第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針及び経営戦略等

 当社グループは、「感謝と喜び」を企業理念に掲げ、人や企業が深く結びつくために欠かせない“心”を大切 に、お客様とともに繁盛するビジネスを進めております。「感謝と喜び」の心を根本に、幅広い業種・業界により良い製品・サービスを提供することにより、お客様の事業創造に貢献するとともに、社会課題を解決することに努めてまいります。このような企業理念の実現に向けた努力が、企業価値の増大につながるものと考えております。

 100年に一度と言われる変革期に直面しているモビリティ産業では、AIを活用した自動運転等の新しい技術や、電気自動車に代表される新しい形の移動体が今後大きく普及すると予想されております。また、近年のカーオーナーのニーズや個人のライフスタイルの多様化に伴い、カーシェアやライドシェアといった所有から利用へ自動車との関わり方が変化しております。

 これらの動きに迅速かつ柔軟に対応するために、当社グループは、Broadleaf Cloud Platformの拡大を推進し、お客様へのデジタル化への支援を通じて、トータルマネジメントシステムの提供による経営・業務改革の支援を強化してまいります。また、国内自動車アフターマーケット向けシステム販売からの事業ドメイン拡大を掲げ、先端技術を取り入れた革新的な事業を創出する企業への進化を目指し、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。さらに当社グループは、SDGs(持続可能な開発目標)に代表される環境・社会課題の解決に向けた取り組みを強化してまいります。

 具体的な内容として、2022年2月9日に2022-28年の中期経営計画を発表いたしました。

 中期経営計画における2つの成長戦略として「クラウドの浸透」と「サービスの拡張」を掲げています。主力クラウドサービスである『.cシリーズ』の更なる浸透と、Broadleaf Cloud Platform上の多様なサービスを組み合わせることで、お客様の業務を総合的にサポートすることが可能となり、お客様の経営・業務改革の支援を実現してまいります。これらの成長戦略を「2つのDX」の観点で推進してまいります。1つ目のDXは、当社グループのお客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、お客様の新たな価値創造につながる、ビジネス環境の構築に貢献することです。2つ目のDXは、当社グループ内でデータエクスチェンジャー(DX)と呼んでいるものです。Broadleaf Cloud Platform上に集まる情報を収集、分析、予想、統合し、情報の付加価値を高めた上で提供をおこなってまいります。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは売上収益、営業利益、営業利益率と親会社の所有者に帰属する当期利益を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として掲げています。加えて、中期経営計画で成長戦略として掲げている「クラウドの浸透」の達成状況を判断するための客観的な指標として、クラウドソフトウェアサービス『.cシリーズ』におけるクラウド化率、ライセンス数、ユーザー維持率、平均月額売上を掲げています。

 

(3) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

「(1) 経営方針及び経営戦略等」で記載した経営環境に対応し中期経営方針を実現するために、当社グループが認識する主な対処すべき課題は以下のとおりです。

 

・クラウド化の促進とBroadleaf Cloud Platform上で稼働するサービスの拡充

当社グループは、お客様の業務を改善する業務アプリケーションを提供しており、業界で高いシェアを獲得してきました。これらのアプリケーションをクラウドサービスへ切り替えることで、変革期を迎えている市場に対してより迅速かつ柔軟に必要な機能を提供し、カスタマーサクセスを追求してまいります。また、当社グループが開発したクラウドサービスに加え、業種・業界を超えた様々なパートナー企業と連携し、Broadleaf Cloud Platform上に多様なサービスを提供してまいります。クラウドサービスとBroadleaf Cloud Platform上の多様な サービスを組み合わせることにより、従来の業務アプリケーションの提供による業務効率化の支援から、トータルマネジメントシステムの提供による経営・業務改革の支援へとサービス範囲を拡張してまいります。

 

