文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、「想いを、世界に(Engaging People Around the World)」(~私たちは、生活者と企業の「想い」に向き合い、わくわくするアイディアやテクノロジーで「世界」につなぎ、笑顔・感動の創造に貢献する~)を経営理念として掲げております。世界中の生活者の想いと、世界中の企業の想いを、わくわくするテクノロジーに基づくプラットフォームでつなぎ、生活者と企業の笑顔と感動を創造することで、日本で、アジアで、そして世界でナンバーワンのインターネットリサーチ提供会社になります。
マーケティング・リサーチ業界の世界全体の市場規模については、「Global Market Research 2022(An ESOMAR Industry Report)」によると、2021年は$118,798 million(前年比32.4%増)となり、拡大傾向にありました。また、国内市場については、一般社団法人日本マーケティングリサーチ協会の「第47回経営業務実態調査」によると、2021年度の市場規模は2,357億円(前年比7.0%増)となりましたが、そのうち当社グループの主力事業であるインターネットリサーチの市場規模については、前年比7.9%増と上向きな結果となっております。
このような経済・市場環境は、顧客が行う定量・定性マーケティング・リサーチのオンライン化の加速やDIY型のリサーチへのニーズの高まりなど、当社グループが強みを発揮できる事業環境の変化をもたらしております。また、新型コロナウィルス感染症が及ぼす影響の不確実性と不透明性は継続しているものの、「新しい生活様式」の定着に応じて、新型コロナウィルス感染症の感染拡大が当社グループの業績に影響を与える程度は低減してきております。
当社グループの経営戦略は、国内及び海外の調査のプロフェッショナルである大手調査会社に対して、信頼性と安全性の高いインターネットリサーチのプラットフォームと、国内及びアジア最大級であり回収力と回答品質が確保されたネット調査用パネルを提供し、シェアを拡大することです。また、一般事業会社における手軽で簡素なリサーチニーズに対して、DIY型のアンケート及びインタビューのツールの拡販を図ることです。
当社グループの事業規模拡大において中長期的に重要となる経営指標は、売上高成長率、サービス別売上高成長率、海外売上高成長率であると考えております。特にD.I.Yサービス売上高成長率及び海外売上高成長率が重要であると考えております。また、長期では、投資した事業を成長軌道に乗せることで、営業利益成長率が最も重要な指標になると考えております。
当社グループは、以下の項目を優先的に対処すべき主要課題と捉えております。
① 商品力のさらなる強化
当社グループの特徴であるプラットフォーム及びネット調査用パネルについて、堅調に拡大するアジア市場のニーズへの対応のため、継続的に商品力を強化することが最重要課題です。具体的には、調査業務の標準化及び効率化を目的に市場投入している調査業務用プラットフォーム(GMO Market Observer)について、顧客のD.I.Yツールとしての信頼性や安全性をより一層高めていく必要があると考えております。また、アジア最大級のネット調査用パネルであるAsia Cloud Panelについて、アジア各国における課題を解決しつつ、その回収力や回収品質を高めていく必要があると考えております。
② 市場シェアの拡大と事業拡大方針
当社グループは、GMO Market Observerを国内の大手調査会社に利用いただくことで、インターネット調査の国内シェアの最大化に取り組んでおります。また、スケールメリットを最大化するには、当社グループが構築したネット調査用パネル基盤(Asia Cloud Panel)を、欧州・北米・アジア地域の大手調査会社にGMO Market Observer(英語版・中国語版)として販売していくことが重要です。加えて、新事業領域として、既存事業で構築したパネルネットワークやノウハウ等を活用し、インターネット調査を超えたマーケティング領域へ事業展開していくことも、重要課題と考えております。
③ 人材の育成と採用
当社グループが、既存事業の拡大及び新規事業開発等を効果的且つ効率的に実現するためには、既存の人材への教育による営業力、サポート力、企画提案力、サービス実行力の向上が重要となってまいります。これに加え、国内及び、アジア地域におけるビジネス事業領域の拡大には、現地の優秀な人材採用も併せて実施する必要があり、国内及び海外における人材採用に積極的に取り組んでまいります。
当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他の投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、特段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.インターネットリサーチ事業環境に関するリスク
(1)インターネットリサーチ市場の拡大について
リサーチ事業のうち、当社グループの主力市場である国内インターネットリサーチ市場は、2001年頃にインターネットの普及とともに立ち上がり、手軽さと低コストが顧客から支持されております。既存の調査手法からインターネットリサーチへの切替えや、従来、調査を利用していなかった潜在顧客層の顕在化など、将来の国内のインターネットリサーチ市場の成長を前提にした事業計画を立てておりますが、一方でその国内市場規模を正確に予測することは困難です。国内市場が当社の予測どおりに成長しない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応として、インターネットリサーチの市場規模のより高い成長が見込まれるアジアを中心とする海外市場においても、当社グループのインターネットリサーチサービスのシェア拡大に努めてまいります。
