文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社グループの将来に関する見通しおよび計画に基づいた将来予測です。これらの将来予測にはリスクや不確定要素などが包含されており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。
(1) 経営方針
当社は、「美しさと健康とを創りだすことで生活・文化の向上に貢献」することを企業理念とし、化粧品・医薬品・医薬部外品の開発や製造を通して社会の信頼に応えていくとともに、株主の皆様への利益還元を図るため、収益力の向上、企業価値の増大に努めてまいります。
また、当社グループは、自社ブランドを持たない化粧品、医薬品等の製造受託(OEM)/研究開発受託(ODM)メーカーとして、高度な専門技術と豊富な情報力に裏打ちされた高品質で信頼性の高い製品の供給を目指しており、お客様の良きパートナーとして、企画提案をはじめ研究開発から完成品製造まで一貫して受託できる体制を構築しております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、収益力の向上と財務体質の強化を経営目標の最重要課題としております。競争力のある研究開発力と技術力をベースとした収益性の高い効率経営を目指し、売上高営業利益率及び自己資本比率を高めてまいりたいと考えております。
(3) 経営環境、経営戦略および優先的に対処すべき事業上ならびに財務上の課題
次期の経営環境におきましては、漸く新型コロナウイルスの感染が減少傾向をたどり、各種の感染拡大防止策等も軽減又は解消される事によって、各国の経済や化粧品需要への影響も軽減しつつあります。ただし、新型コロナウイルス感染症は、わが国におけるマスク着用慣習化や新しい生活様式としての在宅勤務等の定着化など、引き続き消費者の化粧品需要に影響を与えているのに加え、マスクに影響されない目周り化粧品やマスクに付きにくい口紅の人気など化粧品需要の内容にも影響を及ぼしております。こういった新型コロナウイルス感染症収束過程(ウィズ・コロナ/アフター・コロナ)の市場の変化に対応し、化粧品ODMメーカーとして業績の回復や事業の成長を実現していくためには、新たに生まれる消費者ニーズに応える新処方の提供や、新たな高付加価値処方の開発といった取組みを着実に実施していく事が極めて重要と考えております。
このような状況の中、当社グループは新型コロナウイルス感染症の収束を見据えた「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」にて「コロナからの復活と将来の成長に向けた事業基盤の再構築」を掲げ、「競争優位にある「強み」製品の強化と拡大」、「クリーン・ビューティーへの積極取組」、ならびに「高収益体質への転換」を重点戦略として、積極的に取り組んでまいります。
「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」の「重点戦略」の取組み状況
① 競争優位にある「強み」製品の強化と拡大
・新型コロナウイルス感染症のまん延が続いた状況で、マスク着用のウィズ・コロナ生活様式に対応した、目周り化粧品やマスクに付きにくい口紅など、当社の強み分野の商品開発力を活かした各種提案営業を展開し、受注回復の一因となりました。
・お客様への提案では、メールマガジン、サンプルキット、動画情報などを活用し、当社処方・製品の特徴を積極的にご説明することで、受注の増加に結びつけております。
・容器対応能力を強化し、トラブルの原因究明などに対応し、お客様へのサービス向上を進めております。
② クリーン・ビューティーへの積極取組
・クリーン化/SDGsへの要求水準が高いお客様のブラックリスト/グレーリスト(使用できない/使用を抑える原料等のリスト)に対応した処方のご提案で受注を獲得し、お客様のクリーン・ビューティー/SDGsへの取組みをサポートすると共に、最終消費者のお客様の健康・安全への要求にお応えしております。
③ 高収益体質への転換
・2021年8月に吹田工場を閉鎖した後、座間工場・つくば工場の2工場体制での効率的な生産体制の維持に努め、足元の受注回復に対し、筋肉質なコスト体質を維持しつつ増産に努めております。
・2工場での増産を見越し、物流体制を見直し、効率的な倉庫・物流体制の維持に努めております。
・原材料費・人件費・光熱費・各種経費の物価が上昇する中で、お客様とのコミュニケーションを密に行い、新規受注に際して物価上昇を反映した見積りをお示しすることで収益性の維持に努めると共に、見積りに見合った製品価値をご提供することで、お客様にご満足をいただくよう努めております。
当社グループの事業その他の状況、経理の状況等に関する事項のうち当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資家の投資判断上重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年5月26日)現在において当社グループが判断したものですが、ここに掲げている項目に限定されるものではありません。
① 化粧品市場環境
国内化粧品市場は既に成熟期に入っており、M&Aによる企業グループの再編、異業種からの新規参入等、競争環境は厳しさを増しております。また、企業グループの再編や同業者同士による合従連衡、海外の化粧品受託製造事業者の国内市場への新規参入等、当社グループの位置する化粧品受託製造市場も、同様に競争環境は厳しさを増しております。
従って、当社グループが予期せぬ競争環境の変化に的確に対処できない場合には、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② OEM(Original Equipment Manufacturing)/ODM(Original Design Manufacturing)企業としてのリスク
当社グループの事業は、顧客化粧品メーカーのブランドで製造し販売するOEM/ODM生産の形態のため、当社グループの業績は顧客化粧品メーカーの営業施策、販売戦略ならびに外注施策による影響を受け易く、結果、当社グループの業績が著しく変化する可能性があります。