・新しい働き方への移行の支援

当社グループでは、セミナーや商談等のリモート化を推進していくとともに、業務のデジタル化を通じて、新しい働き方への移行を支援する様々なサービスをお客様に提供しております。2022年12月には整備事業者向けのクラウドサービスである『Maintenance.c』の車検・点検支援システム『スーパー検査員』と、一般財団法人自動車検査登録情報協会の『スマート継続OSSシステム』との連携を開始いたします。これにより、記録簿作成等の様々な業務をシームレスに行う事が可能となり、入力の工数やミスの削減、コンプライアンスを重視した合理的な運用を実現します。今後も法改正やデジタル化に対応した商品やサービスをいち早く提供し、お客様の新しい働き方への移行を支援してまいります。

 

・自動車部品受発注ビジネスの浸透・eコマースビジネスの展開

当社グループは、強みである自動車アフターマーケットの顧客基盤とデータベースを活用することで、自動車補修部品の電子受発注サービスを提供しております。クラウドサービスの提供により、本サービスの更なる浸透を図る素地が整いました。本サービスでは自動車リサイクル部品の受発注も行っており、修理時のリサイクル部品の利用を促進しております。本サービスを通じて、資源循環型社会の実現に寄与してまいります。また、受発注を電子化することで、業界の課題である部品の取引や物流における非効率を解消するとともに、紙による印刷物の削減にも寄与してまいります。

 

・データを活用したサービスの創出

当社グループは、自動車関連のビッグデータを活用したカーオーナー向けサービス等の新たなサービス事業の立ち上げを行ってまいります。また、従来の自動車にとどまらず、次世代自動車や自動車以外も含めた全てのモビリティを対象としたビジネスの創造に向け、データベースの付加価値向上を目指してまいります。そのために必要な関連企業との共同研究やアライアンスも進めてまいります。2022年6月に開始したトヨタファイナンス株式会社が提供するローンとの連携機能をはじめとし、2022年7月にはSALES GO株式会社を子会社化し、インサイドセールス(見込み顧客に対して電話やメールなどを利用し非対面で行う営業活動)の強化・営業支援を目的とした機能連携を開始しました。2022年8月には当社お客様である自動車整備事業者とカーオーナーとの関係強化・業務効率化を目的として、当社クラウドソフトウェアとLINE公式アカウントの連携を開始しました。これらのサービスを通じて蓄積したデータを基に、お客様の経営・業務改革の支援を推進してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、可能な限り発生の防止に努めるとともに、万が一リスクが顕在化した場合にはその影響を最小限にとどめるべく対応する所存であります。なお、以下のリスクは当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 市場環境の変化と法規制について

当社グループは、主にモビリティ産業に対し、クラウドソフトウェアサービス及びパッケージシステムの提供を主な事業としております。そのため、当社グループの業績は、かかる業界における競争環境、システム投資の動向、法規制の影響を受ける場合があります。当社グループは事業領域の拡大に努めておりますが、モビリティ産業へ新たな競合企業が参入した場合や、車検制度等の自動車関連の法規制が改正された場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 技術革新への対応について

当社グループは、顧客や市場のニーズに対応した競争力のある商品・サービスの提供を目的として中期的な商品開発方針を定め、新技術の情報収集や研究開発に注力し、当社グループの成長を牽引する新商品を適切な時期に市場投入することに努めております。しかし、予想以上の急速な技術革新や代替技術・競合商品の出現、依存する技術標準・基盤の変化等により、新商品開発を適切な時期に行えず市場投入が遅れる場合には当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) ネットワーク障害について

当社グループは、コンピュータシステム及びそのネットワークに商品開発や営業活動の多くを依存しているため、安全性を確保するように努めると共にコンピューター賠償責任保険への加入を行い、万一のための対策も講じております。しかしながら、地震・火災などの自然災害、コンピュータウィルスの感染、サイバーテロなどに起因するシステムトラブル、さらには、公衆回線などネットワークインフラの障害により当社グループのシステムなどが正常に稼働しない状態が発生した場合には、当社グループの業務に直接障害が生じるほか、当社グループが提供するサービスの低下を招くなど重大な支障が生じることにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 第三者が提供するサービス基盤の障害について