(2)他社との競合について
当社グループの手がけるインターネットリサーチ事業において、当社グループと類似する事業を提供している事業者の事業拡大や他業種などの新規参入も予想されます。かかる状況は当社グループの事業において大きな参入障壁がないことが一因になっており、激しい競争環境に起因する価格の下落、シェア低迷等のリスクがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、当社グループの強みや実行の早さを活かした商品力の改善を継続的に行うことや、自社が管理運営する調査パネルのほかに外部提携先の調査パネルとのシステム的な連携を進めることなどで他社との差別化を図り、リスクが顕在化しないよう努めてまいります。
2.事業内容に関するリスク
(1)サービスの陳腐化について
当社グループの手がけるインターネットリサーチ事業は、商業活動に関連する技術及び業界基準、インターネットリサーチ手法の急速な変化に左右される状況にあります。また、それに伴いユーザーニーズが変化、多様化することが予想されます。これらの状況変化に対し、当社グループが適時適切に対応できない場合、業界における当社グループの競争力が低下し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、市場動向を注視し、ユーザーニーズに迅速に対応できるよう、当社グループの強みや実行の早さを活かした改善を継続して行うよう努めてまいります。
(2)特定サービスへの依存について
当社グループの売上高の多くは、調査会社への売上となっております。調査会社からは定期的に調査依頼を受け、効率化された実査工程のもと、高い作業効率を維持できることから、当社グループの収益に大きく貢献しております。しかしながら、調査業界の環境変化、当社グループの顧客である調査会社間の競争激化、顧客ニーズや競合環境変化等の外的要因、当社グループの保有商品やシステム障害等の内的要因に拠るところもあります。そのため、特定業界・特定顧客への依存は、当社グループの将来の業績に不確実性を与える要因であると考えられます。当該リスクへの対応として、プラットフォームの信頼性や安全性の強化、提供サービスの多様化や顧客基盤拡大の取り組みなどにより、外的要因・内的要因に起因するリスク顕在化の影響の緩和に継続的に努めてまいります。
(3)業績の季節的な変動について
当社グループの業績は下期に偏重する傾向にあります。これは、一般事業会社における次年度のマーケティング計画の策定のための調査や年末のクリスマス商戦に向けた事前調査が下期に集中することが要因と考えております。そのため、年度末に計上予定の売上高が翌期にずれこむ場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、受注に対して迅速かつ適切なサービス提供を行い、納期を遵守することに継続的に取り組んでまいります。
(4)個人情報流出の可能性及び影響について
当社グループでは自社パネル会員の個人情報のほか、Cloud Panelとして他社から委託を受けたアンケート配信先情報(暗号化されたメールアドレス)を保有しております。万が一それらの情報が流出した場合には、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、業績に重大な影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、情報セキュリティに関する規程の策定、情報セキュリティに関する研修・教育の実施、情報機器を含むITシステムインフラの適切な構築などに取り組むほか、プライバシーマークを取得し、JISQ 15001に準拠した個人情報保護マネジメントシステムを運用するとともに、当社グループ全社を適用範囲とし、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証基準の国際規格「ISO/IEC 27001:2013」及び国内規格「JIS Q 27001:2014」の認証を取得しております。これらの取り組みにより、情報セキュリティの安全性を高めております。
(5)システム開発について
当社グループは、システムに関する投資を積極的に行っており、システム開発の遅延やトラブルが発生した場合は、開発コストの増大や営業機会の損失など、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、システム開発を実施するに際しては、システム開発プロジェクト単位で、システム開発投資の必要性や開発範囲、開発の投資対効果などについて十分な検討を行っております。
(6)システム障害について
当社グループの事業はインターネットを利用しているため、自然災害や不正アクセス等の影響によるシステム障害が発生する可能性があります。その場合は、当社グループ及びクライアントの営業活動が停止し、当社グループに直接的な損害が生じる可能性があります。当該リスクへの対応として、システム環境の信頼性と安全性の継続的な改善に取り組んでまいります。
(7)人材の確保及び育成について