また、特定顧客化粧品メーカーからの受注依存度が高くなると、その顧客化粧品メーカーの販売施策の影響を強く受ける可能性があります。
③ 製造および品質保証について
当社グループでは、大規模な地震の発生等災害・事故発生時の生産・研究開発の中断による損失を最小化するため、生産拠点、情報システムおよび本社を事業継続の重要拠点と位置づけ、事業継続計画(BCP)の構築を行っております。しかしながら、想定を超える災害・事故の発生により、製造・研究開発の中断が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが提供する製品には、想定外の欠陥等が生じるリスクがあり、またリコールが発生する可能性もあります。当社グループは、最適な品質を確保できるよう、全力を挙げて取り組んでおりますが、大規模な製造物責任賠償やリコールにつながるようなケースで、このコストが保険によってカバーできない場合、多額の支払いが生じるとともに、当社グループの製品の信頼性や評判に悪影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 海外での事業活動
当社グループの主たる生産・販売・研究開発拠点はいずれも国内でありますが、欧州や北米、ならびにマーケットの急速な拡大が期待されるアジアにおける事業展開を強化しており、今後一層の拡大を目指しております。これらの海外での事業活動におきましては、予期し得ない経済的・政治的な政情不安、労働問題、テロ・戦争の勃発、感染症の流行による社会的混乱等のリスクが潜在するため、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 有能な人材の確保
当社グループは製造受託(OEM)でありかつ研究開発受託(ODM)メーカーでありますが、将来に向けた持続的成長のためには、(ⅰ)研究開発部門の有能な人材の確保と育成(ⅱ)生産部門における労働力の確保と熟練に向けた育成が欠かせないものと考えております。そのため、貢献度を反映した評価制度や有能な人材の積極的な採用と育成を心がけております。しかしながら、人材の確保と育成の状況や重要な人材の流出が当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 戦略的投資活動
当社グループは、国内においてはつくば工場の拡張による生産能力の増強、海外においてはフランスのテプニエ社ならびに日本色材フランス社を中心とした海外展開に対し、戦略的投資を行っております。
戦略的投資活動の意思決定に際しては、必要な情報収集および検討を実施しておりますが、予期し得ない環境変化等により、当初意図した成果が得られない場合には、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 研究開発活動
研究開発は、当社グループの競争力の源泉のひとつであり継続的に研究開発投資を行っております。年度計画に則り効率的・効果的な研究開発活動を行っておりますが、特定の製品の開発が長期にわたる場合等、成果が翌期以降に及ぶことがあります。また、予定通りの成果が得られない場合、期間の延長や中断、投資額の増加を余儀なくされる場合や、結果として製品化できない場合もあります。さらに、製品化できた場合でも、様々な不確定要因が重なり、必ずしもお客様にご採用頂けるとは限りません。
このように当初意図した成果が得られない場合には、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 金利水準および為替相場の変動について
当連結会計年度末における当社グループの借入金等有利子負債残高は10,042百万円であり、金利情勢、その他金融市場の変動が財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの外貨建の売上、費用、資産、負債等の項目は、連結財務諸表および財務諸表作成のために邦貨換算しており、換算時の為替相場により現地通貨ベースの価値に変動がなくても邦貨換算後の価値に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 物価等の上昇について
世界的な物価上昇や円安等の経済要因や、需給逼迫、自然災害、地政学上の問題、何らかの理由によるサプライヤーの供給減少、等に起因する、原材料や光熱費、各種経費等の価格高騰・物価上昇が、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。足元では、近年の新型コロナウイルス感染症やロシアのウクライナ侵攻の影響による、エネルギー価格や世界的な物価上昇が、当社の業績に影響を及ぼしております。
⑩ 繰延税金資産について
当社グループは会計基準に従い、回収可能性の認められる繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果はかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。
当社グループが、繰延税金資産の全部または一部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 法的規制について
当社グループの属する医薬品および化粧品業界は、医薬品医療機器等法等ならびに最終販売先が海外である場合には現地の規制等により法的規制を受けています。そのため、それらの改正や適用基準の変更によっては、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 知的財産権保護の限界
当社グループでは蓄積した技術を特許等の知的財産権として権利化を進めておりますが、特許出願は出願から少なくとも1年半は公開されないため、既に他社が出願を行った技術に対して開発投資をしている可能性があります。また、第三者による予測を超えた手段等により当社の知的財産権が侵害され、結果として技術の不正流用や模倣品の開発により、当社グループの事業活動に悪影響を及ぼす可能性や、当社グループの認識の範囲外で、第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。
