第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社グループは、「人の能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献する」ことを統括理念とし、安定的な成長を続け、あらゆるステークホルダーから信頼される企業グループとして、社会的責任を果たしていくことを経営目標としております。

また、「プロフェッショナルの生涯価値の向上」と「クライアントの価値創造への貢献」を追求し、クリエイティブ、医療、IT、法曹、会計、建築、ファッション、食、研究等の各分野において、独創的かつ付加価値の高いサービスを提供することにより、企業価値の最大化をはかり、社会の繁栄と活性化の一翼を担っていきたいと考えております。

 

(2) 経営環境

当社グループを取り巻く経済情勢は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和され、景気の持ち直しの傾向があるものの、原材料やエネルギーの価格高騰、欧州での紛争、東アジアの地政学的リスクによる経済や社会への影響が懸念され、予断を許さない状況が続くことが予想されます。当社グループのネットワークする、クリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、研究者等、専門的な技術を有するプロフェッショナルに対するクライアントのニーズは底堅く推移するものと見込んでおりますが、その内容はより一層多様化していくものと考えております。

したがって、当社グループでは、各セグメントにおいてその専門性を高め、①エージェンシー事業(人材派遣、人材紹介)、②プロデュース事業(開発・請負)、③ライツマネジメント(知的財産の企画開発・流通)事業の3つのサービスを複合的に展開しており、そのサービスレベルをより一層高めております。同時に、セグメントを超えた取り組みを加速させることで、グループとしての付加価値創出をはかり、他に類を見ない企業グループを目指してまいります。

なお、新型コロナウイルスの影響は、各セグメントにおいて、クライアントにおける人材採用選考における遅延や採用計画の見直し等が一部生じました。また、医療分野においては、全国各地でのイベントの中止を余儀なくされました。当社グループとしては、クライアントのニーズに対し複合的なサービスにより木目細かく対応していくこと並びに、クライアント毎の取引戦略を明確にすることで、業績への影響を軽減してまいります。また、オンラインでのイベント開催を可能とするプラットフォームの構築や、リモートワークを活用した制作スタジオ機能を構築する等、新型コロナウイルスによる変化を機会と捉え、新たな収益機会や採算性の向上に繋げてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、プロフェッショナルとともに成長し、その叡智を組み合わせることで、新たな価値を生み出す事業を展開しております。当社グループの理念と事業活動は、国際連合が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の考え方とその目標そのものであり、事業活動を通じて、社会全体の永続的な発展に貢献してまいります。

この考えのもと、2023年3月より2026年2月までの3年間を経営期間とする新中期経営計画を策定いたしました。テーマとしては、「プロフェッショナルとともに事業を創造することにより、豊かな社会を創る」ことを掲げております。①プロフェッショナル分野のさらなる拡大、②新規サービスの創出、③経営人材の創出、④コーポレート・ガバナンスの強化、の4つの基本戦略を基に、より高い信頼を得られる企業グループを目指し、グループ全体での価値向上に努めてまいります。

 

①  プロフェッショナル分野のさらなる拡大

プロフェッショナルの叡智により、クライアントのニーズに的確かつ迅速に対応できる機動的な体制を整えるとともに、これまで蓄積したノウハウを活用し更なる深耕をはかってまいります。更に、ネットワークするプロフェッショナル分野を拡大する「プロフェッショナル50分野構想」の着実な進展により、クライアントの企業価値向上への貢献を目指してまいります。

 

②  新規サービスの創出

当社グループは、急激に変化する市場を先行的に捉え、的確に対応するため、プロフェッショナルの能力を組み合わせた新規サービスの創出に取り組んでまいります。日本のコンテンツの海外展開や、VR(Virtual Reality)、AI等新たな市場でのサービス基盤を確立し、さらなる付加価値の提供を目指してまいります。

 

③  経営人材の創出

当社グループの目指す経営計画の実現には、各々の事業を担う経営人材が重要であると認識しており、社員教育の充実及び採用の強化をはかり、また、連結経営の高度化により、グループ全体の経営効率を高め、強い結束力とシナジー効果を発揮する企業グループを目指してまいります。

 

④  コーポレート・ガバナンスの強化

当社グループの規模拡大に伴い、増大するリスクに未然に対処するため、法令遵守、リスク管理の徹底と内部統制機能の充実を更に進めてまいります。また、適宜業務フローの整備・改善を行ない、正確・迅速な業務処理を進め、効率的な資産管理とキャッシュ・フローの管理に努めてまいります。

 

(4) 目標とする経営指標

当社グループは、収益力の向上をはかるため、売上高営業利益率を経営指標とするとともに、キャッシュ・フローを重視しております。中長期的には更に、資本の効率性及び収益性を重視した総資産利益率を目標指標として経営を行なってまいりたいと考えております。

 

(5) 会社の対処すべき課題

当社グループは、「(2) 経営環境」に記載した環境を踏まえ、クライアントとプロフェッショナルの方々のニーズをより的確に捉え、新たな課題の変化に迅速に対応するために、次の諸施策に取り組んでおります。

 

①  プロフェッショナルネットワークの拡充

クライアントのニーズの多様化により、優秀なプロフェッショナルの確保・育成は当社グループの事業拡大における基盤となるものと認識しております。当社グループでは、様々な分野で活躍するプロフェッショナルに国内外の仕事の情報を提供し、またプロフェッショナルの生涯価値を高めるための教育や育成機関を充実する等、様々な施策を展開しております。今後はさらに、新たな人材の確保とキャリアアップを支援するため、日本最大級のクリエイティブ開発スタジオ「C&R Creative Studios」を核として、メタバース化にも取り組んでおります。また、グループ横断でのマーケティングを積極的に推進してまいります。