当社グループの提供しているサービスの中には、第三者が提供するサービス基盤上に構築され顧客に提供されているものがあります。第三者側の問題でサービス基盤が停止することにより、当社グループのサービスが正常に提供することができない状態が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 商品の不具合について

当社グループの事業におけるシステム開発及び構築等においては顧客の検収後にシステムの不具合(いわゆる誤作動・バグ)等が発見される場合があります。当社グループは、開発プロセスをより成熟させるための取組みを行ってまいりましたが、今後においてもシステムの開発段階から納品までの品質管理の徹底及びシステムテストによる検査等対応策を講じることで不具合等の発生防止に努めてまいります。しかしながら、今後、当社グループの過失によって生じた不具合等により顧客に損害を与えた場合や当社グループの商品が機能不足と認識された場合には、損害賠償責任の発生や当社グループの信用の低下等により当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 機密情報・個人情報の漏洩及び情報管理について

当社グループでは、商品開発及び営業活動におきまして、機密情報やノウハウ及び顧客・個人情報を取り扱っております。そのため機密情報管理体制の整備、社員教育の徹底や情報漏洩防止ソフトウェアの完備等の対策により、ネットワークを通じた機密情報への侵入、情報データの持ち出し等による機密情報の漏洩防止に努めております。しかしながら、外部からの当社グループコンピューターへの不正アクセス、当社グループ役員及び従業員の過誤等による情報の漏洩、その他不測の事態により、これらの情報が外部に流出する可能性は皆無ではなく、この様な事態が生じた場合、営業的損失や業務そのものの停止による損失にとどまらず、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 知的財産の保護及び侵害について

当社グループは、システム開発業務を行っており、円滑な事業運営のために商標及び特許出願等、知的財産権等の保護を図っております。しかしながら、一般的にシステム及びソフトウェア等に関する分野については、知的所有権の権利の範囲が必ずしも明確であるとはいえず、当社グループが知的所有権を取得している場合においても十分な権利の保護が得られない可能性があり、当社グループの知的財産権が侵害されることによって当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは第三者が保有する知的所有権侵害を防ぐため、専門家による調査を行っております。しかしながら、現在の特許制度のもとでは調査の限界もあり、厳密性を維持することが困難になってきています。また、当社グループが事業展開において用いる技術ノウハウ等について当社グループが認識しない第三者が既に知的所有権を取得している場合や今後において知的所有権を取得した場合には、使用差止及び損害賠償請求等の訴えを起こされる可能性や当該知的所有権の使用にかかるロイヤリティの支払い要求等が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 人材の獲得及び育成について

当社グループの事業領域の拡大を図るため、スキルが高い優秀な技術者や顧客へのコンサルティングサービスを提供するセールススタッフを確保することが必要不可欠であると考えております。そのため、当社グループは採用活動により優秀な人材を獲得すると共に、スキルアップ支援など積極的な教育を行っております。

しかしながら、現在の情報通信産業は人材の流動性が高く、また技術革新の速度が非常に速いことから、適切な人材を獲得及び育成が想定どおりに進まない場合や在職する人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 訴訟のリスクについて

当社グループは、事業を遂行していく上で、各種関係法令を遵守し、また社員がコンプライアンスを理解し、実践することに努めております。しかしながら、国内外を問わず訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 海外の事業展開について

当社グループは、中国及びフィリピンにおいて、事業を行っております。これらの地域において、予期しえない景気変動、情報インフラの整備状況、知的財産保護の欠如、不安定な国際情勢及び法規制や租税制度の変更など、様々な問題及びリスクに対応できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 企業買収等について