当社グループのサービスを支えている最大の資産は人材であり、当社グループが、既存事業の拡大及び新規事業開発等を効果的かつ効率的に実現するためには、優秀な人材の採用・育成が欠かせません。しかしながら、人材獲得競争の激化により優秀な人材の獲得が困難となった場合や既存人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、継続的に優秀な人材の獲得に取り組むとともに、既存人材の育成や従業員満足度の改善に取り組んでまいります。
(8)知的財産権について
当社グループはこれまで、著作権を含めた知的財産権に関しては、他社の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差止の請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。しかしながら、万が一、他社の知的財産権を侵害し、損害賠償や使用差止等があった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、現状は商標登録のみではありますが、「知的財産管理規程」を制定しており、当社グループの知的財産権を守り、また他者の権利を侵害しないよう、十分に注意を払ってまいります。
(9)海外事業について
海外における予期せぬ法律・規則等の変更、政情の悪化、商慣習の相違等により事業の推進が困難になった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの連結財務諸表は、日本円で表示されているため、為替変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、海外におけるこれらの事業環境の変化や市場環境の変化について継続的に注視し、変化が生じたときには迅速かつ適切に対応できるよう取り組んでまいります。
(10)企業買収と戦略的提携について
当社グループは、事業拡大の手段の一つとして企業買収や戦略的提携を行う可能性があります。しかしながら、実施した企業買収や戦略的提携が、当初期待した成果をあげられない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、企業買収や戦略的提携の実施に際しては、相手先企業の事業内容、経営成績や財政状態、人的資源、その他経営に関する様々な要素から多面的に評価を行うとともに、必要に応じて専門家の意見を聴取するなど、十分な検討のもとに実行してまいります。
(11)新規事業について
当社グループは、永続的な事業成長のため、当社の強みが活かせる新規事業の開発に取り組むことがあります。しかしながら、インターネット業界は急速な進化・拡大を続けており、競合他社が当社グループに先駆けて優れたサービスの提供を開始した場合等には、当社の新規事業の収益性が低下し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、今後も継続的に新たなサービスの検討・開発に取り組むとともに、当社の強みや実行の早さを活かした改善活動に取り組んでまいります。
(12)ネット調査用パネルの活用について
日本においては自社運営のinfoQに加え、複数の提携パネルを管理し、Cloud Panelを構築しております。海外においても、複数の提携パネルを利用しCloud Panelを構築しております。日本、海外ともに順調にCloud Panelの拡大を続けておりますが、何らかの事情により、提携パネルの利用が困難な状況に陥った場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当該リスクへの対応として、当社グループのサービスを安定的に供給できるよう、既存のCloud Panelパートナーとの関係を強化するとともに、Cloud Panelのさらなる拡大に取り組んでまいります。
(13)ネット調査用パネルの確保について
当社グループは、Cloud Panelの構築によりネット調査用パネルの確保を進めてきておりますが、スマートフォンやタブレットの台頭によるPC離れによるアンケート回収数の低下、及び既存の提携パネルの重複がみられるケースがあります。それにより、必要十分な調査用パネルの確保ができず、売上増加の制約要因及び原価の上昇要因になる可能性があります。当該リスクへの対応として、既存パネル会員のアクティブ率や継続率、アンケートへの回答頻度などの改善、特定の属性を持つパネルの重点的強化などに取り組み、必要十分な調査用パネルの確保ができるよう取り組んでまいります。
(14)ネット調査用パネルの回答品質管理について
当社グループは、回答品質を向上させるため、当社独自の品質管理基準を作成しその改善に努めております。しかしながら、案件内容によっては回答品質を確保することができず追加調査が発生し原価の上昇要因になる可能性があります。当該リスクへの対応として、今後も継続的に回答品質の管理に取り組んでまいります。
(15)訴訟等に関するリスクについて
当社グループの事業において、金額的にも事業継続性の観点からも、個人情報漏洩が最も大きなリスクの一つであると考えております。そのリスクの発生を低減するために、当社ではプライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得し、情報セキュリティの安全性を高めております。また同時に、個人情報漏洩保険に加入し、賠償金額についてもリスクの移転を図っております。個人情報漏洩のほかにも、業務遂行上で訴訟等に発展する可能性があるため、事業総合賠償責任保険に加入し、リスクの移転を図っております。
(16)感染症等に関するリスクについて