 

②  人材確保及び社内教育制度の充実

当社グループでは、質の高いサービスの提供を維持しつつ、継続的な業容拡大を続けていくために、中途・新卒を問わず優秀な人材の積極的な採用が必要であると考えております。また、人員の増加に併せ、理念教育や階層別研修の実施等、教育制度の一層の充実に努めてまいります。

 

③  情報管理体制及び内部管理体制の強化

当社グループでは、多数のプロフェッショナルからなるネットワークを有し、また多くのクライアントとの取引があることから、情報管理は経営の重要課題と認識しております。情報セキュリティシステムの充実や、グループ各社においてプライバシーマーク認定を取得する等、より一層の情報管理体制の強化に努めております。また、当社グループは、金融商品取引法により法制化された財務報告に係る内部統制報告が義務付けられております。グループとしての持続的な成長を目指し、内部統制システムの一層の運用強化をはかってまいります。
 

(6) サステナビリティ重視の経営

①  サステナビリティ基本方針

当社グループの統括理念「人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちは、その能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します」に基づく当社グループの使命「すべてのステークホルダーへの価値提供」の実現に向けて、様々な社会課題の解決や地球環境の保全について、プロフェッショナルを軸とした事業活動を当社グループ一丸となって取り組むことにより、社会全体の永続的な発展及び当社グループの永続的な成長の両立を目指してまいります。

 

②  サステナビリティ推進体制

当社の内部規程「サステナビリティ委員会規程」に基づき、経営企画部、総務部、人事部、専門職人事部及び委員長が指名するメンバーを推進委員とする、当社及び当社グループを対象範囲とした「サステナビリティ委員会」を設置し、当社グループのサステナビリティに関する議論を集約し、実行の質・スピードをさらに高める活動をしております。

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③  マテリアリティに対する考え方

当社グループでは、マテリアリティ取り組みのスローガンとして、「プロフェッショナルとともに事業を創造することにより、豊かな社会を創る」を掲げ、持続的な成長と企業価値の向上に向けた、対処すべき課題と位置付けております。マテリアリティは中期経営計画における基本戦略、サステナビリティ課題を包括し、中・長期の時間軸で取り組んでおります。

 

④  特定したマテリアリティ

当社グループがめざす経営と、社会、環境に与える影響に焦点をあて、その課題と機会について検討し、マテリアリティを特定しました。

 

(マテリアリティ特定のプロセス)

STEP1

ステークホルダーとの対話

当社グループに対する期待と優先的に取り組む課題について、投資家、サステナビリティの有識者などのステークホルダーとの対話、ヒアリングを実施しました。

STEP2

課題の把握と特定

当社グループがめざす経営と、社会・環境に与える影響、中期経営計画に焦点をあて、ESG評価機関、GRI、SASB、など内外のガイドラインも参考にして、社会課題を把握、整理。

STEP3

自社による議論と特定

代表取締役がリーダーを務める会議で、関係役員、関係部署が議論をかさねた重点テーマを5つに決定。

STEP4

活動の検証と今後の予定

重点テーマを特定した後も、社会情勢の変化を踏まえ、定期的なステークホルダーとの対話を継続的に実施します。また2021年12月に取締役会の諮問機関として設置したサステナビリティ委員会を中心に、具体的な取り組みを推進します。今後重要指標(KPI)のさらなる開示にむけて検討を行なってまいります。

 

(特定したマテリアリティ)

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⑤  気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応

当社グループは、気候変動問題をサステナビリティ経営上の最重要課題であると捉えるとともに、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼす可能性があると認識しております。そのような状況下、当社は、2021年10月に、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明するとともに、同提言に賛同する企業や金融機関等からなるTCFDコンソーシアムに加入いたしました。当社はTCFD提言を気候変動対応の適切さを検証し、組織内外に開示する為のガイドラインとして活用し、TCFDによる提言(4つの開示推奨項目である「ガバナンス」「リスク管理」「戦略」「指標と目標」)に基づき、気候関連のリスクと事業機会について分析を進め、事業戦略への影響を把握し対策を検討するとともに、質と量の情報開示の充実に取り組んでまいります。

 

ガバナンス

当社グループでは、気候変動問題を含めた環境方針および関連する重要事項について、取締役会で審議・決議しています。取締役会では、気候変動に関するリスクと機会について少なくとも年1回以上サステナビリティ委員会より報告を受け、課題への取り組みを確認、監督します。

サステナビリティ委員会は、年に2回以上、気候変動問題を含めたサステナビリティ経営をグループ全体で横断的に協議・推進します。

戦略

当社グループでは、「プロフェッショナルとともに事業を創造することにより、豊かな社会を創る」ことを目標に、経営の最重要マテリアリティである、「プロフェッショナルの叡智を活用した環境への取り組み」に向けた活動を推進しております。

当社グループの事業活動について、気候変動がもたらす、リスクと機会を抽出いたしましたが、TCFD類型による移行リスクと物理リスクに対して、気候変動がもたらす当社グループへの大きなリスク影響は受けない旨の判断をいたしました。ただし、将来的な省エネ規制を見据えた、省エネ対応を推進すること、気候変動に対する世評の高まりに適切な対応をしていくこと、気候変動を要因とする自然災害発生時の対応計画の策定を進めてまいります。