⑬ 災害等
当社グループの主たる生産拠点は、神奈川座間市に所在する座間工場ならびに茨城県つくば市所在のつくば工場であります。そのため、特に関東地方及び関東以北において大規模な震災、水害等が生じた場合、長期にわたり製品供給が困難になる可能性があります。
⑭ 感染症の流行
社会的に影響の大きな感染症の拡大が発生し、顧客化粧品メーカーの施策に変化が生じた場合や、外出制限、工場操業を含む事業活動の制限/自粛等、事業活動に何等かの制限が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再拡大や新たな感染症の流行が発生した場合には、感染拡大防止ガイドライン等に則った衛生管理や感染予防対策の実施等により、当社事業活動が制約を受けたり受注水準に大きな影響を及ぼしたりする恐れがあります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年3月1日~2023年2月28日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染の波(第6波、第7波、第8波)は続きましたが、ワクチン接種の進展もあって感染収束の傾向にあり、感染症法上の分類引き下げやマスク着用の緩和といった対策が打ち出され、先行き不透明感は残るものの回復の動きが見られます。海外各国でも、欧米など一部の地域・国はウィズ・コロナの生活様式としてマスク着用などの感染症対策の解消で先行し、その後に中国でもゼロ・コロナ政策を解消、新型コロナウイルス感染症の生活・経済への影響は大きく軽減しています。一方で、2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は長期化しており、特に欧州を中心に資源・エネルギー価格の上昇や物流の遅延等を引き起こし、世界的なインフレや金利上昇に波及するなど、経済活動への影響と先行き不透明感が継続しております。
化粧品業界におきましても、メイクアップ製品を中心に、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、改善の動きが見られます。国内では、各種感染対策は軽減していますが、マスク着用は引き続き習慣として常態化しており、個人消費はメイクアップ製品を中心に引き続き新型コロナウイルスの感染拡大前を下回っております。しかしながら、足元では化粧機会は増加、消費マインドも大きく改善してきているものと思われます。海外においても、新型コロナウイルスの感染は収束の動きを見せており、感染症対策も緩められる事で、化粧品需要に回復の動きが見られます。
当社グループにおきましては、国内・海外化粧品メーカーからの受注は、回復しつつありますが、引き続き新型コロナウイルスの感染拡大前を大きく下回っており、つくば工場第3期拡張等の設備投資によって実現した生産能力を活用しきれない状況が続いております。しかしながら、足元の受注回復を受けて工場の稼働も着実に改善しており、厳しい環境下ながらも業績は回復、3期ぶりの営業黒字計上を果たしております。
今後、新型コロナウイルスの感染が徐々に収束し、社会がウィズ・コロナ/アフター・コロナに移行していくと思われますが、ロシアのウクライナ侵攻等を引き金にした諸物価やエネルギー価格、人件費等の上昇は継続しており、引き続き先行き不透明感は残ります。そのような経営環境下、黒字の継続と、新型コロナウイルスの感染拡大以前の業績水準への早期回復に向けて、事業基盤の再構築を最優先の課題に掲げた「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」の諸施策を着実に実行してまいります。当面は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた化粧動向を反映した処方や生産技術の開発でお客様の要請に応え、中長期的には化粧品へのクリーン・ビューティー、SDGsなどの要請に対応するなど、新しい環境での強みを伸ばして業績の速やかな回復を図るべく更なる努力を重ねてまいります。
以上の結果、当連結会計年度における財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高11,760百万円(前連結会計年度比35.1%増)、営業利益161百万円(前連結会計年度は営業損失267百万円)、経常利益148百万円(前連結会計年度は経常損失171百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益246百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失122百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(日本)
日本は、売上高8,686百万円(前連結会計年度比32.3%増)、営業利益137百万円(前連結会計年度は営業損失285百万円)となりました。
(仏国)
仏国は、売上高3,155百万円(前連結会計年度比43.3%増)、営業利益25百万円(同42.5%増)となりました。
b.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ695百万円増加し、16,049百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ634百万円増加し、13,037百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ61百万円増加し、3,011百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,228百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、615百万円(前連結会計年度は781百万円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、252百万円(前連結会計年度は187百万円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、413百万円(前連結会計年度は338百万円の減少)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