当社グループの事業において、感染症等の流行拡大により、経済活動が抑制されることで景気が停滞し、受託案件数の減少により収益が低下するなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの社員に感染が広がった場合、事業継続に関するリスクが生じる可能性があります。当該リスクへの対応として、対面式オフライン調査からオンライン調査への移行などの、リサーチ業務のDX化のニーズに応えるサービスの提供に取り組むとともに、当社グループの社員による事業継続に関しては、感染症の感染拡大防止のための新しいビジネス様式として、テレワーク環境の整備やオフィスにおける感染防止対策の実施等に取り組んでまいります。
当社グループは、今後も財務状況と経営成績のバランスを考慮しながら安定的な配当の実施を行ってまいります。しかしながら、本リスク情報に記載されていないことも含め、当社グループの事業が計画通り進展しない等、当社グループの業績が悪化した場合、継続的に配当を行えない可能性があります。このようなリスクを認識し、今後も経営計画の策定に際しては十分な検討を行い、目標達成を目指して取り組んでまいります。
当社グループは親会社であるGMOインターネットグループ株式会社を中心とした企業集団(以下、GMOインターネットグループ)に属しており、同社は当社の議決権の54.57%(2022年12月31日現在)を保有する筆頭株主であり、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、仮想通貨事業及びインキュベーション事業を行っております。
当社は、GMOインターネットグループのインターネット広告・メディア事業に属しており、その中で、インターネットリサーチ事業を担う会社と位置付けられております。また、同グループ内に類似事業会社は存在しておりません。
2022年12月期における、当社グループのGMOインターネットグループとの取引につきましては、当社グループの収益に係る取引総額は70,999千円、費用に係る取引総額は490,602千円であります。
2022年12月31日現在における当社役員10名のうち、親会社であるGMOインターネットグループ(株)の役員を兼ねる者は2名であり、氏名、当社における役職及び同社における役職は以下のとおりであります。
GMOインターネットグループ(株)代表取締役グループ代表 会長兼社長執行役員・CEOである熊谷正寿氏は、当社事業に関する助言を得ることを目的として当社会長の兼任を継続しておりますが、当社の経営執行に与える影響は限定的であると認識しております。
GMOインターネットグループ(株)取締役グループ副社長執行役員・CFOグループ代表補佐グループ管理部門統括である安田昌史氏は、当社事業に関する助言を得ることを目的として当社取締役の兼任を継続しておりますが、当社の経営執行に与える影響は限定的であると認識しております。
非常勤役員である当社取締役会長の熊谷正寿氏は、GMOグローバルサイン・ホールディングス(株)取締役会長、GMOペパボ(株)取締役会長、GMOペイメントゲートウェイ(株)取締役会長、GMO TECH(株)取締役会長、GMOメディア(株)取締役会長、GMOアドパートナーズ(株)取締役会長その他の兼務を行っております。
非常勤役員である当社取締役の安田昌史氏は、GMOグローバルサイン・ホールディングス(株)取締役、GMOペイメントゲートウェイ(株)取締役、GMOアドパートナーズ(株)取締役、 GMOフィナンシャルホールディングス(株)取締役、GMOメディア(株)取締役、GMO TECH(株)取締役、GMOあおぞらネット銀行(株)社外取締役その他の兼務を行っております。
当社グループの事業展開にあたっては、親会社等の指示や事前承認に基づいてこれを行うのではなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立役員、及び過半数を占める専任役員を中心とする経営陣の判断のもと、独自に意思決定して実行しております。また、当社グループの営業取引における親会社等のグループへの依存度は低く、一部を除いてそのほとんどは、当社グループと資本関係を有しない一般企業との取引となっております。
当社グループが企業価値の向上などの観点から、親会社等のグループと営業取引を行う場合には、新規取引開始時及び既存取引の継続時も含め少数株主の保護の観点から取引条件等の内容の適正性を、その他第三者との取引条件と比較しながら慎重に検討して実施しております。親会社等のグループとの取引については、取締役会に報告することとしております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績の状況)
当社グループの当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウィルス感染症を想定した「新しい生活様式」の実践、感染予防と経済活動の両立への取り組みが継続しました。また、世界的な金融引き締め、ウクライナ情勢に関連した供給制約、中国における新型コロナウィルス感染症に対するロックダウンやその後の感染急拡大等、我が国経済及び世界経済には、先行き不透明な状況が続いております。
マーケティング・リサーチ業界の世界全体の市場規模については、「Global Market Research 2022(An ESOMAR Industry Report)」によると、2021年は$118,798 million(前年比32.4%増)となり、上昇傾向にありました。また、国内市場については、一般社団法人日本マーケティングリサーチ協会の「第47回経営業務実態調査」によると、2021年度の市場規模は2,357億円(前年比7.0%増)となりましたが、そのうち当社グループの主力事業であるインターネットリサーチの市場規模については、前年比7.9%増と上向きな結果となっております。