機会項目としては、気候変動の解決をめざす新たな市場が創出され、政府・自治体、企業などの団体が今までの枠組みを超える協業プロジェクトが増えると考えられます。「プロフェッショナルを軸とした事業活動を通じて、多くの社会課題や環境課題を解決していく」当社グループが目指す事業活動に基づき、戦略を抽出いたしました。

気候変動に関するシナリオの策定においては、当社グループの事業活動に甚大な影響を及ぼす可能性がある主要リスクについて、「2°C以下シナリオを含む、様々な気候変動関連シナリオに基づく検討」を行う為、IPCCやIEA等のシナリオを参考に、TCFDが推奨する典型的な気候関連リスクと機会を参考に分析いたしました。 今後、サステナビリティ委員会が中心となり、より定量的な財務影響と目標、進捗管理を行い、全社的な活動を構築、推進してまいります。

 

※詳細については、Webサイトをご参照ください。

https://www.cri.co.jp/sustainability/esg/environment/tcfd/

リスク管理

サステナビリティ委員会において気候関連に係るリスクについて、社内の関係部署とグループ会社の情報をもとにリスクと機会を特定し、評価を行います。評価を行った上、影響度が大きい事項に関しては取り組みを実行計画に落とし込み、議論しながら実行計画の進捗確認、管理を行い、最終的に取締役会へ報告します。取締役会は、気候変動に関するリスク管理の状況と対応について報告を受け、監督を行います。

指標と目標

当社グループでは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、温室効果ガス排出量を指標として定めています。また、当社グループの事業形態は、製品等の開発、製造などを行う自社設備を保有していないため、当社で再生可能エネルギー導入を進めることは容易ではありませんが、あらゆる角度から検討し、Scope2の排出量の削減目標を立ててまいります。

2020年度から、当社の温室効果ガス排出量の算定に取り組んでいます。当社の2022年2月期Scope2排出量は、548t-CO2(2020年度比9.0%削減)となりました。

今後、温室効果ガスの排出量算定の範囲を連結対象の当社グループに広げ、順次Scope3の排出量を含む削減目標の設定を検討してまいります。

 

 

⑥  人材戦略

当社グループには、多様な働き方の多様な人材が数多く活躍しています。人材こそが最大の資産という考え方のもと、多様な人材が、自らの無限の可能性を最大限引き出せるよう、人材育成投資をはじめとした、社内環境整備を推進しております。「経営資産は人」「戦略は人」すべての原資は人と考え、その能力を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげてまいります。また、当社グループにネットワークしている各産業界のプロフェッショナル人材についても最大限の能力が発揮できるための人材育成や環境整備の支援をおこない、その産業界の発展に貢献してまいります。

 

⑦  健康経営の推進

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当社は、2023年3月8日、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に認定されました。当社は現在、「可能性を最大化する健康づくり」の健康宣言のもと、独自の健康保険組合の設立運営や健康施策の推進、教育・コミュニケーションの活性化など、様々な取り組みを実施しております。今後も、社員の健康の維持・増進に対する取り組みと組織的な健康づくり、また、社員自らが実行していくために必要な知識の習得やアクションの機会を提供することなどを通じて、健康経営の取り組みを積極的に推進してまいります。

 

当社グループのサステナビリティ全般に関する取り組みはコーポレートサイトにおいて開示しております。

https://www.cri.co.jp/sustainability/

 

2【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、重要項目ごとに以下のようなものがあります。ただし、全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこのような経営及び事業リスクを最小化するための様々な対応を行なっております。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(特に重要なリスク)

リスク要因

背景、具体的な内容

主要な対応策

法的規制

・当社グループが提供するサービスのうち、人材サービスは労働者派遣法、職業安定法、労働基準法等の労働関連法令等により規制を受けており、法令の変更、新法令の制定、又は解釈の変更等が生じた場合に、事業が制約を受ける可能性。

・関連法令の動向を注視しながら事業を運営し、変更や制定に対し適切に対応。

情報管理

・当社グループでは、サービス提供にあたりプロフェッショナルの方々の個人情報を管理しており、外部からの不正アクセス又は、人的ミス等による個人情報等の流出の可能性が存在。

・当社及び主要子会社において、プライバシーマークを取得し、「個人情報保護マネジメントシステム(JISQ15,001:2,017)」に準拠し、個人情報に関する管理責任者の任命、全社員に対する教育等を通じて、管理体制を維持・強化。

システム

・当社グループの事業は、インターネット等の通信ネットワークによる業務処理が増大しており、コンピュータウイルスの侵入・停電・自然災害・各種システムトラブル等の発生により、システムダウンが発生した場合及び当該システムの復旧に時間を要する事態が発生した場合には、接続中断や情報データの消失等により、一時的に業務が滞る可能性。

・情報管理規程に基づき、社内システムの定期的な点検の実施及びセキュリティ体制を継続的に強化。

・当社グループ本社ビルにおいて、非常用発電設備共同利用契約を締結し、不測の停電発生時に非常用発電設備の稼働により電力の提供を受け、被害を最小限に留めるよう対応。

災害

・地震等の自然災害や事故、テロをはじめとした当社グループによるコントロールが不可能な事由によって、当社グループの事業所等が壊滅的な損害を被り、大規模なシステム障害や通信ネットワーク障害が発生した場合、事業活動の中断等を余儀なくされる可能性。

