
2023年度 計画 |
2026年度 目標 |
2030年度 目標 |
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売上高(億円) |
368 |
380 |
410 |
500 |
|
営業利益(億円) |
50 |
48 |
57 |
77 |
|
EBITDA(億円) |
60 |
61 |
77 |
111 |
|
ROIC |
7.9% |
|
8.0% |
9.0% |
|
設備投資 |
|
4年間で総額120億円 |
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売上高研究開発費率 |
2.4% |
|
2.7% |
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※EBITDA:減価償却前営業利益(営業利益+減価償却費)
ROIC :投下資本利益率(税引後営業利益÷(有利子負債+自己資本))
⑥資本政策
安定的な配当及び自社株買いも含めた株主還元の充実を目指す
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2022年度 実績 |
2023年度 計画 |
2026年度 目標 |
2030年度 目標 |
|
DOE |
3.0% |
3.5% |
3.5% |
|
|
一株当たり配当額 |
57円 |
70円 |
80円 |
100円 |
|
総還元性向 |
79% |
平均50%以上 |
|
|
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政策保有株式比率 |
25% |
|
17%以下 |
10%以下 |
※DOE:連結純資産配当率(年間配当総額÷連結純資産、若しくは配当性向×ROE)
総還元性向:(配当総額+自己株式取得額)÷親会社株主に帰属する当期純利益
政策保有株式比率:「保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式」の「貸借対照表計上額の合計額」
が連結純資産に占める比率
当社は「サステナブル社会の実現と当社の持続的な成長の両立を目指す」ことを当社サステナビリティ基本方針と定めました。この基本方針を着実に実行する為に、「サステナビリティ推進委員会」を設置し、具体的な取り組みとKPIを定めております。
(1)サステナビリティ
① ガバナンス
当社は代表取締役執行役員社長を委員長とし、各部門より選出された委員で構成されたサステナビリティ推進委員会を設置しております。サステナビリティ推進委員会では、マテリアリティ(重要課題)を特定し、推進活動計画立案、活動の進捗管理を行っております。推進活動計画については年に一度、サステナビリティ推進委員会で作成し、常務会で審議された後、取締役会で承認しております。また活動の進捗については、原則四半期ごとにサステナビリティ推進委員会で状況を確認して、その結果を常務会に報告しております。取締役会では半期ごとに報告を受け、推進活動を監督しております。また、マテリアリティ(重要課題)の達成状況は、取締役及び執行役員の業績報酬に反映する仕組みとしております。
② リスク管理
リスクマネジメントシステム(以下、「RMS」といいます。)に関する最高の決議機関として、代表取締役執行役員社長が委員長を務める経営者で構成された全社RMS委員会が設置されております。リスクマネジメントの方針並びに計画、実施、RMSの改善その他、RMSに関わる全般的事項を討議し、最終決定は討議結果に基づいて委員長が行います。全社RMS委員会では、「事業活動への影響度」と「発生頻度」を評価軸としたリスクマップにより重要リスクを特定しております。サステナビリティに関する事項については、リスク管理をサステナビリティ推進委員会に付託しており、サステナビリティ推進委員会において「ステークホルダーにとっての重要度」と「当社グループにとっての重要度」からマテリアリティ(重要課題)を特定しております。リスクの影響度が大きいと評価された項目については当社としてとるべき対応策を策定し推進活動計画を作成しております。また、策定した計画及び活動の進捗管理を実施し、常務会に報告します。常務会では現在の取組み状況等を踏まえて経営計画や事業戦略が審議され取締役会で承認されます。
(2)その他の項目
当社グループは多くの製品の製造過程でエネルギー源として化石由来原材料及び燃料を使用しており気候変動によるリスク及び機会は経営上の重要課題との認識のもと、2021年12月には、気候関連財務情報開示タスクフォース(以下、「TCFD」といいます。)提言への賛同を表明しました。気候変動が及ぼす事業への影響についてシナリオ分析に基づいたリスクと機会を評価し、影響の重要性を認識し経営施策に反映することによって戦略のレジリエンスを強化すると共に、ステークホルダーとの信頼関係強化につなげてまいります。
a.気候変動
① ガバナンス
サステナビリティ推進委員会では、気候関連問題に関するシナリオ分析に基づいて、リスクと機会を識別し重要度評価、推進活動計画立案、活動の進捗管理を行っております。また活動の進捗については、その結果を常務会及び取締役会に報告し、取締役会においては推進活動を監督しております。気候変動に関する外部動向や情報については、TCFD提言への賛同、TCFDコンソーシアムへの入会を行い、常務会及び取締役会に情報共有しております。温室効果ガス削減を推進するため、2030年度までに二酸化炭素排出量を2013年度比で38%削減することを取締役会で承認し公表しております。また、二酸化炭素排出量削減を含むマテリアリティ(重要課題)の達成状況は、取締役及び執行役員の業績報酬に反映する仕組みとしております。