8,620,368 |
134.4 |
|
仏国(千円) |
3,295,015 |
148.2 |
|
合計(千円) |
11,915,383 |
138.0 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、日本及び仏国の生産実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減する中で受注が回復したこと等によるものであります。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
9,155,547 |
121.4 |
4,084,852 |
115.5 |
|
仏国 |
4,341,644 |
186.5 |
2,229,999 |
258.0 |
|
合計 |
13,497,192 |
136.8 |
6,314,851 |
143.5 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、日本及び仏国の受注実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減する中で受注が回復したこと等によるものであります。
3.当連結会計年度において、仏国の受注残高に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減する中で受注が回復したこと等によるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
日本(千円) |
8,607,376 |
132.4 |
|
仏国(千円) |
3,153,038 |
143.3 |
|
合計(千円) |
11,760,414 |
135.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、日本及び仏国の販売実績に著しい変動がありました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減する中で受注が回復したこと等によるものであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年3月1日 至 2022年2月28日) |
当連結会計年度 (自 2022年3月1日 至 2023年2月28日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱井田ラボラトリーズ |
1,107,883 |
12.7 |
1,531,334 |
13.0 |
|
㈱セザンヌ化粧品 |
- |
- |
1,229,302 |
10.5 |
4.前連結会計年度において㈱セザンヌ化粧品は、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等の分析等
1)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、依然として新型コロナウイルス感染症の影響が大きいものの、国内・海外での化粧品需要の回復の動きを受けた国内・海外向け受注の回復と、第1四半期連結会計期間から子会社Nippon Shikizai France S.A.S.(以下「日本色材フランス社」という)を連結の範囲に加えたこともあって、前連結会計年度より3,058百万円(35.1%)増加して11,760百万円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、つくば工場第3期拡張などの設備投資によって実現した生産能力を活用しきれない状況は続くものの、受注回復による売上高の増収と各種コスト圧縮努力もあって、前連結会計年度より582百万円(72.5%)増加して1,387百万円となりました。売上高に対する比率は、前連結会計年度より2.6ポイント上回って11.8%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より153百万円(14.3%)増加して1,225百万円となりました。売上高に対する比率は、前連結会計年度より1.9ポイント下回って10.4%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度の営業損失より429百万円改善して161百万円となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は、為替差益46百万円等の計上はあったものの前連結会計年度より103百万円(48.6%)減少して109百万円、営業外費用は前連結会計年度より6百万円(6.0%)増加して122百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の経常損失より319百万円改善して148百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却による特別利益40百万円の計上や、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額△82百万円(△は益)の計上等により、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失より368百万円改善して246百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の1株当たり当期純損失より175円75銭改善して117円52銭となりました。