・危機管理規程及び災害対策マニュアルを定め、具体的な対応策を制定。

・安否確認システムの導入や、サーバー等システムのバックアップ体制を確保することで、事業継続性を担保。

新型コロナ

ウイルス等

感染症

・新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、クライアントの事業活動に影響が生じ、採用選考における遅延や、採用計画の見直し等が一部発生。また、各種イベントの開催中止等により、当社グループの業績に影響。今後同様の感染症の拡大により、業績に影響を与える可能性。

・渡航制限、移動制限等に伴い、事業の進捗に遅れが生じ、当社グループの事業展開及び業績に影響を与える可能性。

・社員の健康を守り、事業を継続させるために対策本部を設置し、感染予防対策の徹底、リモートワークの推進、オンラインを活用した各種施策を積極的に実施し、影響を最小化する取り組みを実施。

・クライアントのニーズに対し複合的なサービスにより木目細かく対応し、クライアント毎の取引戦略を明確にすることで、業績への影響を軽減。

・オンラインでのイベント開催を可能とするプラットフォームの構築や、リモートワークを活用した制作スタジオ機能を構築する等、変化を機会と捉えた取り組みを推進。

 

(重要なリスク)

リスク要因

背景、具体的な内容

主要な対応策

市場環境

・社会の多様化により、専門的な知識・技術を有するプロフェッショナルへのニーズは比較的高く、当社グループが対象とする分野において人材サービスを提供する企業は増加傾向。

・当社グループが事業展開する様々な分野の業界動向・市場動向によっては、各社の事業活動に影響。

・当社グループは、プロフェッショナル分野に特化したエージェンシー事業を日本で先駆けて展開。人材のみならず開発・請負、知的財産の収益化等複合的なサービス提供により、独自のノウハウを蓄積。

・多様な分野で事業を展開することによりリスクを分散し、グループとしての抵抗力を向上。

人材確保・育成

・事業の拡大に伴い、継続的に人材の採用・育成を実施。今後採用の不振や退職者の増加等により、優秀な人材を確保することができない場合、事業展開に影響を与える可能性。

・人事評価制度やストック・オプション制度、株式給付信託型ESOP等の導入により、優秀な人材の獲得に資する各種制度を構築。

・教育制度・体制の充実により、人材育成を強化。

プロフェッショナルネットワークの拡大

・競合環境の激化に伴い、予定通りにプロフェッショナルネットワークの拡大が進まない可能性。

・関連する費用の増加や、クライアントからの受注に応えられない機会損失が発生する可能性。

・当社グループのサービス向上により、競争優位性を確保。

・パートナーであるプロフェッショナルからの積極的なリファーラル。

・各種Webサイトを通じたデジタルマーケティングの強化に加え、オンライン開催を含めたイベント・セミナー等を積極的に開催。

派遣・請負スタッフに関する業務上のトラブル

・派遣・請負契約のスタッフによる業務遂行に際し、過誤による事故や不法行為による訴訟の提起又はその他の請求を受ける可能性。

・業務に応じて適切な人材のアサインと、当社グループ社員による業務・プロジェクト管理を適切に実施。

請負事業者

の責任

・当社グループにおける請負役務提供において、請負作業の完了に関しクライアントに対して責任を負っており、業務の進捗及び完了に関する認識に齟齬が生じた場合、代金回収が困難又は不能となる場合がある他、賠償金の請求、提訴その他の責任追及がなされる可能性。

・役務の提供に先立ち、クライアントとの間で請負業務の範囲及び内容について確認を実施。

・専門性の高いプロジェクトマネージャーによる請負作業の進捗管理、品質管理を実施。

社会保険負担

・当社グループの展開する人材派遣事業において、加入資格を有する全ての社員を厚生年金、健康保険、雇用保険等各種保険に加入を義務付けており、今後保険料率等の見直しが行なわれる場合、負担が増加する可能性。

・2017年4月に、当社グループ独自の健康保険組合であるC&Rグループ健康保険組合を発足。医療費等の適正化による健全財政の維持、当社グループの特性に合った保険事業に取り組み、効率的な健保事務運営を行なうことで、保険料の大幅な引き上げリスクを低減。

知的財産権

・当社の展開するコンテンツの企画・制作・管理・流通・販売及びコンテンツの権利に関わる業務において、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合、損害賠償請求及び使用差止請求等を提訴される可能性並びに当該知的財産権に関する対価の支払い等が発生する可能性。

・当社が有する知的財産権についても、第三者に侵害される可能性。

・著作権等の知的財産を利用する際には、社内法務部門をはじめ、必要に応じて外部専門機関を活用の上調査を実施。

・当社が有する知的財産権に関しても、権利侵害に関する定期的な管理を実施。

 

 

リスク要因

背景、具体的な内容

主要な対応策

新規事業

・当社が積極的に推進する新規事業において、予期せぬ事態の発生や様々な外部要因の変化により、計画の大幅な変更、遅延、中止等の可能性。

・加速的な事業展開を狙いとして、企業買収等を行なった場合、多額の資金需要やのれんの償却負担等が発生する可能性。

・クリエイティブ分野で蓄積したノウハウを積極的に活用し、他の専門分野へ展開。

・企業買収にあたっては、外部の専門機関と連携し、財務及び法務に関するデューデリジェンスを適切に実施。

海外事業

・海外子会社は、事業展開をする国の法的規制を受け、今後法令の変更、新法令の制定又は解釈の変更等が生じた場合、海外子会社の事業が制限される可能性。

・連結決算にあたり、海外子会社における収益及び資産等を円換算する際に、為替の状況によっては、円換算後の価値が影響を受ける可能性。

・海外子会社と連携し情報収集を的確に行ない、法令の変更や制定等に対し適切に対応。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