当社グループは、今後の事業拡大及び収益力向上のため、国内外を問わず企業の買収や子会社設立、合弁事業の展開、アライアンスを目的とした事業投資等を実施する場合があります。当社グループは、投融資案件に対しリスク及び回収可能性を十分に事前評価し、投融資を行っておりますが、投融資先の事業の状況が当社グループに与える影響を確実に予測することは困難な場合があり、投融資先の事業が計画通りに進展しない場合や、効率的な経営資源の活用を行うことができなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、今後もシナジーを最大限に活用し、グループ全体の企業価値向上を目指してまいりますが、事業展開が計画通りに進まないことに伴う収益性の低下や時価の下落等に伴い、資産価値が低下した場合は、減損損失の発生や売却等での売却損により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 事業の継続について

当社グループは、日本を中心に中国及び東南アジア等の海外事業を展開しており、地震、台風や洪水等の自然災害、政治や経済の不安定な局面、新型ウィルス等の流行等の様々なリスクにさらされています。当社グループではこれらのリスクに対し、事前の予防対策及び発生時の緊急対応体制の整備等を行っておりますが、想定を超えた規模で発生した場合等は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2022年1月1日から2022年12月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による制限が段階的に解除され、社会経済活動の正常化が進みました。一方で、国内外でインフレ懸念が高まるとともに、これに対する各国金融当局の政策変更が大幅な為替変動をもたらす等、景気の下振れリスクに注視を要する状況となっています。

このような社会情勢のなか、社会インフラのデジタル化が加速していることに加え、製品・サービス、ビジネスモデルの改変へ向けた投資強化を背景に、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)ニーズが高まっています。当社グループのお客様の多くが属する国内モビリティ産業においても、デジタル技術を用いた業務処理や働き方の業務効率面だけでなく、既存事業改革や新規事業創出においても、DXニーズが高まっています。

当社グループは企業理念である「感謝と喜び」の心を根本として、お客さまの事業継続や事業創造に貢献するための活動を続けるとともに、中期経営計画(2022-2028)で掲げた2つの重点施策である「クラウドの浸透」と「サービスの拡張」に注力しております。当連結会計年度におきましては、トータルマネジメントシステムへと進化したクラウドソフトウェアサービス『.cシリーズ』を主力商材に据えるとともに、改正電子帳簿保存法に対応したクラウドサービス『電帳.DX』を提供する等、お客さまのさらなるDX化を支援しました。また、トヨタファイナンス株式会社が提供するローン機能を連携した『.cシリーズ』の提供開始や、SALES GO株式会社の子会社化のほか、富士通株式会社とのAI分野における共同開発の実施等、『Broadleaf Cloud Platform』を起点とするサービスメニューの拡張を推進しております。

これらの取組みの結果、中期経営計画(2022-2028)の初年度であります当連結会計年度におきましては計画通りの進捗となり、月額サブスクリプション型ビジネスモデルへの転換に向けた基盤が整いました。

『.cシリーズ』への主力商材の転換は、当社グループの売上収益を安定させ、『電帳.DX』等の新サービスの提供は中長期的な売上収益の拡大をもたらします。さらに、『.cシリーズ』は柔軟なメニュー体系での利用が可能となったことで、新規の契約獲得が好調となり、お客さま総数が増加しました。

コスト面においては、サービスの開発投資や提供基盤の強化等、今後の事業成長につなげるための先行費用が増加した一方で、セールスプロモーション活動の効率化を図りました。

これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上収益138億33百万円(前期比33.0%減)、営業損失28億97百万円(前期は営業利益33億95百万円)、税引前損失30億5百万円(前期は税引前利益32億33百万円)、親会社の所有者に帰属する当期損失24億31百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期利益21億73百万円)となりました。

なお、財政状態の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (a) 財政状態の分析」に記載しております。

 

