第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社は「おいしくて安全、安心な商品を消費者にお届けし、同時に地球環境に配慮した企業経営を目指します」を経営理念とし、

① 安全でおいしい製品を作るための品質管理

② 地球環境に配慮した企業経営

③ 従業員のモラルアップと安全・健康を第一とした職場づくり

を経営方針としております。

この方針に則り、食品安全の規格であるFSSC22000及びJFS-B並びに環境管理の国際規格であるISO14001を取得し、それぞれの規格に基づいた適切な管理を行っております。また、人事制度、教育制度等の充実や健康経営に力を注いでおります。更に、サステナビリティ委員会を設置し、SDGsへの取り組みを行っております。

今後ともこの方針を基に企業活動を行うことで、安全・安心な食品の提供という、食品会社の基本姿勢を貫き、消費者からの信頼獲得と社会への貢献を果たしてまいります。

 

(2)経営環境

当社グループの主力製品は、浅漬、キムチ及び惣菜であります。安全・安心でおいしい商品を提供し、消費者の健康的な生活の実現に貢献することで、社会とともに持続的な成長を目指します。

浅漬は、野菜の旬の時期に合わせた製品を販売しています。キムチは、リンゴの甘みと魚介の旨みが特長の「ご飯がススムキムチ」や、健康志向に応えた機能性表示食品のキムチなどの製品を販売しております。安全・安心な食品の提供を重視し、浅漬・キムチの主要原料の白菜、胡瓜等は国産を使用しております。食の多様化によるコメの消費量の減少や少子高齢化等により、1990年代をピークに漬物市場全体は縮小傾向にあります。更に、巣ごもり消費の落ち着きに伴う需要の反動減や食料品価格の値上げによる消費者の節約志向の影響が出てきております。しかしながら、近年の健康志向の高まりを受け、キムチの需要は比較的安定しております。

惣菜は、ナムルやサラダなど、野菜を主材とした製品を販売しております。近年は、消費者が節約志向を強めて外食を控え、惣菜を買って家庭内で食事をする中食の傾向が強まっているほか、高齢者・単身者世帯や共働き世帯の増加により食事のスタイルが変化しており、惣菜の需要は今後も拡大が見込まれています。

このような状況のもと、当社グループは、「全国を網羅した生産・物流体制」、「食の安全・安心への取り組み」、「独自性の高い製品開発力」、「販売先のニーズに対応するベンダー機能」及び「環境保全活動の推進」などの強みを活かし、コンビニエンスストアや全国の量販店に製品を販売しております。

 

(3)経営戦略等

当社グループは、中長期的な取り組みとして次の諸施策を推進してまいります。

① 製品開発強化

製品開発強化については、個食、中食や健康志向等の多様化するニーズに対応した浅漬、キムチ、惣菜の新製品開発やリニューアルを行います。更に、当社独自の乳酸菌Pne-12(ピーネ12)などを活用した様々な新製品開発を進めます。

② 販売エリア拡大

販売エリア拡大については、㈱ピックルスコーポレーション西日本の佐賀工場、㈱ピックルスコーポレーション関西の京都工場及び広島工場並びに㈱手柄食品の供給力を活かして、近畿地区、中国・四国地区、九州地区など、シェア拡大余地が比較的大きい西日本エリアにおける販売を強化します。

③ 販売先拡大

販売先拡大については、近年、食料品の販売を強化しているドラッグストア、量販店の豆腐売場や納豆売場などの新たな売場などに注力します。

④ 新規事業への取り組み

新規事業については、㈱OHによる外食・小売事業及び施設で扱う製品を販売するEC事業、㈱ピックルスファームによる農業事業などに取り組みます。更に、㈱ピックルスファームで生産したさつまいもの輸出や冷凍食品の開発など、事業の更なる拡大に取り組んでまいります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、継続的な成長を実現するため、連結売上高、連結営業利益を経営指標に設定しております。

中期経営計画の最終年度である2026年2月期は連結売上高43,000百万円、連結営業利益1,800百万円を目標としております。その目標を実現するため、全国の製造・販売拠点の活用や製品開発強化による売上高拡大、コスト削減及び業務効率化による利益拡大に取り組んでまいります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

食品業界におきましては、新型コロナウイルス感染症による制限の緩和は進んでおりますが、原材料・エネルギー価格の高騰が続くなど、引き続き厳しい経営環境が続いております。加えて、少子高齢化などの影響等から市場規模は大きな成長が見込めないなか、消費者の安全・安心への関心は高い状況が続くと考えられ、品質管理の取り組み強化が求められております。