①  財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の行動制限が緩和され、景気の持ち直しの傾向があるものの、ドルに対する急激な円安の影響等により、本格的な景気回復には道半ばのまま推移いたしました。また、欧州での紛争に端を発する燃料価格・穀物価格の上昇といった世界的な経済問題や東アジアの地政学的リスク等、社会や経済環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような環境の中、当社グループは「プロフェッショナルの能力により豊かな社会を創出し、持続可能な世界を実現する」ことを理念として掲げ、事業を運営してまいりました。

当社グループがネットワークするクリエイター、医師、ITエンジニア、弁護士、会計士、建築士、ファッションデザイナー、シェフ、研究者等、替えの利かない専門的な能力を有するプロフェッショナルへのニーズは底堅く、事業拡大を狙いとした新会社設立やグループ全体での積極的な新規事業等による投資を吸収し、当連結会計年度は全ての項目において過去最高の業績となりました。

 

a  経営成績

当連結会計年度の業績は、売上高44,121百万円(前期比105.6%)、営業利益3,956百万円(前期比116.0%)、経常利益4,002百万円(前期比117.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,899百万円(前期比130.4%)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度の売上高は約19億円の減少影響となりました。この影響を除いた売上高の前年比は110.1%となります。詳細は、「第5  経理の状況  1連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。

 

b  財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,822百万円増加し、22,752百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて817百万円増加し、8,508百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,005百万円増加し、14,244百万円となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりです。

 

(クリエイティブ分野(日本))

クリエイティブ分野(日本)は、グループの中核となる当社が、映像、ゲーム、Web、広告・出版等のクリエイティブ領域で活躍するクリエイターを対象としたプロデュース、ライツマネジメント、エージェンシー事業を展開している他、連結子会社株式会社クレイテックワークスがゲーム分野でのプロデュース事業を、連結子会社株式会社ウイングが、TV・映像分野でのエージェンシー事業を展開する他、2023年1月に連結子会社となった株式会社シオングループ、株式会社シオン、株式会社シオンステージがTV・映像分野でのプロデュース事業及びエージェンシー事業を展開しております。

映像・TV・映像技術関連分野は、TV局各局の番組制作需要を的確に捉え成長いたしました。当社が企画制作するTV番組『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系列)は、番組公式Instagramのフォロワー数が国内のテレビ番組公式アカウントとしてトップを維持し、好評を得ております。また、NHK出身者により設立された株式会社ウイングは、NHK及び関連会社の番組制作・編集部門へのスタッフ派遣、気象キャスターの派遣等を展開しており、当社の持つ幅広いネットワークとの融合により業容拡大をはかっております。さらに、TV番組の企画・制作を行なう株式会社シオンは、特にバラエティ番組の企画・制作プロデュース力に強みを持ち、今後、株式会社シオンステージと併せ、当社のTV番組・制作事業とのシナジーの創出をはかってまいります。

動画配信サービスへの取り組みに関しては、YouTubeクリエイターをサポートするMCN「The Online Creators(OC)」が、2021年6月に開始したゲーム実況者等へのサポート強化策である「Online Creator GAMES」等により、ネットワークする総チャンネル数が500(2023年2月時点)まで拡大している他、企業やTV番組のYouTubeチャンネルの企画・開発・運用の受託が増加、さらに2022年12月には、TV番組制作力とデジタルマーケティングを活用したYouTube番組制作サービス「OCPX」を制作会社4社と開始する等事業を拡大しております。

ゲーム分野においては、当社及び株式会社クレイテックワークスにおいて、開発スタジオでの制作受託や、IP(知的財産)を活用した自社開発を推進しております。また、開発スタジオと連動した業界未経験者の育成機関「C&Rクリエイティブアカデミー」や外国籍人材の積極的な登用を通じて、人手不足と言われるゲーム業界のニーズに着実に対応しております。

XR(VR/AR/MR)への取り組みに関しては、顧客自身がVR教材を短時間で制作・研修できる当社開発の「ファストVR」の販売や、企業と共同で行なう危険体感教育ツールの開発、DXプロジェクトにおけるXR導入支援や施策に関するコンサルティング等を行ない、ハードからコンテンツまで一貫したソリューションの開発・販売実績を積み重ねております。

Web分野においては、Webクリエイティブやデジタルマーケティング、さらにDXにおけるプロフェッショナルのネットワーク拡充をはかっております。コロナ禍で一層高まった企業のデジタルマーケティングやデジタル化による業務改革の需要を捉え、企業のWeb開発からプロモーション案件の受託やクリエイターの紹介が拡大した他、全国の拠点を連携した事業活動が進展しております。

出版分野では、Amazon Kindle等の電子書店に取次を行なう電子書籍取次が引き続き順調に増加した他、発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO」は、累計222タイトルを配信するまでに業容を拡大し、収益モデルの多様化を進めております。2022年10月より、出版社のプロモーションを支援するAmazon広告の運用代行サービスを本格的に開始いたしました。また、大手電子書籍配信サービスで1位を獲得したオリジナル電子版コミック『天才服飾師の過度な執着は全身にまとわりつく!』(作画:今波マナ、原作:天晴にこ)や、大ヒットを記録しコミックス版も発売された『間違いで求婚された女は一年後離縁される』(著者:ホイップクリーム、ヤマトミライ、Amary)及び『双子王子の見分け方』(著者:笠井、怜美、Amary)等、ヒット作を多数輩出しております。