このような経済・市場環境は、顧客が行う定量・定性マーケティング・リサーチのオンライン化の加速やDIY型のリサーチへのニーズの高まりなど、当社グループが強みを発揮できる事業環境の変化をもたらしております。また、新型コロナウィルス感染症が及ぼす影響の不確実性と不透明性は継続しているものの、「新しい生活様式」の定着に応じて、新型コロナウィルス感染症の感染拡大が当社グループの業績に影響を与える程度は低減してきております。
このような状況の中、当社グループは、「想いを、世界に」の経営理念のもと、インターネットリサーチ事業におけるナンバーワンを目指し、事業に邁進してまいりました。
国内市場に関しては、DIY型リサーチシステムである当社プラットフォーム(GMO Market Observer)の機能及びサービス体制の強化を進めシェア拡大に努めるほか、オペレーション業務の標準化と顧客対応力の強化による生産性の向上に一定の成果が見えました。また、新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のための行動様式として、対面式オフライン調査からオンライン調査への移行のニーズに応えるため、消費者へのインタビューによる定性調査を対面することなくオンライン上で完結できるサービスである「MO Insights」を提供しております。また、一般事業会社における手軽で簡素なリサーチニーズに対して、発注からアンケート完了までの一連の手続きをオンライン上で完結できる完全DIY型アンケート調査ツール「GMO Ask」や、国内・アジア最大級の調査用パネルへのインタビューができるパッケージ型のオンラインインタビューサービスである「MO Lite インタビュー byGMO」を提供しております。
海外市場に関しては、顧客や競合他社によるアジア拠点の強化といった動きにより競争が激しくなる中、顧客とのシステム連携の推進や、品質の向上といった施策を講じ、アジアでの強みを発揮するとともに、国内市場と同様に「MO Insights」や、一般事業会社における手軽で簡素なリサーチニーズに対して、顧客が利用するDIY型(セルフ型)アンケートツールから、国内・アジア最大級の調査用パネルへのアンケート調査ができるサービスである「MO Lite アンケート byGMO」を提供しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,200,640千円(前年同期比27.3%増)、営業利益は419,722千円(同19.0%増)、経常利益は458,176千円(同18.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は356,385千円(同30.0%増)となりました。
事業のサービス別の売上高については、以下のとおりです。
(1) アウトソーシングサービス
アウトソーシングサービスは、近年調査会社業界からの需要が拡大傾向にあるアンケート作成からローデータ・集計までのサービスを一括で受託するサービスです。当連結会計年度においては、調査会社からの案件の受託本数が堅調に推移し、当サービスの売上高は、3,423,799千円(同23.2%増)となりました。
(2) D.I.Yサービス
D.I.Yサービスは、当社が独自に開発したリサーチ・ソリューション・プラットフォーム(GMO Market Observer)を利用して、顧客自身がアンケート作成から集計までを行うサービスです。当連結会計年度においては、当サービスの浸透により利用頻度が増加し、当サービスの売上高は、1,704,396千円(同39.5%増)となりました。
(3) その他サービス
その他サービスは、アウトソーシングサービスとD.I.Yサービス以外のオフラインリサーチサービス等となっております。当連結会計年度においては、その他サービスの売上高は、72,444千円(同14.3%減)となりました。
(財政状態の状況)
当連結会計年度末における総資産は、3,072,220千円となり、前連結会計年度末に比べて272,384千円増加(同9.7%増)いたしました。
当連結会計年度末における負債は、1,163,313千円となり、前連結会計年度末に比べて40,228千円増加(同3.6%増)いたしました。
当連結会計年度末における純資産は、1,908,906千円となり、前連結会計年度末に比べて232,156千円増加(同13.8%増)いたしました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて97,887千円減少し、1,167,040千円となりました。
また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、131,652千円(前年同期は482,160千円の収入)であります。
これは主に、税金等調整前当期純利益458,169千円、売上債権の増加170,770千円等による資金の増減があったためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、111,344千円(前年同期は50,652千円の支出)であります。
これは主に、無形固定資産の取得による支出88,872千円、投資有価証券の取得による支出22,500千円等があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、145,307千円(前年同期は96,532千円の支出)であります。