このような状況のもと、当社グループは以下のことに取り組んでまいります。

① 全国の製造・販売拠点の活用による売上拡大

全国に製品を供給できる漬物メーカーとして、当社グループの力を最大限に活用し、営業、広告宣伝活動等を積極的に行い、新規取引先の開拓と既存得意先の深耕を図ります。特に、㈱ピックルスコーポレーション西日本の佐賀工場及び㈱手柄食品により生産体制が強化された西日本エリアの売上拡大に積極的に取り組んでまいります。

② 製品開発の強化

高付加価値を訴求した製品及びキムチ・浅漬などの既存製品以外にも、量販店の豆腐売場、納豆売場及び冷凍食品売場などの売場に展開できるような新たな分野の製品の開発に取り組み、売上拡大及びブランド力の向上につなげてまいります。

③ コスト削減の推進

原料野菜の契約栽培の拡大、資材調達方法の見直し、容器・包装形態の見直し、省力化機械の導入及び生産・物流体制の見直し等によるコスト削減を進めてまいります。

④ 食の安全・安心の追求

お客様に安心して食べていただける製品づくりを行うため、食品安全の規格であるFSSC22000及びJFS-Bを活用し、各事業所における品質管理レベルの向上を図るとともに、意図的な異物混入等を防ぐため、フードディフェンスの取り組みを強化してまいります。

⑤ 新規事業の確立

外食事業・小売事業及びEC事業などの新規事業に取り組み、事業領域を拡大させることで収益拡大につなげてまいります。また、㈱ピックルスファームにおいて、当社グループで使用する野菜の生産を行うとともに、農業を通じた雇用の創出、地域活性化などに取り組んでまいります。

⑥ 経営基盤の強化

将来にわたって成長力、収益力のある企業体質を確立するために、優秀な人材の採用・育成が不可欠と考えております。そのため、目標管理制度、教育プログラムを活用するとともに、福利厚生制度や人事制度などの充実、健康経営推進に向けた取り組みに努めてまいります。また、企業の持続的発展には、ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが不可欠と考えており、事業を通じてサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、当社グループとして、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資判断上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える定量的な影響については、合理的に予見することが困難であると考えており、記載しておりません。当社グループは、これらのリスクが顕在化する可能性を認識し、発生の抑制及び回避に努めております。また、リスクが顕在化した場合には、経営及び事業リスクの最小化に取り組んでまいります。

 

(1) 原材料の調達及び価格の変動について

当社グループは、主要製品の原材料である白菜、胡瓜等の国産野菜を、主に契約栽培による調達や、産地の分散を図る等、年間を通じた数量及び価格の安定に取り組んでおります。

しかしながら、原材料産地における多雨や日照不足のような異常気象等の影響により、国産野菜の生育不良や生育遅れが発生した場合には、必要な量の確保が困難になることによる販売機会の損失、仕入価格の高騰や歩留まりの悪化による製造コスト増加の可能性があります。当社グループでは、生産性の向上等による製造コストの削減や、国産野菜の調達可能量を考慮して可能な範囲で製品構成の調整を図る等による販売方法の見直し等により対策を行っておりますが、これらの対策で増加した製造コストを吸収できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

特に近年は地球温暖化等の影響により異常気象の発生頻度が増加し、また発生時の規模も拡大しており、国産野菜の生育状況に長期間かつ広域に渡り影響を及ぼす可能性が高くなりつつあります。国産野菜の仕入価格が高止まりする等、製造コストの増加が長期化した場合には、利益率の低下が長期間に渡ることや、営業損失等に陥る可能性があること等から、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 食品の安全性の問題について

当社グループは、食品安全の規格であるFSSC22000及びJFS-Bの活用やフードディフェンス等の取り組みにより、食品の安全性確保に努めております。

しかしながら、調達した原材料や製造工程において想定外の問題が発生した場合や、当社では対応できないような食の安全を脅かす社会全般にわたる問題が発生し当社グループが直接関係なくとも風評等により企業イメージやブランドイメージ等が低下する事態をもたらした場合には、消費者の購買意欲の低下等から当社グループ製品の売上減少につながり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制等の影響について

当社グループは、食品衛生法、製造物責任法、廃棄物処理法、水質汚濁防止法、不正競争防止法等の様々な法令の適用を受けており、これらの法令に対する遵守体制の構築に取り組んでおります。