建築分野では、一級建築士やBIMエンジニアの紹介等のエージェンシー事業や設計・建築の受託案件が堅調に拡大しております。その他、特徴的な賃貸物件プロデュースの「CREATIVE RESIDENCE® SERIES」、VR空間で建築家やハウスメーカー、工務店が顧客に住宅をプレゼンテーション・販売できるサービスVR建築展示場「XR EXPO®」に加え、2022年11月より一級建築士が実際の建築データを基に設計開発したメタバース空間での住宅展示場プラットフォーム「超建築メタバース」の提供を開始いたしました。

新たな分野として、AI等コンピュータサイエンスの技術者や博士号取得者、ライフサイエンスの研究開発者や研究開発補助者、料理人、企業における業務や機能の最高責任者であるCXOのエージェンシー事業等を展開し、今後の成長に繋がる取り組みを積極的に展開しております。

映像やゲーム、Webコンテンツ開発など、年々分野と規模を拡大してきたスタジオを包括し、日本最大級のクリエイティブ開発スタジオとなった「C&R Creative Studios」では、企画開発や受託開発の他、日本初となるクリエイター専用の仕事・交流特化型メタバースの開発を進めております。日本から世界を席巻するようなコンテンツ開発を行なうとともにブランディング化をはかり、世界中の優秀なクリエイターの獲得を目指してまいります。

これらの結果、クリエイティブ分野(日本)は、売上高30,359百万円(前年同期比103.1%)、セグメント利益(営業利益)2,749百万円(前年同期比110.9%)となりました。

なお、収益認識会計基準等の影響は売上高において約19億円の減少影響となり、この影響を除いた売上高の前年比は109.6%となります。

 

(クリエイティブ分野(韓国))

クリエイティブ分野(韓国)は、連結子会社CREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.及び連結子会社CREEK & RIVER KOREA Co., Ltd.が、クリエイティブ分野(日本)と同様のビジネスモデルを韓国にて展開しております。

韓国のTV業界で多くの映像プロフェッショナルの派遣実績を誇る他、出版分野等において当社との連携を高め、映像分野以外への進出やライツマネジメント事業を強化し、収益の多様化を進めております。当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染再拡大等の影響により派遣稼働数が減少しましたが、事業回復へ向けて体制の再構築を進めております。一方、コンテンツ事業では、デジタルコミック(Webtoon)や動画の独自開発を行ない、収益向上へ繋がる新たな仕組み作りに取り組んでおります。2022年6月に韓国で配信を開始し人気となったオリジナル電子コミック『ビギナーなのに強すぎる!』(原作:一等宝くじ)は、10月に中国・日本、12月に台湾・タイ・インドネシアでの配信を開始し好評を博す等、オリジナル作品を多数輩出し、グローバル展開するビジネスモデルを確立しつつあります。

これらの結果、クリエイティブ分野(韓国)は売上高3,458百万円(前年同期比99.7%)、セグメント損失(営業損失)16百万円(前年同期はセグメント利益0百万円)となりました。

 

(医療分野)

医療分野は、連結子会社株式会社メディカル・プリンシプル社が「民間医局」のブランドのもと、ドクター・エージェンシーを中心とした事業を展開しております。

医療機関や自治体、医師の多様なニーズに応えるべく、医師の紹介事業を中心に、研修医・医学生を対象として全国各地で開催する研修病院合同説明会「レジナビFair」やオンライン開催の「レジナビFairオンライン」、臨床研修情報サイト「レジナビ」、若手医師向け情報収集サイト「民間医局コネクト」等のサービスを展開しております。

主軸の医師紹介事業は、全国各地での慢性的な人材不足、地域的偏在を背景に医師へのニーズは高く、全国17拠点を通じて医療機関、自治体、企業への医師紹介を行なう他、スポット及び定期非常勤医師のマッチングシステム「民間医局ポータル」の開発と提供により業務の効率化を進める等、長年培った医療業界での経験と信頼を活かし、順調に事業を成長させております。

また、医療従事者への感染症拡大を未然に防ぐため、2020年よりリアル開催を控えていた「レジナビFair」を2年ぶりに再開し、オンラインと合わせたハイブリッド開催を実現しております。

さらに、地域医療周辺サービス事業を行なう連結子会社株式会社コミュニティ・メディカル・イノベーションは、最新のITやAIのテクノロジーも活用し、介護事業を含む効果的な地域医療周辺サービス事業の提供により、地域医療における高齢化、医師の偏在といった課題の解決に取り組んでまいります。

これらの結果、医療分野は売上高5,226百万円(前年同期比118.6%)、セグメント利益(営業利益)1,339百万円(前年同期比154.1%)となりました。

 

(会計・法曹分野)

会計・法曹分野は、連結子会社ジャスネットコミュニケーションズ株式会社及び連結子会社株式会社C&Rリーガル・エージェンシー社が、会計士や弁護士を対象としたエージェンシー事業を中心に展開しております。

各種関連団体との関係強化、クライアント企業・事務所との共同セミナーの積極的な開催等を通じ、業界内における認知度向上をはかり、エージェンシー事業の拡大に努める他、在宅で活躍する経理・法務人材の紹介事業を行なう等、サービスの拡充をはかっております。また、これまで培ってきたネットワークを活かし、会計事務所・税理士事務所・法律事務所やその顧問先の事業承継ニーズに対応すべく、「事業承継・M&A支援サービス」を展開しており、2022年6月には、ジャスネットコミュニケーションズが株式会社ミロク情報サービスの子会社である株式会社MJS M&Aパートナーズとパートナー契約を締結し、「会計事務所のための事業承継サービス」を強化いたしました。C&Rリーガル・エージェンシー社では、法曹業界のヒューマンドキュメント誌『Attorney’s MAGAZINE』のブランド力を活かした若手企業法務弁護士の支援を積極的に進めております。