② キャッシュ・フロー

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により得られた資金が16億6百万円、投資活動により使用した資金が29億10百万円、財務活動により得られた資金が12億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ65百万円減少の34億57百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、16億6百万円(前期比57.5%減)となりました。この主な要因は、税引前損失30億5百万円、営業債務及びその他の債務の減少額9億1百万円による資金の減少があったものの、減価償却費及び償却費26億96百万円、営業債権及びその他の債権の減少額17億78百万円、減損損失6億15百万円、契約負債の増加額5億72百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、29億10百万円(前期比14.1%減)となりました。この主な要因は、貸付金の回収による収入67百万円、有形固定資産の売却による収入45百万円があったものの、無形資産の取得による支出30億1百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は、12億37百万円(前期は1億8百万円の使用)となりました。この主な要因は、短期借入金の純減額10億2百万円、リース負債の返済による支出8億64百万円、配当金の支払額4億14百万円があったものの、長期借入れによる収入35億円があったことによるものであります。

③ 生産、受注及び販売の実績

(a) 生産実績

当社グループは、単一セグメントのため、製品及びサービス分野ごとに記載しております。

区分

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

クラウドサービス      (千円)

2,627,667

146.7%

パッケージシステム     (千円)

11,204,880

59.4%

合計(千円)

13,832,547

67.0%

(注)金額は販売価格によっております。

 

(b) 受注実績

当社グループは、主に業務アプリケーション製品の開発、販売及び保守の事業を行っており、個別受注に基づく製品の生産の割合が少ないため記載を省略しております。

 

(c) 販売実績

当社グループは、単一セグメントのため、製品及びサービス分野ごとに記載しております。

区分

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

前年同期比(%)

クラウドサービス      (千円)

2,627,667

146.7%

パッケージシステム     (千円)

11,204,880

59.4%

合計(千円)

13,832,547

67.0%

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

至 2022年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

三菱HCビジネスリース株式会社(注)2

3,157,234

15.3

株式会社リコーグループ(注)2

2,197,281

10.6

2.当連結会計年度は、当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

なお、重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営方針、経営戦略等又は目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営成績及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

当連結会計年度における取組みとして、トータルマネジメントシステムへと進化したクラウドソフトウェアサービス『.cシリーズ』の本格展開を開始しております。当社の自動車整備業・鈑金業向けパッケージソフトウェア『.NSシリーズ』を利用されているお客さまの利用権が満了を迎えた際には、原則として『.cシリーズ』の提供へと切り替えるとともに、ミスなく、漏れなく、記録簿の作成ができる指定整備工場様の車検に特化した車検・点検支援システム『スーパー検査員』のサービス提供を開始しました。また、2022年12月には『スーパー検査員』と、一般財団法人 自動車検査登録情報協会の『スマート継続OSSシステム』との連携を開始しております。『スーパー検査員』と『スマート継続OSSシステム』との連携により、車検業務における記録簿作成から自賠責保険証発行、保安基準適合証の交付、記録簿の電子保存までシームレスに業務を行う事が可能となり、入力の工数やミスの削減、コンプライアンスを重視した合理的な運用を実現してまいります。

さらに改正電子帳簿保存法に対応したクラウドサービス『電帳.DX』のサービス提供を開始し、『.cシリーズ』など、当社が開発・提供するSaaSを通じて電子帳票を発行する場合は、自動的に『電帳.DX』に登録される仕様になっております。『電帳.DX』は、当社グループ主要顧客であるモビリティ産業の事業者だけでなく、すべての企業において、改正電子帳簿保存法への対応、ペーパーレス、伝票の保管スペースの削減、作業時間の大幅削減、郵送コスト削減に貢献してまいります。

2021年10月から当社とトヨタファイナンス株式会社は、当社グループの主要顧客層である自動車販売業、および自動車整備・鈑金業をはじめとするモビリティ事業者を中心に、金融サービスを提供することを目的に協業を開始いたしました。協業の第一弾として、当社が開発・提供する『.cシリーズ』に、加盟店契約およびローン申込・審査・契約を可能とするワンストップ型のローン連携機能を搭載し、トヨタファイナンス株式会社は、本ローン連携機能を通じて新たなローン商品『Mμ-way(ミューウェイ)』、および『Mμ-プラン(ミュープラン)』の提供を開始しております。当社は、このたびの連携により、オートファイナンスプラットフォームの提供を開始するとともに、クラウドサービスの稼働基盤である「Broadleaf Cloud Platform」を起点としたプラットフォーム型サービスの多様化を目指してまいります。