② 戦略
気候変動が事業に及ぼす影響について、グループ会社のアルボース(環境衛生製品事業)を加え、2030年及び2050年を検討の時間軸に設定し、気候変動対策が進み、パリ協定の目標が実現した「1.5℃の世界」及び新たな気候変動対策が取られず、温室効果ガスが増加した「4℃の世界」で「低炭素経済への移行に関連したリスクと機会」「気候変動に伴う物理的影響に関連したリスクと機会」についてシナリオ分析を行いました。事業インパクトの評価では、1.5℃シナリオにおいて炭素税・排出削減に向けた政策・規制、天然由来原料の調達懸念によるビジネス影響が大きく、一方でペロブスカイト型太陽電池向け材料の拡販に機会があることが分かりました。4℃シナリオにおいては原油価格の高騰、天然由来原料の調達懸念のビジネス影響が大きく、一方で1.5℃シナリオと同様にペロブスカイト型太陽電池向け材料の拡販に機会があることが分かりました。当社は、2022年5月より購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替えることによりスコープ2の削減を行いました。今後、グループ会社にも切り替えを拡大することによりスコープ2の削減を進めてまいります。また、ボイラーの重油から都市ガスへの燃料転換を実施し、引き続き老朽化設備の更新による省エネ化や社用車のEV化等によるスコープ1の削減も検討してまいります。
■気候変動リスクと機会への対応
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機:機能性製品事業 環:環境衛生製品事業 |
|
シナリオ |
リスク及び機会項目 |
対象事業 |
事業への影響/対応策 |
財務影響度 |
期間 |
|
|
1.5℃ |
炭素税・炭素価格 |
機・環 |
・炭素に価格を付け、炭素排出者の行動を変容させる政策手法であるカーボンプライシングの導入により、直接的な税負担の増加や、サプライヤー、輸送業者の炭素排出に対する価格上乗せによる調達コスト、輸送コストが増加する可能性がある。 [対応策] ・カーボンニュートラル天然ガスの熱源を利用する。 ・二酸化炭素を排出しないエネルギー使用熱源設備を導入する。 ・二酸化炭素回収と分離技術を導入する。 ・フローリアクター導入や酵素利用による製品生産工程改良及び新製品開発を進める。 ・調達先と販売先の整理統合により、二酸化炭素排出量を削減する。 ・社用車のEV車等への変更により、二酸化炭素排出量を削減する。 [対応済み] ・日本精化単体では、2022年購入電力の全てを再生可能エネルギーに切替えを実施し、ボイラーの重油から都市ガスへの燃料転換を実施することによりCO2を削減した。 |
リスク |
大 |
長期 |
|
平均気温の上昇/降水・気温パターンの変化 |
機 |
・平均気温上昇に伴い、ウールの需要減少などに起因して天然由来原料(ウールグリース)の調達困難と調達コストが増加する可能性がある。 [対応策] ・バイオマスや藻類由来油脂の利用を検討する。 ・製品副生成物のリサイクル活用を拡大する。 ・製品販売数量削減により、ウールグリースの購入量を削減する。 |
リスク |
大 |
長期 |
|
|
研究開発とイノベーションによる新製品や新サービスの開発 |
機 |
・カーボンプライシング導入による再生可能エネルギーの普及が進み、太陽光発電設備需要も増加する。 [対応策] ・ペロブスカイト型太陽電池向け材料開発と拡販を実施する。 |
機会 |
大 |
中期 |
|
|
4℃ |
機 |
・再生可能エネルギーの普及が進み、太陽光発電設備需要も増加する。 [対応策] ・ペロブスカイト型太陽電池向け材料開発と拡販を実施する。 |
機会 |
大 |
中期 |
|
|
原材料価格の高騰 |
機・環 |
・化石エネルギー需要の拡大に伴い、原油価格の高騰による石油由来原材料の調達コストが増加する可能性がある。 [対応策] ・石油由来ではない原材料への代替を検討する。 ・バイオマスや藻類由来油脂の利用を検討する。 ・石油由来原材料であるプラスチックの3Rを促進する。 |
リスク |
大 |
長期 |
|
|
平均気温の上昇/降水・気温パターンの変化 |
機 |
・平均気温上昇に伴う干ばつが多発・長期化することにより、飼料不足と飼料価格の高騰で羊の頭数の抑制と暑さで出生率の低下が起こる。また、ウールの需要減少などに起因して天然由来原料(ウールグリース)の調達困難と調達コストが増加する可能性がある。 [対応策] ・バイオマスや藻類由来油脂の利用を検討する。 ・製品副生成物のリサイクル活用を拡大する。 ・製品販売数量削減により、ウールグリースの購入量を削減する。 |
リスク |
大 |
長期 |
|
|
・平均気温の上昇による菜種油の生産量の減少及び、労働生産性の低下により供給量が低下し、調達コストが上昇する。 [対応策] ・バイオマスや藻類由来油脂の利用を検討する。 ・供給先を複数化する。 |
リスク |
中 |
長期 |
|||
財務影響度 小:1億円未満 中:1億円~5億円未満 大:5億円以上
期間 中期:2030年度まで 長期:2050年度まで
③ リスク管理
サステナビリティに関する事項については、リスク管理をサステナビリティ推進委員会に付託されております。気候関連リスクは「環境」要素のマテリアリティ(重要課題)の1つとして特定しており、以下の評価軸を基にリスク・機会を抽出、評価し重要度を決定します。リスクと機会の影響度が大きいと評価された項目については、当社としてとるべき対応策を策定し推進活動計画を作成しております。また、策定した計画及び活動の進捗管理を実施し、常務会に報告しております。常務会では取組み状況等を踏まえて経営計画や事業戦略が審議され取締役会で承認されます。
