第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間(2022年7月1日~2022年12月31日)における経営環境は、国内では行動制限が緩和され、景気に持ち直しの動きが見られましたが、資源高、円安等で物価の上昇を招きました。世界的に見ても、原材料価格およびエネルギー価格の更なる上昇が予想され、インフレーションの長期化の懸念から引き続き先行きが不透明な状況となりました。

 

 当社が属する情報サービス産業においては、顧客構成等の事業ポートフォリオにより影響度合いは異なりますが、堅調なソフトウエア投資が続いており、2022年12月14日公表の日銀短観(12月調査)によると、2022年度ソフトウエア投資計画(全産業・全規模合計)は、前期比では17.8%増と引き続き大きく拡大傾向を示しました。

 

 当社グループにとっても、DXの実現を加速するAI(Artificial Intelligence:人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、RPA(Robotic Process Automation:ソフトウエアロボットによる業務の自動化・効率化)等の進展により、ビジネス参入機会の増加と事業領域の拡大に繋がりました。

 また、コロナ禍からの「サイバーセキュリティの対策強化」及び「働き方の効率化」のニーズは引き続き高まっており、これらに対して有効なソリューションを有する当社グループの追い風となりました。

 

 このような環境の下、当社グループでは、「5つの事業戦略」を掲げ、積極的な取り組みを継続しております。

 

  ・リノベーション(既存事業の改革による事業基盤の拡大・安定化)

  ・イノベーション(自社商品を軸とした新しい価値創造)

  ・競合から協業へ(協業による事業拡大)

  ・開発からサービスへ(サービス視点での事業拡大)

  ・人材調達・人材育成(採って育てる)

 

 また、当社は2021年8月20日に新中期経営計画及びDITグループの2030年ビジョンを発表しました。2030年ビジョンでは、「信頼され、選ばれるDITブランド」の構築に向けてDITの将来像(DIT Services:ワンランク上の価値提供、DIT Spirits:プロフェッショナル集団)を掲げると共にチャレンジ500(*)と銘打ち、下記経営目標を設定いたしました。

 

0102010_001.png

 

 2030年6月期までの経営目標

 

オーガニックグロース

+新規事業・M&A等

売上高

300億円以上

500億円

営業利益

40億円以上

50億円

(*)チャレンジ500

2030年6月期に向け売上高500億円に挑戦!

 

 この2030年ビジョンの実現ステップとして、2022年6月期から2024年6月期を、次の成長を可能とする会社作り、仕組作りを推進することにより事業力を蓄える「事業構造改革の推進」の期間、2025年6月期から2027年6月期までの期間を、事業スタイルを確立させ、事業全般を成長軌道に乗せる「成長軌道の実現」の期間、また、2028年6月期から2030年の期間を、全てのステークホルダーから信頼され、選ばれる「DITブランドの確立」の期間としています。

0102010_002.png

 

0102010_003.png

 

 2023年6月期は、今中期経営計画の2年目にあたり、過年度から継続している「事業基盤の拡大・安定化」と「成長要素の拡大」の2軸をより強化して事業を推進してまいりました。「事業基盤の拡大・安定化」については、ビジネスソリューション事業、エンベデッドソリューション事業共に需要の高い市場に的確にリソースを充当した結果、力強い伸びを示しました。また、システム販売事業についてもコロナ禍の影響を脱し、復調傾向を示しました。「成長要素の拡大」については、独自技術による自社商品であるWebセキュリティソリューション「WebARGUS:ウェブアルゴス」(*1)は、商品力強化と販売強化により、順調な伸びを示しましたが、Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos:ゾブロス」(*2)については、RPA連携プラットフォームバージョンの市場投入遅れ等から案件獲得が進まず、踊り場の状況を示しました。

 

  以上の結果、当第2四半期連結累計期間における業績は、売上高9,068,030千円(前年同四半期比18.0%増)、営業利益1,249,827千円(前年同四半期比28.4%増)、経常利益1,268,020千円(前年同四半期比29.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は892,030千円(前年同四半期比29.9%増)となりました。

  (*1)Webセキュリティソリューション「WebARGUS(ウェブアルゴス)」は、ウェブサイ卜等の改ざんを発生と同時に検知し、瞬時に元の正常な状態に復元できる、新しい方式のセキュリティソリューションです。改ざんの瞬間検知・瞬間復旧により、悪質な未知のサイバー攻撃の被害から企業のウェブサイト等を守ると同時に、改ざんされたサイトを通じたウイルス感染などの被害拡大を防ぎます。

  (*2)Excel業務イノベーションプラットフォーム「xoBlos(ゾブロス)」は、Excelベースの非効率な業務を自動化します。これにより短期間で劇的に業務を効率化することができます。(Excel®は、米国Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。)

 

セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。

 なお、以下の事業別売上高、セグメント利益(営業利益)は、セグメント間の内部取引相殺前の数値であります。

 

①ソフトウエア開発事業

 ビジネスソリューション事業分野(業務システム開発、運用サポート)は、旺盛な需要に対応し、売上・利益ともに伸ばすことができました。

 業務システム開発では、主力の金融系は長期従事者を中心に別部門にローテーションを進めたことからほぼ横ばいでしたが、公共、通信、製造、ERP関連の案件獲得は順調で、ここでの売上、利益は共に大幅に増加しました。

 しかしながら、大型請負契約プロジェクトが基本設計工程から詳細設計工程へ移行するに際し、当社プロジェクト管理規定に則り再査定を実施し、開発体制を強化した結果、業務システム開発全体としては、売上は大幅に伸びたものの利益は微増に留まりました。