2)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,160百万円(前連結会計年度末は5,011百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,149百万円増加いたしました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減する中での売上高の回復に伴う売上債権や棚卸資産の増加等によるものですが、科目別では原材料及び貯蔵品が425百万円、受取手形及び売掛金が317百万円、商品及び製品が203百万円、仕掛品が88百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、9,888百万円(前連結会計年度末は10,342百万円)となり、前連結会計年度末に比べ453百万円減少いたしました。これは主に、投資その他の資産のその他が日本色材フランス社を連結の範囲に加えたこともあって411百万円、既存固定資産の減価償却等により建物及び構築物が228百万円減少し、設備投資により工具、器具及び備品が67百万円、機械装置及び運搬具が59百万円増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、5,342百万円(前連結会計年度末は4,111百万円)となり、前連結会計年度末に比べ1,231百万円増加いたしました。これは主に、仕入の増加に伴う買入債務の増加等によるものですが、科目別では電子記録債務が481百万円、支払手形及び買掛金が266百万円、短期借入金が325百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、7,694百万円(前連結会計年度末は8,291百万円)となり、前連結会計年度末に比べ597百万円減少いたしました。これは主に、既存の長期借入金の約定弁済によるもので、長期借入金が523百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、3,011百万円(前連結会計年度末は2,950百万円)となり、前連結会計年度末に比べ61百万円増加いたしました。これは主に、その他の包括利益累計額が、為替換算調整勘定の増加もあって60百万円増加したことによるものであります。なお、会社法第447条第1項の規定に基づき、資本金の額714百万円のうち614百万円を減少して100百万円とし、減少した資本金の額の全額をその他資本剰余金に振り替えております。
この結果、自己資本比率は18.8%(前連結会計年度末は19.2%)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営に重要な影響を与える可能性のある要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。これらのリスクの回避に努めるとともに発生した場合の対応に万全を期してまいります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、売上高営業利益率及び自己資本比率の向上を重要な経営指標としております。
当連結会計年度の売上高営業利益率は、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減したことで売上高が増加、各種コスト圧縮努力を行ったこともあり、前連結会計年度より4.5ポイント改善して1.4%となりました。自己資本比率は、売上高の回復に伴う営業運転資本の増加もあり、前連結会計年度より0.5ポイント下回って18.8%となりました。
また、連結売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響の軽減で前連結会計年度より30億円増加したことから、「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」の最終年度である2026年度の目標として掲げた130~150億円に対して、117億円となりました。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における所在地別セグメントの業績の概況は、次のとおりです。
(日本)
依然として新型コロナウイルス感染症の影響が大きいものの、足元軽減しつつあり、国内外の化粧品需要に回復の動きがみられ、国内・海外化粧品メーカー各社からの受注に回復の動きがあることから、売上高は前期比32.3%増の8,686百万円となりました。利益面では、引き続きつくば工場第3期拡張等による諸費用が増加、加えて原材料費や各種経費等もインフレで上昇している中ではありますが、増収に加えて各種コスト圧縮努力もあって、営業利益137百万円(前期は営業損失285百万円)となりました。セグメント資産は、増収に伴う売上債権や棚卸資産の増加もあり、前期比2.2%増の13,715百万円となりました。
(仏国)
子会社THEPENIER PHARMA & COSMETICS S.A.S.(以下「テプニエ社」という)と日本色材フランス社の所在する欧州は、当連結会計年度(1~12月)において、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響に加えてロシアのウクライナ侵攻の影響を大きく受けましたが、ウィズ・コロナの生活様式としてマスク着用などの感染症対策の解消で先行し、受注に回復の動きがあったのに加え、日本色材フランス社が連結の範囲に加わったこともあり、売上高は前期比43.3%増の3,155百万円となりました。利益面では、設備投資に伴う諸費用の増加等に加えてウクライナ侵攻によるエネルギー価格等の高騰や物流の遅延の影響を受けましたが、大幅な増収もあって営業利益は前期比42.5%増の25百万円となりました。セグメント資産は、増収に伴う棚卸資産の増加や設備投資に加え、日本色材フランス社が連結の範囲に加わったこともあり、前期比36.9%増の3,812百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、615百万円(前連結会計年度は781百万円の増加)となりました。