また、2022年10月には富士通株式会社と当社が開発・提供する作業分析・業務最適化ソリューション『OTRS』に富士通株式会社の作業分節AI技術を搭載することで、運用負荷を大幅に軽減することを目指した共同開発を行うことに合意しました。今後、『OTRS』に搭載する作業分節AIサービスの共同開発を通じ、日本のものづくりに携わる事業者のDX推進に貢献してまいります。

上記の取組みを推進したものの、月額サブスクリプション型ソフトウェア『.cシリーズ』の本格展開を推進した結果、当連結会計年度の業績は減収減益となりました。

当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として売上収益、営業利益、営業利益率と親会社の所有者に帰属する当期利益を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として掲げています。加えて、中期経営計画で成長戦略として掲げている「クラウドの浸透」の達成状況を判断するための客観的な指標として、クラウドソフトウェアサービス『.cシリーズ』におけるクラウド化率、ライセンス数、ユーザー維持率、平均月額売上を掲げています。

 

 

当連結会計年度の目標の進捗状況は、以下のとおりであります。

 

経営上の目標の達成状況

 

2022年12月期

目標

2022年12月期

実績

達成率(%)

売上収益(百万円)

12,300

13,833

112.5

営業利益(百万円)

△4,800

△2,897

親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)

△5,000

△2,431

 

 

 

 

中期経営計画で成長戦略として掲げている「クラウドの浸透」の達成状況

 

2022年12月期

実績

2024年12月期

目標

クラウド化比率(%)

6.5

40.0

『.cシリーズ』ライスンス数

2,523

24,000

『.cシリーズ』ユーザー維持率

99%以上

『.cシリーズ』平均月額売上収益

21,279円/月

23,000円/月

 

 

 

(a) 財政状態の分析

ⅰ.資産

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より9億40百万円減少の335億35百万円(前期比2.7%減)となりました。流動資産は18億49百万円減少の65億55百万円(前期比22.0%減)、非流動資産は9億9百万円増加の269億80百万円(前期比3.5%増)となりました。流動資産の減少の主な要因は、営業債権及びその他の債権が16億91百万円減少したことによるものです。非流動資産の増加の主な要因は、のれんが6億13百万円、有形固定資産が2億35百万円減少したものの、無形資産が12億23百万円、繰延税金資産が4億9百万円、その他の金融資産が1億23百万円増加したことによるものです。

ⅱ.負債

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末より15億11百万円増加の98億73百万円(前期比18.1%増)となりました。流動負債は9億30百万円減少の65億83百万円(前期比12.4%減)、非流動負債は24億41百万円増加の32億91百万円(前期比287.3%増)となりました。流動負債の減少の主な要因は、契約負債が5億72百万円増加したものの、営業債務及びその他の債務が8億95百万円、未払法人所得税が3億97百万円、短期有利子負債が2億10百万円減少したことによるものです。非流動負債の増加の主な要因は、長期有利子負債が25億40百万円増加したことによるものです。

ⅲ.資本

当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末より24億52百万円減少の236億62百万円(前期比9.4%減)となりました。資本合計の減少の主な要因は、その他の資本の構成要素が1億57百万円増加、自己株式が1億18百万円減少、利益剰余金が28億32百万円減少したことによるものです。

 

 

(b) 経営成績の分析

ⅰ.売上収益

当連結会計年度の売上収益は138億33百万円(前期比33.0%減)となりました。これは、主に『.cシリーズ』の本格展開にともない、当社の自動車整備業・鈑金業向けパッケージソフトウェア『.NSシリーズ』を利用されているお客さまの利用権が満了を迎えた際には、原則として『.cシリーズ』を月額サブスクリプション契約で販売を行ったことによるものです。

当社グループはITサービス事業の単一セグメントでありますが、売上区分別の状況は次のとおりです。

 