■気候関連リスクと機会に関する評価軸
・当社グループに影響を与えると考えられる気候変動に関するリスク・機会を、TCFD最終報告書を参考に抽出
・抽出したリスク・機会を、当社グループの事業活動、顧客、サプライヤー等への影響度及び発生可能性の観点から評価
・各項目の影響度について、シナリオ分析に基づいた定性及び定量両面の視点から評価し、相対的重要度を確定
④ 指標及び目標
当社グループが排出する温室効果ガスは、エネルギー起源による二酸化炭素が主であり、スコープ1・2*については、2021年10月に政府がまとめた地球温暖化対策計画において、2030年度の我が国の温室効果ガスを2013年度から46%削減するという全体目標の内、産業部門の削減目標がエネルギー起源二酸化炭素として38%であることから、2030年度までに当社の二酸化炭素排出量を2013年度比で38%削減してまいります。2021年度二酸化炭素排出量よりグループ会社のアルボース(環境衛生製品事業)を加えましたが、2030年度までの二酸化炭素排出量削減目標に変更はありません。当社は、2022年5月より購入電力の全てを再生可能エネルギーに切り替えることによりスコープ2の削減を行いました。今後スコープ3*の算定も行い、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減に取り組んでいく予定です。2050年にはカーボンニュートラルを達成することを目指してまいります。また、二酸化炭素排出量削減を含むマテリアリティ(重要課題)の達成状況は、取締役及び執行役員の業績報酬に反映する仕組みとしております。
■二酸化炭素排出量推移
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(t-CO2) |
|
|
2013年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
スコープ1 |
13,514 |
14,104 |
12,505 |
13,686 |
12,327 |
|
スコープ2 |
5,071 |
5,890 |
5,402 |
5,975 |
595 |
|
合計 |
18,585 |
19,994 |
17,907 |
19,661 |
12,922 |
*スコープ1:事業者自らの燃料の燃焼による温室効果ガスの直接排出
スコープ2:他社から供給された電気、熱の使用に伴う温室効果ガスの間接排出
スコープ3:スコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)
気候変動の詳細については、以下のTCFDレポート2023をご参照ください
https://www.nipponseika.co.jp/sustainability/report/
(3)人的資本
●人財育成方針
事業戦略の実現、イノベーションの創出に貢献できる人財ポートフォリオを描き、それに向けて組織における知や経験の多様性を図ります。また、従業員一人ひとりが成長を実感し、自身の自己実現に向けてチャレンジを続けるカルチャーの実現に貢献します。
①多様性
NFC VISION 2030には「多様性を活かしたイノベーションで、未来の「キレイ」をお手伝い」を掲げています。女性活躍の推進については、掲げた目標の達成に向け、さまざまな取り組みを行なっています。
尚、人事給与制度は男女の差なく全員を同じ仕組みで処遇しており、同一等級であれば同一の処遇となっています。
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指標 |
目標数値 |
2022年度 |
2021年度 |
2020年度 |
|
従業員に占める女性の割合 |
2027年度までに女性従業員比率20%以上 |
全社 16.6% 正社員 15.4% |
全社 15.8% 正社員 13.9% |
全社 15.6% 正社員 12.9% |
|
正社員に占める管理職及び管理職候補の女性の割合 |
2027年度までに管理職及び管理職候補の女性比率15%以上 |
7.0% |
6.0% |
4.4% |
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管理職に占める女性の割合 |
2030年代に女性管理職比率30%以上を目安 |
0.0% |
0.0% |
0.0% |
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男性の賃金を100としたときの女性の賃金の割合 |
2030年代に全社区分で男性の賃金に対する女性の賃金の割合を75%以上 |
全社 65.9% 正規 77.5% 非正規 90.8% |
全社 58.0% 正規 75.7% 非正規 69.4% |
全社 55.2% 正規 75.6% 非正規 74.4% |
※提出会社の状況を記載しています。
②人財育成
従業員一人ひとりの成長が、当社の持続的発展につながるとの認識に基づき、階層別集合研修や従業員自身の成長に向けた自主的な学びのサポートをはじめ、従業員一人ひとりの主体的なキャリア形成に貢献しています。
[階層別集合研修]
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研修名 |
実施年月 |
2022年度受講者数 |
|
新任管理職研修 |
2022年8月 |
11名 |
|
管理職スキルアップ研修 |
2022年10月 |
13名 |