これは、配当金の支払額137,062千円、リース債務の返済による支出8,724千円等があったためです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは生産活動を実施しておりませんので、該当事項はありません。
当社グループでは、受注から納品までの期間が短く、受注に関する記載を省略しております。
当連結会計年度のサービス別の販売実績は、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
なお、新型コロナウィルス感染症の世界的な流行や変異株の発生等により、経済や社会、企業活動に広範な影響が生じており、新型コロナウィルス感染症が及ぼす影響の不確実性と不透明性はあるものの、新型コロナウィルス感染症を想定した新しい生活様式の実践の定着や、感染予防と経済活動の両立への世界的な取り組みにより、新型コロナウィルス感染症の感染拡大が当社グループの業績に与える程度は低減してきております。ワクチンの普及が進む一方で、新型コロナウィルス変異株が出現するなど、新型コロナウィルスの今後の収束については、確かな予測ができない状況が続いております。
以上のことから、依然として新型コロナウィルス感染症による影響は継続するものと考えられるものの、当連結会計年度において当社グループに実際に発生した影響を勘案するとともに、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき、繰延税金資産の回収可能性や固定資産の減損会計などの会計上の見積りを行っております。会計上の見積りに用いた仮定について、新型コロナウィルス感染症の影響により、大規模な経済活動の停滞等が起こるなどの重要な影響はないと考えております。
② 財政状態の分析
資産につきましては、3,072,220千円となり、前連結会計年度末に比べて272,384千円増加いたしました。主たる変動要因は、売掛金の増加176,816千円、その他の増加103,073千円等であります。
負債につきましては、1,163,313千円となり、前連結会計年度末に比べて40,228千円増加いたしました。主たる変動要因は、未払費用の増加41,988千円等であります。
純資産につきましては、1,908,906千円となり、前連結会計年度末に比べて232,156千円増加いたしました。主たる変動要因は、利益剰余金の増加219,360千円等であります。
当連結会計年度における売上高は5,200,640千円(前年同期比27.3%増)となり、内訳は、アウトソーシングサービス3,423,799千円(同23.2%増)、D.I.Yサービス1,704,396千円(同39.5%増)、その他サービス72,444千円(同14.3%減)です。国内インターネットリサーチ事業の収益面の強化を図るとともに、グローバル展開やアジアでのパネルパートナーの拡大に向けた成長戦略を積極的に推進し受注増加に結実いたしました。
当連結会計年度における売上原価は2,736,942千円(同30.0%増)となり、結果、売上総利益は2,463,698千円(同24.4%増)となりました。売上原価の主な増加要因はオペレーション人員の人件費の増加によるものですが、原価効率の改善により売上総利益が増加する結果となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,043,975千円(同25.6%増)となりました。これは主に、人件費、宣伝広告費、販売促進費等の増加によるものであります。この結果、当連結会計年度における営業利益は419,722千円(同19.0%増)となりました。
当連結会計年度における営業外収益は45,936千円、営業外費用は7,483千円発生しており、経常利益は458,176千円(同18.9%増)となりました。
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は458,169千円(同18.9%増)となりました。法人税、住民税及び事業税及び法人税等調整額101,784千円、親会社株主に帰属する当期純利益は356,385千円(同30.0%増)となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第一部[企業情報]第2[事業の状況]2[事業等のリスク]をご参照ください。
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第一部[企業情報]第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]をご参照ください。
当社グループは、インターネットリサーチ事業を展開しており、売上金の回収期間は数ヶ月と、比較的短い傾向にあります。また、当社グループの主な資金需要は、人件費、外注費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びにソフトウエアに係る投資であります。これらの資金需要につきましては、利益の計上等により生み出される自己資金により賄うことを基本方針としており、当連結会計年度末において、金融機関からの借入金による資金調達はありません。今後の資金需要の動向については、概ねこれまでと同様の状況が続くと考えております。
(注) 1.上記は現在も自動更新中の基本契約であり、ライセンス使用料については、年間の使用予定に応じてボリュームディスカウントが享受できるため、1年ごとに覚書を締結しております。
2.当アンケートシステムは、GMO Market Observerの一つの機能であるアンケート機能を実現するためのエンジンとして活用しております。
該当事項はありません。