しかしながら、現存する法的規制の強化や新たな規制がなされた場合には事業活動が制限される可能性や新たな設備投資等のコスト負担が必要となる可能性があり、また、法令違反を含むコンプライアンス上の問題が生じた場合にはその対応のための費用がかかることで利益率が低下することにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 設備投資について

当社グループは、市場動向や販売先の動向等を十分に検討した上で、全国への製品の供給体制を強化するため、新工場の設立や既存工場の生産設備の更新等を実施しております。

しかしながら、必要な設備投資が計画通りに進まない場合又は想定しているような生産数量の規模拡大を図れない場合には、販売機会の損失や、減価償却費の負担による利益率の低下等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 固定資産の減損について

当社グループは、多くの固定資産を保有しております。固定資産の取得にあたっては、その目的や意義について十分に検討した上で、決定しております。

しかしながら、工場等の収益性や保有資産の市場価格が著しく低下したことにより回収が見込めなくなった場合には、減損損失の計上を余儀なくされることにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 新規事業について

当社グループは、成長戦略のひとつとして、既存事業以外の分野における新規事業を検討・実施しており、これにより企業価値の向上と成長の加速を目指しております。

新規事業の実施に当たっては、事前に十分な調査及び検討を行っておりますが、事業環境の変化等、想定外の事態が発生し、計画どおりに業績が推移しない等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 企業買収について

当社グループは、成長戦略のひとつとして、既存事業及び関連事業分野における企業買収を検討・実施しており、これにより企業価値の向上と成長の加速を目指しております。

企業買収の実施に当たっては、事前に十分な調査及び検討を行っておりますが、企業買収後における事業環境の変化等、想定外の事態が発生し、計画どおりに業績が推移しないことなどにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) のれんについて

当社グループは、企業買収に伴い発生したのれんを計上しております。当該のれんにつきましては、それぞれの事業価値及び事業統合によるシナジー効果が発揮された場合に得られる将来の収益力を適切に反映したものと考えております。

企業買収の実施に当たっては、事前に十分な調査及び検討を行っておりますが、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られない場合には、減損損失の計上を余儀なくされることにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 特定の得意先等への高い依存度について

当社グループの㈱セブン&アイ・ホールディングスグループ(同社及び同社の関係会社)への売上高の全体に対する割合は次のとおりであります。当社グループは、当該取引先との安定的な取引を確保できるように努めてまいります。

しかしながら、当該取引先の経営施策や取引方針等の変更によっては、売上に影響が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

相手先

当連結会計年度

(2023年2月期)

金額(百万円)

割合(%)

㈱セブン-イレブン・ジャパン

6,522

15.9

㈱イトーヨーカ堂

2,113

5.1

その他㈱セブン&アイ・ホールディングスグループ

2,624

6.4

合計

11,260

27.4

 

(10)海外への生産委託について

当社グループは、一部製品について韓国等の海外の企業に対して生産委託を行い、日本国内で販売しております。これらの国の情勢や委託先の製造技術や供給能力等について十分な調査を行い、信頼できる委託先を選定するよう努めております。

しかしながら、不測の景気変動や政治的問題、食品の安全性に関する問題等が発生した場合や、新型コロナウイルス感染症等の感染症が流行した場合には、委託先の生産停止や、遅延等による販売機会損失や、製造・物流コストの上昇による利益率の低下につながることにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

(11)競合会社について

食品業界においては、様々な競合会社が存在し、また、異業種からの新規参入等の潜在的な競合リスクも存在します。そのため、当社グループでは、全国ネットワークを活用した営業活動や、積極的な商品開発等に取り組み、競合会社との差別化を図っております。

しかしながら、商品開発やコスト削減等において競合会社への対応が遅れた場合には、売上に影響が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)地震・台風等の自然災害について

当社グループは、日本全国に工場等の事業拠点を有しており、有事に備えて事業継続計画(BCP)を策定しております。

しかしながら、大規模な地震・台風等の自然災害の発生により事業拠点または近隣の社会インフラが甚大な被害を受けた場合や、新型コロナウイルス感染症等の感染症が流行した場合には、仕入先からの調達の遅延・停止、当社工場における生産の遅延・停止、販売先の休業・営業時間変更や消費者行動の変化等による販売機会損失等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)情報システムについて

当社グループは、システムにより管理している生産・販売・会計・人事等の重要な情報の漏えいや改ざん等を防止するため、情報管理体制の徹底やシステム障害等に対する対策を講じております。

しかしながら、地震等の自然災害、長期間にわたる停電やコンピューターウイルスの感染等、想定を超える事象によりシステム障害等が発生した場合には、生産の停止等による販売機会損失等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)業績の季節変動について