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管理職候補者研修 |
2022年9月、12月 |
18名 |
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中堅社員研修 |
2023年3月 |
12名 |
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女性リーダー育成研修 |
2022年12月 |
12名 |
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若手リーダー研修 |
2023年1月 |
16名 |
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キャリア採用者集合教育 |
2022年6月、8月、10月、12月、2023年2月 |
35名 |
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新入社員集合教育 |
2022年4月 |
8名 |
※提出会社の状況を記載しています。
[1人あたり教育費用]
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指標 |
2022年度 |
2021年度 |
2020年度 |
|
1人あたり教育費用 |
46,272円 |
34,124円 |
22,454円 |
※提出会社の状況を記載しています。
●社内環境整備方針
従業員一人ひとりが、日本精化の一員であることに誇りを持ち、働くことを通じて「笑顔」になれる会社を目指し、職場メンバーの多様な価値観に寄り添い、お互いのワークとライフの質の向上に貢献する。
①働きやすい職場環境
従業員の多様な価値観に寄り添いワークライフバランスの向上を図るため、テレワーク勤務制度、フレックスタイム制度、勤務間インターバル制度の導入など、働きやすいしくみの整備に努めています。また、従業員が、その持てる能力を最大限に発揮できるように安全・安心、快適な職場環境の整備にも努めています。
|
指標 |
目標数値 |
2022年度 |
2021年度 |
2020年度 |
|
年間総実労働時間 |
毎年度総実労働時間2000時間以内 |
1,979.38時間 |
1,991.02時間 |
1,969.15時間 |
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正社員の有給休暇取得率 |
毎年度取得率70%以上 |
80.2% |
71.9% |
68.0% |
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ストレスチェック受検率 |
組織の心理的安全や高ストレス者の状況を把握し対処するため、ストレスチェック受検率(85%以上)の向上を図る |
93.3% |
78.3% |
75.3% |
※提出会社の状況を記載しています。
[働きやすい職場環境に向けた主な取り組み]
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実施年 |
実施内容 |
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2017年 |
・フレックスタイム制度導入 ・勤務間インターバル制度導入 |
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2020年 |
・東京支店 オフィス全面改装 |
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2021年 |
・本社 オフィス全面改装 ・テレワーク勤務制度導入 ・在宅勤務手当制度導入 |
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2022年 |
・リピッド事業本部事務所棟新設(生産職場休憩室を併設) ・熱中症対策として生産職場へ大型換気扇導入と休憩室に給水機設置 |
※提出会社の状況を記載しています。
②両立支援
従業員のワークライフバランスの質を向上させることで、ワークエンゲージメントを高め、それが企業の発展に繋がります。そのため、育児、介護などと両立しながら働く従業員の支援に向けた取り組みを推進しています。
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指標 |
目標数値 |
2022年度 |
2021年度 |
2020年度 |
|
育児休業取得率 |
2025年度末までに、育児休業取得率70%以上 |
37.5% |
12.5% |
18.2% |
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男性従業員の育児休業取得率 |
2025年度末までに、男性従業員の育児休業取得率50%以上 |
28.6% |
0.0% |
0.0% |
※提出会社の状況を記載しています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。リスク管理については、リスクマネジメントシステム(以下、「RMS」といいます。)に関する最高の決議機関として、代表取締役執行役員社長が委員長を務める経営者で構成された全社RMS委員会においてリスクマネジメントの方針並びに計画、実施、RMSの改善その他、RMSに関わる全般的事項を討議しております。全社RMS委員会では、事業年度毎に、以下に示す経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの中から「事業活動への影響度」と「発生頻度」を評価軸としたリスクマップにより影響の大きいリスク項目を重大リスクとして特定し、認識した重大リスクの低減に取り組んでおります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済の動向に関するリスク