 運用サポートでは、前年は主力顧客の事業改革の影響を一部受けましたが、今期は、既存領域への増員と業務領域の広がりに伴う増員がともに図られ、これに昨年6月末にグループ入りしたシンプリズム社の売上・利益も加わった結果、売上・利益ともに大幅に前年を上回りました。

 

 エンベデッドソリューション事業分野(組込みシステム開発、組込みシステム検証)は、車載・半導体関連が回復し、大きく伸びると共に検証業務が従前以上に拡大し、売上・利益ともに大幅に伸ばすことができました。

 組込みシステム開発では、前年度下期から回復傾向が見られた車載関連が本格的に回復し、モバイル系、家電系を含めたIoT関連も順調に伸び、売上・利益ともに前年を大幅に上回りました。

 組込みシステム検証において、車載系の検証業務が大きく伸びるとともに、5G関連(モバイル端末及び基地局)、エネルギー関連、医薬系が伸長し、売上・利益とも前年を大幅に上回りました。

 

 自社商品事業分野は、サブスクリプションモデルのライセンス売上の積上げにより、前年を上回る結果を残すことが出来ました。

 サイバーセキュリティビジネスについては、WebARGUSがライセンス売上の積上げにより売上・利益共に堅調な伸びを示しました。また、外部サイバーセキュリティ専門会社(F-Secure社、SSH Communications Security社等)との協業を進めるなど、WebARGUSを核としたトータルセキュリティサービス(DIT Security)のラインナップ拡充に努め、拡販を進めると共に、11月15日には、情報セキュリティで最大の脅威となっているランサムウェア攻撃等から重要データを確実に保護するセキュリティ製品「WebARGUS(ウェブアルゴス) for Ransomware(ランサムウェア)」の販売を開始しました。

 業務効率化ビジネスについては、既存顧客の他部署への横展開を推進しましたが、需要が見込まれるRPA連携プラットフォーム(xoBlosがRPAの運用を管理)の市場投入の遅れ等から、新規顧客獲得が進まず、売上・利益共に前期を下回りました。

 コロナ禍のニューノーマルな社会に対応する電子契約のアウトソーシング型サービス「DD-CONNECT」(ディ・ディ・コネクト)は、前期に受注した案件が徐々に売上・利益に寄与し始めました。

 自社商品のラインナップも徐々に増えてきており、引き続き拡販に努めてまいります。

 

 これらの結果、ソフトウエア開発事業の売上高は8,755,035千円(前年同四半期比18.4%増)、セグメント利益(営業利益)は1,203,451千円(前年同四半期比27.3%増)となりました。

 

②システム販売事業

 カシオ計算機株式会社製中小企業向け業務・経営支援システム「楽一」を主力とする販売ビジネスについては、対面販売がメインとなる商品であるため、前年まではコロナ禍による影響を受けていましたが、コロナ禍による影響が落ち着いたことにより、売上高及びセグメント利益は前年より大幅に増加しました。

 この結果、システム販売事業の売上高は340,978千円(前年同四半期比13.9%増)、セグメント利益(営業利益)は46,370千円(前年同四半期比69.4%増)となりました。

当第2四半期連結会計期間末における財政状態の分析は以下のとおりであります。

①流動資産

当第2四半期連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ560,680千円増加し、7,477,940千円となりました。これは、主に現金及び預金が350,906千円、売掛金及び契約資産が139,213千円それぞれ増加し、商品が7,160千円減少したことによるものです。

②固定資産

当第2四半期連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ33,017千円増加し、797,090千円となりました。
これは、有形固定資産が3,546千円及び投資その他の資産が51,311千円それぞれ増加し、無形固定資産が21,840千円減少したことによるものです。

③流動負債

当第2四半期連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ80,701千円増加し、2,041,112千円となりました。
これは、主に買掛金が36,063千円及び未払法人税等が87,162千円それぞれ増加し、その他が70,986千円減少したことによるものです。

④固定負債

当第2四半期連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ12,876千円増加し、181,668千円となりました。
これは、主に株式給付引当金が13,935千円増加し、その他が1,254千円減少したことによるものです。

⑤純資産

当第2四半期連結会計期間末に、前連結会計年度末に比べ500,119千円増加し、6,052,250千円となりました。これは、主に利益剰余金が508,004千円増加し、為替換算調整勘定が5,704千円減少したことによるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ348,086千円増加し、4,183,961千円となりました。

 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益の計上(1,268,020千円)、売上債権及び契約資産の増額による支出(139,213千円)、仕入債務の増額による収入(175,580千円)、未払金及び未払費用の減額による支出(60,878千円)、その他の負債の減額による支出(149,786千円)、法人税等の支払額による支出(300,633千円)などにより790,603千円の収入(前年同四半期は416,145千円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出(2,529千円)、保険積立金の積立による支出(2,267千円)、敷金及び保証金の差入による支出(47,933千円)などにより41,879千円の支出(前年同四半期は189,270千円の収入)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出(10,196千円)、配当金の支払額による支出(383,415千円)により394,958千円の支出(前年同四半期は221,368千円の支出)となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間においては、新しい分野においての研究開発費はありません。

 なお、当社はソフトウエア開発事業セグメントにおいて、重点的に開発投資を継続しており、自社商品に改良を加えた研究開発や、業務提携先等との商品・技術の研究開発に取り組んでおります。

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。