当連結会計年度における業績は、人材紹介事業において、クライアントの管理部門の採用選考遅延や採用計画の見直し等、コロナ禍の影響を強く受けた前年同期の状況から徐々に回復し、登録者及びクライアント双方に対するきめ細やかな対応を徹底することで、前年同期を上回って推移いたしました。

これらの結果、会計・法曹分野は売上高2,306百万円(前年同期比109.4%)、セグメント利益(営業利益)159百万円(前年同期比134.4%)となりました。

 

(その他の事業)

IT分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社株式会社リーディング・エッジ社では、ロボット・AI等、市場ニーズに合わせ、ITエンジニア等のネットワークを構築し、ITエンジニアの採用や育成、紹介に取り組んでおります。今期は、エンジニアに対する旺盛なニーズに対応するため、新卒採用の強化や新卒育成に積極的な投資を行なってまいりました。当連結会計年度は、第2四半期までは赤字が先行しましたが、育成したITエンジニアの就業が進み、第3四半期以降は黒字転換いたしました。

ファッション分野のエージェンシー事業を展開する連結子会社株式会社インター・ベルは、販売職の派遣及び店舗の運営代行業務等を展開しております。百貨店や商業施設ではインバウンド需要の回復に期待が高まっており、インター・ベルでは、独自ノウハウを活かした販売代行事業が成果を上げている他、オンラインを活用した接客やライブコマースを導入する等、新たな収益機会を捉えた取り組みも進展しております。

人材メディア事業を展開する連結子会社株式会社プロフェッショナルメディアは、Web・IT・AI業界の総合求人サイト「DXキャリア」の業容拡大に取り組んでおります。

中国IDEALENS社及びSKYWORTH社のVRゴーグルの日本国内での販売・運用・保守等の事業を展開する連結子会社株式会社VR Japanでは、医療分野において独自のAR技術を活用した研究・開発を医療機関と共同で開始し、新たな事業基盤の構築を進めております。

AIを用いたシステムの企画・開発・販売・運用・保守事業を行なう連結子会社株式会社Idrasysでは、需要予測やスコアリング等を可能にする独自のAIクラウドプラットフォーム「Forecasting Experience」を通じて、企業のデータ活用支援を展開しております。

米国にて法曹分野のSNSプラットフォーム「JURISTERRA」の開発・運営を行なう連結子会社CREEK & RIVER Global,Inc.は、米国と日本を結んだ法務コンサルティングサービスを展開しております。

連結子会社きづきアーキテクト株式会社は、当社と連携し、東京都より受託する「5G技術活用型開発等促進事業」にてスタートアップ支援を行なう等、当社グループが取り組む新規事業の加速化に貢献しております。

2022年3月に連結子会社化したブランドマーケティング事業を展開する株式会社forGIFTは、当社の開発スタジオ「C&R Creative Studios」でのゲーム3DCG制作技術とファッション分野での知見を活かした、アパレル3DCGサンプル制作サービス「sture(ストゥーラ)」のマーケティングを展開している他、イベント運営協力やプロモーションの企画開発等、C&Rグループと連携した事業やサービスを積極的に進めております。

2022年4月に設立した連結子会社株式会社コネクトアラウンドは、農業分野でのテクノロジーを活用したダイバーシティ&インクルージョン及び農業を基軸とした地域雇用の促進等を目指しております。栽培から2次加工品の製造・販売を行なう6次化農業ビジネス「FUN EAT MAKERS」事業を神奈川県川崎市の施設で開始した他、福島県大熊町での施設開設に向けて準備を進めております。

同2022年4月に設立した連結子会社株式会社One Leaf Clover(ワン リーフ クローバー)は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく特例子会社の認定を取得し、障がい者が能力を最大限に発揮できる安定的な職場環境の確保及び、社会への主体的な参画を目指しており、地方自治体と連携をはかる等、事業構築を進めております。

2022年5月に連結子会社化したブロックチェーン技術を使ったプラットフォームの企画、開発、運営を行なう株式会社ANIFTY(アニフティ)は、アニメ作家や漫画家、イラストレーター、動画制作者等の優れたコンテンツをNFT(非代替性トークン)として流通させ、グローバル市場での収益化をはかると共に、才能の発掘や新しいビジネスモデルの構築に向けて準備を行なっております。

2022年7月に設立した連結子会社株式会社Chef’s value(シェフズ バリュー)は、料理人の生涯価値を高める新しい仕組みづくりを目的とした事業展開を行なっており、2022年11月には、料理人(シェフ)の独立開業を支援する直営スタートアップ1号店であるイタリアンレストラン「Cassolo(カッソーロ)」を本社がある新虎通りCOREビル2階に開店し、様々な取り組みを進めております。

2022年7月に設立した連結子会社株式会社Nextrek(ネクストレック)は、日本が世界に誇るコンテンツである漫画を海賊版の脅威から守りながら、作家や出版社のグローバルにおける収益拡大、映像や音楽クリエイターの新たな創作機会の提供をはかるため、漫画を音楽と共に楽しむ動画作品としたモーションコミックを集めたアプリの開発を進めております。