当社グループの事業活動は、マクロ経済や市場の動向、国内外の景気変動等の影響を受けるおそれがあります。景気が減速・後退する場合、個人消費や設備投資の低下等をもたらし、当社グループが提供する製品・サービスに対する需要が減少するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)競合との競争に関するリスク
当社グループの事業領域は、類似した製品・サービスを供給する競合の影響を受ける可能性があります。当社グループが市場ニーズに対応した製品・サービスの導入ができなかった場合や、競合の価格と対等な価格を設定できない場合、また、競合の価格と対等な価格を設定することで、その製品・サービスの販売が損失をもたらす場合など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、事業ポートフォリオ分析を通じ、市場ニーズに対応した新製品・サービスの早期導入、独自技術を活かした事業領域拡大、競争力強化に向けた設備増強やコスト低減等に取り組む一方、成長性・将来性の乏しい事業からは撤退を図り、当社グループの事業競争力の保持に努めております。
(3)大口顧客への依存に関するリスク
当社グループには、継続的な販売先となっている大口顧客があります。これらの顧客との取引条件の変更、契約解除、顧客の製品の需要減退、あるいは顧客の経営状況の悪化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。このようなリスクを低減する為に、新規顧客開拓など、特定顧客の動向に左右されない事業基盤の確立に取り組んでおります。
(4)原材料の購入価格、調達に関するリスク
当社グループでは、主な原材料として動植物系油脂を使用しています。急激な価格変動が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。対応可能な購入価格の上昇に対しては、コスト低減や販売価格への転嫁等により業績への影響を最小限に留めるよう努めております。また、調達に関しても、購入先での事故や自然災害の発生、テロ、戦争、感染症のまん延などの社会的混乱や、需要急増などの要因で、原材料供給不足や物流の停滞が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。購入先と緊密な関係を築き、複数の購買先から調達するなど安定調達に努め、リスクの低減に取り組んでおります。
(5)製品の生産・販売に関するリスク
当社グループで販売している製品は、外部への生産委託を含め、厳格な品質基準に基づき生産を行っていますが、万一、製品の品質に起因する事故やクレームが発生した場合、製品回収等で多額のコストが発生するだけでなく、信頼が損なわれ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、製品の生産・販売において、自然災害の発生、テロ、戦争、感染症のまん延などの社会的混乱により物流の停滞が生じた場合、販売機会損失等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、各種法令を遵守した製造プロセスを構築するとともに品質管理、品質保証体制の整備・強化に努め、また、製品の安定供給に向けて、適切な製品在庫量を確保するとともに、外部のバックアップ生産・購入を含めたBCP(事業継続計画)の定期的な見直しを行い、リスクの低減に取り組んでおります。
(6)人材確保に関するリスク
当社グループの将来的な成長には事業遂行に必要な人材を採用し、確保し続ける必要があります。今後、日本国内における労働力人口の減少、働き方ニーズの多様化など、雇用環境の変化により人材確保が計画通りに進まなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、多様な人材が活躍できる風土作り、人事制度の導入や働く環境の整備等と合わせ、中長期視点での新卒採用や即戦力となるキャリア採用を実施するなど人材の確保に努め、リスクの低減に取り組んでおります。
(7)為替相場の変動に関するリスク
当社グループの取引には外貨による輸出・輸入が含まれております。為替相場の変動により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社グループの海外子会社の財務諸表は、外貨建てで作成され連結財務諸表作成時に円換算されるため、現地通貨ベースでの業績に大きな変動がない場合でも、為替相場の変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。全てのリスクをヘッジすることはできませんが、当社グループでは、為替予約等により為替相場の変動リスクを最小限に留めるよう努めております。
(8)海外事業展開に関するリスク
当社グループは、日本国内だけでなく、海外においても生産及び販売活動を行っており、今後も成長が期待される海外市場での事業拡大を戦略の一つとしております。海外における事業展開では、以下に示すようなリスクがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