(単位:百万円)

区 分

前連結会計年度

(自 2021年1月1日

  至 2021年12月31日)

当連結会計年度

(自 2022年1月1日

  至 2022年12月31日)

前期比(増減額)

クラウドサービス

1,791

2,628

837

ソフトウェアサービス

1,090

1,958

867

マーケットプレイス

701

670

△31

パッケージシステム

18,860

11,205

△7,656

ソフトウェア販売

11,620

3,539

△8,082

運用・サポート

7,240

7,666

426

売上収益合計

20,652

13,833

△6,819

 

ⅱ.営業利益

売上原価は53億46百万円(前期比7.1%減)となりました。これは、主にソフトウエア償却費が増加したものの減収に伴い仕入高が減少したことによるものです。販売費及び一般管理費は108億3百万円(前期比6.2%減)となりました。これは、主に人件費が減少したことによるものです。その他の営業収益は34百万円(前期比14.9%増)となりました。その他の営業費用は6億15百万円(前期は12百万円)となりました。これは、主にのれんの減損損失を計上したことによるものです。

これらの結果、営業損失は28億97百万円(前期は営業利益33億95百万円)となりました。

ⅲ.当期利益

金融収益は11百万円(前期比86.5%減)となりました。金融費用は1億19百万円(前期比50.6%減)となりました。持分法による投資損失は1百万円(前期比87.6%減)となりました。法人所得税につきましては△5億73百万円(前期は10億59百万円)となりました。

これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は24億31百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期利益21億73百万円)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績は、外部要因としては①モビリティ産業の環境変化②技術革新への対応③法的規制④訴訟等により影響を受ける可能性があります。

一方、当社グループの経営成績に影響を与える内部要因としては、①システムトラブル②商品不具合③情報管理④知的財産の保護⑤人材の獲得及び育成等が挙げられます。当社グループは、継続的に内部管理体制の改善、組織体制を整備することでこれらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。

なお、経営成績に重要な影響を与える要因についての詳細につきましては、「2 事業等のリスク」に記載しております。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

運転資金及び設備投資資金につきましては、内部留保又は金融機関からの借入により資金調達することとしております。金融機関からの資金調達につきましては、長期借入のほか、効率的な運転資金の調達を図るため、総額90億円のコミットメントラインを設定しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

会社名

契約締結先

契約内容

契約締結日

契約期間

当社

一般社団法人日本自動車

整備振興会連合会

自動車整備標準作業点

数表等の入手

2021年10月22日

2022年4月1日から1年間

以後1年毎自動更新

当社

コグニビジョン株式会社

自動車部品情報の入手

2010年11月1日

2010年11月1日から1年間

以後1年毎自動更新

当社

コグニビジョン株式会社

自動車修理工数情報の

入手

2017年4月1日

2017年4月1日から1年間

以後1年毎自動更新

 

5【研究開発活動】

当社グループは、顧客や市場の広範囲にわたるニーズに対応した競争力のある商品・サービスの提供へ向けて研究開発を行っております。当連結会計年度では、Broadleaf Cloud Platformの機能拡張とプラットフォーム上で稼働する新しいクラウドサービスの開発を進めており、当連結会計年度の研究開発費は30百万円となりました。

今後、Broadleaf Cloud Platformの拡大を推進する中で、国内自動車アフターマーケット向けシステム販売からの事業ドメイン拡大を掲げ、当社グループの強みである自動車アフターマーケットのデータベースを活用した分析サービスを順次提供していくことに加え、AI、Fintechやブロックチェーン等の先端技術を取り入れた革新的な事業を創出する企業への進化を目指し、研究開発を強化してまいります。

また、連結子会社である株式会社SpiralMindでは、AI、画像・動画解析やリモートワーク等を中心とする次世代ライフスタイルを見据え、各種遠隔支援サービスにおけるコミュニケーション促進をはじめとした様々な先端技術において、当社グループへの貢献及びシナジーの創出を目指してまいります。