当社グループは、主要製品の販売動向や原材料の仕入価格等の影響により、相対的に第1四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に利益が偏重する傾向があります。四半期連結会計期間毎の売上高及び営業損益は次のとおりであります。

     当連結会計年度(2023年2月期)

 

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

売上高

(百万円)

10,517

10,791

9,897

9,845

 構成比

(%)

25.6

26.3

24.1

24.0

営業利益

(百万円)

672

498

235

131

 構成比

(%)

43.7

32.4

15.3

8.6

(注)1 構成比は連結会計年度の売上高及び営業利益それぞれの合計を100.0%とした百分比であります。

   2  第1四半期及び第2四半期については㈱ピックルスコーポレーションの数値を記載しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)  経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 当社は2022年9月1日に単独株式移転により株式会社ピックルスコーポレーションの完全親会社として設立されました。従いまして、当社の第1期事業年度は2022年9月1日から2023年2月28日までになりますが、当連結会計年度は完全子会社となった株式会社ピックルスコーポレーションの連結経営成績等を引き継いで連結財務諸表を作成しておりますので2022年3月1日から2023年2月28日までとなっております。

 なお単独株式移転において連結の範囲に実質的な変更はないため前期と比較を行っている項目については株式会社ピックルスコーポレーションの2022年2月期(2021年3月1日から2022年2月28日まで)と比較しております。

 また当社グループは当連結会計年度の期首から収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日以下、「収益認識会計基準という)等を適用しております当連結会計年度に係る各数値については当該会計基準等を適用した後の数値となっており売上高の前年同期比は記載しておりません。

 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)をご参照ください。

 

①  財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による制限の段階的な緩和が進んだことによ り経済・社会活動が正常化に向かい、景気は持ち直しの動きが見られました。しかしながら、ウクライナ情勢の長 期化、原材料・エネルギー価格の高騰や世界的な金融引き締めなど、景気の先行きは不透明な状況が続いておりま す。

 食品業界におきましては、外食需要は新型コロナウイルス感染症による制限の緩和に伴い回復が続いておりま す。内食需要については、巣ごもり需要が落ち着いたことに加え、食料品価格の値上げが相次いだことにより生活 防衛意識が高まり、節約志向が一段と強まっております。この影響を受け、漬物などのご飯まわりの関連製品につ いても、引き続き厳しい事業環境となっております。

 このような状況のなか、当社グループは、北海道から九州まで全国に展開している製造・販売のネットワークを 活用し、新規取引先や新しい販路の開拓及び既存得意先の拡販に取り組みました。

 販売面では、食料品価格の値上げが相次ぐなか、日頃からのご愛顧に感謝し生活応援の意味を込めて「ご飯がス スムキムチ」の20g増量キャンペーンを2022年11月に実施し、ご好評をいただきました。さらに、2023年2月から 対象商品をご飯がススムシリーズ3品に拡大して同様の増量キャンペーンを実施しました。また、㈱フードレーベ ルでは、「牛角韓国直送キムチ」等を対象としたプレゼントキャンペーンを実施しております。

 製品開発面では、BMIが高めの方の体脂肪を減らす機能が報告されている機能性表示食品の「旨辛キムチ」等の 新商品を開発しました。また、「牛角べったらdeキムチ®」や「牛角キムチ4個パック」等のリニューアルを行っ ております。「牛角キムチ4個パック」は食べきりサイズで個食対応を進めるとともに、フードロス対応として賞 味期限を延長しました。その他、コラボ商品の開発、既存商品のリニューアル等を実施しました。

 新規事業として、外食及び小売事業を行う「OH!!!~発酵・健康・食の魔法!!!~」(所在地:埼玉県飯能市)で は、2022年9月に施設紹介とEC機能を併せ持つ複合サイトとしてホームページをリニューアルしました。これまで のオンラインショップを統合しており、OH!!!で扱う商品を買うことができるなど、店舗とECの連動に取り組んで おります。

 新型コロナウイルス感染症対策としては、出勤前及び出勤時の検温、業務中のマスクの着用、手指消毒、定期的 な換気、事務所の休憩室や会議室におけるアクリル板の設置、WEB会議の活用などを継続して実施しております。

 売上高は、2度の増量キャンペーンによる効果があったものの、収益認識会計基準等の適用、新型コロナウイル ス感染症の感染者数が減少し、巣ごもり需要が落ち着いたことによる反動減や、原材料価格高騰により食料品の各 品目が値上げされたことによる節約志向の影響を受け減収となりました。