法規制、租税制度の変更
為替相場の変動
労働環境の変化
契約条項等、日本との商慣習の相違
テロ、戦争、感染症のまん延などによる社会的混乱
その他の政治的及び社会的要因、経済の動向
(9)環境保全・気候変動対応に関するリスク
近年、気候変動抑制に向けて、世界的規模で再生可能エネルギーの拡大等による環境負荷低減や地球温暖化対策・エネルギー政策の見直しなどに関連する法規制の整備・厳格化が進んでおり、気候変動問題への企業の取組みがステークホルダーの評価や、市場・消費者の製品・サービスを選択する判断に影響する傾向が強まっております。また、今後、温室効果ガス排出削減に向けた法規制強化・再生可能エネルギーへの転換・カーボンプライシング(炭素税、国内排出量取引等)等による低炭素化・脱炭素化に向けた政策に対する取組みにおいて、対応コストが増加する場合や、法規制への未対応により製品・サービスの需要減少や顧客を喪失する場合など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、事業活動に関わる各国の環境関連法規制の遵守は当然として、気候変動などの環境問題への対応を経営の重要課題と捉え、TCFD提言に沿った取組みや、サプライチェーン全体で環境保全と環境負荷低減に努める取組みなど、更なるリスクの低減に向けて取り組んでまいります。
(10) 法的規制の強化、法令変更・改正等に関するリスク
当社グループは事業の遂行にあたり、日本のみならず各国・各地域の各種法令、行政による許認可や規制の適用を受けております。法令・規則の新設・変更・解釈において年々厳格化が進んでおり、当社グループがこれらの法規制等に違反したと当局にみなされた場合、当社グループが行政処分、刑事処分又は損害賠償訴訟の対象となり、また、当社グループの社会的評価に悪影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、コンプライアンスを経営の重要課題と位置付け、当社グループの経営理念、企業行動規範・企業行動基準などを倫理綱領において明確化し、役員・社員に対して配布し、教育・研修するなどコンプライアンスの徹底に努めております。
(11)知的財産権に関するリスク
当社グループは、自らの知的財産権を適切に保護、活用するとともに、第三者の知的財産権を尊重し、不当に侵害しないとする行動規範のもと、知的財産権に係る情報調査、特許権等の知的財産権の取得、知的財産権に係る適切な契約の締結などに取り組んでおります。しかしながら、出願する特許に対して権利が付与されない場合もあり、知的財産権による保護が得られない可能性があります。また、知的財産権により保護されている第三者の技術を利用したい場合に、その技術が利用できない、又は、不利な条件で利用せざるを得ない場合もあります。加えて、第三者により当社グループの知的財産権が侵害されて損失を生じるおそれや、当社グループの製品が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張にもとづき係争に発展し、当社グループに不利な判断がなされるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(12)情報セキュリティー、ITシステムに関するリスク
当社グループは、事業活動を行うにあたり、当社グループ自身の情報はもとより、取引先や顧客の企業情報や個人情報等に接する機会を有しております。近年、社会のデジタル化が進む中、サイバー攻撃の脅威が急速に高まっており、その対策が脆弱であった場合、個人情報・秘密情報の漏えいや、サーバダウンなどによる事業停止を引き起こす可能性があります。また、プライバシー保護の要請や各国の政策により、個人情報・データ保護規制の動きが近年強まっており、こうした法規制への違反が発生した場合、罰金や損害賠償等の費用負担が生じる可能性もあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、ITシステム及び個人情報保護に関する規程を整備し、厳格な情報管理を行うとともに基幹システム等のIT基盤の刷新、インシデント発生時に適切に対処する体制を構築することでリスクの低減に取り組んでおります。
(13)内部統制に関するリスク
当社グループは、内部統制システムを整備・運用し、教育・啓蒙活動を通じて浸透を図っていますが、当社グループの内部統制システムが様々な要因により機能せず、不測の事態が生じる可能性があります。その結果、社会的信用の失墜により事業に悪影響が生じる、あるいは行政処分、刑事処分又は損害賠償訴訟の対象となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、内部統制システムの運用状況に対するモニタリングを定期的に行い、内部統制システムが有効に機能していることを検証し、継続的に整備・運用の改善を図ることでリスクの低減に取り組んでおります。
(14)事故・自然災害等に関するリスク
火災などの重大事故や大規模地震・台風等の自然災害が発生した場合、また、感染症のまん延、その他制御不能な事態が発生した場合、サプライチェーンが寸断されるなどの支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、事故・災害等による影響を最小限に留める為に、リスク発生の可能性や結果の重大性に応じた製造設備の定期点検や従業員の教育・訓練等の保安・事故発生防止活動に努めるなどリスクの低減に取り組んでおります。
(15)資産の減損に関するリスク