これは主に、減価償却費796百万円、仕入債務の増加額697百万円、税金等調整前当期純利益188百万円等による増加と、棚卸資産の増加額576百万円、売上債権の増加額274百万円、未払消費税等の減少額148百万円等による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、252百万円(前連結会計年度は187百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出273百万円等による減少と、投資有価証券の売却による収入51百万円等による増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、413百万円(前連結会計年度は338百万円の減少)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額242百万円、長期借入れによる収入1,455百万円と長期借入金の返済による支出2,014百万円、リース債務の返済による支出95百万円等によるものであります。
(現金及び現金同等物の期末残高)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、上記の要因により、1,228百万円となり、前連結会計年度末に比べ5百万円増加いたしました。
b.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要と設備資金需要の2つがあります。
運転資金需要の主なものは、当社グループ製品の製造のための原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等によるものであります。また、設備資金需要としては経常的な機械設備等の買い換え取得等によるものであります。
2)財務政策
当社グループは、メイン銀行をはじめ取引金融機関と円滑な取引関係を維持しつつ、健全な財務体質の維持に注力しております。経常的な設備等の買い換え取得や運転資金については、内部資金を活用すると共に金融機関からの短期借入金及び長期借入金により資金調達を実施しております。特に、大口の設備資金需要に関しては長期の安定資金を金融機関から調達しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、決算日における資産・負債の報告金額および偶発的資産・負債の開示、ならびに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積りおよび仮定が必要となりますが、この判断および見積りには決算日までに入手可能なすべての情報と過去の実績を勘案して、合理的な根拠に基づいて継続的に評価しております。
従って、連結財務諸表作成時点で実施した見積りおよび将来の予測が、予測不可能な事象の発生によって実際の結果が著しく異なることも考えられます。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報) (1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大における会計上の見積りに関する追加情報」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループにおける研究開発につきましては、化粧品や医薬部外品・米国OTCの分野における多様化、高度化した広範な市場ニーズに応える製品をいち早く提供すると共に、基礎・応用研究に基づいた新規開発製剤の積極的な提案を基本方針としております。
当社の研究開発活動は、研究開発部を中心として、技術開発部及び営業部、国際営業部で連携して行っており、次のとおり大別されます。
・ 新規企画、新規剤型の製品開発研究
・ 量産化及び充填技術開発研究
・ 原料素材開発、皮膚生理活性物質などの基礎・応用研究
・ 大学、原料・容器・資材メーカーとの共同研究
・ 製剤の有効成分等の分析、保存効力試験、有用性試験及び顧客ユーザーへの情報提供
・ 原料、製品の安全性情報の調査及び管理
・ 開発技術の知的財産権の確保及び技術情報管理
・ 海外各国規制情報の調査及び管理
・ 基礎・応用研究及び共同研究成果の発表
・ 国内外の市場ニーズ分析及び企画提案戦略の立案
当連結会計年度の研究開発活動としましては、当社の強みである分散技術、加熱成型技術を柱とするファンデーション類、アイシャドウ・チーク類、口紅類などのメイクアップ製品ならびにUV関連製品、当社独自技術によるデザインフィラー製品を含むスキンケア製品などの一層の付加価値開発・競争力の強化を進め、国内のみならず広く海外のお客様からも受注を獲得いたしました。当連結会計年度は特に、「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」の中核であるサステナビリティを意識した「クリーン・ビューティーへの積極取組」に注力してまいりました。
さらに、海外各国当局の成分規制動向が一層厳しくなる状況を踏まえ、前連結会計年度に引き続き、各国規制及び取り扱い原料に関する情報収集・管理を組織的に進めてまいりました。当連結会計年度は特に、中国の化粧品に関する新規制が本格稼働する年でした。各化粧品メーカーが本格的に開始した規制対応に、当社も事前準備を整えてしっかり対応してまいりました。
また、日本、フランス両国での研究開発・技術開発の連携を推進し、フランス子会社での新製品生産にも力を入れてまいりました。結果として、当社のクリーン・ビューティー技術を駆使した製品が、グローバルに展開する化粧品メーカーの大型受注にもつながりました。今後も“メイド・イン・ジャパン”、“メイド・イン・フランス”が提供可能な当社独自のグループシナジーを活かして市場優位性を発揮してまいります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は