 利益については、天候が比較的順調に推移したことで、原料野菜の価格は安定しましたが、減収や、調味料、包 装材などの原材料費、光熱費、物流費の高騰などの影響により減益となりました。

 

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

イ  財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ216百万円増加し、26,308百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ430百万円減少し、8,904百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ646百万円増加し、17,404百万円となりました。

 

ロ  経営成績

 当連結会計年度における売上高は41,052百万円、営業利益は1,538百万円(前年同期比47.7%減)、経常利益は1,650百万円(同46.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,138百万円(同46.5%減)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況

主要項目

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

1,665

投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

△882

財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

△876

現金及び現金同等物の増減額(百万円)

△93

現金及び現金同等物の期末残高(百万円)

5,940

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ93百万円減少し、当連結会計年度末には、5,940百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動による資金の増加は1,665百万円(前年同期は3,521百万円の増加)となりました。収入の主な要因は税 金等調整前当期純利益1,652百万円及び減価償却費980百万円であり、支出の主な要因は法人税等の支払額955百万 円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動による資金の減少は882百万円(前年同期は712百万円の減少)となりました。支出の主な要因は有形固 定資産の取得による支出827百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動による資金の減少は876百万円(前年同期は1,212百万円の減少)となりました。収入の主な要因は長期 借入れによる収入300百万円であり、支出の主な要因は長期借入金の返済による支出885百万円、自己株式の取得に よる支出324百万円及び配当金の支払額256百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

イ  生産実績

 当連結会計年度の生産実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

浅漬・その他(百万円)

27,269

(注)1 金額は販売価格によっております。

2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適

用しており、当連結会計年度に係る金額は、当該会計基準等を適用した後の金額となっております。この

ため当該基準を適用する前の前連結会計年度との前年同期比は記載しておりません。

 

ロ  商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

漬物・その他(百万円)

13,865

(注)1 金額は販売価格によっております。

2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適

用しており、当連結会計年度に係る金額は、当該会計基準等を適用した後の金額となっております。この

ため当該基準を適用する前の前連結会計年度との前年同期比は記載しておりません。

 

ハ  受注実績

 当社グループは受注当日または翌日に製造・出荷を行っておりますので、受注高および受注残高の記載は省略しております。

 

ニ  販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業の種類別に示すと、次のとおりであります。

事業の種類

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

前年同期比(%)

製品

 

 

浅漬・その他(百万円)

27,234

商品

 

 

漬物・その他(百万円)

13,817

合計(百万円)

41,052

(注)1 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適

用しており、当連結会計年度に係る金額は、当該会計基準等を適用した後の金額となっております。この

ため当該基準を適用する前の前連結会計年度との前年同期比は記載しておりません。

   2 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであり

ます。

相手先

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

㈱セブン-イレブン・ジャパン

6,522

15.9

 

(2)  経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ  財政状態

(流動資産)

 当連結会計年度末の流動資産の残高は11,249百万円(前年同期末比385百万円増加)となりました。主な増減の 要因は流動資産のその他(未収入金等)の増加338百万円、商品及び製品の増加81百万円、現金及び預金の減少93 百万円によるものであります。

(固定資産)
 当連結会計年度末の固定資産の残高は15,058百万円(同168百万円減少)となりました。主な増減の要因は土地の増加74百万円、建物及び構築物の減少214百万円、のれんの減少98百万円によるものであります。よって、当連結会計年度末の資産合計は26,308百万円(同216百万円増加)となりました。

(流動負債)
 当連結会計年度末の流動負債の残高は7,257百万円(同87百万円減少)となりました。主な増減の要因は買掛金 の増加93百万円、短期借入金の増加300百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少78百万円、未払法人税等の減少 363百万円によるものであります。

(固定負債)
 当連結会計年度末の固定負債の残高は1,646百万円(同342百万円減少)となりました。主な増減の要因は退職給 付に係る負債の増加194百万円、長期借入金の減少506百万円によるものであります。よって、当連結会計年度末の 負債合計は8,904百万円(同430百万円減少)となりました。

(純資産合計)
 当連結会計年度末の純資産合計は17,404百万円(同646百万円増加)となりました。主な増減の要因は利益剰余 金の増加869百万円と株式移転による資本剰余金の増加665百万円及び資本金の減少666百万円によるものであります。

 