当社グループが保有する資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により、減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えています。
1) 貸倒引当金の計上基準
当社グループでは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を繰入計上しています。将来、顧客の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
2) 棚卸資産の評価基準
当社グループの販売する製品の価格は、市場相場変動の影響を受ける傾向にあるので、その評価基準として主に総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しています。
3) 投資有価証券の減損処理
当社グループは、金融機関や、製造・販売等に係る取引会社及び関係会社の株式を保有しています。これらの株式は、株式市場の価格変動リスクや、経営状態・財務状況の悪化による価値下落リスクを負っているため、合理的な基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行っています。
4) 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するので、課税所得の見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(2)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が沈静化するなかで経済活動は正常化に向かっております。円安や資源高を受けた原材料コスト増加の影響もあり、企業収益は製造業において減益傾向にありますが、全体では緩やかな景気回復が続いております。先行きは、コロナ禍による経済社会活動の制約が解消され、内需を中心に緩やかな景気回復が期待されますが、物価上昇や海外経済の減速による下振れ懸念、ウクライナ情勢の深刻化などのリスクもあり、不透明な状況が続くと予想されます。
このような事業環境のなかで、当社グループは経営基盤の更なる強化に取り組むとともに、収益拡大に貢献する製品開発とその拡販に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は368億3千8百万円(前期比10.1%増)となりました。また、利益面は営業利益50億5千7百万円(同3.6%増)、経常利益53億8千9百万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は40億7千9百万円(同17.5%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(工業用製品)
当セグメントにおきましては、国内外の緩やかな景気回復を背景に、各事業分野においては、香粧品事業は、化粧品用原料の顧客製品への新規採用と国内外化粧品市場の緩やかな回復による販売増加、また、円安による輸出価格上昇や輸入原材料価格高騰に対応した販売価格転嫁もあり、化粧品用原料、ラノリン・コレステロールの売上高が増加しました。精密化学品事業は、脂肪酸アマイドが原材料価格高騰に対応した販売価格転嫁等により売上高が増加しました。この結果、売上高は271億8千3百万円(前期比15.2%増)となりました。化粧品用原料の数量増と品種構成良化、及び、円安によるプラス効果もあり、セグメント利益(営業利益)は39億5千8百万円(同9.3%増)となりました。
(家庭用製品)
当セグメントにおきましては、新型コロナウイルス感染拡大が沈静化するなかで、感染症対策製品の法人需要が低下した状況で推移したことから、環境衛生分野の販売が減少致しました。この結果、売上高は82億7千2百万円(前期比4.3%減)となりました。また、原材料価格高騰の影響もあり、セグメント利益(営業利益)は6億7千4百万円(同27.3%減)となりました。
(その他)
その他の事業の売上高は13億8千2百万円(前期比15.1%増)、セグメント利益(営業利益)は4億2千3百万円(同27.4%増)となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当社グループのセグメントは業種・業態が多種多様でありますので生産実績を記載しておりません。
② 受注実績
当社グループは受注生産を行わず、全て見込み生産によっております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前期比(%) |
|
工業用製品 |
27,183,925 |
15.2 |
|
家庭用製品 |
8,272,102 |
△4.3 |
|
その他 |
1,382,384 |
15.1 |
|
合計 |
36,838,413 |
10.1 |
(注)1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社マツモト交商 |
4,169,067 |
12.5 |
4,875,696 |
13.2 |
(3)財政状態