2022年10月に設立した連結子会社株式会社C&Rインキュベーション・ラボは、C&Rグループと事業シナジーが見込める企業に対する積極的な資本参加を行なうCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)として、既存事業とのシナジーの創造及び、新規事業立上げに関わるシーズの獲得を行ない、プロフェッショナルの叡智を組み合わせた新サービス創出に向けた事業の加速化をはかってまいります。

当連結会計年度における売上高は前年同期を上回って推移したものの、セグメント利益は事業拡大に向けた積極的な投資により、前年同期を下回って推移いたしました。

これらの結果、その他の事業は売上高2,769百万円(前年同期比116.8%)、セグメント損失(営業損失)275百万円(前年同期はセグメント損失32百万円)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー2,261百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー950百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー605百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べて739百万円増加し9,034百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益4,100百万円、売上債権及び契約資産の増加872百万円及び、法人税等の支払額1,242百万円等により、2,261百万円の収入(前連結会計年度は2,521百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出771百万円及び、投資有価証券の取得による支出388百万円等により、950百万円の支出(前連結会計年度は1,185百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加501百万円、自己株式の取得による支出526百万円及び、配当金の支払額455百万円等により、605百万円の支出(前連結会計年度は705百万円の支出)となりました。

 

 

③  生産、受注及び販売の実績

販売実績

セグメントの名称

第33期

2023年2月期

金額(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

クリエイティブ分野(日本)

30,359

68.8

103.1

クリエイティブ分野(韓国)

3,458

7.8

99.7

医療分野

5,226

11.9

118.6

会計・法曹分野

2,306

5.2

109.4

その他の事業

2,769

6.3

116.8

合計

44,121

100.0

105.6

(注)1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

2  主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

①  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積り及び仮定に関しては、過去の実績等を勘案し合理的と判断される基準に基づき行なっておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②  当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2,822百万円増加し22,752百万円となりました。これは主として、売上高の増加に伴う売掛金等の増加及び、グループの拡大に伴うのれんの増加並びに投資有価証券の増加によるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて817百万円増加し8,508百万円となりました。これは主として、売上高の増加に伴う営業未払金の増加及び、投資拡大に伴う借入金の増加によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末より2,005百万円増加し14,244百万円となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

それぞれの内容については、次のとおりです。

 

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、16,765百万円(前連結会計年度末比1,233百万円の増加)となりました。これは、主として売掛金の増加等によるものであります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、5,987百万円(前連結会計年度末比1,588百万円の増加)となりました。これは主として、グループの拡大に伴うのれんの増加並びに投資有価証券の増加等によるものであります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、7,917百万円(前連結会計年度末比1,277百万円の増加)となりました。これは主として、短期借入金の増加等によるものであります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、591百万円(前連結会計年度末比460百万円の減少)となりました。これは、主として長期借入金が減少したことによるものであります。

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産の残高は、14,244百万円(前連結会計年度末比2,005百万円の増加)となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

③  当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績に関しては、当社グループの中核を担うクリエイティブ分野(日本)並びに医療分野を中心としてプロデュース事業、エージェンシー事業、ライツマネジメント事業が着実に伸長したことにより、事業拡大を狙いとした新会社設立やグループ全体での積極的な新規事業等による投資を吸収し、売上高及び全ての利益項目において過去最高の業績を達成いたしました。

 

指標

32期(実績)

33期(実績)

前期比

売上高

41,799百万円

44,121百万円

2,321百万円増

営業利益

3,411百万円

3,956百万円

544百万円増

売上高営業利益率

8.2%

9.0%

0.8ポイント増

 

指標

33期(計画)

33期(実績)

計画比

売上高

44,000百万円

44,121百万円

121百万円

営業利益

4,000百万円

3,956百万円

▲44百万円

売上高営業利益率

9.0%

9.0%

0ポイント

 (注)33期計画数値は、期初発表の計画数値を記載しております。

 

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、44,121百万円(前期比105.6%)となりました。クリエイティブ分野(韓国)を除き、各セグメントにおいて着実に業容を拡大いたしました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、17,018百万円(前期比110.5%)となりました。前年に引き続きクリエイティブ分野(日本)を中心に採算管理を徹底したことに加え、相対的に利益率の高いプロデュース事業及び医療分野の伸長により、売上高に対する比率は38.6%となり、前期比で1.7ポイント向上いたしました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、13,062百万円(前期比108.9%)となり、この結果営業利益は3,956百万円(前期比116.0%)となりました。事業拡大に伴い引き続き人件費や新規事業投資は増加したものの、売上総利益の増加により吸収し、当社が重視する経営指標である売上高営業利益率については、前期比で0.8ポイント向上し9.0%となりました。
 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、4,002百万円(前期比117.0%)となり、その要因は営業利益と同様であります。

 

(特別損益)

当連結会計年度における特別損益は、98百万円の利益となりました。これは、主に段階取得に係る差益によるものです。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、4,100百万円となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は1,207百万円となりました。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、2,899百万円(前期比130.4%)となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、「第2  事業の状況  2事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、情報管理、市場環境等の様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があるものと認識しております。

そのため、当社グループは、リスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及びリスクの低減に努めてまいります。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ739百万円増加し9,034百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益を中心とした営業活動によるキャッシュ・フローの収入によるものです。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、現時点においては、十分な流動性を確保しているものと認識しております。

なお、安定的な事業成長をはかりつつ、中長期の成長を見据え、今後も積極的な人材の採用や新規事業への投資を行なっていく方針です。原則として、自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを充当していく方針であり、現時点において重要な資本的支出は予定しておりませんが、M&A等の資金需要が発生した場合には、金融機関からの調達も含め、適時適切に対応を行なってまいります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。