ロ  経営成績

  売上高は、2度の増量キャンペーンによる効果があったものの、収益認識会計基準等の適用、新型コロナウイル ス感染症の感染者数が減少し、巣ごもり需要が落ち着いたことによる反動減や、原材料価格高騰により食料品の各 品目が値上げされたことによる節約志向の影響を受け減収となりました。この結果、当連結会計年度における売上高は、41,052百万円となりました。

 利益については、天候が比較的順調に推移したことで、原料野菜の価格は安定しましたが、減収や、調味料、包 装材などの原材料費、光熱費、物流費の高騰などの影響により、営業利益は、1,538百万円(前年同期比47.7%減)となりました。営業外収益は136百万円であり、主なものとしては受取賃貸料33百万円及び負ののれん償却額37百万円であります。営業外費用は24百万円であり、主なものとしては支払利息5百万円及び賃貸費用17百万円であります。よって、経常利益は1,650百万円(同46.2%減)となりました。特別利益として補助金収入14百万円と投資有価証券売却益8百万円、特別損失として固定資産処分損21百万円を計上しております。以上の結果、税金等調整前当期純利益は1,652百万円(同47.5%減)となり、法人税、住民税及び事業税等を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は1,138百万円(同46.5%減)となりました。

 

ハ  経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、さらなる事業規模の拡大が必要であると考えており、そのため、連結売上高、連結営業利益を経営指標として設定しております。具体的には2026年2月期に連結売上高43,000百万円、連結営業利益1,800百万円を目標としております。なお、当連結会計年度においては、連結売上高41,052百万円、連結営業利益1,538百万円となっており、目標達成に向けて、業績の向上に取り組んでまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析並びに資本の財源及び資金の流動性

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)  経営成績等の状況の概要  ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&Aによる株式の取得等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、2,655百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,940百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。

 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

イ  繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

ロ  固定資産の減損処理

 固定資産の減損については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (重要な会計上の見積り) 1.固定資産の減損」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

商品売買取引に関する契約(約定書)

契約会社名

相手方の名称

契約内容

契約期間

㈱ピックルスコーポレーション(連結子会社)

㈱セブン-イレブン・ジャパン

同社加盟店および直営店に対する商品売買取引に関する事項

1993年12月13日から1年間、以降自動更新

㈱ピックルスコーポレーション(連結子会社)

㈱イトーヨーカ堂

商品売買取引に関する事項

1996年10月31日から1年間、以降自動更新

 

吸収分割契約

 当社は、2022年9月27日開催の取締役会において、当社の100%子会社である株式会社ピックルスコーポレーションの関係会社管理事業及び財務管理事業に属する権利義務を当社が承継する会社分割を行うことを決議し、同年10月14日に吸収分割に関する契約を締結しました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

「おいしくて安心、安全な商品を消費者へお届けし、同時に地球環境に配慮した企業経営を目指します」という経営理念のもと、当社グループは、全国を網羅する組織力を生かし、市場ニーズの追求と変化に対応すべく製品開発に取り組んでおります。

なお、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

(1)研究開発方針

① マーケティング分析の強化

② 競合他社との差別化した商品開発

③ スピーディーな商品開発

④ 得意先ごとのニーズに応じた商品開発

⑤ 既存品の継続的な改善

⑥ 新規分野の商品開発

 

(2)研究開発体制

当社グループは、株式会社ピックルスコーポレーションの商品開発部を中心に、子会社の各地区にある事業所と関連会社で商品開発を行っております。商品開発の基本方針として「社会環境の変化に対応し、野菜をキーワードに差別化された商品開発を目指します」を掲げ、市場調査をもとにしたアイデア・企画立案を経て、新商品を提案しております。また、得意先の要望に応じたスピーディーなオーダーメードの商品開発も得意としております。両者を合わせることで切れ目なく新商品を投入できる商品開発力が当社の強みとなっております。

 

(3)開発活動の取り組みと成果

当連結会計年度の主な取り組みとして、機能性表示食品の「旨辛キムチ」や「すずしろ日和ときめき梅しそ大根」などの新商品開発、「牛角やみつきになる!塩オクラ」のリニューアルや、「たんぱく質が摂れる棒棒鶏サラダ」での健康訴求などを行っております。また、製品の包装について、カップ形態からプラスチック使用量の少ないスタンドパックを提案するなど、持続可能な社会の実現に向けた取り組みも進めております。また、工場から排出される野菜くずを餌として与えてウニを養殖する研究を高校や大学と共同で実施しております。産学連携を図るとともに、野菜くずの有効活用に取り組んでおります。

(注) なお、当連結会計年度における研究開発費は339百万円になっております。