当連結会計年度の総資産は前連結会計年度(以下「前期」という。)に比べ18億6千5百万円増加し、566億7千2百万円となりました。これは主として、現金及び預金の減少などにより流動資産が6億3千3百万円減少した一方、建物及び構築物の増加などにより固定資産が24億9千8百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度の負債は前期に比べ3億2千4百万円増加し、105億7千1百万円となりました。これは主として、支払手形及び買掛金の増加などにより流動負債が4百万円増加し、繰延税金負債の増加などにより固定負債が3億2千万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度の純資産は前期に比べ15億4千万円増加し、461億1百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益の計上40億7千9百万円及び配当金の支払13億4千6百万円などにより株主資本が8億6千6百万円増加し、その他有価証券評価差額金の増加などによりその他の包括利益累計額が6億6千7百万円増加したことなどによるものであります。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比べ36億4千4百万円減少し、77億6千6百万円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と主な内訳は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ8億4千6百万円収入が減少し、14億3千9百万円の収入となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益56億4千3百万円及び減価償却費9億5千万円の計上による資金の増加、法人税等の支払による資金の減少17億5千6百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ9億6千1百万円支出が減少し、17億7千9百万円の支出となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得による資金の減少26億6百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ19億2千万円支出が増加し、33億2千万円の支出となりました。その主な内訳は、自己株式の取得による資金の減少18億8千5百万円及び配当金の支払いによる資金の減少13億4千6百万円によるものであります。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費用のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3千5百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は77億6千6百万円となっております。
該当事項はありません。
顧客情報に基づく基盤技術研究、商品開発をより効率的に行うため、研究開発部門につきましては、営業部門と一体となった迅速な研究開発が可能な体制としております。
当連結会計年度の研究開発費は
(1)工業用製品
香粧品事業分野では、リン脂質素材、機能性油剤、生理活性物質、ラノリン誘導体などの製品開発、機能評価などを行っております。今年度は、世界的に高まっているサステナブルの要請に対応し、NON-GMO(非遺伝子組換)製品、RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証製品、再生可能な植物由来原料のみを使用した製品等を開発・上市致しました。また、新規・既存製品の各種機能性評価による新たな価値創造、「顧客の用事(対処すべき課題)」に対応したソリューションの開発や化粧品処方の提案なども積極的に推進しております。
当社独自技術であるリピッド事業分野では、長年にわたり培ってきた高純度リン脂質及び高純度コレステロールの製品とこれらに関する技術、またこれらを応用したリポソーム製剤・LNP製剤に関する経験と知見に基づいた活動に取り組んでおります。また、湘南ヘルスイノベーションパーク内に湘南ラボを設置し、新規医薬品の受託開発製造(CDMO)事業や異業種の企業様と当社技術や製品を用いた新たな可能性の探索を行う事で、医薬業界に新たな価値を届け続ける為のオープンイノベーション活動を推進致します。
精密化学品事業分野では、機能性樹脂材料、電子材料、医薬品中間体などの開発を進めております。また、次世代太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)用正孔輸送材料等の研究開発にも注力しております。機能性コーティング剤分野では、防曇などの機能性コーティング剤の開発・上市を進めております。
(2)家庭用製品
感染予防対策製品や食品工場、給食・医療・介護施設などで使用される業務用洗浄剤などの開発を行っております。業務用新製品として、濃縮型洗浄剤の開発に注力し、前期末に新発売した酵素配合予備洗浄用洗浄剤「オートクリーンECO F/DE」に続いて、自動食器洗浄機用洗浄剤「オートクリーンECO M/AK」と中性洗剤「アルファインECO40」を上市し、プラスチックごみ排出量の減少、CO2削減、運送費用の削減及び現場作業者のハンドリングにおける省力化といった環境負荷低減に対応した高付加価値を市場にアピールしながら販路拡大に注力しております。
また、食品衛生対策の観点から野菜果物洗浄剤の「アルベジ」を新発売し新たな市場の開拓を進めております。
なお、「オートクリーンECO F/DE」の技術は、一般社団法人大阪工研協会の「工業技術賞」を受賞致しました。こうしたSDGs(持続可能な開発目標)を念頭に置いた環境に配慮した製品開発に注力しております。
また、今後の発生が懸念される新興感染症蔓延防止のため、積極的に情報収集を行いながら、安全かつ環境に配慮した手指消毒剤及び抗ウイルス洗浄剤などの開発に引き続き取り組んでまいります。
(3)その他
該当事項はありません。